南井正弘の「毎日走って、わかった!」
新素材「ヘリオン」は本当に納得できるスーパーフォームだった!

スイス生まれのOn新作「クラウドスウィフト」を履いて24km走ってみた!

2010年のブランド誕生からわずか9年で、世界50か国、5000店舗以上で販売されているのが、スイス生まれの「On(オン)」だ。世界で最も成長率の速いランニングブランドと言われる同社は、日本市場でも絶好調。そんな急成長ブランドから、「東京マラソン2019」のタイミングで、新素材を採用したニューモデル「Cloudswift(クラウドスイフト)」がリリースされた。

「クラウドスイフト」の「Denim/Midnight」。メンズは全3色で展開

「クラウドスイフト」の「Denim/Midnight」。メンズは全3色で展開

オンのランニングシューズは、独自のソールテクノロジー「クラウドテック」の形状にインパクトがあるだけに、1度見たら忘れられないだろう。「クラウドテック」は、自然な着地と力強い反発性能を高次元で両立することにより、同社が世界中のランニングシューズマーケットにおいて、急速にシェアを拡大することに貢献してきたシステムだ。

インパクトのある形状の「クラウドテック」は、オンを代表するクッショニングテクノロジー

インパクトのある形状の「クラウドテック」は、オンを代表するクッショニングテクノロジー

そして2019年2月28日、「東京マラソンEXPO 2019」初日にデビューした最新ランニングシューズが、「クラウドスイフト」だ。本モデルには、「ヘリオン」というまったく新しいフォーム材が使用されていた。

「ヘリオン」とは、従来のフォーム素材では実現が難しかった、相反するいくつもの性質を高いレベルで融合したスーパーフォームであり、フォーム素材のレベルを1段階引き上げてくれる存在。安定性のある硬い素材と、粘り気のあるやわらかい素材を組み合わせていることに加え、重量を増やすことなく高い耐久性を実現。さらには、クッション性を犠牲にすることなく反発性を高めることにも成功している。また、温度変化にも強い耐性を持っており、寒い場所でも暑い場所でも上質なクッション性をキープ。つまり、あらゆる気候、気象条件において路面から足を守り、ランナーが有する本来のパフォーマンスを引き出すことが可能になるのである。

アウトソールは、特に必要な部分のみにソリッドラバーを配することで軽量化を実現。アスファルトやコンクリートといったオンロードで高いグリップ性を発揮するパターンだ

着地から蹴り出しまでの走行安定性が本当に高い

「クラウドスイフト」を実際に履いて走行性をチェック!

「クラウドスイフト」を実際に履いて走行性をチェック!

実際に足を入れてみると、アッパーとシュータンが一体になった構造は、高いフィット感を提供してくれることがわかった。さらに、アッパー中足部に新たに採用された「メカニカル・サイドバンド」は、適度な伸縮性を備え、足をシューズ内部の最適な位置に保持してくれた。

アッパーには、エンジニアードメッシュを採用。通気性とフィット感を高次元で追求している。シュータンはアッパーと一体型で、走行中にずれる心配がない

走り始めてまず感じるのは、これまでのオンのランニングシューズよりも着地時に硬さを感じるということ。これは特に、「Cloudflow(クラウドフロー)」や「Cloudflyer(クラウドフライヤー)」と比較すると顕著。しかしながら、ネガティブな意味の硬さではなく、安定性を感じさせてくれる硬さだ。ソールユニットが地面方向に向かって広がっている形状のおかげでアウトソールの面積は大きく、着地から蹴り出しまでの走行安定性が本当に高い。この適度な硬度のソールユニットはさらに、ランナーの脚力を効率よく路面に伝えてくれている。そうつまり、スピードの上げ下げに対する反応が従来のオンのシューズよりもクイックになったのだ。

比類なき安定性と反発性を提供する「スピードボード」をソールユニット内に搭載

比類なき安定性と反発性を提供する「スピードボード」をソールユニット内に搭載

走っている途中で、「このミッドソールの感覚は最近感じたことがあるなぁ……」としばらく考えていたが、「あっ、アルトラの『デュオ』がこんな感じだった!」と思い出す。アルトラの「デュオ」はスピードの出せるクッションシューズで、フォーム材の変形は最小限で、かつ着地時の衝撃を素早く反発性に変換する点は、「クラウドスイフト」ととても似ていると思う。

【まとめ】オン史上屈指のトータルバランスにすぐれる1足

「クラウドスイフト」を履いて6kmを4度走ったが、これまでのオンのラインアップと比較すると、トータルバランスにすぐれた1足だと思った。17,064円(税込)という価格設定も、その機能性や、オフシーンでも活躍しそうな洗練されたデザイン&マテリアルミックスを考えるとお得だと思う。

ひとつ注意する点をあげるとすれば、アッパーのヒール部分の形状がこれまでのオンや一般的なランニングシューズと異なり、若干低めなこと。1度試し履きしてからの購入をおすすめする。筆者はまったく問題なかったが、知り合いのランナーの中にフィットしなかった人もいたので。

南井正弘

南井正弘

ランニングギアの雑誌・ウェブメディア「Runners Pulse」の編集長。「Running Style」などの他媒体にも寄稿する。「楽しく走る!」をモットーにほぼ毎日走るファンランナー。フルマラソンのベストタイムは3時間52分00秒。

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