草野球チームのポジションは「四番センター」の自動車ライター、マリオ高野です。
とはいっても、たいした打者ではありません。四番打者として期待されながら、試合ではいつも残念な結果ばかり。最近の試合では多少活躍しましたが、会心の当たりにはほど遠く、納得できる強い打球は練習でもなかなか飛ばせられず。四番打者として、苦悩の日々が続いております。
チームの期待に応えられる四番でありたいです……
そんなワタシが、ついにプロの指導者のレッスンを受けました。今回レッスンを受けたのは、日本人野手初のメジャーリーガー目前まで上り詰めた伝説のスラッガー、根鈴雄次(ねれい・ゆうじ)さんが主催する「アラボーイベースボール根鈴道場」。
今回のレッスンでは、「Barrel Bat(バレルバット)」という特殊なバットの使用感と打感にも衝撃を受けました
根鈴さんは1990年代に10代の頃から単身渡米してアメリカの野球に挑戦し続けられた元プロ選手で、元西武ライオンズのG.G.佐藤さんや元広島カープの廣瀬純さんなど、日本のプロ野球で大活躍した選手に多大な影響を与えた人としても知られています。
今でもオリックスの杉本選手など、現役プロ野球選手の指導をされることもありますが、生徒は少年野球の子供たちから高校・大学生の選手が中心。
そのいっぽう、70歳ぐらいの方でも打撃力向上を目指してレッスンを受けられることもあり、ワタシのような中年の初心者もウェルカム!
指導の対象者はかなり幅広く、意外と入門のハードルは低いといえます(ただし、いつも予約はいっぱい)。望めば守備や投球も教えてもらえますが、基本的には「ホームランを打つための技術」が学べる道場として注目されているのです。
根鈴さんの指導を受けると、1.5kgもあるバットでも全然重さを感じることなく、気持ちよく振り抜く感覚が得られて感動しました
そして、今回レッスンを受けた「アラボーイベースボール根鈴道場」では、「置きティー」と呼ばれる、任意の高さに設定したティーにボールを乗せて打つ練習に対する意識も激変しました。
MLBやNPBでも使われる高性能スタンドティー「Tanner Tee(タナーティー) 」の使い心地をチェック! 安定感と操作性、そして抜群の耐久性の高さを実感したのです!
「置きティー」の練習は以前から取り入れていたものの、ただひたすら100m以上飛ばすことだけを考え、ミートポイントを異常に前寄りにして打っておりました。そんな練習をしたところで飛距離は伸びず、ここでも技術的な停滞感に悩んでおりましたが、本来置きティーは「飛ばす練習に使うべきではない」とのこと。
置きティーは、踏み込んだときの前側の足と後ろ側の足の間にある、立体的には無限ともいえるほど広いミートポイントの中から、自分が課題とするポイントで打つための練習に効果的ということでした。遠くに置くよりは深め(近め)に置き、強いライナーを打つイメージで使うのがよいようです。
フライをカチ上げるというより、角度をつけたライナーを打つというイメージを大事にし、ランチアングル(打ち出し角度)を意識して練習するのが有効とのことでした。
これまでやっていた置きティー練習の様子。飛距離を伸ばしたいあまり、なるべくポイントを前寄りにして打っていましたが、本来の置きティー練習は「ポイントを深く(近く)」にして行うのが効果的とのこと
3,000円ぐらいで買えるスタンドティーは、このようにすぐ先端部分が割れてしまいます。自分が下手なせいだと思っていましたが、プロでも耐久性が低いスタンドを使うとすぐこうなるとのこと
自作のティースタンドは、超低コストで気軽に使えますが、高さ調整はできず、耐久性も低いので何かと手間がかかります。苦学生にはいいかもですが、オトナの趣味としての草野球の場合、やはり道具にこだわりたいと思いました
本塁打王6回の実績を持つ中村剛也選手(埼玉西武ライオンズ)も、シーズン前の春のキャンプではネットに向かって打つ置きティー練習にかなりの時間と労力を費やしていたので、スラッガーを目指す人には効果的なはず
タナーティーの伸縮は簡単、かつ定めた位置での安定感は抜群。多少の風にも影響を受けないのも便利でした
高低の幅は、おおむねストライクゾーンのすべてをカバーできます。今まで高めは苦手すぎてスルーしていましたが、初めて練習に取り組みました
ボールの下っ面を叩いてしまっても、ワタシのパワーごときならビクともしません。メジャーリーガーが使っても壊れないらしいので、耐久性の高さは折り紙つきでしょう。先端部分が割れて交換する煩わしさや費用から解放されます
「置きティー」練習は、自分のポイントの確認や、苦手なポイントを克服するのに有効とされています。タナーティーを使ってみて、常に同じポイントで打つより、さまざまなポイントで打つほうがやはり圧倒的に面白いことを実感。
身長165cmのワタシの場合、一番高くすると一般的には手を出すべきではない高さになりますが、草野球ではこれぐらいの高さもストライク判定されることがあるし、山なりの遅めの球はこの高さを通る軌道だったりするので、とても実戦的だと思いました。
固定式のスタンドではできなかった、9つに大別されるストライクゾーンのすべてをまんべんなく打つことで、練習の幅がとても広がります。インローを右中間寄りに飛ばすなど、これまでは皆無だった意識も芽生えました
土台や支柱部分、先端のゴム部分など、とても屈強な作りにて、多少打ち損ねてもまったく壊れる気がしませんでした。「スタンドティーは消耗品」としていた人は感動必至です。支柱部分は外せるので持ち運びも便利
これまで使っていたティースタンドはすぐに先端部分が割れてしまうので、先端部分だけを買い足しておりましたが、あまりにもすぐに割れてしまうため、予算のない高校や大学の野球部でも使われているという、水を入れたペットボトルにゴルフクラブ用プロテクター(プラスチック製メッシュ状の筒・160円ほどで買える)を付けた超簡素なティースタンドを使っていました。
これもすぐに折れたり曲がったりするものの、超低コストで作れるため重宝していたのですが、高さ調整はできません(短くすることはできるが二度と長くできない)。
「Tanner Tee(タナーティー) 」のスタンドなら、そんな難点はすべて解消。高さ調整の幅は広く、球が置きやすいので操作性は抜群。多少の風でフラつくことはありませんし、失敗して下のほうを叩いてしまっても壊れる気配は皆無。
根鈴さんによると、日本の野球界で置きティーの練習をするのは比較的最近になってからのようで、今では日本のプロ野球でもタナーティーのスタンドを採用する球団が増えているようです。我がチームもそれにならい、置きティー練習にはげんで打撃力の向上をはかりたいと思います!