レビュー

ウォークもジョグも街履きもこれ一足! 前作より汎用性UPのニューバランス「1080 v13」

運動不足の解消やダイエット、健康維持を目的にウォーキングやジョギングを始めようと思ったとき、シューズ選びは少々悩ましい。

ケガの予防や快適性を最優先に考えるなら、当然専用のものがいい。たとえば、バスケットボールシューズやテニスシューズがベースのスニーカーは、ウォーキングやランニング用に設計されているものではないため、専用のものと比べれば足への負担は大きくなる。

とはいえ、「タウンユースしにくいデザインのランニングシューズはコスパが悪い」「高齢者をターゲットにしたウォーキングシューズはカッコ悪い」と考える人も多いはず。ウォーキングにもジョギングにも適していて、ときにはタウンユースにも使いたい。そんなワガママに応えてくれるのがニューバランス「フレッシュフォーム エックス 1080 v13」だ。

従来モデルよりも幅広いシーンで活用しやすくなった「フレッシュフォーム エックス 1080 v13(Fresh Foam X 1080 v13)」。公式サイト価格は18,700円(税込)。写真は、メンズの「WHITE」(品番:M1080W13)

従来モデルよりも幅広いシーンで活用しやすくなった「フレッシュフォーム エックス 1080 v13(Fresh Foam X 1080 v13)」。公式サイト価格は18,700円(税込)。写真は、メンズの「WHITE」(品番:M1080W13)

実際、歴代の「フレッシュフォーム エックス 1080」は、多くのランナーに愛されているだけでなく、通勤用に履くシューズとしても人気を博してきた。そして、最新モデルはアップデートによって、よりウォーキングや日常使いへの対応力が増したという。実際、どれだけ歩きやすく走りやすいシューズなのだろうか。

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2023/11/28 07:00

クセがなく長時間のウォーキングが非常に快適

ニューバランスの「フレッシュフォーム」シリーズは、“360度コンフォート”がコンセプト。砂浜を走るようなクッション性と、第2の皮膚のように感じられる足なじみのよさを追求し、心地よいフィット感と快適なライド感をユーザーに提供してくれる。

また「1080」はシリーズのフラッグシップ的存在であり、シリーズ内で最も継続されているモデル。13世代まで長く続いているということは、人気があり、ニューバランスも自信を持っているプロダクトだと言えるだろう。

シリーズ最新作となる「1080 v13」は、ラスト(足型)が見直されている。長時間着用した際にも足にプレッシャーがかからないよう、クセを抑え、甲の部分に少しゆとりがある設計を採用しているという。さらに、「トウスプリング(爪先の反り上がり)」がなだらかになった。この反り上がりが逆に大きく急な設計の場合、スピードは出しやすのだが長時間のウォーキングやジョギングの際には、急かされる感じを覚える場合が多い。また、ドロップ(爪先とかかとの高低差)は前作の8mmから6mmに変更されている。スピードや推進力よりも、快適性に重点を置いた設計を採用することで、前作以上に歩きやすいシューズに仕上げている。

ラスト(足型)が前作から変更されており、甲周りにゆとりがもたらされた

ラスト(足型)が前作から変更されており、甲周りにゆとりがもたらされた

爪先がなだらかに反り上がった形状を採用。カーブが急過ぎないので、のんびりウォーキングやタウンユースにも適している

爪先がなだらかに反り上がった形状を採用。カーブが急過ぎないので、のんびりウォーキングやタウンユースにも適している

実際に5kmほどの距離を数度ウォーキングし、取材で歩き回る日に何度か着用したが、接地のソフトさ、安定性ともに申し分ない。前作よりもミッドソールの厚さが増し、ミッドソールの素材自体も反発性と軽量性が向上しているからか、着地時に沈み込み過ぎず、程よい反発があり、軽やかに歩ける感覚がある。

そもそもニューバランスのシューズは、ライフスタイルカテゴリーのシューズも履き心地のよさに定評がある。「990」や「996」などの900番台のシューズや、「1300」や「1700」などの1000番台のシューズを愛用している方もいるのではないだろうか。そんな方たちには、ぜひ「1080 v13」を試してみて頂きたい。最先端の素材を採用したパフォーマンスモデルの快適性、歩きやすさに驚くはずだ。

ミッドソール素材の高いクッション性と適度な反発性によって、軽やかに歩ける

ミッドソール素材の高いクッション性と適度な反発性によって、軽やかに歩ける

足をやわらかく包むソフトなアッパー! シンプルなデザインも◎

環境に配慮されたリサイクル素材を使用したアッパーは、ソフトなフィット感。足首とシュータン部分に、クッションパッドが採用されているため、履き口と足がすれたり、甲の部分に圧迫感を感じたりといったことはないはずだ。また、シュータンがバンドでアッパーと繋がれた構造を採用しているので、足とシューズの一体感も得られる。

足首周りとシュータンにクッションパッドを採用。靴ずれの心配が少ない

足首周りとシュータンにクッションパッドを採用。靴ずれの心配が少ない

シュータンとアッパーをバンドで繋いでいる。着用中にシュータンがズレることがなく、常に足が包まれているような感覚が得られる

シュータンとアッパーをバンドで繋いでいる。着用中にシュータンがズレることがなく、常に足が包まれているような感覚が得られる

ウォーキングやジョギング時だけでなく、日常使いしやすいシンプルなデザインも魅力だろう。筆者がチョイスしたのは「WHITE」だが、ブラックのアッパーにホワイトのソールを組み合わせた「BLACK」や、黒で統一した「ALL BLACK」のカラーはビジネスシーンでも活用しやすいのではないだろうか。

前作「1080 v12」が発売されたときは、人気コーヒーショップ「BLUE BOTTLE COFFEE」とのコラボレーションが話題となったが、今作も休日にカフェまでのんびりとウォーキングを楽しむといった際のシューズとして最適なモデルと言えそうだ。

もちろんジョギングシューズとしてもハイレベル

「1080 v13」は、より長く走ることにフォーカスしたモデルということもあり、ジョギングも快適に行える。日本の陸上競技の女子1000m、1500m、1マイル、3000m、5000mの日本記録保持者である「TeamNB」の田中希実選手も本作をレース翌日のリカバリージョグなどで愛用しているそうだ。トップアスリートにとっても脚への負担が少ないシューズなのだろう。

実際に履いて走ってみた。

走り出すとすぐに、フカフカとしたクッション性が感じられた。ミッドソールの厚さは前作よりも増しているものの、それほど厚底感が強い印象はなく、接地面積が広いからか、着地時にブレる印象もなかった。トウスプリングがなだらかなので、前へ前へと転がっていく感覚は少なく、ミッドソールの反発力によってソフトに押し出されるようなライド感だ。6分/kmほどのペースで何度か走ってみたが、走行中、シューズに気になる点はなく、とても気持ちよく走れた。

接地面積が広く、安定した足運びが可能

接地面積が広く、安定した足運びが可能

【まとめ】マルチに使える便利な一足!

以上のことから、ニューバランス「1080 v13」は、運動不足解消や健康維持を目的としたウォーキングを快適に行えるシューズだということがわかった。もちろん、ジョギングシューズとしてもかなり優秀で、ウォーキングとジョギングのどちらにも適したシューズと言えそうだ。

改めて魅力をまとめると、まずクッション性と安定性のバランスがよく、硬さやグラつきが気にならない点。加えて、アッパーのフィットが心地よく、通気性も確保されているので、着用が長時間に及んでも、シューズが原因で不要なストレスを感じることはなさそうだ。

ウォーキングやジョギングシューズを待ち履き用シューズとしても活用したい、通勤に歩きやすいシューズを使って日々の歩数を増やしたい、旅行先、出張先でもウォーキングやジョギングを楽しみたい。そんな人にニューバランス「1080 v13」は最適なシューズだろう。

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2023/11/28 07:00
神津文人
Writer
神津文人
雑誌編集者(3媒体でトータル15年。モノ雑誌では副編集長を務める)を経て、フリーランスのライター&エディターに。ヘルス&フィットネス、スポーツ領域を中心に活動中。書籍の構成も手掛ける。趣味は柔術。ときどきランニング。
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牧野裕幸(編集部)
Editor
牧野裕幸(編集部)
アイテム情報誌「GetNavi」や映像エンタメ情報誌「DVD&Blu-rayでーた」(当時)の編集者を経て「価格.comマガジン」へ。スティック&ロボット掃除機、コーヒーメーカー、扇風機、電動歯ブラシ、電気ケトルなどの白物家電のほか、AV機器や加熱式タバコを担当しています。LOVE, LINKIN PARK.
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