だから「ザ・ノース・フェイス」は選ばれる!

めちゃ軽なのに容量十分! “ノース”の爆売れランニングベストで夏も快適ランを

本連載「だからザ・ノース・フェイスは選ばれる!」は、近年セールス絶好調のザ・ノース・フェイスが、ユーザーから選ばれる理由を検証する企画。第72回は「HST FUME 6 (HST ヒューム6)」をピックアップした。

このプロダクトは、ミニマルなギアで最大限の推進力を生み出し、ショートからミドルレンジのスピーディーな走りに応える「HIGH SPEED TRAIL KIT」コレクションアイテムのひとつ。通気性と収納性を兼ね備えつつ約155g(Mサイズ)という超軽量性を実現したランニングベストだ。

ザ・ノース・フェイス「HST ヒューム6」(品番:NM62510)。公式サイト価格は23,100円(税込)

ザ・ノース・フェイス「HST ヒューム6」(品番:NM62510)。公式サイト価格は23,100円(税込)

コンパクトで超軽量なトレラン用ランニングベスト

トレイルランナーのために開発された超軽量ランニングベストであるザ・ノース・フェイス「HST ヒューム6」(以下、「ヒューム6」)は、メインコンパートメントにはストレッチファブリックを採用して、コンパクトながらも容量6L(Mサイズ)と、ショートからミドルレンジのレースに十分な収納力を備えている。

背面の素材には、通気性が高く保水しにくいモノメッシュを採用。ムレ感や濡れによる重量増を防ぎながら、快適に背負い続けることが可能だ。フィット感を高める3本のチェストストラップにはマグネットバックルを採用することで、素早く背負えて着脱のストレスを軽減。ショルダーハーネスにはボトルポケットと、補給食やグローブなどを仕分けして収納しやすい2段のポケットを装備している。ヘッドライトやレインジャケットなどを収納できる背面下部の左右のストレッチポケットは、背負った状態でも後ろに手を伸ばせばアクセスしやすい設計で、パックを下ろす時間ロスを最小限に抑えて走りに集中できる。

ポールの装着は、走りながらでも脱着がしやすいように、フロント側と背面側のバンジーコードで斜めに取り付けが可能で、背面側の左右のバンジーコードで取り付けることで、腕振りに干渉しにくいように装着できる。

ショルダーや背面部分は通気性が高く保水しにくいモノメッシュを採用していて、快適に背負い続けることが可能だ

ショルダーや背面部分は通気性が高く保水しにくいモノメッシュを採用していて、快適に背負い続けることが可能だ

トップ部分にはファスナー付きポケットを装備しており、アップダウンのあるコースでも収納物が外に飛び出す心配はない

トップ部分にはファスナー付きポケットを装備しており、アップダウンのあるコースでも収納物が外に飛び出す心配はない

フロント部分のポケットにはザ・ノース・フェイスのフラスクはもちろんのこと、ペットボトルも収納可能

フロント部分のポケットにはザ・ノース・フェイスのフラスクはもちろんのこと、ペットボトルも収納可能

背面下部の左右のストレッチポケットは、背負った状態でも後ろに手を伸ばせばアクセスしやすい設計だ

背面下部の左右のストレッチポケットは、背負った状態でも後ろに手を伸ばせばアクセスしやすい設計だ

灼熱の25kmランで使ってみた!

ザ・ノース・フェイスのランニングベストで知名度が高いのは、「TR6」や「TR10」といった「TRシリーズ」で間違いないだろう。「TRシリーズ」も今回紹介する「ヒューム6」も背負うというよりも着る感覚で、大きな違いは重量である。

Mサイズで比較すると、「ヒューム6」が155g、「TR6」が295g、「TR10」が305gなので、約半分の重量。「TRシリーズ」もフィッティングは高いレベルにあるが、この重量の差があるために、「ヒューム6」のほうがより快適な背負い心地が感じられる。最初に使ったのが25kmを灼熱のなかを走ったときだったが、通気性がよく、保水しにくいモノメッシュを背面に使用したことにより、走り終えた際も背中のべとつきは最小限で、これまで10種類以上のランニング用バックパックを使用してきたが、ここまで背中部分に蒸れを感じなかったモデルはなかった。

10種類以上のランニング用バックパックを試してきた筆者が使ってみた

10種類以上のランニング用バックパックを試してきた筆者が使ってみた

従来の認識は、ランニングベスト=トレイルランニングのイメージであったが、今回「ヒューム6」を使ってみて、ハーフマラソンやフルマラソンといったロードレースで使うのもありだと思った。それは身体へのフィット感が高いレベルにあるので、ランニングベストを使っていることを忘れてしまうほど快適で走りを妨げることがなかったからだ。

ランニングベストをロードレースで使うことのメリットは、スタートぎりぎりまで防寒のためにウインドジャケットやパンツを着ていられ、脱いだあとは無理なく収納できる。好みのドリンクを持って走れることで、給水所の混雑に巻き込まれることもなく、自分のタイミングで給水ができるなどなど、そのメリットは枚挙に暇がない。

【まとめ】ランニングベストの概念を覆す逸品

ザ・ノース・フェイスの「ヒューム6」は、従来のランニングベストの概念を覆す軽量性、背負い心地、十分な収納力を兼ね備えており、トレイルランニングだけでなく、個人的にはロードでのロングランやロードレースでも使ってみたいと思っており、今年中にどこかのレースで試すことになるだろう。

「一般的なランニングベストでは少し重い……」「容量はそれほどいらないから、よりフィット感のよいランニングベストが欲しい!」といったランナーに、本作はマッチしていると思う。23,100円(税込)という希望小売価格は決して安くないが、そのフィット感を味わえば、決して高くないと思えるはず。ちなみにリリース以来、本作は良好なセールスを記録しており、在庫は枯渇気味なので、自分のサイズを見つけた際は早めの行動をおすすめする。

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南井正弘
Writer
南井正弘
1966年愛知県西尾市生まれ。スポーツシューズブランドのプロダクト担当として10年間勤務後、ライターに転身。スポーツシューズ、スポーツアパレル、ドレスシューズに関する記事を中心に執筆しており、ランニングギアマガジンやランニング全般のポータルサイト「Runners Pulse」の編集長も務めている。
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岡田 太(編集部)
Editor
岡田 太(編集部)
雑誌とWebでファッション/ライフスタイル系メディアの編集長を務め、「価格.comマガジン」へ。被服費&趣味関連の散財でクレジットカードを使い倒してきた経験を生かし、現在はクレカを中心としたマネー記事を担当。
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