スマートリモコン「Nature Remo」シリーズなどを手がけるNatureは12月10日、HEMS(Home Energy Management System)を手軽に導入できるエネマネジメントシステム「Nature Remo E」シリーズを発表した。
エネマネジメントシステム「Nature Remo E」シリーズ
「Nature Remo E」シリーズは、コンセントに挿すだけで手軽に家庭内の消費電力の見える化と一元化ができるエネマネジメントシステム。ラインアップは、スマートメーターや太陽光発電、蓄電池などと連携できる上位モデル「Nature Remo E」と、スマートメーターとの連携のみに対応したエントリーモデル「Nature Remo E lite」の2モデル。上位モデルの「Nature Remo E」では、「Nature Remo E lite」でも使える専用アプリ「Nature Remo」を使ったスマートメーター経由での消費電力のリアルタイムモニタリングに加え、家庭用蓄電池のコントロール、発電量や売電・買電状況のグラフ表示などが行える。
樽型の小型ボディを採用した「Nature Remo E」
背面にコンセントプラグ、側面にリセットボタンだけを配置した非常にシンプルなパッケージ
コンセントに差し、専用アプリから初期設定するだけでHEMSを手軽に導入できるのが特徴
上位モデルの「Nature Remo E」なら、スマートメーター経由での消費電力のリアルタイムモニタリングに加え、家庭用蓄電池のコントロールや、発電量や売電・買電状況のグラフ表示なども行える
スマートメーターと連携方法は非常に簡単で、「Nature Remo E」シリーズをコンセントに接続し、専用アプリ「Nature Remoアプリ」からデバイスを登録したのちに、Bルートで連携するだけだ。なお、Bルートは電力会社へ申請する必要があり、発行まで多少時間がかかるとのことなので、導入する際には注意したい。
「Nature Remo E」シリーズでは、スマートリモコン「Nature Remo」シリーズと同じ「Nature Remoアプリ」を使用する
スマートメーターとの連携は、デバイスを追加後、Bルートを設定するだけでOKだ
アプリのタブを切り替えることで、消費電力のリアルタイムモニタリングや過去の電力使用量のグラフ表示などが行える
メディア向けに行われた先行体験会では、「Nature Remo E」シリーズで消費電力の変化をリアルタイムでモニタリングするというデモンストレーションも行われた。スマートリモコン「Nature Remo」では、電源のON/OFFなどのコントロールはできるが、「Nature Remo E」シリーズを使えば、HEMS対応の家電でなくても家じゅうの電力のモニタリングを通じて、実際に家電が正しく動作しているか、どれくらい消費電力があるかなどを確認でき、使い方次第では、もっと面白いことができそうだ。
先行体験会に登壇した同社代表の塩出氏は、「太陽光の固定価格買取制度(FIT)の終了、太陽光発電の導入コストの低下、世界的なEVシフトの流れなどから、昼間に太陽光で発電し、EVに貯めて、夜間利用や近隣世帯でシェアする世界が近い将来実現できる」と期待を寄せる。スマートリモコン「Nature Remo」シリーズでホームオートメーション化を実現した同社だが、今後はHEMSを手軽に導入できる「Nature Remo E」シリーズで、エネルギーマネージメントへ本格参入し、将来的には個人間(P2P)で電気をシェアする電力売買プラットフォームの展開を目指すそうだ。
Nature代表の塩出氏
エネルギーマネージメントを可能にする「Nature Remo E」シリーズの導入を皮切りに、将来的には個人間(P2P)で電気をシェアする電力売買プラットフォームの展開を目指す
製品の発売日は、上位モデルの「Nature Remo E」が12月17日、エントリーモデル「Nature Remo E lite」が2020年3月を予定。価格は、「Nature Remo E」が29,800円、「Nature Remo E lite」が14,800円(ともに税別)だ。なお、両モデルとも同社サイトでお得に購入できる先行予約販売を実施しており、先行予約価格は「Nature Remo E」が24,800円、「Nature Remo E lite」が12,800円(税抜)となっている。
「Nature Remo E」シリーズの発売日と価格