提供:JMGO
ジンバルスタンド一体型で天井への投写も簡単。コンパクトでも高機能なJMGOの「N1S 4K」
明るく色の再現性が高いレーザー光源、4K解像度表示、自動で調整されるフォーカスや台形補正、プロジェクターのトレンドと言える最新機能はどれも魅力的だ。これから購入するとなれば、これらの機能はぜひ欲しいもの。しかし、高機能なプロジェクターはどうしても高価になりがちで、本体も大きくなってしまう。ここで紹介するのは、そんな常識を打ち破るJMGO(ジェイエムゴー)の「N1S 4K」だ。
プロジェクターの最新トレンドがもれなく詰め込まれているにもかかわらず、本体はコンパクトで希望小売価格は194,480円(税込)。ここまで高機能なプロジェクターとしては破格と言える「N1S 4K」の詳細を紹介しよう。
JMGOは、2011に中国で設立されたプロジェクターメーカー。2023年に「N1 Ultra」で日本に上陸してから、ジンバルスタンド一体型のプロジェクターで人気を博し、同じスタイルを引き継いだ「N1S」シリーズは現在に続く定番製品となっている。人気の理由は、冒頭で紹介したプロジェクターの最新トレンドが詰め込まれた高い機能性と、ジンバルスタンド一体型の使いやすさ。スタンドに固定された本体を上に向けるだけで天井投写が可能で、面倒なフォーカス合わせなどはすべて自動で調整してくれるのだ。
JMGOの「N1S」シリーズは、RGB(赤緑青)3色レーザーの搭載とジンバルスタンド一体型のデザインが特徴だ。「N1S 4K」は縦に回転可能で、上に向けるだけで天井に映像を投写できる
「N1S 4K」は、「N1S」シリーズのコンパクトモデルと言えるフレンドリーな存在だ。本体サイズは187(幅)×165(奥行)×191(高さ)mm。“手のひらサイズ”は言いすぎだとしても、200mm四方に収まるこのサイズならば、置き場所には困らないはず。見るときにサッと机の上に置けば、それだけで大画面投写が実現する。
OSはGoogle TV。各種アプリをインストールすれば、サブスクリプションサービスとして提供されるさまざまなネット動画を1台で楽しめる。NetflixやAmazonプライム・ビデオ、YouTubeなどの主要サービスにはもれなく対応していると言ってよいだろう。
この「N1S 4K」の何よりのポイントは、型番のとおり4K(3,840×2,160解像度)表示に対応したこと。もとより「N1S」という同サイズの人気モデルがあったのだが、こちらは2K(1,920×1,080)表示対応。「N1S」も必要十分と言える映像の明るさや利便性を備えているものの、4K表示をしたい場合はひとまわり大きな「N1S Ultra 4K」や「N1S Pro 4K」を選ぶ必要があった。
今や、NetflixでもAmazonプライム・ビデオでも、YouTubeでも4K解像度のコンテンツはまったく珍しいものではない。プロジェクターで大画面を実現するならば4Kで、と考える人も多いだろう。「N1S 4K」はそうした要望に正面から応えてくれる待望の存在なのだ。
左が「N1S 4K」で、右が同時発表された「N1S Ultimate」。「N1S Ultimate」は「N1S Ultra 4K」「N1S Pro 4K」と同サイズ。「N1S 4K」のコンパクトさがわかっていただけるはずだ
RGB(赤緑青)3色のレーザー光源モジュールを搭載することも「N1S」シリーズ共通の特徴。小型のモジュールを使うことでコンパクトな筐体を実現しているという
せっかく4Kの高解像度表示に対応するプロジェクターを使うのだから、映像をできるだけ大きくして、臨場感のある画質で楽しみたいと思うのが人情というもの。「N1S 4K」では、そうした要望を見越したかのように明るさのスペックも強化されている。その明るさは1,100ルーメン(ISO)。非常に頼もしいスペックだ。
なお、「ルーメン」で示されるプロジェクターの明るさとは、専門用語では「光束(こうそく)」のこと。プロジェクターが出せる光の総量を表している。プロジェクターの投写する映像の大きさは投写距離で簡単に変えられるのだが、光の総量は変わらない。つまり、映像を大きくすると面積あたりを照らす光の量が少なくなり、映像は暗くなる。プロジェクターが表示する映像の明るさとは、おおざっぱに言えば光の総量を画面の大きさで割ったものなのだ。
ポータブルプロジェクターなどでは500ルーメン以下の明るさの製品が多数あるが、そのような製品で100インチ以上の投写が難しいのはこの理由から。
その点、「N1S 4K」はスペック上も実際に映像を再生してみても、安心感がある。少なくとも暗い部屋であれば100インチの投写をしても、映像が暗くて困ることはないだろう。せっかく4K表示に対応しているのだから、むしろ100インチに挑戦してほしいと推奨したくなる明るさが確保されていた。
暗室で100インチ前後の映像を投写していると、コンテンツによってはまぶしいと感じることもあるほどだ。映像の「明るさ」は「1」から「10」の間で調整できるので、部屋の明るさや再生する作品に応じて調整してみるとよいだろう。
「N1S 4K」は1,100ルーメン(ISO)の明るさを実現。3色レーザー光源による鮮やかさはそのままに、さらに明るくはっきりとした映像を表示できるようになった
機能(スペック)が充実した「N1S 4K」。しかし、より驚かされたのは、4KやHDRという規格をしっかりと生かした画質だった
冒頭のとおり、プロジェクターのトレンドである機能をしっかりおさえた製品はどうしても高価になってしまうのが一般的。しかし、「N1S 4K」はそれをくつがえすゲームチェンジャーと言える存在だ。
明るく色の再現性が高い3色レーザー光源、4K解像度表示、自動で調整されるフォーカスや台形補正、そしてジンバルスタンド一体型で天井投写も簡単、ここまで揃って希望小売価格は194,480円(税込)。20万円を切るプライスタグには驚くしかない。
スペックだけを見ても高コストパフォーマンス、と言いたくなるところだが、より驚くのは映像を再生したときだろう。4K/HDRで配信されているAmazonプライム・ビデオの「Broken Rage」を見ると、暗がりで鈍く光る黒塗りの車や夜景の輝きなど、実にHDRらしい表現をしっかりと味わえた。4K表示に対応したこと、明るさが増したことの意義が十分に感じられる再現性だ。
しかも、「N1S 4K」は、フラッグシップモデル「N1S Ultimate 4K」と同じ新機能を搭載している。それがゲームユーザーに向けた超低遅延モードと映像調整の「ソフト」モード。
まず、超低遅延モードとは、17ms(1080/60Hz、4K/60Hz駆動時)の遅延速度を実現したもの。プロジェクターとしては優秀な数値で、リズムゲームやスポーツゲームを楽しむには困らないだろう。いっぽうの「ソフト」モードとは、日本映画やモノクロ映画に向いた映像モードのこと。「ソフト」モードはモノクロ作品だけではなく、テレビドラマの映画版などにもぴったり。価格は抑えられていても、基本的な画調は「N1S Ultimate 4K」と同様で、適切なホワイトバランスである(白が赤にも青にも寄らない)ため、何を見ても気持ちがよい。ぜひとも常用したい映像モードだ。
新機能の追加は内蔵CPUが「N1S」からグレードアップしたこととも関連しているのだろう。本体サイズはそのままに映像処理能力を向上させて4K表示を可能にしたほか、スムーズな操作性にも一役買っていることは間違いない。
確かに「N1S Ultimate 4K」などの上位モデルは絶対的な映像の明るさを生かしたさらなる懐の深さが感じられるものの、「N1S 4K」は単独で見れば十分に満足できる画質を獲得している。コストパフォーマンスの高さという意味ではJMGOの「N1S」シリーズ中でナンバーワンと言える、唯一の魅力を持った製品なのだ。
新機能としてゲーム向けの超低遅延モードが、「画像モード」には「ソフト」モードが追加された
「N1S 4K」は、4K表示をはじめとした充実したスペックを揃えただけでなく、しっかりと画質・機能性を向上させたプロジェクターだ。2K表示モデル「N1S」では物足りない……と思っていた人にはうってつけ。さらに、「N1S Ultimate 4K」まで明るい映像は必要ないかも……と思っていた人にもうれしい高機能と手の届きやすい価格でもある。
これからプロジェクターデビューをしたいという人も、非常にコンパクトにまとめられた高品位プロジェクターである「N1S 4K」をまずは検討するとよいだろう。明るい部屋でも鮮やかな大画面を楽しみたい、もっと高画質を楽しみたいならば同じ機能性を持った上位モデルもある。
どちらも一昔前のプロジェクターでは考えられなかったコンパクトさと高機能を備えた高コストパフォーマンス製品であることは間違いない。ぜひ一度手に取ってみていただきたい。
同時に発表された3製品。右が希望小売価格194,480円(税込)の「N1S 4K」で、中央が同397,980円(税込)の「N1S Ultimate 4K」、左が同92,180円(税込)のフルHDモデル「N1S Nano」