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本場に負けないモノ作り! 日本発の腕時計メーカー&ブランド13選

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腕時計の本場がスイスであることは、多くの人が認める事実ですが、実用時計においては、日本が世界トップクラスといっても過言ではありません。特に1930年代には、セイコーが世界初となるクオーツ式の腕時計を開発し、腕時計の精度を格段に高めることに成功。ほかにも耐衝撃構造を持つカシオ「G-SHOCK」など、時計の歴史に名を残す名作を続々と輩出してきました。本記事では、そんなジャパン時計にフォーカス。珠玉のブランドとタイムピースをご紹介します。

出典:楽天市場

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腕時計の聖地であるスイスと、日本。そこに実力の差はあるのか?

出典:楽天市場

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現存する世界最古の時計ブランドとしては、1735年創業のブランパン、世界最古のメーカーとしては1755年創業のヴァシュロン・コンスタンタンがあげられます。注目すべきは、いずれもスイス発祥であり、現在も最高ランクのプレステージと技術力を持つブランドとして君臨しています。最近では、時計大国というと、ドイツやイタリアを含むケースもありますが、やはりスイスは特別であり、時計の聖地であることは揺るぎない事実でしょう。

出典:楽天市場

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スイス時計の草創期である1700年代は、日本ではまだ江戸時代。日本において初めて時計が作られたのは、1800年代だと言われています。このように年代のみで考えると、「日本の時計産業は遅れている……」と感じてしまうかもしれませんが、それは大きな間違い。日本は1960年代後半に、精度を競う「スイス天文台クロノメーター・コンクール」において圧倒的存在感を示しただけでなく、クオーツ腕時計の歴史を切り開いたパイオニアなのです。現在、国内外を問わずあらゆる分野でジャパンメイドの品質は高く評価されていますが、特に日本の腕時計の品質、技術力は世界中に知れ渡っており、スイスにさえ引けを取らないのです。

日本の腕時計メーカーが世界と渡り合える“モノ作りの魅力”とは

日本における時計製造がスタートしたのは1892年、そして腕時計作りの歴史は1913年に幕を開けました。その歴史の過程で築かれた、日本の腕時計の魅力を解説していきましょう。

魅力1:スイスにも引けを取らない、機械式時計のクオリティー

出典:楽天市場

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20世紀前半から続く日本の時計製造技術は、時計の命というべき「精度」においてスイス製を凌駕しています。機械式時計の分野においても、スイスの天文台が主催する「スイス天文台クロノメーター・コンクール」において、1968年に日本のセイコーが優勝するなど輝かしい功績を残しています。また、2020年以降にスウォッチグループの基幹企業のひとつ、ETA社がグループ以外へのムーブメント供給を停止したことを受け、現在では、シチズン傘下のミヨタ社製のムーブメントが目覚ましい勢いを見せています。高精度を極めたハイエンドモデルはもちろん、コスパを追求したローエンドモデルでも、日本の腕時計には高精度のムーブメントが組み込まれているのです。

魅力2:ハイテククオーツをはじめとするテクノロジーで世界をリード

出典:楽天市場

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腕時計業界の勢力図を塗り替えたと言われるクオーツショック。その発端となる、世界初のクオーツ腕時計を1969年に作ったブランドこそ、日本が世界に誇るセイコーでした。以降、国産メーカー同士の切磋琢磨により、超高精度クオーツはもちろん、電波時計や光発電、クオーツ×機械式のハイブリッド、そしてGPS時計へと発展していきます。これらの先端的分野における実績は、日本が世界をリードしています。

魅力3:腕時計の枠を超えた、独自の職人技とデザイン

出典:楽天市場

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日本の高級時計には、非常に精密で美しい時計が多く存在します。上の写真のミナセなどはその最たるブランドであり、エッジの立った鏡面を施すのには欠かせない研磨技術“ザラツ研磨”や、金属に硬さだけでなく、独特の粘りをも持たせる“焼き戻し”など、職人技が存分に注ぎ込まれています。ほかにも、琺瑯(ほうろう)や陶器で透明感のある奥深い表情を生み出すセイコー「プレザージュ」や文字板に夜空を表現するカンパノラ、ベゼルに日本伝統の切子を落とし込んだカシオ「オシアナス」など、腕時計を美術品に昇華するブランドも世界の注目を集めています。

どれを取っても自慢できる。日本が世界に誇る腕時計メーカーの厳選ブランド13

国産の腕時計といえば、セイコーやシチズン、カシオが有名ですが、そのほかにも独自のデザインや技術で勝負するブランドが多数存在しています。トレンドや周囲の評価は抜きにして、これらの日本ブランドと向き合ってみることで、運命の一本に出会える可能性が高まるでしょう。

ブランド1:世界最高峰の高精度を誇るセイコー「グランドセイコー」

出典:楽天市場

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1960年に、スイスの公認クロノメーターを超える精度を目指して創設された「グランドセイコー」。現在は年差クオーツや超高精度の機械式、そしてスプリングドライブをラインアップしています。スプリングドライブとは、ゼンマイ式の自己発電機能で電力を生み出し、クオーツで調速を行うという画期的な仕組みです。精度と男のロマンを合致させたセイコーならではの技術といえるでしょう。2017年からは文字板から「SEIKO」の文字が消えて「GS」と力強い文字が躍るように。そんな動きにともなってスタイリッシュなラグスポモデルが続々とリリースされました。

こちらの一本も、同ブランドにおいてメキメキ人気を高めているスポーツモデル。セラミック製のベゼルやスポーティーなグリーンカラーが、新しい“GS”の可能性を匂わせます。

セイコー「グランドセイコー SBGE257」

ブランド2:日本的な美意識と実用性を兼備するセイコー「プレザージュ」

出典:楽天市場

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「グランドセイコー」と並ぶセイコーの看板というべきブランドが「プレサージュ」です。ブランド名の由来は「予感」を意味するフランス語から。2011年に設立された同ブランドは、100年を超える腕時計作りの伝統を継承し、世界に向けて日本の美意識を発信しています。 その見どころは、日本の伝統工芸を生かしたダイアルのデザイン。琺瑯や漆、七宝、有田焼など、高度な職人技を駆使したダイアルが所有欲を刺激します。

その真骨頂がうかがえるのが「セイコー プレザージュ クラフツマンシップシリーズ」のセイコー腕時計110周年記念限定モデル。ダイアルは有田焼の技法が駆使されたもので、従来の4倍以上の強度を持つ強化磁器素材を用い、高精度の鋳型による鋳込み工程を経て、1,300度の高温で焼成したダイアルが工芸品のような趣を感じさせます。

セイコー「プレサージュ SARW067」

ブランド3:文字板に映し出す宙空の美。独創的なデザインで魅せるカンパノラ

出典:楽天市場

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シチズン時計が展開するカンパノラは「時を愉(たの)しむこと」を提案するブランド。多数のパーツを組み合わせた多層構造をはじめ、サークル形状の五徳リング、建築物のような立体的な文字板、ドームの天井を思わせるラウンドフォルムによって、デザインコンセプトである“宙空の美”を表現しています。

その象徴というべきモデルが「コスモサイン AO4010-18M」。圧巻なのは、北緯35度以上の全天星座を表示する星座盤。実視等級4.8等星以上の明るさを持つ1,027個の恒星に加え、アンドロメダ銀河やオリオン大星雲など166個の星雲/星団も正確にレイアウト。この星座盤が時刻に合わせて時計と逆回りに回転することで、星の位置をリアルタイムで正確に表示します。まさに時を楽しむための腕時計です。

カンパノラ「コスモサイン AO4010-18M」

ブランド4:名門時計ブランドの技術の粋が凝縮されたシチズン「アテッサ」

出典:楽天市場

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「アテッサ」はシチズンの技術を象徴するチタニウムウォッチです。わずかな光でも動き続ける「光発電エコ・ドライブ」や、日本、中国、アメリカ、ヨーロッパの世界4エリアの電波送信所から送信される標準電波の受信に対応する電波時計など、過酷な環境に耐えうるハイスペックな機能を搭載。そして素材の「スーパーチタニウム」は、キズに強く、軽く、肌にやさしく、さらにサビにくい独自のチタニウムで、民間月面探査プログラム「HAKUTO-R」に採用されていることでも知られています。

そんなアテッサの中でも特に高い人気を誇るのが「AT8040」。「光発電エコ・ドライブ」の手軽さに加え、時刻修正機能およびダイレクトフライト機能を搭載した実用性の高い逸品です。

シチズン「アテッサ AT8040-57L」

ブランド5:独自路線とコストパフォーマンスを追求するオリエント

出典:楽天市場

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国産三大ブランドのひとつに数えられるオリエントの創業は1901年。吉田庄五郎氏が東京・上野に設立した、外国時計の輸入販売専門の「吉田時計店」が前身です。機械式の自社ムーブメントを擁するマニュファクチュールは、すぐれたコストパフォーマンスで知られおり、価格以上の価値を感じられる名作が揃っています。

昨今は往年の名作の復刻したモデルがコアな時計ファンの注目の的。なかでも人気が高いのが、1969年に登場した「ワールド ダイバー」のリバイバルモデルです。地球の美しさを表現した文字板をはじめ、細かいカットの入ったベゼルやクッション型ケース、24時間表示の内転リングなど、個性的なデザインが持ち味です。

オリエント「リバイバル ワールドマップ」

ブランド6:100年後も語られるジャパンウォッチを志すミナセ

出典:楽天市場

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ミナセは秋田県皆瀬村(みなせむら)に時計工房を構える時計ブランド。時計の外装を手掛けてきた工具メーカーを母体とするブランドは、技術力に定評があり、ムーブメントや部品などすべての部品を自社で製造しています。伝統的な技術を受け継ぎながらも、腕時計の新たな可能性を模索するスタイルが、時計愛好家から高い評価を得ています。

「ディヴァイド」はそんな実力派ブランドが誇る定番モデル。4つのラグをケースと分割構造にすることで、これまでの時計にないシャープな立体感を表現しています。さらに、あらゆる面とエッジに施された職人によるザラツ研磨が、その技術力の高さを物語っています。

ミナセ「ディヴァイド」

ブランド7:別次元のタフさで世界の信頼を勝ち取ったカシオ「G-SHOCK」

出典:楽天市場

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電子機器製造のトップメーカー、カシオが、1983年に発売した“壊れない時計”G-SHOCK。当初アメリカで大ブレイクし、その後、日本へ逆輸入されたという異色の経歴を持つブランドです。以来、ファッションシーンでもブレイクを果たし、国産腕時計のトップブランドとして不動の地位を確立。さらに、最新鋭の「カーボンコアガード構造」によって、これまで以上にモジュールを堅固に保護する圧倒的な耐衝撃性を獲得しています。

多彩なラインアップの中で、昨今特に注目を集めているのが、ケースやベゼル、バンドにステンレススティールが使われた「フルメタルシリーズ」。最新モデルの「GMW-B5000D-2JF」は、G-SHOCKのオリジンである角型フォルムを受け継いだモデルで、ガラス面に施された蒸着加工によるメタリックブルーが夏らしいムードを醸し出しています。

カシオ「G-SHOCK GMW-B5000D-2JF」

ブランド8:モダンなデザインウォッチをすぐれたコスパで提供するノット

出典:楽天市場

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2015年3月にスタートし、おしゃれに関心のある感度の高い大人を中心に人気を集めるノット(Knot)。クラシカルかつミニマルな見た目と、“ベルト別売り”という独自の販売方式が注目を集めています。また、ほかのメーカーなら10万円を超えてもおかしくないスペックのモデルが、アンダー5万円で購入できる高いコスパも魅力のひとつ。事実、2016年7月に登場したブランド初の機械式モデルは即完売しました。

現在の売れ筋は、「AT1-40S オートマチック スポーツ」に代表されるスポーツモデル。ケース厚11mmのスリムなフォルムとザラツ研磨による仕上げはスーツとの相性もよく、ビジネスパーソンからも人気を博しています。

ノット「AT1-40S オートマチック スポーツ」

ブランド9:陸・海・空で活躍するプロフェッショナルのためのシチズン「プロマスター」

出典:楽天市場

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「プロマスター」は、1989年の誕生以来、「海に潜る」「山を登る」「空を飛ぶ」という環境下で活動するプロフェッショナルのためのブランドとして誕生しました。耐久性・機能性・安全性を3本柱とするスポーツモデルは世界各国のプロたちに愛用され、2024年でブランド誕生35周年を迎えました。

幅広いラインアップがありますが、不朽の名作をあげるなら、「MARINEシリーズ」のダイバーズウォッチ「メカニカルダイバー200ⅿ」でしょう。これは海に落ちてフジツボに覆われながらも動き続けていたことから「フジツボダイバー」として愛された、1977年発売の「チャレンジダイバー」のDNAを継承する一本。基本デザインを踏襲しながら、強化耐磁仕様ムーブメントなど、現代的なアップデートが図られています。

シチズン「プロマスター メカニカルダイバー200ⅿ」

ブランド10:ムーンフェイズウォッチを身近にした立役者、カルレイモン

出典:Amazon.co.jp

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2017年に設立されたカルレイモンは、高級時計の複雑機構として知られるムーンフェイズが搭載されたモデルを、3万円台で提供する稀有なブランドです。さらに、ドレスウォッチを踏襲した2針スタイルをはじめ、主張しすぎない小ぶりなケース、黄金比率が駆使された文字板のバランス、ジャパンメイドならではのていねいな仕上げなど、品格漂うその姿はクラシックウォッチの王道を体現しています。

そのラインアップの中でも随一の人気を誇る「マジェスティ」は、1970年代のラグスポの名作にインスパイアされたモデル。ラウンドベゼルやレイヤード構造の八角形ケース、重厚なブレスレットが品格あふれるスポーティーな姿を見せつけています。

カルレイモン「マジェスティ」

ブランド11:匠の技を集結した日本品質の時計を生み出すマスターワークス

出典:楽天市場

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2018年創業の新鋭ながら、早くも時計愛好家の間でジワジワ人気を高めるマスターワークス。その名は「MASTER(=匠)」「WORKS(=作品)」に由来し、世界各地のすぐれた工房やメーカーを見出し、素材やパーツといった職人たちのマスターピースを1本の腕時計に集約しています。ベゼル、ケース、ラグ、裏ブタというそれぞれの部品を独立させて組み上げた4ピース構造のケースなど、高級感あふれるルックスながら、手の届きやすいプライスを実現。自動巻きモデルにはセイコー エプソン社製の高精度ムーブメントを搭載するなどスペック面もスキはありません。

同ブランドが気になったら、まずは代表作の「Quattro 001」をチェックしてみてください。

マスターワークス「Quattro 001」

ブランド12:防衛省に認められた質実剛健なモノ作りが信条のケンテックス

出典:楽天市場

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1989年に設立されたケンテックスは、2000年初頭に陸海空でのプロユースに応える本格ラインを確立し、防衛省の全面協力のもと「JSDFシリーズ」をスタートさせた実力派。2005年には複雑機械式時計の最高峰であるトゥールビヨンを日本ブランドとして初めて発表し、その技術力の高さを知らしめました。2010年には、航空自衛隊のアクロバット飛行部隊「ブルーインパル」50周年記念モデルの製作を手掛けたことでも知られています。

そのなかで、「スカイマン パイロットアルファ」はブランドを代表するパイロットウォッチ。無反射コーティングを施したサファイヤガラス風防をはじめ、蓄光塗料が塗布されたアラビアインデックスやダイヤモンド形の時分針など、昼夜を問わず高い視認性を確保する本格モデルです。

ケンテックス「スカイマン パイロットアルファ S688X-20」

ブランド13:2020年スタートの新鋭ながら、すでに世界の熱視線を集めるクオ

出典:Amazon.co.jp

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クオ(KUOE)は、「クラシックウォッチの魅力を京都から世界へ」という願いを込めて、2020年に設立された新鋭ウォッチブランドです。企画から生産、販売までを自社で行うことをモットーに、高品質のモデルを手の届きやすいプライスで提供しています。その実力はすでに100か国以上でグローバル展開されていることでも明らか。

イチ押しのエントリーモデルは、こちらの「オールドスミス」。先端に向かって太くなるブルーのバトン針、ドーム型の風防、日焼けしたようなアイボリー色の文字板など、どこかアンティークウォッチを思わせる風格を放ちます。腕元に収まりのいい35mm径ゆえ、スーツ用の腕時計としても重宝するでしょう。

クオ「オールドスミス」
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押条良太
Writer
押条良太
ファッションエディター。「MEN′S CLUB」編集部を経て独立。「OCEANS」「Begin」「LEON」などのメンズ誌やブランドのカタログ、広告を手掛ける。得意分野はドレスからアメカジ、靴、ウェルネス、グルーミングと幅広い。湘南在住で、趣味はサーフィン。
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岡田 太(編集部)
Editor
岡田 太(編集部)
雑誌とWebでファッション/ライフスタイル系メディアの編集長を務め、「価格.comマガジン」へ。被服費&趣味関連の散財でクレジットカードを使い倒してきた経験を生かし、現在はクレカを中心としたマネー記事を担当。
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