レビュー

腕元に小宇宙を宿せ! 最短3秒で時刻受信する「サテライト ウエーブ」の最新作

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シチズン「サテライト ウエーブ X」

人工衛星から最短3秒で時刻を受信し、腕元で宇宙とつながる感覚が人気を博したシチズンの衛星電波時計「サテライト ウエーブ F100」。そんな名作が2014年に発売してから10年、このたびパワーアップして帰ってきた。

2024年9月12日に発売されたシチズン「サテライト ウエーブ X」は、「サテライト ウエーブ F100」の個性的なデザインや最短3秒の時刻受信機能はそのままに、さらなる進化を遂げて登場した。新たなる名作「サテライト ウエーブ X」を詳しく見ていこう。

こちらが2014年に発売された「サテライト ウエーブ F100」。宇宙とつながる腕時計をコンセプトに開発された。現在は販売終了

こちらが2014年に発売された「サテライト ウエーブ F100」。宇宙とつながる腕時計をコンセプトに開発された。現在は販売終了

腕元に小宇宙が煌(きら)めく! 「サテライト ウエーブ X」は文字板に注目だ

今作の「サテライト ウエーブ X」が「サテライト ウエーブ F100」から大きく変わった個所はやはり文字板のデザインだろう。「サテライト ウエーブ F100」はシンプルな印象だったが、今作では宇宙空間と夜空に広がる星々がダイナミックに表現されている。ラメがキラキラと輝き、まるで星が煌めいているかのような表情を見せる。また、12 時位置から時計回りに階段状の「超立体構造」を採用したことで、文字板の“宇宙空間”に奥行きを持たせている。

“宇宙空間×超立体構造”の文字板は、「サテライト ウエーブ X」における最大の見所だ

“宇宙空間×超立体構造”の文字板は、「サテライト ウエーブ X」における最大の見所だ

機能面では新たに位置情報取得機能が追加された。これにより全世界40タイムゾーンから自動で地域設定を行う。出張が多いビジネスパーソンにはうれしい機能だろう。ちなみに位置情報を取得するには、最低4基のGPS衛星から受信が必要なため、30秒〜2分ほどの時間を要する。

「サテライト ウエーブ X」が名作「サテライト ウエーブ F100」から継承したこと

「サテライト ウエーブ X」は「サテライト ウエーブ F100」から“一新した”わけではない。何事にも言えるが、価値ある良材を次代に引き継ぐことも肝要だ。

「サテライト ウエーブ X」が、前作から継承したのがこの特徴的なケースデザイン。斜面を含めた面構成は人工衛星をモチーフにしており、メリハリのあるシャープな印象へと導く。また、プッシュボタンや時・分針のデザインも引き継がれた。

これらの不変なディテールたちこそ、前作から今作を昇華させるにいたった“陰の立役者”であると汲み取れる。

ケースとバンドに一体感を持たせることでスポーティーな印象に。りょう線や細いミラー面を走る光の反射が、宇宙とつながるスピード感を想起させる

ケースとバンドに一体感を持たせることでスポーティーな印象に。りょう線や細いミラー面を走る光の反射が、宇宙とつながるスピード感を想起させる

2時・4時位置のプッシュボタンや時・分針は、人工衛星のフレームをイメージした空洞状のデザイン

2時・4時位置のプッシュボタンや時・分針は、人工衛星のフレームをイメージした空洞状のデザイン

「サテライト ウエーブ F100」は2014年の発売当時、衛星電波時計としては世界最薄のケース厚12.5mmを実現したことでも話題を呼んだ。今回発売された「サテライト ウエーブ X」は12.7mmと、前作に比べて0.2m厚くなったが、現在の感覚でもそこまで気になる厚みではない。

衛星電波時計の恩恵を特に受けるのが世界各地を飛び回るビジネスパーソンだと想像するが、ケース厚が薄いことでワイシャツへの引っ掛かりが少ないのはうれしいポイントだ。

最短3秒で時刻情報を受信するスピード感を薄さで表現

最短3秒で時刻情報を受信するスピード感を薄さで表現

「サテライト ウエーブ X」を試着! 近距離と遠距離で印象が変わる!?

それでは「サテライト ウエーブ X」を腕に通してみよう。今回はビジネス想定で紺ジャケットに合わせてみた。深いブルーの文字板がジャケットにカラーリンクしつつも、文字板のラメの輝きが心地いいアクセントに。腕を動かすたびにキラキラと煌めき、まるで腕元に小宇宙を宿したかのようなロマンチックな気分に満ちていった。

軽さにも驚いた。これはケース/バンドともにシチズンの独自技術により生まれた素材「スーパーチタニウム」を採用しているためだ。同素材はステンレスの約5倍以上の硬さを誇りながらも、ステンレスに比べて約40%も軽量。傷にも強いため、デイリー使いも安心だ。

近くで見ると文字板の星空が輝く様子を確認できる。ちなみに「サテライト ウエーブ X」は、PCやスマートフォンなどが発生する磁気を遮蔽(しゃへい)する「JIS 1種耐磁」を備えている。すなわち、時刻ズレなどの誤作動が起こりにくく、PC作業も安心だ

近くで見ると文字板の星空が輝く様子を確認できる。ちなみに「サテライト ウエーブ X」は、PCやスマートフォンなどが発生する磁気を遮蔽(しゃへい)する「JIS 1種耐磁」を備えている。すなわち、時刻ズレなどの誤作動が起こりにくく、PC作業も安心だ

いっぽうで離れて見ると、文字板のラメによるキラキラ感が弱まる。代わりにケースの斜面仕上げがいっそう引き立ち、コーデ全体がスマートな印象へと昇華する

いっぽうで離れて見ると、文字板のラメによるキラキラ感が弱まる。代わりにケースの斜面仕上げがいっそう引き立ち、コーデ全体がスマートな印象へと昇華する

ネイビーのブルゾンと合わせてみた。休日のきれいめカジュアルにも十分マッチ!

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機能もデザインも宇宙とリンクする「サテライト ウエーブ X」

やはり「サテライト ウエーブ X」の最大の魅力は、上空2万kmの宇宙空間を周回するGPS衛星から世界最速レベル(※) の「最短3秒」で時刻情報を受信することだろう。まさにそれは宇宙とつながる感覚。そして、そのロマンチックなコンセプトを、文字板やケースのデザインが遺憾なく追求している。機能は前作から大きく変わらずとも、コンセプトをより明瞭にするデザインに進化したことが今作の見所だと思う。

※アナログ式光発電GPS 衛星腕時計として。2023 年9 月シチズン調べ

シチズン時計「サテライト ウエーブ X(CC3097-52L)」
●公式サイト価格:198,000円(税込)
●動力源:光発電エコ・ドライブ
●駆動持続時間:約7年間(フル充電・パワーセーブ作動時)
●防水性能:10気圧
●ケース&バンド素材:スーパーチタニウム(デュラテクトDLC加工)
●ケース径:45.4mm
●ケース厚:12.7mm(設計値)

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写真/村本祥一(BYTHEWAY)

金原望弥(編集部)
Writer / Editor
金原望弥(編集部)
大学卒業後、出版社にて月刊誌の編集に従事。その後、カカクコムに入社し、ファッションメディア「TASCLAP」を経て、「価格.comマガジン」へ。腕時計やアウトドアを担当するZ世代エディターです。
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