任天堂の新ハード「Nintendo Switch 2」が2024年4月2日に発表され、その翌日の4月3日にメディアやインフルエンサー向けの体験イベントが実施されました。体験イベント後に「やっぱり買いだわ」と感じた理由とは?
「Nintendo Switch 2」を体験!
「Nintendo Switch 2」について知っておくべき新機能は以下のとおり。“2”を冠するのにふさわしいアップデートで、実際に体験してみてもゲーム体験の向上が感じられました。
・ハードウェアの進化
・マウスとして使えるJoy-Con 2
・「USBカメラ」によるゲーム体験
・ゲームチャット機能
・おすそわけ通信機能
「Nintendo Switch 2」は、従来機「Nintendo Switch」よりもひと回りほど大型化。加えて、有機ELではなく液晶であるものの、フルHD、HDR、120Hz駆動(可変)対応とディスプレイのスペックが進化。これにより、大きな画面で美麗なゲーム映像が楽しめるようになっています。
大きく、キレイになったディスプレイ
体験イベントでは、「マリオカートワールド」を携帯モードでプレイできました。従来機よりもくっきりと、かつ、HDRにより映像表現がよりリッチになりましたね。特に、夕方のステージでは夕焼けの光の階調表現が豊かで非常にキレイ。「ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム」などをプレイすると、より映像美を体感できそうです。
リフレッシュレートは、詳しい数値がわからなかったものの、体感60FPSは出ていたかと思います。軽いゲームであれば、120FPSが出るのでしょうか。
また、マシンスペックが上がったことで映像出力についても進化しており、最大4K60FPS、WQHD/フルHDは最大120FPSでの出力が可能。おそらく、タイトルによって解像度やリフレッシュレートが変わるので、4K60FPSで全タイトルが楽しめる、というわけにはいかないでしょう。
「マリオカートワールド」をTVモードで体験したときは、解像度とリフレッシュレートについて教えてくれなかったものの、従来機よりキレイで滑らかなのは明らかでした。
グラフィック性能の向上はゲーム体験をよりリッチにしてくれます
そのほかにNintendo Switch 2版「ホグワーツ・レガシー」をテレビモードでプレイしましたが、マシンスペックが上がったことで、マップ移動時のロードがなくなり、敵などのオブジェクト数の増加、VFX表現のリッチ化などが確認できました。体感的には、「PS4」ないし「PS4 Pro」くらいのグラフィックレベルだと思います。
「最新のハードでそれくらい?」と思う人がいるかもしれませんが、このスペックを携帯ゲーム機にもなるコンパクトな本体に詰め込んできたのはスゴいことだと思います。
あとは、細かいところですが、スタンドが無段階調整できるのもいいですね。従来機の固定調整と比べると、スタンドの角度の微調整ができるようになったことで、設置の自由度が高くなったと感じます。
スタンドは無段階調整に対応するうえに、大きくなったことで安定性が向上
そのほかに、体験イベントとは関係ありませんが、ストレージが256GBになったのもうれしいポイント。従来機のストレージが少なすぎて、microSDカードの購入がほぼ必須だったことを考えると、ようやく改善してくれたという感じです。
本体とともに大きな進化を遂げたのが「Joy-Con 2」です。まず、注目なのがマグネット式へと変更されたこと。「Nintendo Switch」では、スライド式でカチッとはめ込むタイプでしたが、「Nintendo Switch 2」ではボタンを押すとパカッと取り外せて、そのまま戻すとピタッと取り付けられます。
進化した「Joy-Con 2」
「Joy-Con 2」の背面のボタンを押します
パカッと簡単に取り外し可能
従来機よりもひと回り大きくなりました
このマグネットは非常に強力で、「Joy-Con 2」部分だけを指でつまんでも、本体の重量で外れて下に落ちてしまう、なんてことはありません。「Nintendo Switch」と比べると、非常に取り外しやすくなっています。
「Nintendo Switch」のユーザーなら理解してくれると思いますが、気になるのは耐久性ですよね。「Nintendo Switch」の「Joy-Con」は、お世辞にも頑丈とは言えず、何回買い替えたか忘れてしまうほど故障しました。この部分については体験イベントではわかりかねたものの、任天堂ならユーザーの期待に応えてくれていると信じたいです。
「Joy-Con 2」の注目の機能としてアピールされていたのが、マウス操作です。このマウス機能を活用して、新しい遊び方が提案されています。そのマウス操作対応タイトルのひとつとして体験イベントで試したのが「スーパー マリオパーティ ジャンボリー」に追加されるミニゲームです。
エアホッケーのミニゲームでは、握った「Joy-Con 2」を机の上で滑らせるように動かすと、画面のマレット(手で持つ器具)も同じように動作。パックを打ち合ってゴールを競います。
写真のように握ってデスクなど平らな面に置くと、マウス操作が可能
マウス操作のほうが、コントローラーで遊ぶよりも没入感が高い気がしました
マウス操作で遊ぶと、実際のエアホッケーをプレイしているのと同じような感覚で、非常に驚きました。ほかにも、「Joy-Con 2」をスプレーに見立てて色を塗るミニゲームや、「Joy-Con 2」を手前に引いてぜんまい式のカートを走らせるゲームなど、現実世界の道具やおもちゃと同じ動きで操作するミニゲームを堪能。これは、任天堂らしい遊び心が詰まった機能だと感じました。
ほかにも、「メトロイドプライム4 ビヨンド」では左手の「Joy-Con 2」でキャラクターを移動させて、右手の「Joy-Con 2」で敵を狙って撃てるとのこと。さながらFPSのようで面白そうです。
ただし、こういった機能って最初は盛り上がるのですが、すぐに飽きてしまうという懸念も捨てきれません。今後は、マウス操作に対応したタイトルが増えると思いますが、そこで既存の操作スタイルに革命を起こすような、画期的なゲームが出てくることに期待したいです。いや、任天堂ならやってくれるでしょう。
「Nintendo Switch 2」の周辺機器として、「USBカメラ」が別売りで登場します。これは、フレンドとのビデオチャットを可能にするほか、人の顔を検出することで、自分の姿をゲーム内に取り込む新しい遊び「カメラプレイ」が可能になります。
「USBカメラ」
「スーパー マリオパーティ ジャンボリー」では、最大4人のプレイヤーがゲーム画面に登場。みんなの顔を見ながら遊べるのは斬新です。また、同タイトルの「クッパオンステージ」では、「USBカメラ」を活用することで、体だけでなく声を使ったミニゲームが楽しめます。
体験会では、どれだけ体を動かし、大きな声を出せるかを競うミニゲームが体験できました。クッパがマイクを向けたら、絶叫しながら跳びはねまくり。これは、子どもとめちゃくちゃ盛り上がれそうです。
自分がゲーム画面に登場。子どもや友達と遊ぶと盛り上がりそうです
そのほかの注目機能「ゲームチャット機能」「おすそわけ通信機能」については、体験イベントでは試すことはできませんでした。「ゲームチャット機能」は、「Nintendo Switch」ユーザーなら待ちに待った機能ですよね。
「おすそわけ通信機能」は、1人のプレイヤーが対応タイトルを持っていれば、タイトルを所有していないプレイヤーも自分の本体で一緒に遊べるというもの。これも画期的で、家族や友達と遊ぶときに活用できると思います。
ここからは個人的な感想をお伝えしましょう。「Nintendo Switch 2」はマシンスペックが上がったことで、従来よりも高度なグラフィックで遊べるのが最大の特徴だと思います。これまでは、「PS5」などのほかの家庭用ゲーム機と比べると、「Nintendo Switch」はスペック不足で、グラフィック要素を削って軽くしたバージョンしか遊べない、もしくはそもそも「Nintendo Switch」では遊べないことがありました。
たとえば、「ホグワーツ・レガシー」はマップ間の移動にロードが挟まったり、ビジュアルエフェクトが簡素化されていたりしましたが、体験イベントで遊んだ「Nintendo Switch 2」版では改善されていました。
「サイバーパンク2077」や「エルデンリング」、「ファイナルファンタジーVII リメイク」など、これまで「Nintendo Switch」で発売されなかったタイトルが「Nintendo Switch 2」で登場するなど、スペック向上による恩恵はかなり大きいと思います。
また、ディスプレイのスペックアップ、大型化も魅力的ですね。きれいなグラフィックのゲームを手元で遊べる。これもグラフィック性能と同じくらいに買いたい欲が刺激されたポイントです。
「Joy-Con 2」のマウス操作や、「USBカメラ」による新しい体験は新鮮ですが、個人的にはグラフィック性能とディスプレイがいちばん大きなポイント。よく「マインクラフト」を子どもと遊びますが、「Nintendo Switch」だとグラフィック処理性能が足りず、あまり快適ではないんですよね。そこが改善されるとなれば、買い替えるしかないでしょう。
また、希望小売価格49,980円というのも手が届く価格でいいですね。昨今の家庭用ゲーム機の価格を鑑みると、お買い得なのではとまで感じています。
ただし、「Nintendo Switch 2」を購入できるかは抽選次第。買いたい人の手に「Nintendo Switch 2」が届くよう、たくさんの在庫が用意されることを祈ります。そして、私もあわよくば抽選を突破させてください。