私事で恐縮ですが、つい先日に引っ越ししました。モノ系ライターという仕事柄、新しいガジェットが日々増えていくような生活なもので、自宅スペースがそろそろ限界。このままではゴロゴロと寝て過ごすスペースも確保できない! ということで、ちょっと広めの戸建て賃貸に移ってきた次第です。
しかし、困ったことが1つ。我が家は夫婦ともに通販に頼りっきりで、ほぼ毎日何かしらの荷物が宅配で届くのですが、戸建てって置き配を頼みづらいんですね。
まず、玄関前が吹きさらしなので、荷物が突然の雨で濡れたり、盗難されたりする心配があります。さらに道路からも丸見えなので、置き配が積んであるだけで「あそこ留守だな」と通行人にも丸わかり。これは防犯的にもよくありません。
そんなわけで、急いで宅配ボックスを取り付けるべく検討しました。
検討の結果、必要となった条件は……
・定期的に注文している「2Lペットボトルの水×6本」が入る庫内サイズ
・メール便と大きいサイズの荷物を分けて回収できる
・ボックスの素材も防犯上しっかりとしたもの。金属製がベスト
・携帯するカギを増やしたくないから、素手で開錠できるダイヤル錠で
というのが主なところ。同じ通販ヘビーユーザーの人なら「わかる〜」と共感していただけるのではないでしょうか。
そして見つけたのが、ヤマソロのポスト一体型宅配ボックス「Le-grand- (ルグラン)」です。
1段タイプと2段タイプの2種類がラインアップされている中から、今回は1段タイプを試用。宅配ボックスを受け取るための宅配ボックスがないので、対面で受け取りました
宅配ボックス(写真左)とメールボックス(写真右)が分離した状態で梱包されています
さっそく組み立てるぜ! と意気込んではみたんですが、組み立て自体は超イージーでした。接地脚、メインの宅配ボックス、メール便などを受け取れるメールボックスを積み重ねて、ネジ留めすれば完了です。
脚、宅配ボックス、メールボックスをそれぞれボルト留め。組み立て家具に慣れている人ならあっという間に作れるはず
六角レンチが付属しており、別途で工具を用意する必要はありません。しかし、狭いメールボックスの中に手を突っ込んでレンチを回すのはいささか面倒なので、もし持っているなら小型の電動ドライバーを使ったほうが手っ取り早いかも。とはいえ、普通に組み立てても30分あれば十分でしょう。
あと、金属製ゆえに合計で約20kgとそこそこ重量があるので、たとえ腕力に自信があっても、2人以上で作業してください。ボックスをうっかり足の上に落としでもしたら大事故ですよ。
宅配ボックスのドアに、宅配業者向けに「荷物を入れたあとの施錠方法」を伝えるメッセージプレートをペタリ。マグネット式で、メールボックスの上部にも貼り付けられます
これで完成! 快適なヘビー通販生活のスタートです
そのまま自立させて使用できるのですが、付属のアンカーボルトを使って、さらにしっかり地面に固定することも可能です。
ただ、地面にアンカーボルトを打ち込むとなると、賃貸住まいとしては原状回復がちょっと気になるところ。今回は期間限定の試用ということで、コンクリートブロックの上にボックスを載せ、1mmの金属ワイヤーで脚部としばりつけました。
ちょっと雑ですが、こうして重心を下げることで、転倒のリスクを減らせるはず。ちなみに、アンカーボルトをはめ込む穴に市販のワイヤーを通して、盗難防止に活用することも可能です
「ルグラン」に注目した最大のポイントは、「ゼロリターンキー」と呼ばれるダイヤル錠のシステムです。
4桁の暗証番号を使ったダイヤル錠は、カギを使わずに開け閉めできるというのがメリットですが、番号を隠すためにダイヤルを都度リセットする必要があります。しかしジダラキングとしては、いちいち発生するこの手間が非常に面倒くさい。
この面倒くささを解消したのが「ゼロリターンキー」です。何と解錠ノブを回すだけで、自動でダイヤルが「0000」にシャキッと戻るのです。
ダイヤル錠の面倒くさい部分を解消した「ゼロリターンキー」
数字を合わせてノブをひねると、解錠と同時に自動でダイヤルをリセット!
実際に導入してみると、うおー、これはめっちゃラク! 面倒くさがりな人間でも安全・安心な状態を保てるという点で、とても優秀です。何なら、地球上のすべてのダイヤル錠にこの「ゼロリターン」機能を付けてほしいレベル。
荷物が預けられると、解錠ノブが赤い「CLOSE」表示に。もし万が一、暗証番号を忘れた場合は、付属の非常用キーで解錠できます
宅配ボックスの内寸は約44(幅)×29.5(奥行)×56(高さ)cmで、金属製の宅配ボックスとしては標準的なサイズ。100サイズの荷物にも対応し、もちろん2Lペットボトル6本のダンボールも余裕で収まります。
宅配ボックスの容量は72L。取り出し口サイズは約35.5(幅)×50.5(高さ)cm。日常的に受け取るような荷物であれば、まず問題なく入りそう
また、付属のマグネット式印鑑ホルダーを内側に貼り付けておけば、受け取りに捺印が必要な場合でも大丈夫。ただ、2022年の発売当時はともかく、現在ではほとんどの宅配業者が「サイン・捺印はなくてもOK」というレギュレーションになっているようなので、必要性を感じない人は、印鑑ホルダーなしでスペースを目いっぱい使うのもいいかも。
付属の印鑑ホルダーは、マグネットで貼り付け可能。宅配ボックスの本体カラーと統一されているので、印鑑の軸色は異なる色を選んだほうわかりやすくてよさそう
メールボックスの内寸は約44(幅)×29.5(奥行)×34(高さ)cmで、かさばりがちなメール便などもしっかり収まります。
ちなみに、試用中2日ほどが雨天でしたが、メールボックス・宅配ボックスともに雨漏りなどのトラブルはなし。ボックスとしての性能も問題なく、すごく安定していました。
メールボックスの投函口は約39(幅)×5.5(高さ)cm。ネコポスやメール便もスルッと入ります
取り出しは下の開口から。ここに鍵をかける場合は南京錠が使えます
雨ざらしでしたが、荷物が濡れるトラブルもなし。本体にはサビの発生を抑えるガルバナイズド処理が施されているそうですし、これなら安心して使えそうです
実際にしばらく運用してみた正直な感想ですが、やはり「ゼロリターンキー」の快適さはちょっと群を抜いていました。これに慣れてしまったら、いちいち「まず数字合わせて〜、開けて〜、また数字リセットして〜」なんてやるダイヤル錠には戻れないはず。今回試用したのはメーカーから借りたものなので、このあと同じものを購入しようと思っています。
面倒くささとセキュリティーが秤にかけられてしまう状態はよろしくないですし、それなら面倒くさくなくて安心・安全なものを選択するのが正解でしょう。