レビュー

在宅勤務の神アイテム。オーディオグラスが便利過ぎて普通のメガネに戻れない

在宅勤務中から移動時まで、起きているときの大半はイヤホンを装着している筆者ですが、さすがに1日中着けっぱなしにしていると、耳が痛くなったり、圧迫感を感じたりすることがあります。「しょうがないか」くらいに考えていたころに出会ったのが、メガネにオーディオ機能を搭載させたファーウェイの「HUAWEI Eyewear」という製品。メガネにスピーカーを内蔵することで、“見る”と“聴く”の両方が可能にするというものです。

「HUAWEI Eyewear」で新しいメガネ体験を

「HUAWEI Eyewear」で新しいメガネ体験を

メガネに“見る”以外の機能を搭載した製品は、スマートグラスやARグラスなどと呼ばれ、数年前から市場に登場していますが、今回試した「HUAWEI Eyewear」はオーディオ機能のみを搭載しており、レンズ(ディスプレイ)に情報を表示するような機能は搭載されていません。

導入時は「試してみるか」程度の心持ちだったものの、実際に使い出すと、「もう普通のメガネには戻れないな」というくらい、ヘビーユーザーになってしまいました。

度付きレンズへと変更可能。デザイン性や装着感も全然アリ

「HUAWEI Eyewear」は、スマートフォンやPCなどとBluetooth接続で音楽再生などが楽しめるメガネ型のウェアラブル製品です。メガネの左右のテンプルに128㎟薄型スピーカーユニットを内蔵しており、そこから再生される音声が耳に届けられるというわけです。

メガネのテンプル部分には、スピーカーユニットやマイク、センサーを内蔵。スピーカーの周囲には、音漏れ防止ホールを設置し、音漏れが最小限になるよう工夫がなされています。こういったパーツを内蔵しているため、テンプルは普通のメガネと比べて少し太くなっています

メガネのテンプル部分には、スピーカーユニットやマイク、センサーを内蔵。スピーカーの周囲には、音漏れ防止ホールを設置し、音漏れが最小限になるよう工夫がなされています。こういったパーツを内蔵しているため、テンプルは普通のメガネと比べて少し太くなっています

左右のテンプルの上部にスピーカー×2とマイクが設置されています

左右のテンプルの上部にスピーカー×2とマイクが設置されています

私物のメガネ(下)と並べると、「HUAWEI Eyewear」のテンプルの太さがわかるでしょう

私物のメガネ(下)と並べると、「HUAWEI Eyewear」のテンプルの太さがわかるでしょう

こういった製品はサングラスのタイプもあり、度付きレンズの交換などが難しいこともあるのですが、「HUAWEI Eyewear」はメガネショップのOWNDAYSがフロントフレーム部分の開発を手がけており、レンズの交換が可能になっています。レンズの交換には、OWNDAYS店舗へ直接出向く必要がありますが、ブルーライトカット対応レンズや色つきレンズ(有料)などのオプションをつけることもできるんです。

OWNDAYSの店舗にてレンズ交換が可能。ちなみに、レンズの交換は20分ほどでサクッと完了。レンズは、使用しているメガネの度数をそのままに作ってくれます。もちろん、店舗で視力測定をしてから作ることもできます

OWNDAYSの店舗にてレンズ交換が可能。ちなみに、レンズの交換は20分ほどでサクッと完了。レンズは、使用しているメガネの度数をそのままに作ってくれます。もちろん、店舗で視力測定をしてから作ることもできます

フロントフレームはウェリントン型、ハーフリム・ウェリントン型、ボストン型という3タイプが用意されています。また、メガネの上に着用してサングラスのようにして使える「SNAP LENS」(OWNDAYS限定)を別途購入することも可能。つまり、オーディオグラスとは言え、これまでのメガネと変わらない使い勝手を実現しているというわけなんです。

OWNDAYSの店舗では、メガネをサングラスに変える「SNAP LENS」も購入できる

OWNDAYSの店舗では、メガネをサングラスに変える「SNAP LENS」も購入できる

ただし、購入時には注意点があります。度付きレンズへの変更はOWNDAYSの店舗でしか行っておらず、量販店で購入した「HUAWEI Eyewear」を持ち込むとレンズ交換料として最低でも7,700円(税込)かかってしまいます。しかし、OWNDAYSで購入した「HUAWEI Eyewear」なら、レンズ交換料は無料から行えます。

度付きレンズへ交換する予定の人は、OWNDAYSで購入するほうが圧倒的にお得。「SNAP LENS」などのオプション品も購入できるため、既存のメガネユーザーはOWNDAYSで購入する1択になるでしょう。

少し話が脱線しましたが、実際の着け心地はどうでしょうか。一般的なメガネの重さは、形状や材質の違いはあれど30g前後になり、軽量のタイプであれば10gを切るものもあります。「HUAWEI Eyewear」の重量は約37〜38gとなっており、スピーカーユニットなどを搭載しているぶん、一般的なメガネよりは若干重いです。

「HUAWEI Eyewear」を着用。若干重量は感じますが、慣れれば問題ありませんでした。見た目には、テンプルの太さが気になるかも

「HUAWEI Eyewear」を着用。若干重量は感じますが、慣れれば問題ありませんでした。見た目には、テンプルの太さが気になるかも

筆者が元々かけていたメガネが8gと非常に軽量だったので、最初に「HUAWEI Eyewear」を着用したときは違和感がありました。特に、テンプルが太いため、耳への重量感が気になったんです。しかし、2日もして「HUAWEI Eyewear」を着けているのが当たり前になると、重量やサイズなどは気にならなくなるように。それよりも「HUAWEI Eyewear」によるメリットがありすぎて、もう普通のメガネをかける気がなくなってしまったのが正直なところです。

耳がイヤホンの圧迫感から解放。良好すぎる使い勝手

ここからは、実際に1か月超に渡り使いまくって感じたメリットや、デメリットを紹介しましょう。

まず、「HUAWEI Eyewear」のオーディオ面での性能、想定していた以上にちゃんと聴ける音質です。音の空間が頭の周囲に広がるイメージで、最初はその不思議な感覚に驚きました。音質も、ボーカルを含めた中高音域がしっかりと聞き取れます。さすがに、低音の迫力はありませんが、ながら聴きには十分な音質だと思いました。

音量は、自宅のような静かな場所だと小さくても聞こえますが、電車の中や、交通量の多い道を歩いているときは、かなり大きくしないと聞こえません。また、雑音が大きい場所でも聞こえるくらい音量を上げると、音漏れも発生してしまいます。そのため、電車に乗るときは、別途Bluetoothイヤホンなどを着用する必要があり、ここに関しては「四六時中着けていられない」という煩わしさがありました。

ただ、室内などではまったく問題ありませんし、住宅街など静かなところを歩いているときは、「HUAWEI Eyewear」で音楽を聴くのが非常に心地よいんです。イヤホンの圧迫から耳が解放され、気持ちいい風が吹いている夕方などは、ものすごい開放感。外の世界(景色)と内の世界(音楽)が自然と溶け込むような視聴体験が行えます。これはイヤホンでは感じられない体験です。ランニング時にも着けてみましたが、半端ない爽快さ。夏場に感じるイヤホン着用による暑さや不快感もゼロ。もちろん、自動車など周囲の音も聞こえるため、安全面という点でも安心です。

「HUAWEI Eyewear」は外で使うときが一番気持ちいいんです

「HUAWEI Eyewear」は外で使うときが一番気持ちいいんです

では、仕事での使い勝手はどうでしょうか。筆者は、ひと月のほとんどを在宅で仕事を行っており、その多くの時間においてイヤホンは着けっぱなしで過ごしています。スマートフォンでラジオや音楽、生配信などをBGM代わりに再生しっぱなしです。Web会議がある場合は、イヤホンの接続先をPCに変えて参加する、という感じです。

イヤホンを長時間装着する筆者のケースだと、「HUAWEI Eyewear」を使い始めてからというもの、何よりもイヤホンから解放されたことが非常に大きいと感じました。イヤホンを長時間着用することによる、耳の痛みがなくなったのも非常にうれしいです。

加えて、「HUAWEI Eyewear」は使用中でも周囲の音がちゃんと聞こえます。これも在宅勤務では大きなポイントでしょう。家のチャイムが鳴ったときや、家族に呼ばれているときなど、イヤホンの着用時だと聞き逃しがちな“音”も聞き逃しません。これだけで、作業の快適性が段違いです。

また、最大2台までマルチポイント接続に対応している点も、作業の効率化アップに貢献してくれます。スマートフォンで音楽を聴いていても、PCのビデオ会議ソフトに電話がかかってきたときには自動で接続を切り替えてくれる。これはイヤホンにも搭載されていることが多々ある機能ですが、「HUAWEI Eyewear」でもその使い勝手はすこぶる高いです。

在宅勤務と「HUAWEI Eyewear」の相性は抜群

在宅勤務と「HUAWEI Eyewear」の相性は抜群

こういったWeb会議などでの使い方を想定しているからか、テンプルに内蔵されているマイクの性能が非常に高くなっています。普段使っているイヤホンであれば、BGMがかかっているスーパーなどで通話を行う際は、多くのノイズを拾ってしまっていましたが、「HUAWEI Eyewear」はノイズが多い場所でも話者の声にフォーカスしてくれます。相手からも「以前より聞き取りやすくなった」と言われたほどです。

ここまで、多くのメリットを紹介してきましたが、もちろんデメリットもあります。本機は、バッテリーで駆動するため充電が必要です。フル充電で、約6時間の継続的な音楽再生、約4.5時間の連続通話が可能なのですが、在宅勤務中に朝8時ごろから使い始めると、途中使わない時間を挟んでも夜7時くらいにはバッテリーが切れてしまいます。

バッテリーが切れてしまうと、以前使っていたメガネを着用して、「HUAWEI Eyewear」を充電する必要があります。約10分間の充電で約1時間の通話、もしくは、約80分の音楽再生が可能となりますが、それでも充電の煩わしさというのは発生します。

充電には専用のコンバーターが必要です

充電には専用のコンバーターが必要です

ちなみに、筆者の場合、夜に充電が切れてしまったら、そのまま使い続けて就寝前に充電する、というスタイルに落ち着きました。わざわざ、就寝までの数時間のために別のメガネを引っ張り出してくるのも面倒ですし、それまではイヤホンでいいか、という感じです。

また、筆者は寝ながら音楽やYouTubeを聴いてそのまま寝落ち、というのが大好き(むしろ中毒)なのですが、「HUAWEI Eyewear」では難しいですね。そもそも、メガネをかけたまま寝るのは不快だし、寝ている間に外れてその上に乗ってしまい壊れる、みたいなことも避けたいからです。

あとは、電車の中など結構騒音が激しい場所だと、結局イヤホンを着ける必要があることです。自宅から駅まで歩く際は「HUAWEI Eyewear」を着用して、電車に乗るときにイヤホンを着用。ずっと「HUAWEI Eyewear」を着けられればいいのにな、と思ってしまいます。

細かいところまで言うと、テンプルの部分を自分で調整したりできないこともあります。材質にもよりますが、一般的なメガネはテンプルの部分を自分で曲げたりして調節して着け心地を調整できますが、「HUAWEI Eyewear」ではできません。こういった点も、購入前には知っておくべきでしょう。

最後にデメリットを書き連ねましたが、こういったデメリットを上回る魅力を備えているため、自分は「HUAWEI Eyewear」を使い続けていますし、これから使っていくのは間違いなしと言えるほどお気に入りの製品になりました。

いろんなメリットをあげましたが、やっぱりイヤホンにはない着け心地のよさが個人的には最も気に入ったポイントです。イヤホンのヘビーユーザーでメガネを使っている人には、ぜひ体験してみてほしいです。公式サイトでの実売価格は32,800円(税込)と、少し高価なメガネと同じくらいの価格です。気になる人はチェックしてみてはいかがでしょうか。きっと、QOLも向上するはずです。

水川悠士(編集部)

水川悠士(編集部)

最新ガジェットとゲームに目がない雑食系ライター。最近メタボ気味になってきたので健康管理グッズにも興味あり。休日はゲームをしたり映画を見たりしています。

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