選び方・特集

《2025年》MacBookおすすめモデル! Airで十分? Proは必要?

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アップル製のノートPCであるMacBook(マックブック)が欲しくなったものの、どのモデルを買うべきかという判断は難しいもの。本企画では、改めてMacBookのラインアップをおさらいしつつ、各機種の特徴・仕様や、選ぶ際のポイントについて解説します。

「MacBook Air」で十分か、それとも「MacBook Pro」にすべき?

「MacBook Air」で十分か、それとも「MacBook Pro」にすべき?

なお、表記の価格は、2025年7月時点におけるApple Store(オンライン)での税込価格です。

MacBookを選ぶメリットとは?

MacBookの特徴のひとつとしては、各ブランドの最小構成のモデル(つまり、いちばん安い仕様の製品)を選択しても、処理性能が比較的高いことがあげられます。

そのため、さほどPCのスペックに詳しくない人が価格を重視した選択をしても、大きな失敗につながりにくいです。

また、iPhoneやiPadを使っている人にとっては、「メモ」や「リマインダー」「カレンダー」など、使い慣れた多くのアプリケーションを、Macでも共通して使えることもポイントです。

iCloud(アイクラウド)を介したデバイス間のデータ同期のしやすさも見逃せません。ほかにも、AirDrop(エアドロップ)による共有操作や、「探す」ネットワークによる紛失時の捜索なども、共通して使えます。

iPhoneなどほかのアップル製品と連携できる点も、Macの特徴

iPhoneなどほかのアップル製品と連携できる点も、Macの特徴

さらに、macOS(マックオーエス)の設定項目やUIデザインなどは、アップル製品ユーザーにとって理解しやすく整っています。そのため、iPhoneやiPadのユーザーが初めてノートPCを購入する場合には特におすすめです。

さらに、高額な上位構成になると、プロのクリエイターのニーズも満たす性能の高さを誇ることも重要です。たとえば、動画編集ソフトの「Final Cut Pro」やDTMのDAWソフトである「Logic Pro」など、アップルのクリエイティブツールを駆使した創作活動をしたい場合には「MacBook」シリーズを選択することで、場所を問わずに持ち運びながらの作業が期待できます。

MacBookのラインアップ

2025年7月時点では、Apple Storeオンラインにて以下の5機種が展開されています。

・13インチMacBook Air(M4):2025年3月発売、M4チップ搭載
15インチMacBook Air(M4):2025年3月発売、M4チップ搭載
・14インチMacBook Pro(M4):2024年11月発売、M4チップ搭載
・14インチMacBook Pro(M4 ProまたはM4 Max):2024年11月発売、M4 ProまたはM4 Maxチップ搭載
・16インチMacBook Pro(M4 ProまたはM4 Max):2024年11月発売、M4 ProまたはM4 Maxチップ搭載

2025年6月時点のラインアップは、「MacBook Air」と上位の「MacBook Pro」という2種類のシリーズに分かれています。「MacBook Air」は13インチと15インチの2サイズ、「MacBook Pro」は14インチと16インチの2サイズが展開されています。

「MacBook Air」の13インチと15インチ

「MacBook Air」の13インチと15インチ

それぞれの最小構成での価格は、「MacBook Air」が164,800円〜、「MacBook Pro」が248,800円〜で、その差は約10万円。そのため、コストを重視したい場合には「MacBook Air」を、処理性能の高さや外部インターフェイスの豊富さなどを重視するプロフェッショナルなユーザーや、それに近い作業を想定するハイアマチュア層であれば、「MacBook Pro」をチェックするのが基本方針となります。

なお、コンピューターの頭脳であるチップとしては、Appleシリコン(アップルの自社製SoC)の「M」シリーズが採用されています。「MacBook Air」シリーズではベーシックな「M4」チップが搭載されており、上位の「MacBook Pro」シリーズでは「M4 Pro」や「M4 Max」が搭載されています。こうしたチップの処理性能は、M4<M4 Pro< M4 Maxのように上がっていきます。

次章からは、それぞれのモデルの特徴を解説していきましょう。

MacBook全モデル解説

最安の「13インチMacBook Air(M4)」でも動画編集やゲームプレイまでしっかりカバー

「13インチMacBook Air(M4)」

「13インチMacBook Air(M4)」

現状のラインアップで最安の選択肢が「13インチMacBook Air(M4)」です。価格は最小構成で164,800円〜。カラーは、スカイブルー、シルバー、スターライト、ミッドナイトの4色です。

搭載するディスプレイは13.6インチで、上部にノッチのあるデザインを採用しています。重量は1.24kg。外部インターフェイスは、左側面にThunderbolt/USB 4ポート×2とマグネットで固定する充電用端子「MagSafe 3」を搭載します。

M4チップについては、CPUは10コアで統一ですが、8コアGPU版と10コアGPU版の2種類が選択肢として分かれています。仕様については「メディアエンジン」という動画のエンコード/デコード専用回路を備えており、カジュアルな動画編集作業であれば十分効率的に取り組めるでしょう。

また、「メッシュシェーディング」や「レイトレーシング」といった3D空間の描写に関する機能もサポートしており、ゲーミングやCG関連の作業へも対応できるようになっています。

なお、メモリーは16GB、24GB、32GBから選択可能。ストレージは、256GB、512GB、1TB、2TBから選べます。バッテリー駆動時間(ビデオストリーミング時、以下同)は最大18時間です。

本世代のトピックとしては、外付けディスプレイの拡張について、内蔵ディスプレイの表示を維持したまま2つの外付けディスプレイへの拡張をサポートしたことがあります。従来世代の「MacBook Air」では対応していませんでしたが、本世代では最安の選択肢でも書斎やオフィスでの据え置き時に、広い作業領域を確保しやすくなったことが嬉しいポイントでしょう。

そのほかの特徴としては、カメラに関して、FaceTime HDカメラ(内蔵Webカメラ)が1080pの解像度(フルHD)に対応していること。さらに写った人物を自動で画角の中央になるよう整える「センターフレーム」や、手元を俯瞰するような映像を整える「デスクビュー」といった機能もサポートしていることが重要です。

サウンドに関しても、内蔵スピーカーが「4スピーカーサウンドシステム」を採用し、高音域用のツイーターと低音域用のウーファーが分かれています。立体音響技術のDolby Atmosに対応した音源や動画を、空間オーディオとして再生することも可能です。

また、3.5mmヘッドホンジャックが「ハイインピーダンス」のヘッドホンにも対応しており、制作者の想定した音量や音質をしっかりと再現できることも知っておきましょう。

通信仕様については、Wi-Fi 6Eをサポートしており、Wi-Fi 6E対応のWi-Fiルーターを使う際に、6GHz帯の通信が利用できます。

なお、充電器に関しては、8コアGPUモデルを選択した際は標準で「30W USB-C電源アダプタ」が同梱されますが、10コアGPUモデルでは「デュアルUSB-Cポート搭載35Wコンパクト電源アダプタ」に変わります。気づきにくいところですが、使い勝手に影響するのでしっかり理解しておきましょう。

このように最安の選択肢でありながらも、かなり充実した仕様になっているのがM4世代の「MacBook Air」のポイントだと言えます。

作業領域の広さやスピーカーにこだわるなら「15インチMacBook Air(M4)」

「15インチMacBook Air(M4)」

「15インチMacBook Air(M4)」

M4チップ搭載の「MacBook Air」はより大きなディスプレイを備えた「15インチMacBook Air(M4)」も選択できます。価格は最小構成で198,800円〜。「13インチMacBook Air(M4)」と比べると34,000円の差です。カラーは、こちらもスカイブルー、シルバー、スターライト、ミッドナイトの4色。

多くの仕様については、基本的に先述した「13インチMacBook Air(M4)」と共通。いっぽうで、ディスプレイサイズはひと回り大きな15.3インチに拡大しています。たとえば、動画編集のようなクリエイティブツールを使う際や、チャットをしながらのゲームなど、表示領域を広く確保したいときにメリットを感じやすいと言えるでしょう。

重量に関しても、13インチモデルの重量が1.24kgだったのに対して、こちらは1.51kgに増えています。しかし、270g程度の差に留まりますので、携行時の負担がそこまで激増することはないでしょう。なお、標準で「デュアルUSB-Cポート搭載35Wコンパクト電源アダプタ」が同梱されます。

チップセットについては、M4の10CPU・10コアGPU版で統一されている点が13インチモデルとは異なります。いっぽう、メモリーやストレージの選択肢は13インチモデルと共通。バッテリー持ちも最大18時間と、差はありません。

ディスプレイやサイズ以外の仕様面では、搭載するスピーカーが「15インチMacBook Air(M4)」だと「フォースキャンセリングウーファーを備えた6スピーカーサウンドシステム」へ強化されることがポイント。13インチモデルの「4スピーカーサウンドシステム」よりも迫力のあるサウンドを再生できます。

そのため、ゲームや動画視聴などのエンタメ系コンテンツを楽しんだり、動画編集やDTMなどのクリエイティブな操作を想定したりする際に、もしヘッドホンやイヤホンを使わないのであれば、15インチモデルか、後述の「MacBook Pro」シリーズを選択するメリットが強まります。

場所を問わず効率的に作業したいなら「14インチMacBook Pro(M4)」

「14インチMacBook Pro(M4)」

将来的にプロフェッショナルに近いレベルでクリエイティブなソフトを扱う可能性があるならば、M4チップを搭載する「14インチMacBook Pro(M4)」が視野に入ってきます。

価格は248,800円〜。メモリーは16GB、24GB、32GBから、ストレージは512GB、1TB、2TBから選択できます。なお、カラーは、スペースブラック、シルバーの2色に限られます。

先述したMacBook Airとの差分としては、外部インターフェイスにThunderbolt 4(USB-C)ポート×3、HDMIポート、SDXCカードスロットを搭載していることがポイント。ポート数が充実している分、周辺機器との接続も容易です。

たとえば、外部モニター2枚への拡張も、アダプターなしで行いやすいです。カメラで撮影した写真を直接SDカードから読み込めることも手軽に行いやすいと言えます。

また、ディスプレイに関して、「MacBook Pro」シリーズではミニLEDを採用したバックライトによってXDR輝度(HDRコンテンツ表示中の輝度)で持続輝度1000nits、ピーク輝度1600nitsを誇ることも重要です。

さらに、今世代からはSDR輝度の値も最大1000nits(屋外)へと改良されていますし、オプションで「Nano-textureディスプレイ」(+22,000円)を選択すると、映り込みや反射を抑えやすくなり、屋外や窓際などでの作業において、視認性を維持できます。関連したところでは、画面のリフレッシュレートも最大120Hzに対応しています。

つまり、アウトドアシーンでも見やすい画面を維持できることや、動画編集やゲーミングなどの際に滑らかな表示を維持できるという点にも、「MacBook Pro」シリーズを選ぶメリットがあると言えます。ビデオストリーミング時のバッテリー持ちも最大24時間に増えており、「MacBook Air」よりスタミナが大きいことも見逃せません。

そのほか備えているマイクが“スタジオ品質”であることも、「MacBook Air」との差のひとつです。もちろん、クリエイティブな作業のレベルで録音する場合には、外付けのコンデンサーマイクなどを用意することが多いでしょうが、周辺機器にこだわらずともWeb会議などでの音声のクオリティがよくなることはユーザーメリットがあるポイントと言えるでしょう。

ちなみに、標準の充電器については「70W USB-C電源アダプタ」になってしまいます。2ポート構成の選択肢がなくなるのは、MacBook Airと比べて惜しいところかもしれません。。

より性能を求めるなら「14インチMacBook Pro(M4 ProまたはM4 Max)」

「14インチMacBook Pro(M4 ProまたはM4 Max)」

専門的なソフトウェアを駆使する職業などで、継続的に高い処理性能が必要になる場合には、上位のM4 ProチップやM4 Maxチップを搭載するモデルも検討候補に入ってくるでしょう。

「14インチMacBook Pro(M4 ProまたはM4 Max)」は、ディスプレイサイズが14.2インチ。仕様については、選択するチップによって選択肢が変わりますが、メモリーは24GB、36GB、48GB、64GB、128GBから、ストレージは512GB、TB、2TB、4TB、8TBから選択できます。

外部インターフェイスについては、M4チップ搭載モデルと同じくUSB-Cポートを3機揃えますが、Thunderboltの世代がひとつ上がり、Thunderbolt 5になっていることがポイントです。Thunderbolt 4の転送速度が40Gbps、Thunderbolt 5が80Gbps〜120Gbpsですので、接続する周辺機器によっては、伝送速度が倍以上に上がっていることによる恩恵も出てきます。

たとえば、外部への映像出力をする際に、4Kを超えるような高解像度モニター2台へ接続できるので、プロフェッショナルなレベルでのクリエイティブワークをするうえで、細部を大画面で確認しやすくなります。

ただし、M4搭載モデルが248,800円〜なのに対し、こちらの上位構成のモデルだと328,800円〜のように価格が一気に跳ね上がることは、頭に入れておきましょう。

ちなみに、バッテリー持ちはM4 Proで最大22時間、M4 Maxで最大18時間となり、先述したM4搭載モデルの24時間と比べて、若干短くなっている点は理解しておきましょう。

仕事で飛び回るプロフェッショナルなら「16インチMacBook Pro(M3 ProまたはM3 Max)」

「16インチMacBook Pro(M4 ProまたはM4 Max)」

「16インチMacBook Pro(M4 ProまたはM4 Max)」は、「14インチMacBook Pro(M4 ProまたはM4 Max)」と多くの仕様を共通しつつ、画面サイズを16.2インチまで拡大したモデルです。

モバイルワークステーションとしては、“憧れの1台”のような存在。場所を問わずにクリエイティブな作業を大きな画面で行いたい場合にポテンシャルを発揮するでしょう。選択できるチップセットは、M4 ProチップかM4 Maxチップのみ。価格は398,800円〜です。カラーはスペースブラック、シルバーの2色展開。

「MacBook」シリーズにおいて最大の作業領域を誇るいっぽうで、「16インチMacBook Pro」のサイズは大きく、重量も2kgを超えてきます。「14インチMacBook Pro」と比べると、携行性はどうしてもトレードオフになります。

多くの基本仕様は「14インチMacBook Pro(M4 ProまたはM4 Max)」と共通しますが、ディスプレイサイズ以外の差分としてはバッテリー持ちがあり、最大24時間駆動を誇ります。また、標準で付属する電源アダプターが、ほかモデルではオプションの選択肢にない140Wモデルであることも特徴です。

どのMacBookを選べばいいか

「MacBook」のラインアップの中で圧倒的なコストパフォーマンスを誇るのは、「13インチMacBook Air(M4)」です。同機は17万円弱で手が届くうえで、動画編集やゲーミングなど、カジュアルな用途を幅広くカバーします。

いっぽうで、出先で使う機会が多く、作業領域を広く確保したいならば「15インチMacBook Air(M4)」も要検討。最小構成に近いモデルならば、20万円程度の予算でも検討できます。

プロフェッショナルに近いレベルでクリエイティブな作業を想定するならば、「MacBook Pro」シリーズを検討しましょう。屋外や窓辺での活用が多い場合も、「Nano-textureディスプレイ」のオプションを追加することで視認性を保てます。そのうえで、外部インターフェイスやスピーカーなどの仕様にこだわる程度ならば、「14インチMacBook Pro(M4)」で十分です。

いっぽう、もし想定用途として、処理速度にこだわる作業を大量に想定しているならば、惜しまずにM4 Pro、もしくはM4 Max搭載モデルも検討候補に入れましょう。出張などが多く、場所を問わずに現場で大画面を使いたい場合には、最上位の16インチモデルも視野に入ってくるかもしれません。

ただし、M4 Pro搭載モデルからは価格が最小構成でも328,800円に跳ね上がり、実践的な仕様のカスタマイズを選択するとすぐ400,000円〜500,000円台に突入します。

アップルでは「ペイディ」を活用した金利0%の24回払いを選択できるので、まとまった予算を確保しづらい場合には、月額20,000円前後を2年間支払う前提で検討するのが、現実的になってくるかもしれません。

水川悠士(編集部)
Writer / Editor
水川悠士(編集部)
デジタル系メディアから価格.comへ。スマホ、スマートウォッチなどのガジェット周り、ゲーム関連を担当。触ってきた製品は数えきれないほど多いです。価格.comマガジンのYouTubeにも出演中。
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