ノートPCはシリーズが豊富なうえ、メーカーそれぞれで名称が異なり、選ぶのがとても難しいです。しかし、シリーズ名や製品ラインアップの違いをしっかりと把握しておけば、あなたが求める一台にたどり着きやすくなるでしょう。本記事では、NECのノートPCシリーズ「LAVIE」を解説します。“どんな用途で使うのか”を、頭に思い浮かべながら、最適な一台を探してみましょう。
なお、本記事内の情報は現行製品(2024年7月5日時点、公式サイトに表示のあるもの)を基準としています。
NECの「LAVIE」は、ノートパソコン、デスクトップパソコン、タブレットを揃えるコンシューマー向けのブランドです。今回紹介するノートパソコンは、画面の大きさで「ノートPC」と「モバイルPC」の2つのカテゴリーに区分されています。
・ノートPC:大きな画面で見やすく、持ち運びには不向きなサイズ
・モバイルPC:「ノートPC」よりも小型で、持ち運びに適したサイズ
「ノートPC」は、大きな画面の16型、15.6型の2サイズを展開。対する「モバイルPC」は、持ち運んでの利用を想定した14型と13.3型の2サイズが展開されています。
さらに各カテゴリー内は、プレミアムグレードの「NEXTREME」、スタンダードな性能を持つ「N」(無印)、薄型ボディの「Slim」に分類できます。
・「NEXTREME」:処理速度、画面の精細さ、デザインまで再構築されたプレミアムモデル
・「N」(無印): 「NEXTREME」ほど高性能ではないが、一般的な用途に十分なスタンダードモデル
・「Slim」:薄型ボディとロングバッテリーで、場所を選ばずに使えるスタイリッシュモデル
「N」シリーズと「Slim」シリーズは、製品名に入った数字から画面サイズがわかります。たとえば、「LAVIE N16」であれば16型、「LAVIE N13 Slim」であれば13.3型といったように、一目でサイズがわかるのは便利ですね。
加えて製品名に「Direct」が付く場合は、NECの直販限定モデルであり、CPUやメモリーなど、パソコンのスペックを選んで購入できるカスタマイズモデルとなります。購入時にカスタマイズできるノートパソコンは珍しく、「LAVIE」ならではの魅力とも言えます。また、「(R)」と付いている場合は、CPUにAMD社製「Ryzen」を採用しているモデルと覚えておきましょう。
13のモデルで構成されるLAVIE(表は2024年7月5日時点のLAVIE公式ページを基に作成)
16型、15.6型の画面を搭載する「ノートPC」カテゴリーは、大きな画面で快適に作業したい人に適しています。キーボードにはテンキーも付いているので、作業効率もよいでしょう。ただし、サイズが大きい分、携帯にはあまり向いていません。
「ノートPC」カテゴリー内のプレミアムモデルは、16型の「NEXTREME Infinity」一択。標準的な性能を持つスタンダードモデルは、5つの製品から選べるので選択肢が多いです。スリムモデルは「Direct N15 Slim」の直販限定モデルのみとなります。
画面サイズ16型、15.6型の「ノートPC」カテゴリーは、スタンダードの選択肢が豊富ですが、プレミアムとスリムはいずれも1製品のみ
処理性能に加えて、使い勝手を追求したデザインなど、プレミアム感満載のモデルが「NEXTREME Infinity」です。高い処理性能を持つプロセッサーを搭載することで、動画編集や3Dゲームといった負荷のかかる作業もスムーズ。キーボードに傾斜をつけることでタイピングしやすく、内部空調の効率をよくすることで冷却効果を高めています。画面には有機ELディスプレイを採用し、鮮やかな色彩と引き締まった黒色を表現。美しい映像で映画や動画を楽しめるでしょう。
「NEXTREME Infinity」は重厚感がありながらも、エッジのきいたシャープなフォルム
上で紹介した「NEXTREME Infinity」ほどの高い処理性能は求めないが、インターネットや動画視聴、資料作成といった一般的な用途で快適に楽しみたいのであれば、大きな画面を持つ「N16」、「N15」が有力です。両者の違いはサイズのみとなるので、使いたい画面の大きさを基準に、予算との兼ね合いで選択しましょう。
さらに、「Direct N16(R)」、「Direct N15」、「Direct N15(R)」は直販限定のカスタマイズモデルです。性能はどのCPUを選択するかで大きく変わってきますが、インテルのCPUを選ぶなら「Direct N15」、AMDのCPU「Ryzen」搭載モデルを選ぶ場合は、「Direct N16(R)」、「Direct N15(R)」のいずれかを選択することになります。
流通モデルなら「N16」か「N15」。細かくカスタマイズをしたいのであれば、直販限定の「Direct」から検討しましょう
「ノートPC」カテゴリーで、唯一のスリムモデルが「Direct N15 Slim」です。15.6型の大きくて見やすい画面ならではの使いやすさを担保しながらも、画面の縁を狭くすることでシャープなフォルムに仕上がっています。本体の厚さは約17.9mmと薄く、家族それぞれが、自宅の好きな場所に持ち運んで作業するのにも適しているでしょう。
直販限定のカスタマイズモデルなので、用途に適したスペックを選択できます
持ち運ぶことを前提とした「LAVIE」の「モバイルPC」カテゴリーは、「ノートPC」カテゴリーよりも小型の画面を採用した14型と13.3型の2サイズが用意されています。
「モバイルPC」のラインアップは、軽さと使いやすさを追求したプレミアムモバイルの「NEXTREME Carbon」、スタンダードモデルは「N14」、「N13」、「Direct N13」の3モデル、薄型ボディの「N14 Slim」、「N13 Slim」が展開されています。
持ち運びに適した14型と13.3型の2サイズで構成される「モバイルPC」カテゴリー
「モバイルPC」カテゴリー唯一のプレミアムモデル「NEXTREME Carbon」は、タフで軽量な素材として知られるカーボンを採用。その堅牢性は、アメリカ国防総省制定のMIL規格「MIL-STD-810H」に準拠します。さらに、モバイルパソコンにとって重要なバッテリーは、最長約22.6時間(アイドル時)の連続駆動が可能で、充電ができない外出先でも丸一日使えるでしょう 。
また、キーボードは、長時間のタイピングでも疲れにくいよう傾斜がつけられていたり、静かな場所でも使用しやすい静音設計であったりと、ユーザー目線での使いやすさが込められています。
カラーは写真の「ペールゴールド」のほかに「メテオグレー」が用意されています
13.3型の「N13」は、「LAVIE」シリーズで最も小さなサイズになるので、携帯性を求める人に適しています。また、直販限定のカスタマイズモデル「Direct N13」も用意されているので、より細かなスペックを設定したい人は検討してみるとよいでしょう。対して「N14」は、「N13」と比較すると少し画面が大きくなりますが、画面の縁が狭く設計されているのでボディはコンパクトです。携帯性と画面の見やすさを両立できるバランスのよいモデルとなっています。
携帯性の高い「モバイルPC」のスタンダードモデルは3型
ボディサイズが小さい「モバイルPC」カテゴリーにおいて、さらなる携帯性を加味したモデルが、「N14 Slim」、「N13 Slim」です。
少し大きな画面の14型を採用した「N14 Slim」は、コンパクトボディながらも、マグネシウム合金を採用することで、軽さと頑丈さをあわせ持っています。
いっぽうの13.3型「N13 Slim」は、A4ファイル並みのコンパクトサイズの軽量モデル。軽さを重視した「標準バッテリー」と、長時間稼働の「大容量バッテリー」の2種類から、選択できる点がユニークです。
「モバイルPC」のスリムモデルは、14型と13.3型の両サイズに用意されています