一度に複数のソフトを使って作業する、あるいは高解像度の写真・動画の編集をするなど、一般的な用途よりももう少し高スペックなマシンを求める人におすすめなのが、CPUにAMD「Ryzen 7」を搭載するモデルです。特に10万円前後のモデルとなると、1TBストレージのモデルや32GBメモリー搭載、あるいはさまざまなスタイルで使える2in1など、選べるモデルの選択肢も増えます。そこで今回は「Ryzen 7」搭載で10万円前後のモデルのうち、価格.comで人気のモデルをピックアップして紹介します。
今回紹介するノートパソコンは以下の条件で絞り込みました。
・価格:10万円前後
・CPU:AMD Ryzen 7
・メモリー:16GB以上
・CPUスコア(PassMark):20000以上
なお、ページ内の情報はすべて執筆時点(2025年3月26日)のものとなります。
それではさっそく見ていきましょう
16:10の画面でビジネスアプリ利用に便利なモバイルノート
「ThinkPad E14」はレノボのビジネスノートPC「ThinkPad」のエントリー向けシリーズです。ThinkPadの特徴的な機能である「TrackPoint」を搭載するほか、画面のアスペクト比が16:10と縦に広いWUXGA液晶を採用しており、Web閲覧時やExcel編集時などに一般的なフルHDよりも表示範囲が広く便利です。
米国国防総省のMIL-STD 810Hに準拠し、さまざまな項目での品質チェックをクリアした信頼性と耐久性を備える点もポイントです。また重量が1.44 kg〜と、エントリーノートとしては比較的軽量な部類です。
「ThinkPad E14」シリーズからは、CPU・メモリー容量は同じでストレージ容量違い(256GB・1TB)の2機種のうち1機種が今回の条件に該当しています。256GBモデルは条件外ですが、10万円を切るお値打ち価格なので紹介します。
・Ryzen 7 7735HS・32GBメモリー・1TB SSDモデル
・Ryzen 7 7735HS・32GBメモリー・256GB SSDモデル
価格差が1万円程度なので、1TBモデルのほうがお得感がありますが、価格を10万円以下に抑えたい場合、あるいは本体ストレージは少なくてもいい場合には256GBモデルを選ぶのもアリでしょう。
16:10の広い画面にAI内蔵CPUを搭載した高性能モデル
「Inspiron 14」シリーズの2024年発売モデルはCPUにAMD「Ryzen 7 8840U」を採用し、キーボードに「Copilot」キーを搭載するなど、AI機能が強化されています。重量が1.61kgと14型としてはやや重めですが、アスペクト比16:10のWUXGAディスプレイや、USB Power Delivery対応のUSB Type-Cポート、米国国防総省のMIL-STD-810H準拠の堅牢性、SDカードスロットなど、ポイントは押さえた仕様です。
2025年発売モデルはCPUがやや性能の高いAMD「Ryzen 7 8840HS」を搭載する点や、ディスプレイの輝度が300nits(2024モデル:250nits)となっている点、それから本体色が異なります。
2024年発売モデル
・Ryzen 7 8840U・32GBメモリー・1TB SSDモデル
2025年発売モデル
・Ryzen 7 8840HS・16GBメモリ・1TB SSDモデル
16:10の16型ディスプレイとテンキー付きで作業がしやすい
前述の「ThinkPad E14」シリーズと比べて、大画面かつドライブレスで16型としては比較的軽量なのが「ThinkPad E16」シリーズです。アスペクト比16:10対応のため、大画面で縦方向により広い作業スペースを確保したい人に向いています。またフルサイズのキーボードを搭載するため、テンキー入力が必要な作業にも向きます。USB Type-Cポートを2基備えるなど外部インターフェイスが充実している点も特徴です。
米国国防総省のMIL-STD 810H準拠の試験をクリアした耐久性や、「TrackPoint」の搭載など、「ThinkPad E14」とよく似たスペックを有します。
ストレージ容量のみ異なる2製品が今回の条件に適合します。
・Ryzen 7 7735HS・32GBメモリー・1TB SSDモデル
・Ryzen 7 7735HS・32GBメモリー・256GB SSDモデル
4つのスタイルでさまざま活用できる2in1ノート
ラップトップモード、スタンドモード、テントモード、タブレットモードと、4つのスタイルを自由に使える、今回唯一のコンバーチブル 2in1スタイルPCです。CPUにAMD「Ryzen 7 8845HS」を搭載しており、CPUスコア(PassMark)は28778と、今回紹介した製品のなかではもっとも高いスコアです。
そのため、動画や高解像度写真の編集、軽いゲーム用途など、比較的負荷の高い作業も任せられます。マルチタッチ(10点)対応の14型WUXGA IPS液晶を搭載しており、付属のLenovoデジタルペンで簡単にメモを取ったり、アイデアをスケッチしたりといったクリエイティブな用途にも使えます。ほかにも、指紋センサーやバックライト付きキーボード、DisplayPort出力/Powerdelivery対応のUSB Type-Cポートを2つ搭載するなど、使用感に直結する機能を備えます。
いっぽう、SSD容量が512GB、メモリーが16GBとこのクラスではやや少ない点、重量が1.6kgとモバイルするにはやや重い点は不利ですが、駆動時間は動画再生時で約10.4時間(JEITA3.0)とまずまず長めなので、用途を絞れば使い勝手のよさそうなモデルでしょう。