便利なiPhoneアプリを紹介する連載の第8回は、防災の日に向けてiPhoneに備えておきたい災害時に役立つアプリをまとめて紹介しよう。災害はいつ何時やって来るかわからないので、事前に備えておくことが大事だ。家に水や乾パンなどの食料や防災グッズを用意している家庭も多いかと思う。同様に、iPhone用アプリでも災害時に役立つアプリがいろいろと揃っているので、事前にダウンロードしておき、専用のフォルダーに入れて備えておくといいだろう。
災害を事前に知らせてくれるものや、災害情報をチェックできるもの、災害時に役立つ地図アプリなど、さまざまなものがある。今回は、それらを一気にまとめて大紹介。さらに、アプリ以外にも災害情報についてまとめられた電子書籍もあるので、こちらも合わせてお届けしていこう。
気象庁が発表した緊急地震速報を元に、地震発生の情報をプッシュ通知ですばやく知らせてくれる緊急地震速報通知の大定番アプリ。地震の状況によっては、地震が到達する数秒前にカウントダウンで知らせてくれるので、未然に備えることも可能だ。さらに地震の通知をユーザー自身が地震の震度や予測地点を設定でき、地震情報のほかに津波情報の通知も用意されている。また、直近に起きた地震の震度や規模を把握することもできる。ほかにも安否確認を登録できるモードや地震に関するツイートをチェックできるモードも用意されている。
地震の揺れが来る前に知らせてくれる緊急地震速報通知アプリ。すでに愛用者も多いだろう
販売元:RC Solution Co.
価格:無料
(C)2010-2015 RC Solution Co. All Rights Reserved.
地震や大雨、土砂災害、河川洪水など、さまざまな災害情報をニュース速報で知らせてくれる防災アプリ。豪雨予報では、雨雲レーダーを地図でチェックできるようになっている。現在地と設定した3地域の防災情報を見ることが可能で、自宅や職場、実家など災害状況をまとめて把握することができる。災害が発生した際にいち早く知ることができ、防災対策に役立つぞ。
各地域ごとに防災速報を把握でき、気になる情報の詳細や最新情報をまとめて確認できるのが便利
販売元:Yahoo Japan Corporation
価格:無料
(C)Yahoo JAPAN
NHKが取材したさまざまなジャンルのニュースや各地の天気予報、災害情報が1つになった公式アプリ。社会・政治・ビジネスなどの気になる最新ニュースが読めるほか、地震や台風、津波、警報・注意報など、最新の災害情報も掲載。さらに災害発生時には、ライブ画面でテレビ放送の同時提供やライブ配信も行われる。最新の災害情報をチェックしたいときに役立つだろう。
普段はNHKの最新ニュースを、災害時にはニュースとライブで最新の災害情報をチェックできるようになっている
販売元: NHK (Japan Broadcasting Corp.)
価格:無料
(C)NHK (JAPAN BROADCASTING Corp.)
天気予報や雨雲レーダーはもちろん、台風情報も充実しているお天気アプリの大定番。台風情報では、台風の進路予報や5日間予報が用意され、詳細な情報をチェックできる。さらにメニューには、地震や台風、津波、河川水位などの防災情報を把握できる項目が用意されている。防災情報は全国で起きている情報が一覧で表示されるので、どの地方で災害が起きているのか把握するのに役立つ。
全国で起きている災害の情報を一覧からチェックできる
販売元: Yahoo Japan Corporation
価格:無料
(C)Yahoo Japan
老舗のお天気アプリも天気に関するものから防災情報まで、さまざまな情報チャンネルが用意されている。台風情報では、会員向けに「3本の予想モデル」として、ウェザーニューズ、気象庁、JTWC(米国海・空軍合同台風警報センター)の3者が予想した台風の最新進路を比較して見られるようになっている。また、災害情報では、地震や津波、火山などのチャンネルが用意されていて、全国規模での情報チェックが可能だ。
お天気チャンネルが豊富に揃っているほか、「いざという時」の防災関連ページも用意されている
販売元: Weathernews Inc.
価格:無料
(C)2013 Weathernews Inc.
Apple純正の地図アプリ「マップ」など大抵の地図アプリは、常に地図データをダウンロードしながら表示させている。そのため災害時に電話や通信が使えないと機能しなくなる。もし、そんな状況で家まで歩いて帰ることになった場合、迷子になってしまう人もいるだろう。そんな時に活躍するのが、オフラインでも地図が使えるアプリ「MAPS.ME」だ。これは、あらかじめ都道府県ごとの地図をダウンロードしておくことができ、その地図をオフライン状態で表示させて使える。事前に自宅や職場、よく利用する都道府県の地図をダウンロードしておけば、災害で電波不通になっても地図が使え、移動で困難な思いをしなくても済みそうだ。アプリも地図のダウンロードも無料なので、万が一に備えてゲットしておくとよいだろう。
自宅や職場のある都道府県の地図データをあらかじめダウンロードして備えておこう
販売元:My.com B.V.
価格:無料
(C)2015 MY.COM
全国の自治体が定めた災害時の避難所や避難場所を13万件以上収録し、避難所検索ができる災害時用ナビゲーションアプリ。現在地から最も近い避難所を検索して道順をルート案内することも可能。さらに現在地に連動した気象情報や避難勧告・Jアラートなどの防災情報も表示されるほか、安否登録や安否確認機能も用意されている。災害が起きた際に活用できるだろう。
現在地の周辺にある避難所や防災情報を把握できる。地図をタップし、地図の中心周辺にある避難所も検索可能
販売元:1st Media Corporation
価格:無料
(C)2016 1st Media Corporation
カフェやコンビニなど国内主要チェーン店の位置を地図上に表示するアプリ。普段は、現在地の周辺にあるチェーン店を探すのに便利なのだが、災害時にも役立つ。もし徒歩で帰宅することになり、その途中の見知らぬ土地で食料の購入やトイレの利用、お金の引き出しなどが必要になった場合でも、このアプリで現在地周辺にあるコンビニや道の駅、銀行のATMなどを探せる。無駄に迷うこと無く、目的のお店を利用することができるぞ。
全国約2,000チェーンの店舗データが収録されており、飲食店やショッピング店、サービス・施設を探すのに便利
販売元: Digital Advantage Corp.
価格:無料
(C)2012-2015 Digital Advantage Corp.
高齢者・子供・持病を持った方が、緊急時に身内やかかりつけの医師にすぐ連絡できるよう開発されたアプリ。画面上の大きなボタンを押すだけで、登録した家族や医師に2タップで電話をかけられるようになっている。さらに、現在地情報が入った緊急メールも事前に登録した家族や医師に送信できる。そこでこれを利用し、災害が起きたときに備えて緊急連絡先に自分の身内などを登録しておけば、万が一災害に巻き込まれて身動きが取れなくなったとしても、手元にiPhoneがあればすぐに救援を呼ぶのに使える。災害時は何が起きるか分からないので、このようなアプリを使い、簡単に連絡できるよう備えておくのも大事だ。
アプリを起動後、ボタンを数タップするだけで緊急電話やメールを発信可能
販売元: forYou inc.
価格:無料
(C)2016 forYou, inc. All rights reserved.
iPhoneのフラッシュライトを自動で点滅させたり、SOS信号で光らせたりが可能になるアプリ。フラッシュライトのオン・オフは標準でできるので必要ないアプリかも知れないが、夜中や暗い場所で災害にあい、助けを求める歳にはSOSの信号モードは役に立つかも知れないぞ。
フラッシュライトを高速で点滅させることができ、明るさや、明滅の速度を自由に調整することもできる
販売元:Jason Ting
価格:無料
(C)2016 Jason Ting
東京都が各家庭に配布した東京防災マニュアルの「東京防災」。防災に対して日常から取り組んでおくべき事柄が非常にわかりやすく書かれていて評判の高い一冊だ。しかも東京だけじゃなく、さまざまな地域でも役立つものとなっている。このマニュアルだが電子書籍として無料で配布されており、iPhoneのiBooksでダウンロードして読める。ダウンロードするには、iBooksのアプリで、検索に「東京防災」と入れると見つけられるぞ。東京都民以外の人もゲットできるので、このマニュアルで防災に対しての知識を高めるといいだろう。
色の地にサイのイラストが目印。ボリューム満点で、339ページもある
販売元: Digital Publishing Initiatives Japan Co., Ltd.
価格:無料
さて、防災に関連するアプリを多数紹介してきたが、防災が起きる前にこれらをダウンロードして、万が一の時に備えよう。普段は使わないアプリもあるかと思うが、災害が起きたときには重宝するので、iPhoneに入れておいて損は無い。それに災害時にはダウンロードもままならない状況が起きているかも知れないので、何も起きていないときに準備しておくことが大切。いざという時に備えておけば、憂いなしだ!
また、今回紹介するアプリ以外に、災害発生時に役立つのがSNSの「Twitter」と「LINE」だ。Twitterは、リアルタイムな情報を得るのには最適で、地震の際など、ほかのユーザーのつぶやきをチェックすることで、ある程度の状況を瞬時に把握できる。その反面注意も必要で、たまにデマが流れてくることもあるので惑わされないように。間違ってもデマはリツイートで拡散しないように心がけたい。
LINEは、もともと東日本大震災がきっかけとなって発案されたもので、災害時に家族や親戚と連絡を取りやすくするために開発されたアプリだ。それがいまでは、さまざまな知人と交流ができるスマホユーザーには欠かせないコミュニケーションアプリになっている。そんなLINEだが、災害時の電話が通じにくいときにでも、家族や知人と連絡を取り合うのに活躍する。いざという時に大事な人と連絡が取れるようアカウントを登録し合っておこう。普段「LINE」でメッセージのやり取りはすることは無くても、災害時にメッセージや通話で連絡ができたり、居場所を伝えたりができる。こちらも、万が一に備えておくといいだろう。