ジダラキング

風をまとえる「ファン付き掛け布団」で残暑の夜も快眠できそう!

2023年夏は、8月すべて猛暑日という恐ろしい夏でした。そして残念ながら、9月になっても簡単には涼しくなってくれません。それどころか、まだまだ毎日暑いし。もうこれ、残暑とか秋口とかじゃなくて、普通にまだ夏ですよ。

当然ながら、夜間もエアコンの冷房を稼働させっぱなしなんですが……そうすると朝方、強烈に寒くて目覚めることがたまにあって。かと言って、設定温度を上げれば、暑くて寝るどころじゃありません。

そうなると、たとえば「ちょうどいい温度を保ってくれて、朝まで寝ていられるようなグッズ」とかあればうれしいんですが。そもそも睡眠中に「ちょうどいい温度」って、どうやって作ればいいのやら。

布団の中をそよ風が通り抜ける! 爽快なエアー布団

まず考えたのは、冷房に加え、扇風機やサーキュレーターを併用すること。そうすれば、室内の空気が循環し、快適性がアップすることはわかっています。しかし、布団をかぶった状態でそれをしても、当然ながら風は身体までは届かず、結局は布団の中に熱がこもってしまいます。

夜でも気温が下がらないので、エアコンなしではさすがに無理。身体の冷やしすぎはよくないとわかっていても、効きが足りないとジットリした熱気がまとわりつくようで気持ち悪い

夜でも気温が下がらないので、エアコンなしではさすがに無理。身体の冷やしすぎはよくないとわかっていても、効きが足りないとジットリした熱気がまとわりつくようで気持ち悪い

つまり、今求められているのは、布団の中まで風を届けてくれる装置です。そんなもんあるのか? という気もしたんですが、探せばちゃんとあるものですね。

サンコーの送風ファン付き掛け布団「ふぁん寝る」は、なんと布団本体の内部にファンで風を送り込むことで、布団の中の爽快感を保つ“エアー布団”なんです。

梱包を開けると、ボックスファンが2台と電源ケーブル、そしてシーツと見間違えそうなほど薄手の専用布団が入っていました。専用布団の生地には接触冷感かつ速乾素材を採用しているとのことで、サラサラした手触りでひんやり感もあり、なかなか気持ちよさそう。

布団の内部に空気を送り込む、という意外なアイデアの「ふぁん寝る」(サンコー)

布団の内部に空気を送り込む、という意外なアイデアの「ふぁん寝る」(サンコー)

電源ケーブルにはコントローラーが付いており、風量調整と自動オフタイマー設定が行えます。風量は強/中/弱の3段階、タイマーは1/4/8時間の3つから選べます

電源ケーブルにはコントローラーが付いており、風量調整と自動オフタイマー設定が行えます。風量は強/中/弱の3段階、タイマーは1/4/8時間の3つから選べます

電源ケーブルをファン2台にそれぞれ挿し込み、コントローラーのボタンを押すと、フォワーッと風が出てきます。風量は3段階で設定できるのですが、いちばん強いモードでも、運転音はかなり静かめ。

もちろん無音というわけじゃないんですが、風を切る甲高い音や、吹き出しの低音ノイズがかなり抑えられている印象で、稼働させてしばらくするとまったく気にならなくなります。睡眠時に使うアイテムだけに、こういった部分がちゃんとしているのはうれしいですね。

風はそんなに激しくなく、安定した送風を実現しています

風はそんなに激しくなく、安定した送風を実現しています

使用する際にはまず、ベッドまたは敷き布団の上に専用布団を広げます。そして、専用布団の取り付け穴に、ファン本体の正面にある送風口をセットすれば、準備完了! このとき、本体側面の吸気口まで布団の中に入れてしまわないように注意しましょう。

ちなみに専用布団のサイズは1,400(幅)×2,000(高さ)mmで、ほぼダブルベッドと同等の大きさです。しかし、空気を送ると上下に膨らんで横幅が縮まるので、基本的には1人で使うものと考えたほうがよいでしょう。

ファンの取り付け穴が開いているほうを足元側にして、専用布団をベッドにセット

ファンの取り付け穴が開いているほうを足元側にして、専用布団をベッドにセット

取り付け穴にファンをはめ込んで、付属のゴムひもでキュッと絞って固定します

取り付け穴にファンをはめ込んで、付属のゴムひもでキュッと絞って固定します

サイドの吸気口まで布団の内部に入れてしまうと、空気が送れなくなってしまうので注意しましょう

サイドの吸気口まで布団の内部に入れてしまうと、空気が送れなくなってしまうので注意しましょう

あと1つ大事なポイントですが、ファンと専用布団が水平にならないと、空気がうまく流れません。

そのため、ベッドで使用したい筆者は、本製品の外箱などを置いて、その上にファンを載せました。マットレスに直接載せることも考えましたが、寝ているときにうっかり蹴落としそうなので……。安全面を考えると、寝具の外に置き台を作ったほうがよいでしょう。

足元はこんな感じになりました。高さの合うダンボール箱か何か、置き台になるものがすぐ見つかればいいんですが、そうでないときはちょっと面倒そう

足元はこんな感じになりました。高さの合うダンボール箱か何か、置き台になるものがすぐ見つかればいいんですが、そうでないときはちょっと面倒そう

まるで“そよ風をかぶって寝てる”みたい! 新感覚の気持ちよさを発見

セッティングが完了したので、さっそく電源をオン! 電源を入れると同時に、ファンが送風をスタートし、ぺったんこだった専用布団がぐんぐん膨らみ、まるで羽毛布団のようなふっくらとしたフォルムになりました。

そして実際に「ふぁん寝る」をかぶって寝てみると、「おお!?」と思わず声が出るほどの気持ちよさ! 布団に包まれているのに、常にそよ風が身体の表面を流れていくようなサラッとした感じがあり、すっごい爽やかです。もちろん、熱もまったくこもりません。

それでいて、扇風機の風に直接当たっているときのようなダルさや疲労感はまったくなし。何とも不思議な感覚です。

一見すると、ふかふかの布団にくるまれて暑そうですが、内部に涼しい空気が循環しているのでサラッと超快適!

一見すると、ふかふかの布団にくるまれて暑そうですが、内部に涼しい空気が循環しているのでサラッと超快適!

身体と接する布団内側には、ハトメの付いた通気口が6つ開いています。ここからこもった熱気が排出されることで、快適な寝心地が保たれるわけです

身体と接する布団内側には、ハトメの付いた通気口が6つ開いています。ここからこもった熱気が排出されることで、快適な寝心地が保たれるわけです

専用布団の端に備わっているファスナーを開けば、ファンの風が布団を抜けてダイレクトに顔周りに当たります。あー涼しいー

専用布団の端に備わっているファスナーを開けば、ファンの風が布団を抜けてダイレクトに顔周りに当たります。あー涼しいー

冷房をゆるめに効かせて室温を26〜27度ぐらいに保てば、「ふぁん寝る」をかぶっておくだけで快適。ほどよく爽やかな寝心地で、体感温度はおそらく室温より1〜2度ぐらい低いはず。同社によれば「冷房の設定温度を1度上げると、消費電力を約13%削減できる」とのことなので、もちろん電気代にも大幅に関わってくるでしょう。

ちなみに、同社の試算によると、エアコン25度設定/8時間で1か月の電気代が6,696円。対して、エアコン28度設定+「ふぁん寝る」/8時間だと、電気代がエアコン4,285円+「ふぁん寝る」2.8円で4,288円なので、月に2,408円お得という計算になるそう。

とは言っても、全面的に最高! というわけではなくて、先にも述べたように、寝るときのファンの位置調整はやはり面倒です。あと、睡眠中にタイマーが切れると、空気の循環が止まって「ただ通気性の悪い布をかぶっているだけ」という状況になるのも困ったところ。

専用布団は当たり前ながら通気性はないので、ファンが稼働してない状態でかぶると、シンプルに「蒸し暑い布」になります。タイマーをセットする際は、そのあたりにも注意しておきましょう

専用布団は当たり前ながら通気性はないので、ファンが稼働してない状態でかぶると、シンプルに「蒸し暑い布」になります。タイマーをセットする際は、そのあたりにも注意しておきましょう

このように、注意したい点はいくつかありましたが、それでも「ふぁん寝る」の“そよ風をかぶって寝る”がごとき気持ちよさは、扇風機やエアコンだけではきっと味わえません。新感覚の睡眠体験ですよ、これは。個人的には、それだけでも十分に価値はありそうに感じました。

きだてたく

きだてたく

最新機能系から雑貨系おもちゃ文具まで、何でも使い倒してレビューする文房具ライター。現在は大手文房具店の企画広報として企業ノベルティの提案なども行っており、筆箱の中は試作用のカッターやはさみ、テープのりなどでギチギチ。

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