シャープから、まるで家具のような空気清浄機「FU-90KK」が2024年10月21日に登場します。新製品の気になる特徴や機能を発表会で見てきました。
本体サイズは374(幅)×656(高さ)×374(奥行)mm、重量は約14kg。空気清浄適用床面積は40畳(66m2)。希望小売価格は550,000円(税込)
「FU-90KK」は“空間に違和感なく調和すること”をコンセプトに、隈研吾建築都市設計事務所(以下KKAA)がデザインを監修した空気清浄機です。
KKAAは、建築家の隈研吾氏の設計事務所で、高輪ゲートウェイ駅や国立競技場などの設計を手掛けています。室内装飾や食器・家具・小物などのデザインも行っていますが、家電製品のデザイン監修は今回が初めてだそう。
ということで、気になる空気清浄機のデザイン面のポイントと、性能面でのポイントをチェックします。「FU-90KK」のデザインや内部構造の様子を動画にまとめたので、まずはこちらをご覧ください。
デザイン面でいちばんの特徴となるのは、やはり外装に本物の木材を使用しているところでしょう。特徴的な外装の細かな木の縦格子は、日本の伝統的意匠である「簾虫籠(すむしこ)」や「障子」から着想を得たそうです。
縦格子にはホワイトオークの無垢材を使用しており、1本1本丹念に木工職人が手作業で組み上げています
縦格子のデザインにもこだわりがあり、一見すると均等に並んでいるように見えますが、縦格子1本1本に細かな角度がつけられ、すべての面が同じ見え方になり、設置場所を選ばないのがポイントです
続いて機能面の特徴です。ポイントとなるのは、本機のデザイン性を生かしつつ、空気清浄機としての性能を発揮するために新開発された、4方向に空気を送り出す新構造の採用です。どこに置いてもよいデザインと同じく、どこでもきれいな空気を送ることがポイントと言えそうです。
また空気清浄フィルターは、花粉やアレル物質、ウイルス、菌などを捕集する「静電HEPAフィルター」と、2つの脱臭機構でさまざまな臭いに対応する「ダブル脱臭フィルター」を本体左右に2枚ずつ(計4枚)配備。
さらにシャープ独自の空気浄化技術「プラズマクラスター」を搭載し、相乗効果で高い空気浄化効果を発揮します。
運転音を押さえながら40畳まで対応できる大風量もポイント
本体の両サイドの吸い込み口から空気を同時に吸引する構造は、同社の「FPシリーズ」(画像右)などでも採用しており、コンパクトでパワフルな空気清浄力が魅力
操作ボタンは天面の下に配置されています。シャープの「AIoT」に対応しており、専用アプリでの遠隔操作に加え、空気状況やメンテナンス情報が確認できる便利機能も搭載されています
「FU-90KK」は、本物の木材を使用する高いデザイン性と広い空間を清浄する機能にこだわった空気清浄機です。
もちろん量産性やコスト面から考えると、家電製品の外装には樹脂や金属が使われることが一般的でしょう。そんななか、空間に調和するデザインを考え抜き、空気清浄機を再定義して生まれたのが、この“木の空気清浄機”なのではないでしょうか。
本機は法人向けの製品ではありますが、シャープのECサイトからは個人購入も可能です。また、こうしたチャレンジングな製品が注目を集めることで、より一般向けに購入しやすい価格帯で企画される可能性もあるので、今後の展開にも期待したいところ。
今回、紹介しきれていないこだわりのデザインや、詳しい機能などが気になった人は、価格.comのクチコミや家電量販店でぜひチェックしてみてください。