まもなく訪れる梅雨。洗濯物を天日干ししたくても、雨の日が続き、部屋干しを余儀なくされますよね。本特集では、部屋干しでもカラッと乾き、気になる部屋干し臭を低減できる、衣類乾燥除湿機に注目。各メーカーの製品に搭載された衣類乾燥機能にフォーカスし、進化を続ける乾燥技術に迫ります。
衣類乾燥除湿機は今やオールシーズン家電になりつつありますが、最も活躍するシーズンはやっぱり梅雨。衣類乾燥除湿機メーカー各社のこだわりをチェック
今年もジメジメした梅雨がやってきます。天日干し派の人はもちろん、普段から部屋干しをする人にとっても、湿気が多く、洗濯物が乾きにくいこの季節はやっかいなもの。しっかりと乾ききらず、部屋干し臭がする衣類に袖を通すのは不快ですよね。これに加え、花粉、黄砂、排気ガス、PM2.5などの理由から近年は部屋干しニーズがどんどんと高まってきています。衣類乾燥除湿機の購入を検討している人も多いでしょう。
が、しかし、です。家電量販店の売り場にズラリと並ぶ衣類乾燥除湿機を前に、「私はこのモデルがいい」と自信を持って選べる人はどれだけいるでしょうか? きっと多くの人が「どれも同じようなもの」と考えているはずです。
たかが衣類乾燥除湿機、されど衣類乾燥除湿機。衣類乾燥機能に注がれたメーカー各社のこだわりを知ることで、それぞれの“色”、すなわち「どこがどう違うのか」が浮かび上がってきます。
除湿方式のメリットを生かし、デメリットを克服しているかが衣類乾燥除湿機の見所
その際にまず頭に入れておきたいのが、除湿方式の違いです。
衣類乾燥除湿機は、湿った空気を本体内部に取り込み、その空気を冷却器で冷やすことで水滴に変えて除湿する「コンプレッサー式」、本体内部の乾燥剤に空気中の水分を吸着させ、乾燥剤の再生にヒーターを使用し、発生した湿った空気を冷却してタンクへ排水する「デシカント式」、これら2つの方式を組み合わせた「ハイブリッド式」の3つの除湿方式に大別されます。
「コンプレッサー式」は夏場に強く、省エネであるいっぽう、室温が下がる冬場には能力が落ちやすい傾向があります。「デシカント式」は冬場でも能力を維持しやすい半面、消費電力が大きくなりがちで、夏場は熱が気になることも。「ハイブリッド式」は、2つの除湿方式を組み合わせた方式です。
それぞれの除湿方式にはメリット・デメリットがあるわけですが、採用する方式のメリットを生かしつつ、デメリットをどのように克服するかがメーカー各社の腕の見せ所になっています。ここでは、主要メーカー各社がどのように工夫を凝らしているのか、代表的なモデルをチェックしました。ぜひ、衣類乾燥除湿機を選ぶ際の参考にしてください。
パナソニック「F-YEX200D」
パナソニックの「F-YEX200D」は、ヒーターの代わりに、2つの冷却機構によって空気中の水分を除去する2段階の除湿プロセスを用いた「エコ・ハイブリッド方式」を採用するのが特徴です。ヒーターを使用する従来のハイブリッド式と比べて運転時の消費電力を大幅に削減しながら、シリーズ最速の乾燥スピード・約70分(梅雨時・洗濯物約2kg)を実現しています。新しいハイブリッドスタイルで1年中しっかりと除湿できるのがメリットです。
「エコ・ハイブリッド方式」は、結露の仕組みを2度使用してしっかりと除湿することで消費電力の大きいヒーターを使わない、“しっかり省エネ”の新しいハイブリッドスタイルを提案。消費電力が気になる人は特に注目です
シャープ「CV-UH160」
気温が高い梅雨や夏に強いコンプレッサー式と、気温が低い冬場でも能力をキープしやすいデシカント式を独自のレイアウトで構成し、適切なバランスで制御するという技アリのアプローチを取るのが、シャープの「オールシーズン・ハイブリッド方式」です。
フラッグシップモデル「CV-UH160」は、冷却器を通った風で放熱器を冷やすことで、効率的に除湿できる構造となっており、1年中、高い除湿能力を発揮します。衣類乾燥スピードは、梅雨時が約54分、冬季が約70分(いずれも洗濯物約2kgの場合)。このハイスピードが頼もしいですね。
シャープ「CV-UH160」は、コンプレッサーとデシカントローターの制御技術が技アリ!室温や運転に応じてヒーターのON/OFFを切り替えることで、1年中パワフルかつ効率的に除湿できます
コロナ「CDSC-H8026X」
アッと驚く、目から鱗のアイデアで時短乾燥を実現したのが、コロナの「CDSC-H8026X」。除湿方式はヒーター併用のコンプレッサー式となっており、洗濯物2kg相当を約72分で乾かすスピード乾燥が可能です。
注目すべきは、上部のサーキュレーターが本体から分離すること。分離したサーキュレーターは赤外線通信で除湿機本体と連動運転を行う仕組みで、除湿機本体のセンサーで洗濯物の乾き具合を見極めて、サーキュレーターの風量や風向きを自動制御します。除湿機本体の強力除湿と、サーキュレーターのパワフル送風により、効率的に洗濯物をしっかり乾燥させ、気になる生乾き臭を抑制してくれます。
除湿機本体上部のサーキュレーターを分離させるという、新発想でスピード乾燥を実現。洗濯物の量や乾かし方に合わせてサーキュレーターの置き場所を変えて、効率的に衣類を乾かせます
アイリスオーヤマ「IJD-I50」
デシカント式を採用したアイリスオーヤマの人気モデル「IJD-I50」も、本体上部にサーキュレーターを搭載。サーキュレーターを用いて効率的に送風するというスタイルはコロナ「CDSC-H8026X」と同様ですが、本機の場合、サーキュレーターは分離しません。しかしその分、サーキュレーターの送風方向・範囲を上下左右に自在に調節でき、サーキュレーターによる強力な風とデシカント式の強力除湿で洗濯物を素早く乾燥させます。
三菱電機「MJ-M120YX」
センシング技術を磨き上げ、洗濯物の生乾きを抑制してくれるのが、コンプレッサー式を採用した三菱電機の「MJ-M120YX」。洗濯物の位置や量、状態を、3つのセンサー(赤外線・温度・湿度)を組み合わせた「部屋干しおまかせムーブアイ」で広範囲にきめ細かく検知。「3次元広角狙えルーバー」でワイドに送風し、素早く乾かします。乾き残りを検知すると、「部屋干しおまかせムーブアイ」が光ガイドで知らせてくれるなど、先進技術が余すことなく搭載されています。
「MJ-M120YX」に搭載されたセンサーは、その名も「部屋干しおまかせムーブアイ」。三菱電機がルームエアコン開発で培った高度なセンシング技術が衣類乾燥除湿機にも受け継がれています