専門家・南井正弘のランニンググッズ連載
春夏モデルを中心に専門家が全部履き試し

【2018年春夏】人気8ブランドの最新ランニングシューズを徹底試走

ランニングシューズの2018年春夏コレクションが、各ブランドから出そろってきた。

全体的に見るとひとつのトレンドが浮かび上がってくる。それは、クッション性と反発性を兼ね備えた素材や機能をミッドソールに搭載していること。本稿で紹介するモデルのほとんどが、相反する性質を1つか2つの素材で実現している。

ここでは、そんな新作モデルを8ブランドからピックアップ。ランニング専門Webメディア「ランナーズパルス」編集長の南井正弘さんに、各モデルの試走インプレッションを聞いた。

※価格はすべて税込

【目次】
ナイキ「ナイキ オデッセイ リアクト」
ミズノ「ウエーブニットR1」
アシックス「GEL-NIMBUS 20」
アディダス「alphabounce beyond」
ニューバランス「FRESH FOAM ZANTE」
ホカ オネオネ「CAVU」
サロモン「SONIC RA」
アンダーアーマー「ホバーファントム」

4つの性質を持つ「ナイキ リアクト」を搭載
ナイキ
ナイキ オデッセイ リアクト

公式Webサイトにおける価格は、12,960円

公式Webサイトにおける価格は、12,960円

「ナイキ オデッセイ リアクト」は、ミッドソールに4つの性質を持つクッショニング素材「ナイキ リアクト」を搭載。高反発なのに軽量で、頑丈なのにやわらかいという対極の性質を同時に実現している。アッパーには、先行モデル「ナイキ エピック リアクト フライニット」が採用していた「フライニット」ではなく、通気性にすぐれた軽量素材が使用されている。

「ランナーズパルス」編集長・南井正弘さんの
試走インプレッション

「同モデルは、新たなミッドソールテクノロジーである『ナイキ リアクト』を採用したランニングカテゴリーのニューモデル。アッパーは『フライニット』ではなく、部位によって織り方を変えた『エンジニアードメッシュ』を採用していて、フィット感と通気性の両立に成功しています。足を入れた瞬間に感じたのは、その軽さと『ナイキ リアクト』のフワフワした感触。走り始めてみると、クッション性と反発性を見事に兼ね備えていることを体感できました。先行してリリースされた『ナイキ エピック リアクト フライニット』よりも速いペースに対応する気がします。12,960円という買いやすいプライス設定なのもありがたい!」

ソールは、「ナイキ エピック リアクト フライニット」と同じアルゴリズムデザインを採用。溝の深さは部位ごとに異なり、深い部分はクッション性が高く、浅い部分は硬さを確保している

カラーバリエーション

「ナイキ オデッセイ リアクト」のメンズは、写真以外に「ブラック/ホワイト」や「ウルフグレー」「レッド/ホワイト」といったカラーリングも展開

【関連記事】27km走って体感! ランニングシューズ新導入の「ナイキ リアクト」

フィット感の高いニットアッパーを採用
ミズノ
ウエーブニットR1

公式Webサイトにおける価格は、16,092円

公式Webサイトにおける価格は、16,092円

「ウエーブニットR1」は、同社初のニット素材「ウエーブニット」をアッパーに採用し、まるで靴下のようにしなやかなフィット感を実現。ソールには、20年以上をかけて進化してきた波形プレート「ミズノウエーブ」を搭載し、クッション性と安定性を両立している。

「ランナーズパルス」編集長・南井正弘さんの
試走インプレッション

「同モデルは、ミズノが初めてリリースしたニットアッパーのランニングシューズ。ソールユニットには、同社が誇るロングセラーシリーズ『ウエーブライダー21』と同じものを流用しています。足を入れてみると、ニットアッパー独自の包み込むようなフィット感を感じられ、明らかに『ウエーブライダー21』よりもシューズと足の一体感が高いです。また、アッパーデザインがスタイリッシュで、ランだけでなくカジュアルシーンでも履けそう。もちろん『ミズノウエーブ』によるすぐれた衝撃吸収性と反発性のコンビネーションも健在なので、これ1足でさまざまなシーンに対応してくれそうです」

アッパー側面には、凹凸のある波形パターンを採用。厚みのある部分は、ほかの部分に比べて伸縮性が低いため、ストレッチ性を抑制する

カラーバリエーション

「ウエーブニットR1」のメンズは、全2色で展開

「ウエーブニットR1」のメンズは、全2色で展開

【関連記事】ミズノ初! ニットアッパー搭載ランニングシューズ「ウエーブニット R1」

汎用性の高いシリーズの20周年記念モデル
アシックス
GEL-NIMBUS 20
(ゲルニンバス20)

公式Webサイトにおける価格は、16,740円

公式Webサイトにおける価格は、16,740円

「ゲルニンバス20」は、ファンランナーからエリートランナーの長距離練習用まで、さまざまなシーンに対応するシリーズ「ゲルニンバス」の20周年記念モデル。アッパーのフィット感を高めながらも、シリーズ史上最軽量を実現している。ミッドソールは、従来素材「EVA」より軽量なスポンジ材「フライトフォーム」と、すぐれたクッション性と反発性をあわせ持つ「スピーバ」の2層構造を採用する。

「ランナーズパルス」編集長・南井正弘さんの
試走インプレッション

「『ゲルニンバス』シリーズは、着地時に脚が内側に過度に倒れこまない『ニュートラル』と呼ばれるタイプ。日本よりもアメリカ市場などで知名度が高く、海外では同社の人気シリーズ『ゲルカヤノ』に匹敵するくらいの販売数を誇るモデルです。第20弾となるこのモデルは、ミッドソールに従来の『EVA』素材よりも55%軽量な『フライトフォーム』を使用することで、以前履いていた『ゲルニンバス18』よりも大幅な軽量化に成功。さらに高い反発性も足裏に感じられるので、アシックスの従来のランニングシューズよりも足取りが軽くなった気がしました」

アッパーには、縫い目のない軽量の「ジャカードメッシュ」を採用。走行時の足の動きや圧力のかかり方に応じて足にやさしくなじむ

カラーバリエーション

「ゲルニンバス20」のメンズは、全6色で展開

「ゲルニンバス20」のメンズは、全6色で展開

近未来を感じさせるアグレッシブデザイン
アディダス
alphabounce beyond
(アルファバウンス ビヨンド)

公式Webサイトにおける価格は、12,960円

公式Webサイトにおける価格は、12,960円

「アルファバウンス ビヨンド」は、アディダス史上最高クラスのクッション性と反発力を備えたEVA素材「BOUNCEフォーム」をミッドソールに搭載。シームレス構造の「フォージドメッシュアッパー」を採用し、通気性と多方向への安定性を高めながら、快適な着用感とフィット性を実現している。

「ランナーズパルス」編集長・南井正弘さんの
試走インプレッション

「同モデルは、近未来を感じさせるアグレッシブなデザインが印象的な1足ですね。実際に履いてみると、ミッドソールの反発性をしっかりと感じられ、アッパーは横方向の動きにもある程度対応することがわかりました。ラン以外のさまざまなスポーツのトレーニングシーンでも使えるでしょう。もちろんランニングシューズとしての十分な走行性能も備えており、5分30秒〜7分/km程度のペースで走るランナーにピッタリかと。前述したようにスタイリッシュなデザインなので、ランやトレーニングシーンからカジュアルシーンまで履くことができる点もうれしいですね」

ソール周りには、タイヤメーカーとの共同開発から生まれた「CONTINENTALラバー」のアウトソールや、ホールド性を高める形状のヒールカウンターを採用

カラーバリエーション

「アルファバウンス ビヨンド」のメンズは、公式Webサイトにおいて全4色で展開。また、自分でデザインができる「MIADIDAS」にも対応する

凹凸のハニカム構造を搭載
ニューバランス
FRESH FOAM ZANTE
(フレッシュフォーム ザンテ)

公式Webサイトにおける価格は、12,420円

公式Webサイトにおける価格は、12,420円

「フレッシュフォーム ザンテ」は、ミッドソールに凹凸のハニカム構造を配置することで適度なクッション性と安定性を両立。フルマラソンで4時間切りを目指すサブ4狙いのレースから、デイリートレーニングまで幅広くカバーする。通気性とサポート性が高い「エンジニアードメッシュ」をアッパーに使用した「ブレサブルバージョン」もラインアップする。

「ランナーズパルス」編集長・南井正弘さんの
試走インプレッション

「もともと『フレッシュフォーム』は、ミッドソール表面に独自の凹凸を設けることで、クッション性とサポート性を追求したシリーズモデル。別のパーツを組み合わせるのではなく、単一素材から構成される素材『フレッシュフォーム』によるソフトな走り心地が特徴です。シリーズ第4弾となる同モデルは、従来モデルよりも機能性が向上。1例をあげると、アッパーの中足部に『HYPOSKIN』という新素材を使用することで、シューズが足の一部になったかのような高いフィット感を感じられました。これでランナーの脚力を、ロスなくシューズに伝達してくれるでしょう」

アウトソールでも、ハニカムを形状を変えて最適な場所に配置することで、グリップ力や屈曲性、耐久性を高い水準で実現。素材には、耐摩耗性にすぐれる「N durance」を採用する

カラーバリエーション

「HYPOSKIN」アッパーの「フレッシュフォーム ザンテ」は、全5色で展開

「HYPOSKIN」アッパーの「フレッシュフォーム ザンテ」は、全5色で展開

「エンジニアードメッシュ」をアッパーに採用した「ブレサブルバージョン」は、全3色で展開

「エンジニアードメッシュ」をアッパーに採用した「ブレサブルバージョン」は、全3色で展開

推進力の高い最軽量モデル
ホカ オネオネ
CAVU
(カブー)

公式Webサイトにおける価格は、16,200円

公式Webサイトにおける価格は、16,200円

「カブー」は、同社の最軽量シリーズ「FLY」のいちモデル。ミッドソールには同社独自のクッション素材「PROFLY」を採用し、かかと部分は衝撃を吸収できるようにやわらかく、前足部は推進力とエネルギーリターンを高めるために硬く仕上げられている。アッパーには、縫い目のない「エンジニアードメッシュ」を採用。

「ランナーズパルス」編集長・南井正弘さんの
試走インプレッション

「ホカ オネオネが発表した新しいプロダクトコンセプトが、従来よりも軽量性を追求したコレクション『FLY』。立っている状態でもフワフワした感覚を感じられるのが同ブランドの大きな特徴でしたが、『FLY』 にラインアップされるこのモデルは、ミッドソールの沈み込みはあまり感じられません。反対に強く踏みこむように走ると、リアクションがクイックで、グイグイとペースアップできました。同社の従来モデルの走り心地もよかったですが、この走行感もぜひ体感してほしいです」

アウトソールには、「RMAT」という素材を部分的に配置し、さらなる高反発クッショニングと推進力を実現

アウトソールには、「RMAT」という素材を部分的に配置し、さらなる高反発クッショニングと推進力を実現

カラーバリエーション

「カブー」のカラバリは全2色で展開

「カブー」のカラバリは全2色で展開

走行中の足への振動を吸収
サロモン
SONIC RA
(ソニックRA)

公式Webサイトにおける価格は、14,040円

公式Webサイトにおける価格は、14,040円

「ソニックRA」は、ランニング中に生じるケガや疲労の原因となる微振動を吸収する「VIBEテクノロジー」を採用するモデル。「VIBEテクノロジー」は、高クッション性と高反発性を両立する素材「EnergyCell+(エナジーセルプラス)」と、微振動を吸収する素材「Opal(オーパル)」を組み合わせたシステムで、それぞれが機能することで快適なロングライドを実現する。

「ランナーズパルス」編集長・南井正弘さんの
試走インプレッション

「トレイルランニングシューズにおいて、さまざまな国と地域でNo.1シェアを誇るサロモンですが、最近はロードランニングの世界でもシェアを拡大させています。そのことに大きく貢献しているのが、『VIBEテクノロジー』だと思います。このテクノロジーは着地時の微細な振動を吸収することで、ランナーへのダメージを軽減させる効果があります。正直に言うと、走っているときは体感しにくいのですが、走った翌日に疲労感の少なさを実感できました。フルマラソンの翌日などに仕事が控えており、疲れを残したくないランナーにはピッタリです」

足を自然な動きに導く軸が施されたアウトソール。中足部から前足部へのスムーズな体重移動が可能なため、中足部から足の裏全体で着地する「ミッドフット走法」に適している

カラーバリエーション

「ソニックRA」のメンズは、全3色で展開

「ソニックRA」のメンズは、全3色で展開

衝撃吸収性と反発性を高次元で融合
アンダーアーマー
ホバーファントム

公式Webサイトにおける価格は、16,200円

公式Webサイトにおける価格は、16,200円

「ホバーファントム」は、新しいクッショニング素材「UAホバー」を搭載した長距離用ランニングシューズ。「UAホバー」がランニング時の衝撃から足を守りながらも、反発性を維持してくれる。アッパーには、柔軟性、通気性、フィット感にすぐれる素材「スピードフォーム2.0」を採用。なお、同モデルは同社の従来製品に比べ、反発性能は15%アップ、耐久性は40%向上、そして10%の軽量化に成功しているという。

「ランナーズパルス」編集長・南井正弘さんの
試走インプレッション

「アンダーアーマーが新たに開発した素材『UAホバー』は、着地時の衝撃から足を保護しつつ反発性も追求したテクノロジー。走り始めはあまり感じられませんでしたが、徐々にスピードを上げていくと、衝撃吸収性と反発性を高次元で融合していることを感じられ、同社が標榜する『無重力感覚の履き心地を』を体感することができました。『UAホバー』搭載のランニングシューズはほかに、『ホバーソニック』というモデルも展開。トライしてみましたが、こちらはより速めのペースに対応すると思いました」

縫い目やレイヤーを取り除いたニット素材アッパー「スピードフォーム2.0」が、足に吸いつくようなフィット感を実現

カラーバリエーション

同モデルは、直営限定カラーが豊富に取りそろう

同モデルは、直営限定カラーが豊富に取りそろう

牧野裕幸(編集部)

牧野裕幸(編集部)

月刊アイテム情報誌の編集者を経て価格.comマガジンへ。家電のほか、ホビーやフード、文房具、スポーツアパレル、ゲーム(アナログも含む)へのアンテナは常に張り巡らしています。映画が好きで、どのジャンルもまんべんなく鑑賞するタイプです。

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