アクティビティトラッカーのリーディングカンパニーであるフィットビットは、モダンで直感的なインターフェイスを備えたスマートウォッチ「Fitbit Versa(フィットビット ヴァーサ)」を、2018年6月15日に発売する。メーカー希望小売価格は28,490円(税込)。同時発売の「Fitbit Versaスペシャルエディション」のメーカー希望小売価格は31,320円(税込)となる。
「フィットビット ヴァーサ」の「ブラック」
「フィットビット ヴァーサ」は、エクササイズや睡眠の自動記録に強みを持つスマートウォッチ。歩数/移動距離/消費カロリー/心拍数などの活動量から、睡眠の時間や質まで、自動的に検知してスマートフォンの専用アプリ「Fitbit」に記録する。
また、本体ディスプレイにGIFアニメーションによるトレーニングのコーチングメニューを閲覧したり、ランニングやサイクリングといった15種類以上のエクササイズモードとスマホのGPS機能を使って、リアルタイムに活動量を表示できる。
なお、50m防水仕様で、プールや、雨の中でも着用可能。泳いだ距離や消費カロリーも計測できる。
本体裏面には、光学式心拍数モニター「PUREPULSE」を搭載。心拍数を測ることで、消費カロリーや睡眠状態もより正確に計測できる
同社の活動量計ではおなじみの専用アプリ「Fitbit」のダッシュボード。「フィットビット ヴァーサ」で計測したその日の活動量が一覧できる
本機は、独自OS「Fitbit OS」を搭載しており、スマートウォッチとしての機能も充実。Bluetoothでスマートフォンと連携し、アプリやカレンダー、電話、メッセージの新着通知を確認できるほか、Bluetoothヘッドフォンと接続し、本機に保存した300曲以上の音楽がスマホなしで再生できる。
最大輝度1000nitのカラー液晶のタッチスクリーンを搭載。右から左にフリックすると、アプリのアイコンが次々と現れる
なお、本機には、フランスの音楽ストリーミングサービス「DEEZER」がプリインストールされており、端末内に好きな曲をダウンロードできる。
本機では、「天気」「アラーム」「タイマー」といったFitbit社製の純正アプリのほか、サードパーティー製アプリも多数利用できる
ここまで紹介した機能は、実は2018年3月に発売されたスマートウォッチ「Fitbit Ionic(フィットビット アイオニック)」にも搭載されているもの。ここからは、「フィットビット ヴァーサ」と「フィットビット アイオニック」に搭載された新しい機能を紹介する。
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まずは、女性の生理周期と症状の記録。アプリ上で生理の期間や頭痛、生理痛の症状を記録していくことで、次の生理開始日や妊娠しやすい期間、そして排卵日をきめ細かく予測してくれるという。もちろんその情報は、「フィットビット ヴァーサ」と「フィットビット アイオニック」上でも確認できる。
自分で記録した生理リサイクルをカレンダーで確認可能
もうひとつの新機能は、「クイック返信」。Android端末と連携している場合に限り、端末上で簡単なメッセージを返信できる。最大5つ、60文字までのメッセージを事前に設定可能で、「テキストメッセージ」や、「WhatsAPP」、「Facebook」の「メッセンジャー」などのアプリに対応する。
いっぽうで、「フィットビット アイオニック」と「フィットビット ヴァーサ」の大きな違いは2つある。ひとつは、Wi-FiアンテナとGPS機能の有無。「フィットビット アイオニック」はWi-Fiアンテナを非搭載だが、GPS機能を搭載しており、「フィットビット ヴァーサ」はGPSを搭載していないがWi-Fiアンテナを搭載する。前者はスマホなしで移動ルートをマッピングできるが、後者はスマホを携帯しなくてはならない。
もうひとつの違いは、ウォッチケースの形状。タッチ操作式のカラー液晶画面という部分は同じだが、「フィットビット ヴァーサ」のほうは角が「アップルウォッチ」のように丸みを帯びており、デザイン性がより洗練された印象だ。
なお、連続使用時間は、「フィットビット アイオニック」が最大5日間(GPS利用時は最大10時間)、「フィットビット ヴァーサ」が最大4日間となる。
左が「フィットビット ヴァーサ」で、右が「フィットビット アイオニック」
「フィットビット ヴァーサ」のカラーバリエーションは標準モデルが「ブラック」「グレー」「ピーチ」の3色展開で、「スペシャルエディション」には、「チャコールバンド」と「ラベンダーバンド」が用意される。
左が「グレー」で、右が「ピーチ」
「スペシャルエディション」の「ラベンダーバンド」(左)と「チャコールバンド」(右)
バンドは、同梱の「クラシックバンド」のほか、別売で「ホーウィーンレザー」「ステインレススチールリンクス」「メタルメッシュ」などがラインアップされる。
「フィットビット ヴァーサ」は、ウォッチケースがよりスタイリッシュなデザインになり、角張った「フィットビット アイオニック」のデザインでは満足できなかった人に響くモデルとなるだろう。また、GPS機能を非搭載にしたことで、メーカー希望小売価格が3万円を切る価格設定もうれしいポイントだ。
なお、「フィットビット ヴァーサ」と「フィットビット アイオニック」は、将来性にも期待したい。2018年後半には、記録されたデータを元に、よりパーソナライズ化された「行動促進機能」を提供予定だという。また、もともとクレジットカード決済ができる「NFCチップ」と、睡眠時無呼吸などの健康に関する深い分析ができる「SpO2センサー」を内蔵しているため、早期のアクティベートが待たれる。
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