レビュー
ついにFitbitの新スマートウォッチとイヤホンが日本上陸!

Fitbitのスマートウォッチ「Ionic」とイヤホン「Flyer」、1か月レビュー

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フィットネス向けウェアラブルデバイス「Fitbit(フィットビット)」シリーズから、GPS機能や心拍計搭載のスマートウォッチ「Fitbit Ionic(アイオニック)」と、同社初のBluetoothイヤホン「Fitbit Flyer」が発売された。

「スモークグレー」のケースと「チェコール」のベルトをまとったスマートウォッチ「Fitbit Ionic」と、「ナイトフォール ブルー」のBluetoothイヤホン「Fitbit Flyer」の組み合わせ。前者のカラバリは全3色、後者は全2色でラインアップ

「Fitbit Ionic」は、タッチ操作対応のカラーディスプレイを搭載する、日本発売モデルとしては、「Fitbit Blaze」に次ぐ同社2代目のスマートウォッチ。独自OS「Fitbit OS」を搭載しており、歩数や心拍数、消費カロリーといったお得意の活動量計測はもちろん、スマートフォンと連携したアプリ通知や、「Fitbitアプリ」の利用など、スマートウォッチらしい機能も使える。

「Fitbit Flyer」は、同社初のワイヤレスイヤホン。イヤーチップ周りが、耳の形に合わせてカスタマイズできるのが特徴だ。また、低音をパワフルに増幅させる「パワーブースト」機能には、プラグイン・エフェクトのリーディング企業、Waves社の技術が採用されている。「Fitbit Ionic」と連携すると、音楽が聴けるのはもちろんのこと、アプリからの音声コーチングを受けたり、ハンズフリー通話を行ったりできる。さらに防汗にも対応し、まさにフィットネス向けのイヤホンと言える。

メーカー希望価格は、「Fitbit Ionic」が36,000円(税込)、「Fitbit Flyer」が17,150円(税込)。

以下、まずはスマートウォッチ「Fitbit Ionic」のスペックから紹介していこう。

「Fitbit Ionic」はGPS機能とストレージを内蔵

「Fitbit Ionic」の機能の中で、特筆すべき「Fitbit Blaze」からの進化点は、GPS機能の搭載と2.5GBのストレージの内蔵だ。同機はGPSのアンテナをウォッチケースに一体化させており、GPS衛星やGLONASS衛星からより強い電波を受信可能だという。つまり、歩いたペースや距離、ルート、高度などがより正確に計測できるわけだ。

ストレージには、300曲以上の楽曲データを保存でき、Bluetoothイヤホンやヘッドホンと接続すれば、同機単体で音楽が楽しめる。

ウォッチケースは、航空宇宙産業でも使用される、丈夫で軽量な6000番台グレードのアルミニウム素材を使用。タッチスクリーンには、多くのスマホやタブレットに使われるコーニング社製「Gorilla Glass 3」を採用。タフで傷がつきにくい

GPS機能により、スマートフォン向けアプリ「Fitbit」に、ランニングで走行したルートをマップにほぼ正確に表示

PC版アプリ「Fitbit Connect」を使用して「Fitbit Ionic」内に音楽を転送。スマホが手元になくても本体のみで音楽プレーヤーを利用できる。なお、再生モードでは、選曲再生やシャッフル再生が行える

内蔵心拍センサー「PurePulse心拍計」を強化

本機は、背面に「PurePulse心拍計」を搭載。これは近年の「Fitbit」の活動量計ではおなじみの機能となったが、心拍数をより正確に追跡できるように強化。1日のカロリー消費量や心拍数のリアルタイム変動量の信頼性が増しているという。

真ん中の小さいセンサーが「PurePulse心拍計」。その左右と下に搭載されているセンサーは、血中酸素濃度を予測する「SpO2センサー」(後述)だ。上部の端子は、充電用

GIFアニメ付きのトレーニングガイドが便利

「Fitbit Ionic」には、アプリ「Coach」がプリインストールされており、7分間の「7 Min Workout」、10分間の「10 Min Abs」、そして15分間の「Treasure Chest」という3つのトレーニングガイドが利用できる。たとえば、「7 Min Workout」の場合、次のような構成となっている。

「7 Min Workout」のトレーニング構成

ジャンピングジャック 30秒
空気椅子 30秒
腕立て伏せ 30秒
腹筋 30秒
踏み台昇降 30秒
自重スクワット 30秒
ベンチディップ 30秒
前腕プランク 30秒
ハイ ニーズ 30秒
ランジ 30秒
サイドプランク プッシュアップ 30秒
前腕サイドプランク(左) 15秒
前腕サイドプランク(右) 15秒

各トレーニングには、最初に数秒間ほどでGIFアニメーションによる身体の動かし方の解説が流れる。さらに、ひとつのトレーニングが終了すると振動による合図があり、次のトレーニングのGIFアニメーションが自動的に流れる。つまり、最初にGIFアニメーションで動かし方を覚えたら、あとは本機を見ずに各トレーニングに集中できるというわけだ。

各トレーニング前にその動かし方を教えるGIFアニメーションが流れるので、安心して取り組める

各トレーニング前にその動かし方を教えるGIFアニメーションが流れるので、安心して取り組める

なお、「Fitbit Ionic」は水深50mの耐水性を持ち、泳いだ距離やペースも計測可能だ。しかし、スマートウォッチやフィットネスバンドを装着したまま泳げるプールは、日本国内にはほとんどないのが残念だ。

独自アプリを展開するスマートウォッチ

「Fitbit Ionic」のスマートウォッチとしての機能にも触れておこう。

プリインストールされている「Fitbitアプリ」は、その日の活動量がまとめて見られるダッシュボード「今日」や、「天気」「アラーム」「タイマー」などの基本的なアプリから、前述のトレーニングメニュー「Coach」や内蔵の音楽データを再生する「音楽」、気持ちを落ち着かせる呼吸ガイド「リラックス」などが用意されている。これらは、Fitbit社製の純正アプリだ。

「Fitbit Ionic」のアプリ「今日」(左)では、その日、その時点での歩数や心拍数、移動距離などが閲覧できる。スマホ版のアプリ「Fitbit」の「ダッシュボード」(右)でも、同じようにさまざまな活動量が確認できる

「Fitbit Ionic」のアプリ「リラックス」では、2分間か5分間の呼吸セッションが受けられる。指示通りに呼吸を繰り返すことで、心拍数も下がり、身体をリラックス状態に持っていける

サードパーティー製アプリは、本稿執筆時点(2018年3月8日時点)では、約100種類が利用可能。 フィリップスのスマートLED照明「Philips Hue」を操作できる「Hue Lights」や、懐中電灯、計算機といったツール系アプリから、本機のディスプレイ上で簡単にできるゲームアプリなども無料でダウンロードして利用できる。

計算機アプリ「Calculator」。わざわざスマホを取り出す手間が省ける

計算機アプリ「Calculator」。わざわざスマホを取り出す手間が省ける

そのほか、下記のようなアプリが公開中/公開予定だ。

注目アプリ一覧
「Deezer」
音楽ストリーミングサービス。ダウンロードしてオフライン視聴もできる(2018年3〜4月頃にサービス開始予定)。
「Yelp」
周囲の飲食店を検索できるローカルガイド
「GAME GOLF」
ゴルフスコア分析の代表的なトラッカー。グリーンまでの正確な距離の提供やホールレイアウトの視覚化により、スコア改善をサポート(2018年中に公開予定)
「NewYorkTimes」
世界最大手の新聞社による最新ニュースを配信
「Uber by Fitbit」
タクシーの配車が簡単にたのめるアプリ(2018年中に公開予定)
「ユナイテッド航空」
ユナイテッド航空の搭乗券の照会やフライト状況のチェックが可能(2018年中に公開予定)
「Treasure Trek」
自分の歩数目標をゴールにした収集ゲーム

注意したいのは、ほぼすべてのサードパーティーアプリは英語表記だということ。日本語版への対応が待ち望まれる。さらに、本機はNFC チップを搭載しており、「Fitbit Pay」という電子マネー機能が利用できるが、日本では未対応なのが残念だ。

なお、本機のクロックフェイスは、純正やサードパーティー製を合わせて数百種類がラインアップされる。

クロックフェイスは、デジタル時計タイプのものから、ペットが飼えるユニークなものまで、多種多様にそろい、すべて無料でダウンロードできる

筆者がお気に入りのタイポグラフィーチックなFitbit製クロックフェイス「Stats」。日付、時間、気温、歩数など、項目ごとに色が変えられる

もちろん、連携中のスマートフォンに来たテキストメッセージ、着信、カレンダーの予定を画面に表示可能。FacebookやGmail などのアプリの通知もチェックできる。

「Fitbit Ionic」の連続使用時間(公称)は、最大5日間で、GPS利用時または音楽再生時は最長10時間となる。

「Fitbit Flyer」はフィットネス向けBluetoothイヤホン

ここからは、Fitbit初のイヤホン「Fitbit Flyer」を紹介する。

「Fitbit Flyer」は、iPhoneでも使われているAACコーデックに対応したBluetoothイヤホン。イヤーチップ周辺をカスタマイズできるため、高い装着安定性を実現する、また、雨、水しぶき、汗をはじく疎水性ナノコーティングを採用しており、スポーツ時に使うにはぴったりな仕様と言える。なお、イヤーチップはソフトで肌触りのよいシリコン製だ。

ウィング(左上)、フィン(左下)は各2サイズ、イヤーチップ(右下)は3サイズが付属。自分の耳の大きさや形や、装着感の好みで選べるのがうれしい

左がウィングを装着したときで、右がフィンを装着したとき。それぞれ引っかける場所が異なる。イヤホン全体の形状が物理的に周囲の雑音を遮断する「パッシブノイズアイソレーション」に対応

イヤホンのR側下に搭載されたリモコン。3 つのコントロールボタン(真ん中/+/−)で、音楽再生時のボリューム調節と再生の一時停止、曲の変更が可能。また、デュアルマイクを搭載しており、ハンズフリーで通話の応答と終了も操作できる

イヤホンを繋ぐコードには絞りが付いており、本機を身体に固定しやすい

イヤホンを繋ぐコードには絞りが付いており、本機を身体に固定しやすい

また、本機は 2 台の Bluetooth対応デバイスへの接続が可能で、たとえばPCで音楽を聴きながら、スマートフォンでシームレスに電話に出ることも可能だ。ペアリングは、最大で 8 台のデバイスを記憶する。ちなみに、「Fitbit Ionic」とは、1度ペアリングすれば次からは本機を電源オンにするだけで自動的に接続される。

「Fitbit Flyer」の再生時間(公称)は、最大6時間。急速充電にも対応し、15分間で1時間の音楽再生ができる。

「Fitbit Ionic」と「Fitbit Flyer」の1か月レビュー

「Fitbit Ionic」と「Fitbit Flyer」をセットで1か月試用してみた。

まずは、「Fitbit Ionic」から。他のスマートウォッチと同じように、文字盤を見るために腕を顔のほうに持ち上げると、画面が自動点灯するのが、とても便利。輝度最大1000nitのカラー液晶画面は、明るい太陽の下でも、薄暗い部屋の中でも、データを確認しやすかった。

スマートフォンに来た新着通知の確認も良好だった。特に、電話の着信、「LINE」の新着、カレンダーの予定の通知をオンにしておくだけでも、わざわざポケットやバッグからスマートフォンを取り出す必要がないので楽チンだった。

「LINE」などのメッセージアプリの通知は、送信者とメッセージの一部が表示される

「LINE」などのメッセージアプリの通知は、送信者とメッセージの一部が表示される

バッテリーに関しては、音楽再生なしで、アプリの新着通知や活動量の計測など基本的な使用で丸々4日間持った。

心拍数の1週間の計測結果。フル充電の状態で2月3日の夕方から計測を始め、2月7日正午過ぎに取り外して充電している。心拍数を1日中測っていても丸4日間バッテリーが持ったことになる

運動の計測も簡単だった。たとえば、走り始めれば、自動的にランニングとして記録を開始してくれる。その間は、止まって水を飲んだり休憩を取ったりすると自動停止し、また走り始めると自動で再開してくれた。トレーニングが終わると、ルートマップやスプリットタイムなどが表示されたレポートが確認できる。

前出のルートマッピングの結果。走り始めると自動でGPS追跡をスタートして記録してくれるのだが、スタート地点が数百mずれていた。住宅街の中から走り始めたので、衛星からの電波受信に手間取ったのかもしれない。あと、公園内を同じルートで3周したにも関わらず、そのときのルートは少し描画が乱れてしまった

ルートマップの下には、1kmごとのペースや、心拍ゾーンの割合や心拍の変動グラフが確認できる

ルートマップの下には、1kmごとのペースや、心拍ゾーンの割合や心拍の変動グラフが確認できる

「Fitbit Flyer」も、使い勝手は良好だった。R側のイヤホン上部に搭載された電源ボタンを押すだけで、一瞬のうちに「Fitbit Ionic」とペアリングが完了するのがとても快適だった。

個人的なお気に入り機能は、「パワーブースト」。トレーニング中はミクスチャー・ロックやEDMなどを好んで聴くのだが、「パワーブースト」オンの状態だと、パワフルな低音が響きわたり、運動時にアドレナリンを出すひと役を買ってくれた。とはいえ、強すぎない耳触りのよいクリアな低音。このため、1時間ぶっ通して聴き続けても、そんなに耳は疲れなかった。「パワーブースト」をオフにすれば、高音と低音のバランスが取れた音質で聴けるので、強めの低音が苦手な人も安心して使えるはずだ。

あと、イヤホンがカスタマイズできることもあり、耳へのフィット感は抜群。それもあって、「パッシブノイズアイソレーション」もしっかりと効いていた。走っているとき、風を切る音も低減されているので、サウンドがクリアに耳に飛び込んでくるのがうれしかった。

【まとめ】Fitbitユーザーにとって初のスマートウォッチに最適!

従来のFitbit製フィットネスバンドを使用している人が初めてスマートウォッチを買う場合、日々運動する機会が多いので、活動量をしっかりと計測できることを求める人が多いはず。そんな人にとっては、詳細な活動量計測はもちろん、計測データの閲覧がしやすいUIを採用する「Fitbit Ionic」は、とても使いやすいはずだ。

また、筆者は同機を着けっぱなしで1か月間生活し、ときには雨の中をランニングしたり、ときにはフットサルをしたりと使い倒したが、ウォッチケース周りにもベルト周りにも、傷や取れない汚れがひとつもついていないことからタフさも証明された。日々運動する機会が多い人にはオススメしたい。

将来的には、睡眠時無呼吸などの健康に関する深い分析を可能にする「SpO2センサー」もアクティビティ化される予定。健康管理を強化したい人にも最適なモデルだと言える。 

ひとつ難点をあげるとしたら、日本人が使いやすい「Fitbit OS」向けアプリがまだまだ少ないことだ。「Apple Watch」のように、「LINE」「ポケモンGO」「クックパッド」「Twitter」などが使えたら、スマートウォッチとしての価値も上がるはず。さらに言えば、電子マネー機能が付いているのに、日本では使えないのが痛い。

「Fitbit Flyer」は、フィットネス用Bluetoothイヤホンとしてはとても有能だ。防雨・防汗対応と「パッシブノイズアイソレーション」搭載に加え、運動時に快適な音質も実現して、17,150円(税込)という価格は申し分ないと思う。「Fitbit Ionic」を持っていなくても、フィットネス用のBluetoothイヤホンを探している人は、候補に入れていいだろう。

牧野裕幸(編集部)

牧野裕幸(編集部)

月刊アイテム情報誌の編集者を経て価格.comマガジンへ。家電のほか、ホビーやフード、文房具、スポーツアパレル、ゲーム(アナログも含む)へのアンテナは常に張り巡らしています。映画が好きで、どのジャンルもまんべんなく鑑賞するタイプです。

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