ゴルフの楽しさ伝えます
3種のシャフトで打ってみた

振れば振るほど強弾道! 「G410 LST ドライバー」試打

オグさんです。

今回はピンの「G410 LST ドライバー」を試打させてもらいました。

後発として登場したLST

「G410」シリーズのドライバーは、この「LST」のほかに「PLUS」「SFT」の計3種類がラインアップされています。PLUSとSFTが先に発表され、このLSTは後発として世に出てきました。

前作「G400」にも3タイプのヘッドが設定されていて、安定性を重視した「STD(G410のPLUSに相当)」、ボールのつかまりを重視した「SFT」、そして低スピンで強い弾道が打ちやすい「LST」とそれぞれに特性を持たせてあるのですが、ピンは「前作を性能で超えないと市販しない」というポリシーがあり、かつG400のLSTが高性能だったこともあってなかなか発表することができなかったそうです。ようやく前作を超えることができた「G410 LST」には大きな期待が持てますね! さっそく見ていきたいと思います。

デザインはほかのヘッドタイプと共通で、ぱっと見ではほとんど見分けがつきません。LSTの文字と、ほかのモデルでは赤のグラデーションになっている部分がグレーになっているのが見分けるポイントです

ヘッドサイズは450ccとほかの2モデルと比べて5ccだけ小さいですが、構えてみると丸みが減り、投影面積がやや小さくなった印象を受けました。シャープな感じで個人的には好きですね。それでも十分大きい部類には入るので、難しそうな印象は皆無です

縦に広いディープフェース。昔のイメージですとボールが上がらない印象を持つかもしれませんが、今のディープフェースは重心を低く設計することで、打点の縦のミスに強いクラブに仕上げることができます。G410シリーズはまさにそれです

LSTは重心がシリーズ中で一番浅いのですが、それでもウェートがヘッド最後方にセットされていて、打点のミスのへ強さを失わないようになっていますね。このウェートはPLUS同様、ノーマル、ヒール寄り、トゥ寄りのいずれかに付けることで、ボールのつかまり具合を調整することができます

打ち出しは低く、操作性もある

それではさっそく打ってみたいと思います。

構えてみると、大きめの投影面積でありながら適度にシャープな印象を与える顔で、安心感と構えやすさを両立していますね。ピンのウッドの特徴である、空気抵抗を軽減するクラウン上の突起「タービュレーター」もまったく気になりません。

むしろ、フェースの向きを際立たせてくれるのでフェースを目標に合わせやすいぐらいです。ヘッドをポンと地面に置いたときの座りもよく、上級者が嫌がるフェースが左を向くこともありませんね。

低スピンのモデルと言いながら構えたときの難しそうなオーラはなし。それでいて上級者が嫌がる要素をうまく排除しているのはさすがといったところでしょうか

ウォームアップを兼ねて6〜7割の力で打ってみると、PLUSやSFTと比べて明らかに打ち出し角が低かったです。前に飛んでいく低スピンの弾道で、徐々にヘッドスピードを高めていってもボール初速は速まるのですが、球質は変わらず。振れば振るほど強い弾道で飛んでくれそうです。PLUSとの違いを最も感じたのが弾道の操作性。直進性を重視したG410シリーズではありますが、いざというときに弾道を操作しやすいのはLSTで間違いないと思います。

ボールのつかまり度合はウェートによる弾道調整機能が搭載されているだけあってニュートラル。打ちたくないミスのほうに合わせてウェート位置を調整するのもありですし、自分の持ち球に合わせて調整するのもありですね。

ほかのG410シリーズと比べるとサイズが5cc小さくなっていますが、打感や打音はほかとほとんど変わらない印象。乾いた金属音で心地よいです

3つの位置のいずれかに付けるアジャスタブルウェート。ボールのつかまりを調整できるので自分のミスの傾向や、打ちたい弾道に合わせて調整が可能です

ピン推奨のシャフト3モデルの違いは?

ピンではカスタムモデルとして多数のシャフトを用意しているのですが、推奨の標準シャフトとしてメインモデルがいくつか存在します。今回はその中から3つをお借りしてLSTとのマッチングをチェックしてみました。

上から「ALTA J CB RED」「Tour173-65」「TENSEI CK Pro Orange」。今回の試打フレックスはすべてS

上から「ALTA J CB RED」「Tour173-65」「TENSEI CK Pro Orange」。今回の試打フレックスはすべてS

【1】ALTA J CB RED

ALTAはクセがなく適度なしなりと弾き感を持ちながら、しっかりヘッドを走らせてくれるシャフト。ミートもしやすくタイミングも取りやすいので使い手を選ばず、ヘッドの特性も生かしやすいシャフトです。

ヘッドをしっかり走らせてくれるシャフトと低スピンでニュートラルなヘッドは、個人的には大変好相性だと思います。少し右に打ち出しましたが、打ち出し角も高めで軽いドロー回転のボールは計算しやすい弾道。スイングの傾向が弾道にそのまま表れ、かつミスを軽減してくれる組み合わせですね。

やや右に打ち出してほぼそのまま真っすぐ。直進性が高いこと、過度なつかまりがないことの証明のような弾道。弾道の高さはシャフトの性能によるところが大きいですね

【2】TOUR173-65

ALTAをもう少しシャキッとさせ、弾き感がより強くなったシャフト。つかまりも抑えてあり、どちらかと言えばインパクトで強く叩くゴルファーに向いています。思い切って強振できる、剛性感の強い仕上がりです

強振してもしっかりついてきてくれる剛性感のあるシャフトと、スピンを抑えてくれるLSTの組み合わせはかなり打ちごたえのあるものと言えます。インパクトで強くたたける方が飛ばすには、スピン量をいかに抑えるかがひとつの課題ですが、この組み合わせはかなり高い確率でスピンを減らしてくれると思います。

注目すべきはボールスピード。かなり効率がいいですね。この組み合わせはスライス系の弾道がでやすいのですが、それを意識しすぎてフックになってしまいました……。目標に真っすぐ飛び出してからのフックは操作性がいいヘッドならではの弾道です(汗)

【3】TENSEI CK Pro Orange

TENSEIはつかまりを抑えた特性に加え、重量の重いヘッドとの相性がいい“カウンターバランス”になっています。ピンのヘッドは比較的重めに設計されているのでこのシャフトとの相性が良好です。しなり戻りのゆったりした粘るフィーリングで、左のミスを嫌がるゴルファーにはピッタリなモデルですね。

ロフトが立ってインパクトしやすいので、スピンがより減りやすい傾向で、ヘッドスピードの速い人ほど飛距離につながりやすいですね。半面、フェース面をインパクトでしっかり管理しないと右へのミスにつながりやすいので、上級者である程度ボールをつかまえる技術がある方向きと言える組み合わせです。

フェース面をしっかり意識して振ったデータです。軽いドローの弾道ですが、かなりつかまえる意識を持って振っています。やや芯を外しているのでスピンは多めですが、もう少し減らせればあと10ヤード以上は伸びると思います

ヘッドスピード42m/sくらいは必要か

LSTは低スピン性能が売りのため、自分である程度のヘッドスピードを出せる方向けと言えます。42m/sぐらいあると結果が出しやすいと思いますね。ヘッドスピードがそれ以下の人でもスピン過多で悩んでいる方にはおすすめできますが、打ち出し角が低い方は、ボールが上がりづらくなってしまうためPLUSやSFTのほうが飛距離につながりやすいと思います。

またLSTはつかまり度合いがニュートラルであり、適度な操作性も持っているため、飛距離や弾道を安定させるにはシャフト選びが重要になると思います。ピンはフィッティングに力を入れていますので、自分にぴったりのモデルが知りたいなら同社のクラブフィッティングを受けてみてはいかがでしょうか。

写真:野村知也

小倉勇人

小倉勇人

ゴルフショップ店長、クラフトマン、クラブフィッターそして雑誌の編集・執筆業も行う、歌って踊れるゴルフライター。好きなクラブはパター、左利き/右打ち。愛称は「オグさん」。

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