オグさんです。
今回は住友ゴムグループのダンロップスポーツマーケティングが主催する、「XXIO(ゼクシオ)」11代目の発表会に出席してきたレポートをお送りしたいと思います。
今回は単なる後継モデルの発表ではなく、「ゼクシオ」のリブランディングを図る狙いがあるそうです。より多くのゴルファーの価値観やニーズに合わせ、個人の多様化したゴルフの楽しみ方を「体験価値」として提案・サポートするブランドにしたいとのこと。
リブランディングにともなって、ロゴのデザインも変わりました!
新しいクラブのほか、ゴルファーのための携帯アプリや、ゴルフの行き返りにピッタリの音楽を提供するための音楽サイトとのコラボレーションなど、今後さまざまな取り組みがゼクシオブランドとして行われるそうです。これは楽しみですね〜。
「ゼクシオ」というブランドはゴルファーでなくても見たこと聞いたことがある人の多い、日本で一番有名なゴルフブランドと言っても過言ではないでしょう。1999年10月5日に初代が発表されて以来、今回のモデルで11代目になります。
過去に発売されたゼクシオは常にトップセールスを誇り、19年連続売り上げNo.1というすばらしい実績を記録しています。今回の11代目もヒット作になるのか!? とても興味深いところです。
ヘッドサイズ305ccでスタートしたゼクシオは4代目で460ccに到達。高反発規制にともない、高反発モデルと適合モデル両方をラインアップしたのも4代目でした。その後も進化を重ね、常にトップセールスを記録する、“王者”にふさわしいブランドに成長。これほど長く売れ続けているゴルフブランドは世界でもほかに例を見ません
今回のモデルチェンジでは、2つのシリーズが発表されました。
「ゼクシオ イレブン」
ゼクシオ イレブンは(以下、イレブン)60歳代をターゲットとしたモデル。体力をカバーしてくれるような振りやすいクラブが欲しいと考えるゴルファーに向けた設計がされています。
「ゼクシオ エックス」
ゼクシオ エックス(以下、エックス)は40〜50歳代をターゲットにしたモデル。体力があるので振り切りたいが安定しない、ミスを気にせず振り切りたいと考えるゴルファーに向けた設計がされています。
ゼクシオというブランドはエンジョイ派ゴルファーに向けたブランドと位置づけられていますので、どちらのモデルも、「ゴルフのある1日を楽しみたい」といった方に向けた設計になっています。今回の11代目は、そのエンジョイ派ゴルファーをさらに二分化、それぞれのターゲットに向けたモデルをラインアップしたところからも、メーカーがこのブランドを大事にしていることが伝わってきます。
なお、ダンロップスポーツにはアスリート向けとして「SRIXON」ブランドがあるので、スコアにこだわるアスリートゴルファーはこちらで対応できるようになっています。
イレブン、エックス、それぞれ対象のヘッドスピードは「38m/s」「41m/s」とアナウンスされました。それぞれのモデルに合わせてボールも発売されるようです
ではさっそくドライバーを見ていきましょう。まずはイレブン。前述のとおり、60歳代のエンジョイ派ゴルファーに向けたモデルで、従来のゼクシオのイメージに近い仕様ですね。新開発の「STAR FRAME(スターフレーム構造)」によりソールとクラウンの広範囲を肉薄化し、生まれた余剰重量を後方に配置することで大きな慣性モーメントを生み出し、広いスイートエリアを実現しているそうです。
さらにはフェースに「フラットカップフェース」という新開発のテクノロジーを採用することでセンター付近の高反発エリアを従来モデルよりなんと72%も拡大しているのだとか。これは期待できますね!
ソールのデザインは、大きく変わり、新しいXXIOのロゴが大きく入っています。太陽の下で映える鮮やかなブルーのカラーリングは先代より継続採用されていて、ひと目でゼクシオとわかる風貌です。ヘッドの形状もいびつなところはなく、構えやすかったです
次にエックス。40〜50歳代向けの、体力がまだまだあるエンジョイ派ゴルファーに向けた仕様。すべてチタンで構成されたイレブンと違い、こちらはチタンをベースにカーボンも使用した複合構造を採用。狙いは、イレブンと同じ慣性モーメントの増加によるスイートエリア拡大のようですが、この構造の使い分けがどのような差を生むのかとても気になります!
フェースはイレブン同様「フラットカップフェース」を採用しており、エックスがイレブンより難しいといったことはないようですね。ターゲットに合わせた仕様の違いのようです。早く打って確かめたいです〜!
複合構造のカーボンの模様をあえて見せて、デザインのアクセントにしているエックス。オレンジのラインと黒を基調としたデザインがスポーティーでカッコいいです
「ゼクシオ イレブン」「ゼクシオ エックス」には共通するテクノロジーが搭載されています。それが「ウェイトプラステクノロジー」。今回のゼクシオは、トップ・オブ・スイング(以下、トップ)に注目しています。多くのアマチュアゴルファーのスイングにおいては、始動からトップまでの間にヘッドを支える力がかかっており、トップの形が不安定になることに着目。そこでシャフトを軽量化し、さらにウェイトをシリコンラバーで覆った「シリコンラバーブッシュ」をグリップエンドに埋め込むことで、テコの原理を応用し、テークバック時のヘッドを支える力を軽減。これによってコックがたまり、深く安定したトップになるよう設計されているのだとか。ミート率を高める効果が期待できそうですね。
このシリコンラバーブッシュ、イレブンには10g、エックスには6g装着されていて、それぞれターゲットに向けた最適なチューニングがされているところも手が込んでいると感じますね。
外からはシリコンラバーブッシュは見えませんが、グリップには入ってるよ〜アピールがちゃんとされています
グリップエンド側に重量を持たせることでテークバック時のヘッドを支える力を軽減させるといいます。そうすることでコックが溜まりやすく、テークバックの軌道が安定するのだとか
そのほかのテクノロジーですが、ゼクシオはやっぱり「音」でしょう! 今回のモデルにも抜かりなく、「サウンドリブ」と呼ばれる心地よい音を発生させる機構が搭載されています。イレブンには、従来同様、余韻のある澄んだ金属音を、エックスではヘッドスピードの速いゴルファーが好みやすい“残響の短い締まった音”に設計しているそうです。聞き比べてみたいですね〜。
矢印の先にある、壁のようなものがサウンドリブ。これが、あの心地よく爽快な音を生み出してくれる秘密です
音響データをしっかり取り、音までチューニングしているゼクシオ。今回も、モデルによってしっかり音を作り分けているようです
今回のシリーズでドライバーが2モデルになりましたが、ドライバーだけでなくフェアウェイウッド、ユーティリティー、アイアンまですべてにおいて、イレブンとエックスのラインアップが用意されます。詳細は追ってレポートしますが、今回は簡単にアイアンをご紹介しますね。
イレブンのアイアンは、ドライバー同様「ウェイトプラステクノロジー」を採用し、理想のトップを作りやすくさせ、ミート率を高める仕様。さらに従来あったボディ下部の溝に加え、約2倍の深い溝を新たに配置した「ツイングルーブ」を採用し、ボディのたわみを活用して安定した飛距離を実現しているそう。
エックスのアイアンは、軟鉄鍛造のボディに、裏面に溝を配置した「スピードグルーブフェース」を採用した特殊鋼のフェースを採用。反発性能を向上させつつ、打球感も追求したモデルになっています。こちらも楽しみです!
こちらも新ロゴになったイレブンアイアン
Xのロゴが象徴的なエックスアイアン
イレブン、エックスともに発売は2019年12月7日。後日どんな性能なのか、じっくり試打してレポートしますのでお楽しみに!!
あ〜、早く打ちたいです〜!
ゼクシオユーザーのプロゴルファーも発表会に登壇。選手によっては飛距離が10ヤードほど伸びたそうです。左から、中嶋常幸プロ、新垣比菜プロ、ひとりおいて、大堀裕次郎プロ、そして元メジャーリーガーの上原浩治さん