オグさんです。今回は、ブリヂストンゴルフのゴルフシューズ「ゼロ・スパイクバイター ライト」をコースで試履きしてきましたので、そのレビューをお届けします。
「ゼロ・スパイクバイター ライト」
「ゼロ・スパイクバイター」シリーズは、ブリヂストンが持つタイヤのテクノロジーをふんだんに使ったスパイクレスシューズです。タイヤの開発で培った「接点の科学」という思想から、経験と技術によって鋲を持たないスパイクレスシューズながら、ソフトスパイクシューズに負けない高いグリップ力と快適性を備えています。
今回取り上げる「ゼロ・スパイクバイター ライト」は、「ゼロ・スパイクバイター」シリーズの軽量モデル。ブリヂストンゴルフ史上最軽量を達成し、快適性を高めながら、ツアープロが認めて愛用するほどのグリップ力を誇るシューズです。
ソールにはタイヤのテクノロジーを応用した突起形状を採用し、高いグリップ力を実現。ミッドソールには、超軽量で反発・屈曲性にすぐれた「KaRVO」(カルヴォ)を内蔵。ラウンド中のスイングはもちろん、歩行にもすぐれたサポート力を発揮してくれます。
履き口周りとタンにはクッション材を増量し、やわらかな履き心地を追求。さらにワイヤーで微調整が可能な「BoAフィットシステム」で快適な履き心地を実現させています。
防水性能も高く、ライトユーザー向けと思われがちなソフトスパイクながら、ゴルフシューズとして本格的に作り込まれているのが特徴です。
デザインはシンプル。シルエットはゴルフシューズ然としています
つま先はやや広くなっており、親指や小指が窮屈な感じはまったくありません
「BoAフィットシステム」によって細かな締め付けの調整が可能で、脱ぎ履きがサッとできます
ブリヂストンのタイヤ開発チームと共同開発したラバーソール。ソフトスパイクシューズに引けを取らない高いグリップ力を発揮します
ミッドソールに内蔵されている「KaRVO」(カルヴォ)のサンプル。スイングへのサポートはもちろん、歩行時にも効果がありそう
「KaRVO」(カルヴォ)は非常に軽くしなやか。それでいてバネのような復元力の高い素材です
事前に足を通すことなく、「ゼロ・スパイクバイター ライト」をコースでいきなり履いてみました。履いてみた第一印象は、意外としっかりしているなといった感じ。個人的なイメージですが、スパイクレスには、ライトユーザー向けという印象があり、ソフトで履き心地を重視したものが多いと認識していました。ですが、この「ゼロ・スパイクバイター ライト」は、本格的なソフトスパイクに近い、カチッとした作りで、非常に軽量でありながら、しっかりと足をホールドしてくれます。
それでいて足が当たる部分は、厚めのクッション材のおかげで、非常に快適な履き心地です。私の足は、甲が高く、シューズを選ぶひとつの基準になるのですが、タンも非常にソフト。つま先側もやや広めに作ってあり、長い時間歩いても疲れなさそうです。
そんな「ゼロ・スパイクバイター ライト」を履いてプレーを開始。最初に感じるのは、このシューズの売りでもある軽さです。歩いていて、シューズの重量を感じさせることがなく、数歩歩いただけで軽さを実感します。普段私は、鋲のあるソフトスパイクを愛用しているのですが、芝の上を歩いているときの抵抗感は少なく、疲れにくそうな印象を受けました。
ティーショット、フェアウェイ、斜面、バンカーと、さまざまな状況からボールを打ってみました。どんなところでも滑るようなことはなく、ショットに集中できました。普段鋲付きのシューズを愛用している理由は、グリップ力に対する保険というか、そのほうが滑りにくそうだから。ですが、この「ゼロ・スパイクバイター ライト」は、その考えが取り越し苦労だったということを教えてくれました。
もちろんシューズにもよると思いますが、少なくともこのスパイクレスシューズでグリップ力を心配する必要はなさそうです。プレーしたあとの疲労感も、劇的というわけではないですが、いつもより少ない感じ。歩きのプレーが多いゴルファーには、ぜひ試してもらいたいシューズです。
アッパー部分は適度にやわらかく、スイングのフィニッシュ時に硬さを感じることもありませんでした
履き心地、軽さ、グリップ力が高い次元で両立されています
バンカーでは、鋲がないので最初は不安になりましたが、アドレスを取ってみるとまったく問題なし。長い距離のバンカーショットでもしっかり踏ん張りが効きました
最も気になっていたのが傾斜でのグリップ力。写真よりもきつい傾斜で素振りしたり小走りで登ってみたりしましたが、滑るようなことはありませんでした
「ゼロ・スパイクバイター ライト」は、私のスパイクレスシューズに対する概念を覆すシューズでした。グリップ力の高いスパイクレスシューズはいくつかありますが、快適性を重視したモデルが多く、スニーカータイプが多い印象。
「ゼロ・スパイクバイター ライト」は、カチッとしたゴルフシューズらしい形状と履き心地を持ちながら、軽さとグリップ力で快適性を高めた新しいスパイクレスであると感じました。
実勢価格も12,000円前後と、この性能であれば、安いと言えます。軽くて疲れにくいゴルフシューズをお探しなら、このシューズはおすすめです。競技志向からエンジョイ派まで誰にでもすすめられるよいシューズですよ!
ゴルフショップ店長、クラフトマン、クラブフィッターそして雑誌の編集・執筆業も行う、歌って踊れるゴルフライター。好きなクラブはパター、左利き/右打ち。愛称は「オグさん」。