“走る”フリーライターが、履いて、走って、確かめた!

ベストフィットな1足を探そう! ランニングシューズの選び方

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初めまして、“走る”フリーライターの三河賢文です。仕事やレースなどで全国各地を駆け回り、年間の走行距離は約7,000km。トレイルからロードまで、いろんな場所を走ってきました。その経験から、ランニングシューズについて役立つ情報をご紹介していきます。

ランニングシューズといえば、ランナーにとってまさに“相棒”と呼ぶべき存在。最近は海外メーカーも日本に展開を広げるなど、スポーツ用品店に足を運べば驚くほど豊富な種類のシューズが並んでいます。しかし選択肢が多いということは、それだけ「どれがいいのか」と悩んでしまう方がいるはず。今回は、そんなランニングシューズの選び方の基本的なポイントをお伝えしましょう。

自分のランニングライフにマッチした、最高の一足を探しましょう!

自分のランニングライフにマッチした、最高の一足を探しましょう!

<目次>
・「いつもの靴と同じサイズでいいや……」は大きな間違い!
・ソールの厚さは目的によって選ぶ
・意外に役に立つ「補助穴」とは?
・慣れてきたら「使い分け」もおすすめ
・必ず「履いて」確かめよう

最適なサイズとは?

誰でも普段から、外出時には靴を履いています。そのため「足のサイズは?」と聞かれれば、即答できる方がほとんどでしょう。しかし日常的に使っているシューズと同じサイズでランニングシューズを選ぶと、サイズの不一致が起きることがあります。なぜなら普段靴の場合、たとえ少しくらいゆるくても、それほど気にならないことが多いから。

また、素材や形状もランニングシューズとは違えば、フィット感も異なってくるのです。そのため、できればランニングシューズを購入する際は、まず専門店などで足のサイズを測り直してもらいましょう。

「いつもの靴と同じサイズでいいや・・・」は大きな間違い!

「いつもの靴と同じサイズでいいや……」は大きな間違い!

ランニングシューズを選ぶ際には、サイズについて「足長」「足幅」の両面からフィット感を確かめましょう。たとえば同じ26.0cmでも、シューズによって微妙に形状が異なります。そのため、メーカーによっては足幅の広いワイドサイズを用意していることも。実際、私は足幅が広めなので、足長だけでフィットさせると走っていて窮屈に感じてしまいます。なお、足指が開いている方は、つま先部分にも注意してください。つま先に余裕のない細めのシューズの場合、外反母趾などを引き起こす可能性もあります。

厚いソールと薄いソールは目的によって選ぶ

これからランニングを始めるという方は、ショップなどで「脚ができていない最初は、ソールが厚くてクッション性の高いシューズがいい」と言われるかもしれません。確かにクッション性が高ければ、走る際に地面から受ける着地反発の衝撃が軽減されます。つまり、脚にかかる負担が減るため、安心に思えることでしょう。しかし私は、これをあまりおすすめしていません。

シューズによってソールの厚さは実にさまざま

シューズによってソールの厚さは実にさまざま

着地反発の衝撃が軽減されるということは、それだけ足には少ない負荷しかかからないことになります。そのため「疲れにくいのかな」と思われますが、これが盲点です。確かに足へのダメージは減りますから、その点で見れば疲労感は少なく感じるでしょう。しかしその分、足はそれに耐えうるレベルまでしか強化されません。段階的にソールの薄いシューズへ切り替えるのも1つの方法ですが、もし「早くレベルアップしたい」と考えるのであれば、最初からソールが薄いシューズを選択し、練習の量・内容を調整していくことをおすすめします。

また、クッション性の高いシューズはソールがやわらかくなっています。たとえば着地に偏りがあっても、足の裏では足裏全体で着地できているような感覚しか得られないでしょう。クッションがすべて受け止めてしまいます。しかし実は気づかないだけで、足底の外側あるいは内側などに偏って着地している人が少なくありません。そのまま走り続ければ、その偏りによって足の一部分だけに負荷がかかり続け、やがてけがを引き起こす危険性があります。実際、私はトレーナーとしても多くのランナーを見ていますが、けがに悩む方の多くは、この偏りを改善するだけでけがが起きなくなることも。ソールの薄いシューズなら、ある程度は自分がどのように着地しているか足裏で感じられることでしょう。

とはいえ、ソールの厚いシューズがダメというわけではありません。「たまには健康のために少し走ろう」ということなら、けがのリスクも少ないソールの厚いシューズでも構わないでしょう。むしろ、走る頻度が少なければ足の筋力などはほぼ向上しませんから、クッション性の高いシューズのほうが安心かもしれません。どのようなランニングライフを送りたいか、その目的によって最適なシューズを選んでください。

意外に役立つ! フィッティングのために「補助穴」があるかを確認

ここで、ひとつテクニックをご紹介します。ランニングシューズの多くはヒモで締めますが、ひとつ穴が余っていないでしょうか。これは「補助穴」と呼ばれるもので、実はシューズをしっかり足にフィットさせるうえで、とても大切な部分なのです。

補助穴があれば、さらにシューズのフィット感が向上します

補助穴があれば、さらにシューズのフィット感が向上します

写真のように補助穴を使って輪を作り、そこにヒモの先を通して引っ張ります。すると、足首部分がギュッと強く締まって固定されるはずです。シューズの入口がゆるくなり、足首がカパカパ動いてしまうことがありません。シューズがしっかり足の運びについて動くので、これまでにない一体感が生まれることでしょう。私が指導している中学校の陸上部では、試合だけでなくトレーニング時にも「補助穴を使ってしっかり締める」ことを徹底しています。初めてこれを実践した際は、誰もがこぞって「すごい! 全然走りやすさが違う!」と驚いていました。

ただしランニングシューズの中には、たまにこの補助穴が設けられていないものがあります。私は自分で穴を開けてしまいますが、抵抗があるという方もいるはず。最初から補助穴の付いたシューズを選ぶようにすれば安心です。

慣れたら「シューズの使い分け」もおすすめ

ランニングに慣れてきたら、いくつかシューズを使い分けるのもよいでしょう。私は仕事柄もあって年内にいくつもシューズを履きますが、「LSD用」「スピード練習・レース用」「ウルトラマラソン用」「リカバリーランニング用」など、4〜5足を目的に応じて使用しています。

シューズを使い分けることでトレーニング効果が高まり、シューズが長持ちします

シューズを使い分けることでトレーニング効果が高まり、シューズが長持ちします

使い分けの目的は、まずトレーニング効果を高めること。たとえば疲労抜き(=リカバリー)を目的としてゆっくり走るなら、クッション性の高いシューズをチョイスします。ここで脚が大きな負荷を受けてしまうと、ちっとも疲労が抜けません。逆にペース走などではレースと同じシューズを履くといった具合。これによって、よりレース本番に近いイメージで走ることができるのです。

なお、シューズは消耗品ですから、長く使えば劣化してしまいます。着地に偏りがあれば足底が削れてきたり、汚れて色あせてきたり。もし見た目が新品同様でも、長く履き続ければクッション性など機能は低下してしまうものです。そのため、目的に応じてシューズを使い分けると、結果的にすべてのシューズが長持ちしていきます。長く履き慣れたシューズを使い続けられることは、ランナーにとって安心にも繋がるのではないでしょうか。

必ず「履いて」確かめよう

最近ではスポーツ用品店やメーカー直営店などの店舗へ行かなくても、インターネットなどでランニングシューズが購入できます。しかし先にご説明した通り、いつも履いている靴とランニングシューズは、必ずしも同じサイズがフィットするとは限りません。さらにランニングシューズは、同じサイズでも種類によって、足幅や踵部の細さといった形状、素材、通気性や軽さ、反発性などの性能が大きく異なります。そのため、まったく同じシューズをリピートで購入する場合を除き、必ず一度、店舗などで候補となるシューズを履いてみましょう。

店舗によってはランニングマシーンを走れたり、サンプルで外を走らせてくれたりする場合もあるでしょう。ただ履いただけでは、走った際の感覚がわかりません。もし走ることが困難なら歩いてみる、あるいはその場でジャンプしてみるなど、ランニングにできるだけ近い動きを試してみることをおすすめします。

1年を通して、各メーカーはどんどん新しいシューズを開発しています。最近はデザイン性が高く、おしゃれ感覚で履けるものも増えてきました。まずは見た目からチョイスし、実際に履いて履き心地や性能を確かめるのもひとつの方法。特に「これからランニングを始めよう」という方なら、シューズそのものが走ることへのモチベーションとなるでしょう。ランニングライフを楽しむため、お気に入りの一足を探してみてください。

三河賢文

三河賢文

“走る”フリーライター。マラソン・トライアスロン競技を中心に、全国各地を走り回りながら取材・執筆中。83年生まれ・仙台市出身。ナレッジ・リンクス(株)代表。

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2017.6.21 更新
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