ソースネクストは2019年11月7日、通訳機「POCKETALK(ポケトーク)」の次世代モデル発表会を開催。新モデル「POCKETALK(ポケトーク)S」を、12月6日より発売することを発表した。「ポケトーク S」は本体がさらにコンパクトになり、翻訳速度が向上したほか、ユーザーからの要望が多かった「カメラ翻訳」機能や「会話レッスン」機能を追加。盛りだくさんのバージョンアップとなっている。価格は、グローバル通信付きが29,800円(税込)、グローバル通信なしが24,800円(税込)となる。
一部ラインアップにおいて、発売日の延期が発表されました。くわしくはこちらをご確認ください。(2019年11月27日追記)
カラーは左から、ホワイト、ブラック、レッド、ゴールドを用意。公式サイトでは限定カラーのメタルグレーとメタルグリーンも販売される
「ポケトーク S」は、74言語で双方向に翻訳できる音声翻訳機。本体のスピーカーに向けて話した言葉を翻訳し、55言語では音声とテキストに、19言語ではテキストに翻訳できる(2019年11月時点)。翻訳エンジンにAIを搭載することで、長文の翻訳にも対応している。なお、前モデル「ポケトークW」(以下、前モデル)では、2019年11月12日のアップデート後に、音声出力可能言語が追加されるという。
近年のインバウンド需要の拡大や、来年に迫った東京オリンピックの影響もあってか、「ポケトーク」シリーズの累計出荷台数は50万台を突破(2019年11月時点)。同シリーズの国内での「音声翻訳機」販売台数のシェアは94.9%(メーカー調べ)と、今、圧倒的に売れている音声翻訳機だ。
23か月連続で国内シェアNo.1を獲得。その需要は国内のみならず、世界14か国で販売されているほか、オンラインでは37か国への販売実績があるという
新モデルとなる「ポケトーク S」は、前モデルよりさらにコンパクトで軽量になった。前モデルに比べると、薄さは約3分の2、重さは約4分の3になったにもかかわらず、画面のサイズは約1.3倍に、画面解像度は2.6倍になっている。また、前モデルでは2つあったボタンをひとつにし、前モデルではボタン操作で行っていた翻訳方向の切り替えが画面タッチで行えるようになったことで、より操作がスムーズになった。さらに、翻訳ボタンを押してからの応答時間は約3分の1になったといい、携帯性、視認性、操作性、翻訳性能のすべてにおいて向上している。
前モデル(右)と「ポケトーク S」(左)を比較してみると、すっきりムダのないデザインになったのがわかる。「ポケトーク S」の厚みは11.5mmで、重さは75g。画面サイズは2.8インチ、画面解像度は640×320
対応バンドも拡大。より広範囲でつながりやすくなった
ここからは、「ポケトーク S」で新たに搭載された機能について見ていこう。今回のバージョンアップは、「ポケトーク」シリーズのユーザーを対象に行ったアンケート結果や、メーカーに届くユーザーの要望などを吸い上げて行ったもので、要望の多いものから優先的に対応したという。
カメラ翻訳機能も、ユーザーから追加の希望が多かった機能だという。本体背面のカメラで文字を撮影するだけで、写っている文字を翻訳してくれる。しかも、撮影するだけでその文字が何語かを判別してくれるため、最悪、「何語かすらわからない」という状況でも使用することができる。なお、カメラ翻訳機能の対応言語は55言語。
トップのメニューから「カメラ翻訳」を選択するだけでカメラが起動する
カメラは本体背面に配置
テキストのほか、41言語では元言語での音声出力にも対応。なお、筆記体には対応していないという
ソースネクストが「ポケトーク」ユーザーにアンケートをとったところ、ユーザーの多くが、「ポケトーク」を語学学習に使用していることがわかったという。そこで同社は、今回新たに会話レッスン機能を追加。
会話レッスン機能では、AIと対話する形で、空港やホテルなど、旅行中を想定した6つのシーンで、リアルな会話練習ができる。専用機能が搭載されたことで、「費用が高い」「人前で話すのが恥ずかしい」など、なにかと敷居の高い英会話レッスンが、自宅で気軽に行える。
ユーザーの35%以上が、「ポケトーク」を語学学習に使用している
「空港・機内」「ホテル」「移動」「レストラン」「観光」「ショッピング」の6つのシーンが用意され、全部で36のレッスンを搭載している
相手の質問に英語で答えると、AIが内容に合った答えを返してくれる
「ポケトーク S」にはほかにも、「あったらいいな」という機能が満載。音声翻訳機としてだけでなく、旅先でより便利なアイテムとして活用できるようになった。
ロック画面に、自動で現地時間と前にいた国(地域)の時間を表示。
わざわざスマートフォンを取り出さずに、日本と旅先の時間を確認することができる
「為替」「長さ」「重さ」「温度」の現地での単位を換算できる機能。為替の通貨単位は160種類に対応している。
海外にいる時、画面右上のアイコンをタップすると、今いる地域で使われている通貨や単位に自動で切り換わる
訪問国や翻訳回数、翻訳した言語数、Wi-Fi接続実績、アップデート実績などが自動的に記録され、それぞれ達成度に応じてメダルを表示。
訪問した国はマップにも表示される
国旗マークを押すだけでも、国や地域ごとの旗から使われている言語の選択が可能に。
国旗は文字よりも視認性が高いため、「ポケトーク S」を介してのコミュニケーションがより円滑になる
「ポケトーク S」の広告キャラクターには、海外でも人気の高い「ドラえもん」を起用。これに合わせ、「ドラえもんEdition 特別セット」が用意され、その先行予約販売が、ソースネクストサイトで開始された。
本体は、ドラえもんの鈴に見立てた黄色いボタンや、しっぽを表現する背面の赤い丸など、ドラえもんのかわいらしさを保ちつつ、シンプルなデザインに仕上がっている。付属のポーチにあしらった四次元ポケットはプリントではなく、実際にポケットになっているのもこだわりだという。
「ドラえもんEdition 特別セット」は、本体のポケトーク S(2年のグローバル通信付き)に、四次元ポケットをイメージしたポーチ、ポケトーク公式のクリアケースとガラスの画面保護シールがついた特別セット(税別34,800円)でのみ提供
ドラえもんデザインの専用カバーも用意。価格は各2,000円(税別)。ちなみに、右は「ほんやくコンニャク」デザイン
「ポケトーク S」の発売にともない、前モデル「ポケトークW」の価格を改定。より多くの人に音声翻訳機に親しんでもらえるよう、本日より19,800円(税別)で販売が開始された。
カメラ機能は非搭載だが、翻訳性能は「ポケトーク S」と同じ
美容・健康家電を中心に新製品レポートやレビュー記事を担当。時には体を張って製品の実力をチェックします。