イベントレポート
今秋のアップデートで「オフラインモード」をローンチ予定

目を見て話せるイヤホン翻訳機「WT2 Plus」なら、コミュニケーションに没入できる

2019年7月31日、リアルタイムウェアラブル翻訳機「WT2 Plus」を展開するタイムケトルが、メディア向けイベントを開催した。イベントでは、同製品によるリアルタイム翻訳のデモンストレーションが行われたほか、今秋には「オフラインモード」をローンチし、すべての機能がオフラインで使用できるようになる予定だと発表された。

タイムケトルの共同創業者兼セールス・ディレクター、アレックス・チン氏(左)と、ITジャーナリストの富永彩乃氏(右)

ぱかっと割って、2つのイヤホンをひとつのアプリに接続するウェアラブル翻訳機

「WT2 Plus」は、イヤホン型のリアルタイムウェアラブル翻訳機。専用アプリ(iOS 11.0以上、Android 7.0以上対応)とBluetooth接続することで、イヤホンから流れる音声のみでハンズフリー会話できる。アプリで言語を設定し、マイクが内蔵されたイヤホンの片方を相手に渡すだけで、他言語話者と双方向翻訳による会話が可能だ。

これにより、相手に翻訳アプリをわざわざダウンロードしてもらったり、会話のターンのたびに相手にデバイスを持って操作しながら話してもらったりという必要がなく、よりスムーズなコミュニケーションが行える。

翻訳可能な言語は、英語や中国語、韓国語、ドイツ語、フランス語をはじめとした36言語、84アクセント(2019年7月末現在)。性能面では、ASR(自動音声認識)、MT(機械翻訳)、TTS(テキスト読み上げ)という3種の翻訳エンジンを採用しているほか、ノイズキャンセリング機能も搭載しているため、翻訳精度の高さが期待できるという。さらに、東京を含む世界の12か所にグローバルサーバーを配置。レスポンス精度の向上に寄与しているという。

「WT2 Plus」のサイズは約71.1(幅)×71.1(奥行き)×33.5(高さ)mmで、重さは約72g。角がないシームレスデザインで、ポケットでの出し入れもしやすい

ぱかっと割って、2人で分け合うことがコミュニケーションの始まり。この工程だけでも、お互いの距離がちょっと縮まりそうな感じがイイ

Bluetoothのバージョンは4.2、連続動作時間が4.5時間で、連続待ち受け時間が約30日。充電時間はイヤホンと充電ケースそれぞれ1.5時間となっている

完全ワイヤレスイヤホンのような見た目だが、2019年7月末現在、音楽再生機能は搭載されていない。なお、イヤーピースの使い回しに抵抗がある場合などに付け替え用のイヤーピースも同梱されている。足りない場合を想定し、別売りの予定もあるという

74言語対応の「ポケトークW」(ソースネクスト)に比べると、「WT2 Plus」の36という対応言語数は見劣りするものの、36言語に対応することで世界の約90%の人と会話をすることが可能だという。また、36言語に留めているのは翻訳の精度にこだわっているからで、今後のアップデートで随時追加していく予定とのこと

目を合わせて会話できるから、コミュニケーションに没入できる

翻訳アプリや手で持って使用するデバイス型翻訳機は、低頻度の簡単なやり取りには十分なものの、高頻度で深い会話やコミュニケーションには不十分だと感じるシーンは多い。「WT2 Plus」はハンズフリーで会話できることで、その不便さを払拭。目を合わせて会話できることで、コミュニケーションに没入できるという。

メーカーによると、よりスムーズに会話が成立することで、デバイス型の翻訳機と比較してユーザーの使用時間が6倍になったというの調査結果も出ているという。また、タイムケトル マーケティングスペシャリスト、カザフ・イエ氏の話では、イエ氏が友人と「WT2 Plus」を介して会話をしていた際、翻訳機を介しているという違和感が少なかったせいか、友人が「WT2 Plus」を装着したまま帰宅してしまったそうだ。

「WT2 Plus」を使用することで、「コミュニケーションは言葉だけのやりとりだけではない」ということが実感できるという

シーンに合わせて使い分けできる3つのモードを搭載

「WT2 Plus」には、「自動モード」「タッチモード」「スピーカーモード」という、シーンに合わせて使い分けできる3つのモードが用意されている。

基本機能となるのが、周囲にノイズが少ない環境で、言葉を自動認識して翻訳してくれる「自動モード」だ。2つ目は、ノイズが多い屋外などでの使用に適した「タッチモード」。「タッチモード」ではイヤホン部分をタッチしながら言語入力することで、周囲の雑音によって会話の認識精度が下がるのを防げるという。3つ目は、イヤホンをしていない人との間で使用できる「スピーカーモード」。アプリと併用することで、複数人との会話が可能になる。

屋外や、人が多いパーティー会場などでは、「タッチモード」が便利

屋外や、人が多いパーティー会場などでは、「タッチモード」が便利

初めて訪れた店のスタッフとの会話など、「このイヤホンを付けてくれ」とは頼みにくく、かつそこまでするほどではない簡単な意思疎通ができればよいというシーンでは、「スピーカーモード」が活躍する

イベント当日は、「WT2 Plus」によるリアルタイム翻訳のデモンストレーションも行われた。「タッチモード」でのデモンストレーションだったため実際の音声を聞くことはできなかったが、音声入力後、5秒ほどでさくさくと翻訳されていく様子が、用意されたディスプレイで確認できた。日本語訳を見ると完璧とまではいかないが、意味はわかるので、会話は問題なく成立するだろう。

なお、たとえば5センテンス以上の長文の発言の場合も、これまでの翻訳機では5センテンスを入力し終わってから一気に翻訳するというものがほとんどだが、「WT2 Plus」は長文も途中で翻訳を開始してくれるので、直接の会話に近いテンポで意思疎通ができるという。

デモンストレーションに登壇した富永氏は、英語には不自由がないものの、中国語では会話に苦戦することもあるそう。中国でネイルサロンに行った際、片手がふさがっていてもネイリストとコミュニケーションが取れたことで、ウェアラブル翻訳機の便利さを実感したという

今秋のアップデートで「オフラインモード」をローンチ予定

今回のメディア向けイベントでは、2019年秋を目処に、「WT2 Plus」にスマートフォンなどにダウンロードされた翻訳システムを使用する「オフラインモード」が追加される予定であることが発表された。オフライン翻訳機というのは、「一方向翻訳しかできない」「翻訳の精度が低い」などの印象がある。いっぽうで、オンライン翻訳しかできない製品は、ネット環境のない場所では使い物にならないが、「WT2 Plus」はこの秋以降、それらの不満をすべて解消できることになる。

航空機の中や秘境の地でも、いつでもスムーズにコミュニケーションが行えるようになる予定

航空機の中や秘境の地でも、いつでもスムーズにコミュニケーションが行えるようになる予定

大泉瑠梨(編集部)

大泉瑠梨(編集部)

美容・健康家電を中心に新製品レポートやレビュー記事を担当。時には体を張って製品の実力をチェックします。

記事で紹介した製品・サービスなどの詳細をチェック
関連記事
電子文具のその他のカテゴリー
価格.comマガジン「動画」まとめページ
ページトップへ戻る