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スポーティーな特別仕様車「Black Tone Edition」も発売

マツダ「CX-5」「CX-8」の改良モデルが登場!エンジンの出力アップや内外装の質感向上など

2020年12月3日、マツダは主力SUVの「CX-5」「CX-8」2車種に商品改良を施し、同日から発売を開始すると発表した。

マツダは、「CX-5」「CX-8」の商品改良を実施した。その内容だが、「MAZDA3」に搭載されている新世代「マツダコネクト」が採用されたことや、クリーンディーゼルエンジンの出力アップ、トランスミッションの改良など、あらゆるところに手が入れられている。さらに、スポーティーな特別仕様車「Black Tone Edition(ブラックトーンエディション)」も同時に発表された

マツダは、「CX-5」「CX-8」の商品改良を実施した。その内容だが、「MAZDA3」に搭載されている新世代「マツダコネクト」が採用されたことや、クリーンディーゼルエンジンの出力アップ、トランスミッションの改良など、あらゆるところに手が入れられている。さらに、スポーティーな特別仕様車「Black Tone Edition(ブラックトーンエディション)」も同時に発表された

また、同時にスポーティーな雰囲気を漂わせる特別仕様車「Black Tone Edition(ブラックトーンエディション)」を、CX-5とCX-8のほか「MAZDA2」「MAZDA6」の計4車種に設定した。当記事では、今回実施された商品改良と特別仕様車の詳細について解説したい。

「CX-5」「CX-8」に新世代の「マツダコネクト」を採用

まずは、今回の発表の中で最も注目すべき、CX-5とCX-8の商品改良の内容から見ていこう。

マツダ「CX-5」の外観イメージ(2020年の改良モデル)

マツダ「CX-5」の外観イメージ(2020年の改良モデル)

マツダ「CX-8」の外観イメージ(2020年の改良モデル)

マツダ「CX-8」の外観イメージ(2020年の改良モデル)

2017年に、現行モデルのCX-5とCX-8が導入されて、まもなく3年が経過する。これまでも、ユーザーの要望に対して(ほぼ)毎年、商品改良のほか、追加グレードや特別仕様車なども設定されてきた。今後も、こういった年次改良は継続的に実施していくという。「新型モデルを生み出していくことだけが、マツダのやりかたではありません。今あるモデルの改良を重ねていくことによって、お客様へのバリューを高めていきたいのです」と、商品改良への思いを語るのは、マツダ商品本部の松岡英樹氏だ。

今回の、CX-5とCX-8における商品改良のポイントは、「進化の激しい、CASE(※)領域への対応。そして、制御技術によって今あるハードウェアそのものの価値を、さらに高めていることです」と、松岡氏は説明する。
(※)CASE(ケース)=「Connected(コネクティッド)」、「Autonomous(自動運転)」、「Shared(シェアリング)」、「Electric(電動化)」の頭文字を取った言葉で、今後の自動車産業や技術戦略などを示す時などに使われる造語。

CASE対応については、新世代の「マツダコネクト」を採用したことがあげられる。これによって、2019年に発売された「MAZDA3」から始まった「コネクティッドサービス」が、CX-5やCX-8でも使えるようになった。たとえば、事故などの緊急時にオペレーターを通じて緊急車両などを手配してくれる「マツダエマージェンシーコール」のほか、スマホアプリ「My MAZDA」を利用することで、ドアの閉め忘れやハザードランプの消し忘れなどをスマートフォンへ通知してくれたり、エンジンオイルの減りや交換時期などを知らせてくれる。

ディスプレイサイズがアップした、「CX-5」「CX-8」のセンターディスプレイ。画像は10.25インチのもので、ディスプレイの横幅が拡大している

ディスプレイサイズがアップした、「CX-5」「CX-8」のセンターディスプレイ。画像は10.25インチのもので、ディスプレイの横幅が拡大している

また、マツダコネクトのアイテムのひとつである「センターディスプレイ」は、これまでの8インチのものから、10.25インチと8.8インチの2種類(グレードによって異なる)に、ディスプレイサイズがアップした。新しいセンターディスプレイは、ハードウェアの処理能力を向上させるとともに全信号をデジタル化することで起動速度が高められており、画質や音質を向上させているという。また、ユーザーからの要望が多かった「360度ビュー・モニター」が全車標準装備となったのも、トピックのひとつだ。

走りの面では、クルマとの一体感をさらに高める改良が

次に、制御領域の改善としては、人間中心の「走る歓び」における領域に改良が施されている。その狙いは、「クルマとの一体感を、さらに高めていく」というものである。

今回の改良によって、「CX-5」「CX-8」に搭載されているクリーンディーゼルエンジン「SKYACTIV-D2.2」の出力アップや、トランスミッション「SKYACTIV-DRIVE(6AT)」の変速に関わる改良が施されている

今回の改良によって、「CX-5」「CX-8」に搭載されているクリーンディーゼルエンジン「SKYACTIV-D2.2」の出力アップや、トランスミッション「SKYACTIV-DRIVE(6AT)」の変速に関わる改良が施されている

CX-5やCX-8に搭載されているクリーンディーゼルエンジン「SKYACTIV-D2.2」は、これまで3,000〜4,500rpmで若干トルクの落ち込みがあったところを向上させ、パワーも190psから200psへとアップさせることで、高速道路への合流や追い越しなどの加速シーンにおいて、よりパワフルに走れるようになった。なお、SKYACTIV-D2.2はドライバーとクルマとの一体感をさらに高めるため、アクセルペダルの踏力にも改良が施されて、若干重みが加えられているという。

マツダ「CX-5」の走行イメージ

マツダ「CX-5」の走行イメージ

さらに、トランスミッションの「SKYACTIV-DRIVE(6AT)」の制御も変更されている。信号からの発進時や追い越し時など、加速したいシーンでアクセルを踏み込んだ際に、これまでよりも素早く変速することによって、ドライバーの意図どおりの走りを実現しているという。

「CX-8」は上級グレードがさらに魅力的に

CX-8は、新規モデルとして投入されてちょうど3年になることから、車検代替需要を想定したデザイン面での変更が行われた。

マツダ「CX-8」の外観イメージ(グレードは「エクスクルーシブモード」、ボディカラーは新色の「プラチナクオーツメタリック」

マツダ「CX-8」の外観イメージ(グレードは「エクスクルーシブモード」、ボディカラーは新色の「プラチナクオーツメタリック」

デザイン変更は、主に上級グレードの「エクスクルーシブモード」と「Lパッケージ」に対して施されている。それについて、松岡氏は「CX-5との差別化を拡大してほしいという声があったのです。そこで上級グレードは、CX-5とともに、CX-8のベースグレードとも差別化を図りました」と説明する。

フロントグリルに新デザインが採用された、マツダ「CX-8」

フロントグリルに新デザインが採用された、マツダ「CX-8」

前述の2グレードのフロントフェイスには、新たなデザインのグリルを採用することで、高い精緻感が感じられるブロックメッシュパターンが採用されている。この新グリルを、最上級のエクスクルーシブモードではガンメタリックに、Lパッケージではグロスブラックに塗装している。また、バンパー下部にはブライトモールディングが配され、サイドガーニッシュのモールディングと相まって、ボディの伸びやかさや上質感が強調されている。

マツダ「CX-8」の外観イメージ(グレードは「エクスクルーシブモード」、ボディカラーは新色の「プラチナクオーツメタリック」

マツダ「CX-8」の外観イメージ(グレードは「エクスクルーシブモード」、ボディカラーは新色の「プラチナクオーツメタリック」

また、新しいボディカラーの「プラチナクォーツ」にも注目したい。松岡氏によると、「上質な色味で、エレガンスを感じてもらえるプラチナ系の色をベースにしています。また、スタイリッシュに見せるために、ハイライト部の輝度をゴールド気味にならないよう、シルクのようなきめ細かい白にシェードを加えて、クォーツのような硬い半透明感を感じる質感をイメージして開発しました」と説明する。

マツダ「CX-8」エクスクルーシブモードのシート、インパネのイメージ画像(画像のシートはクロマブラウン色のナッパレザー

マツダ「CX-8」エクスクルーシブモードのシート、インパネのイメージ画像(画像のシートはクロマブラウン色のナッパレザー

インテリアは、最上級のエクスクルーシブモードにはナッパレザーのシートに、華やかなクロマブラウン色を設定。「いつまでも座っていたくなるような、リラックスできるスペースを目指しました」と言う。さらに、ダッシュボードとドアトリムにはハニカムシルバーのデコレーションパネルを採用。ハニカムの幾何学パターンに、シルバーとウォームの色味を重ねて、内装色とのマッチングが図られた。

ナッパレザーシートのキルティングは、よく見ると線が交差していない。「やわらかなイメージを持たせるために、あえて交差させていない」のだと言う

ナッパレザーシートのキルティングは、よく見ると線が交差していない。「やわらかなイメージを持たせるために、あえて交差させていない」のだと言う

このナッパレザーシートは、シートサイドにキルティングが施されている。ナッパレザーのソフトな質感を際立たせるパターンで、格子状ではなく、あえて交差しないような線やそれらの縦横比、厚み感を吟味しながら仕立て上げられていると言う。また、シートの左右にはブラックのパイピングを施すことによって、上質さもアピールしている。なお、このナッパレザーシートはクロマブラウンに加えて、ピュアホワイトも選択が可能だ。

マツダ「CX-8」Lパッケージのシート画像(シートカラーはバーガンディーレッド

マツダ「CX-8」Lパッケージのシート画像(シートカラーはバーガンディーレッド

いっぽう、Lパッケージでは、エグゼクティブモードとは異なり「多人数のクルマであっても、よりスポーティーな走りの雰囲気を楽しみたいというお客様がいらっしゃるので、そういった方のために、バーガンディーレッドと黒系の内装の2色を用意しました」とのことだ。

今回の「CX-8」商品改良によって、新たに「ハンズフリー機能付きパワーリフトゲート」が採用された。意外だが、マツダがハンズフリー対応のパワーリフトゲートを発売するのは、今回が初なのだそう

今回の「CX-8」商品改良によって、新たに「ハンズフリー機能付きパワーリフトゲート」が採用された。意外だが、マツダがハンズフリー対応のパワーリフトゲートを発売するのは、今回が初なのだそう

また、CX-8の利便性の向上においては、「ハンズフリー機能付きパワーリフトゲート」が新たに採用されたことがあげられる。パワーリフトゲートは、これまでも搭載されていた装備だが、今回はハンズフリー機能が追加された。足をリアバンパー下に入れることで、手を使わなくてもリアゲートの開閉が可能になっている。足で操作するため、マフラーで火傷を負わないように、また、反応よく仕上げることに腐心したとのことだ。

「スポーティーなクルマを作りたい」という思いから生まれた特別仕様車

今回、特別仕様車として追加された「ブラックトーンエディション」は、スポーティーさが表現されていると言う。

「CX-5」(上)と「CX-8」(下)の特別仕様車「ブラックトーンエディション」

「CX-5」(上)と「CX-8」(下)の特別仕様車「ブラックトーンエディション」

CX-8、CX-5のエクステリアはラジエーターグリル、アウターミラー、アルミホイールが黒で引き締められ、精悍さを強調。

「CX-5」の特別仕様車「ブラックトーンエディション」のインテリア

「CX-5」の特別仕様車「ブラックトーンエディション」のインテリア

インテリアは、デコレーションパネルにハニカムブラックを採用。シートは、センター部にグランリュクス(合成皮革)を使った、黒のハーフレザーシートに赤いステッチが採用されている。この赤いステッチは、ステアリングにもアクセントとして表現されており、スポーティーさをより演出している。

「MAZDA2」の特別仕様車「ブラックトーンエディション」のエクステリアとインテリア

「MAZDA2」の特別仕様車「ブラックトーンエディション」のエクステリアとインテリア

MAZDA 2も同様だが、インテリアはレザーではなく、エアロパーツを用品で設定するなどスポーツマインドを味わってもらえる仕様となった。

「MAZDA6」の特別仕様車「ブラックトーンエディション」のエクステリアとインテリア

「MAZDA6」の特別仕様車「ブラックトーンエディション」のエクステリアとインテリア

また、MAZDA6も同様に、エクステリアはグリル、ミラー、ホイールが黒で引き締められている。ただし、インテリアは現在の「25T Sパッケージ」に黒シート、赤ステッチを施したスポーティーなモデルがすでにあることから、今回はそれとは異なるエモーショナルな表現として、バーガンディーの本革シートが採用された。

松岡氏は、「マツダは10年近く、魂動デザインに取り組んできました。ひたすらに生命感ある美しさを追求し、ひたすらに美しさと向き合い、磨いてきました。そんな我々ですが、もうひとつの夢があります。それがスポーツです。美しく、速く、スポーティーなクルマを作りたい。決して、スポーツスピリットを忘れているわけではありません。そんな夢を忘れることなく、グランツーリスモコンセプトやマツダ3 TCRコンセプト、東京オートサロンでのコンセプトカーなど、スポーツの種をまき続けてきました。そして今回は、この系譜を市販車に織り込んだのです。それが、ブラックトーンエディションです」と語る。

最後に、国内営業本部 ブランド推進部 主幹の二宮氏に、少しだけ開発秘話をうかがうことができたので記しておこう。「実は、ブラックトーンエディションのクルマたちは、当初は企画がバラバラに動いていたのです。たとえば、『MAZDA 6は、来年ぐらいに入れよう』と計画していました。その中で、デザイン本部から“群”で訴求するようなことはできないかと、提案があったのです。そこで、CX-5やCX-8、ここにMAZDA 6やMAZDA2が入ってくると塊になるので、同じタイミングで実施しようと言うことになりました。我々も、リソースをたくさん持っているわけではありません。たしかに、CX-5やCX-8はある程度マス告知などができますが、MAZDA6などでは多分難しくなります。そこで、群で訴求していく。個別車種というよりも、マツダブランドとして訴求していきたいと考えたのです」。

今回のように、マツダはイヤーモデルのごとく毎年のように改良が入る。そして、改良モデルにここまで力を入れるのは、国産メーカーではマツダくらいだ。最新のマツダ車が、最良のマツダ車とも言えるだろう。しかし、ユーザーがひんぱんな改良をどうとらえるかは、また別の話だ。せっかく購入した新車が、すぐに古くなってしまったと感じるユーザーもおられるかもしれない。だからこそ、先日発表されたMAZDA3の「e SKYACTIV-X」の改良などでは、改良前のe SKYACTIV-Xを購入済みのユーザーへ向けたアップデートなども準備されている。今後は、そういった取り組みがさらに必要になってくるだろう。それらの取り組みがユーザーにしっかりと伝われば、「マツダは、ユーザーを大切にしている」というイメージが浸透し、末永くマツダ車を乗り換え続けるユーザーを獲得できると思うのだ。

内田俊一

内田俊一

日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かし試乗記のほか、デザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。

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CX-5の製品画像
マツダ
4.55
(レビュー708人・クチコミ59887件)
新車価格:267〜414万円 (中古車:45〜427万円
CX-8の製品画像
マツダ
4.69
(レビュー252人・クチコミ19026件)
新車価格:299〜510万円 (中古車:189〜480万円
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