レビュー

雪の山道を「レヴォーグ」で疾走! スバルAWDの別格感がすばらしい

FR車を買い足したことで、AWD(四輪駆動)のスゴさと魅力を再認識したライター、マリオ高野です。

AWD性能の高さで定評のあるスバル車で雪の山道を走り、その魅力を実感してきました。今回乗ったのはスポーツワゴンの「レヴォーグ」。グレードはSTI Sport(1.8Lターボエンジン搭載)で、数あるスバル車の中でも「別格ぶり」を感じさせ、雪上での安心感と楽しさに直結しています。その別格さの最大の理由はどこにあるかといえば、ボディの強さです。

レヴォーグは雪道での走りで、安心感と楽しさを味わえます

レヴォーグは雪道での走りで、安心感と楽しさを味わえます

強い車体がもたらす頼もしさ

今のレヴォーグは「SGP」と呼ばれる、スバルの新しい世代のプラットフォームのさらなる発展版である「インナーフレーム構造」を採用。従来はアッパーボディ(車体の土台)とアンダーボディ(車体の上家)を別々に組み立てた後に接合してから外板パネルを溶接していたのに対し、「インナーフレーム構造」では、ボディ全体の骨格部材を強固に組み立ててから外板パネルを溶接して高剛性化と軽量化を実現。車体づくりを製造工程から見直したのでありました。

さらに、構造用接着剤塗布長を従来のSGP車の数倍に増やすなど、ボディの歪みやたわみを最小限に抑えるさまざまな工夫を施しています。

こうしてでき上がった強い車体にはさまざまな効果がありますが、特にわかりやすいのが操縦安定性。車体の各部に起こりうるたわみや歪み、ねじれなどが発生しにくいので、ステアリング操作の入力が4つのタイヤにより速く、より正確に伝わるようになりました。強いボディのおかげで、ドライバーの運転操作に対してより忠実な挙動が得られるようになったのです。

その効果は通常の乾いたアスファルト路面などでも感じられますが、雪上のような滑りやすい状況では絶大な頼もしさをもたらします。タイヤを起点に路面から伝わってくる入力、ドライバーから伝えるステアリング入力の両方が素早く正確なので、ドライバーはタイヤと路面の接地状況を正確に感じ取りやすく、豊かな情報量からより適切な運転操作ができるようになり、それが忠実に反映されるから絶大な安心感が得られるのです。

SGPを採用するスバル車はサスペンションストローク量が多いことでも定評があり、雪上での安心感に直結します。今回のレヴォーグも「足の長さ」を感じさせてくれました。またCVTのリニアトロニックと呼ばれるトランスミッションは、雪上など滑りやすい路面で微細なアクセルワークがしやすく、雪上での安心感につながります

SGPを採用するスバル車はサスペンションストローク量が多いことでも定評があり、雪上での安心感に直結します。今回のレヴォーグも「足の長さ」を感じさせてくれました。またCVTのリニアトロニックと呼ばれるトランスミッションは、雪上など滑りやすい路面で微細なアクセルワークがしやすく、雪上での安心感につながります

今回試乗した「レヴォーグSTI Sport(1.8Lターボエンジン搭載)」には、「アクティブトルクスプリットAWD」と呼ばれるリンクシステムを搭載しています。

スバルの四輪駆動システムについてはコチラをご参照ください。

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基本的にはどんな状況でもクルマの挙動を乱さない鉄壁の安定性を確保することを重視したシステムなのですが、これにVDCやアクティブ・トルク・ベクタリングと呼ばれる電子制御デバイスが統合制御されることにより、乱れた挙動を安定させながらも、ステアリングを効かせて曲がる方向へ進む作用をもたらすので、安定性を確保したうえでスポーティーな運転フィールが得られます。

豪雪路では路面と車体のクリアランスの大きさが重要となり、最低地上高に余裕のあるSUVが理想的ですが、今のレヴォーグは140mmの最低地上高を確保。除雪が行き届いた道路なら問題なく走破できます

豪雪路では路面と車体のクリアランスの大きさが重要となり、最低地上高に余裕のあるSUVが理想的ですが、今のレヴォーグは140mmの最低地上高を確保。除雪が行き届いた道路なら問題なく走破できます

1.8Lターボエンジンを搭載。基本的にはフラットトルク型なので雪上でも扱いやすい特性です

1.8Lターボエンジンを搭載。基本的にはフラットトルク型なので雪上でも扱いやすい特性です

雪上ではエンジンを穏やかな特性に

さらに、レヴォーグSTI Sportにはドライブモードセレクトが備わります。エンジンやAWDシステム、サスペンションの制御を個別に調整できるのですが、雪上での運転をアクティブに楽しむための自分好みの挙動を探す楽しさも得られるのです。ドライブモードセレクトの「SI-DRIVE」をスポーツ寄りに設定するとパワフル感が増すなど、調整できますが、雪上ではエンジンのパワーは穏やかな特性のほうが扱いやすいので、「ノーマル」もしくは「コンフォート」がオススメです。

雪上ではより扱いやすさを重視して、SI-DRIVE(エンジン)とサスペンションはコンフォート寄りにするのがオススメです。AWDはスポーツを選ぶとアクセルを踏み込んだ際のキビキビ感が増します

雪上ではより扱いやすさを重視して、SI-DRIVE(エンジン)とサスペンションはコンフォート寄りにするのがオススメです。AWDはスポーツを選ぶとアクセルを踏み込んだ際のキビキビ感が増します

そもそもレヴォーグは、全車とも運動性能の高いスポーツワゴンに仕立てられているので、雪上でもその特性が大いに生かされます。クローズドコースなど安全が確保された場所では、ラリーマシンのようにアグレッシブな走りが楽しめるので、それが楽しめる環境(雪上走行会イベントなど)にクルマを持ち込むこともオススメします。前述した強い車体の効果もあって、レヴォーグSTI Sportで雪上を走ると「別格ぶり」がすさまじいのです!

ちなみに、今回のレヴォーグSTI Sportが装着していたのは、横浜ゴムの最新スタッドレスタイヤ「iceGUARD 7」。前述したレヴォーグの雪上での別格ぶりをしっかり味わえる確かなグリップ感を発揮してくれました。このタイヤについての詳細はコチラをご参照ください。

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横浜ゴムの「iceGUARD 7」など、最近のスタッドレスタイヤは耐摩耗性が高くなっているので、雪が降る少し前のタイミングで装着するようにしましょう。関東や関西の平野部では12月に入ったら装着しておくのがオススメ。南岸低気圧の到来など、急な天候の変化が迫ってもあわてずにすみます

横浜ゴムの「iceGUARD 7」など、最近のスタッドレスタイヤは耐摩耗性が高くなっているので、雪が降る少し前のタイミングで装着するようにしましょう。関東や関西の平野部では12月に入ったら装着しておくのがオススメ。南岸低気圧の到来など、急な天候の変化が迫ってもあわてずにすみます

当然ながら、雪上ドライブではスタッドレスタイヤを装着することが大前提なので、ノーマルタイヤで雪上を走ることは絶対にやめてください。いかに高性能なAWD車とはいえ、雪上を走るにはスタッドレスタイヤの装着は絶対に必要です。

この試乗の模様は動画でもご覧いただけます。

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マリオ高野

マリオ高野

1973年大阪生まれの自動車ライター。免許取得後に偶然買ったスバル車によりクルマの楽しさに目覚め、新車セールスマンや輸入車ディーラーでの車両回送員、自動車工場での期間工、自動車雑誌の編集部員などを経てフリーライターに。3台の愛車はいずれもスバルのMT車。

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レヴォーグ 2020年モデルの製品画像
スバル
4.29
(レビュー111人・クチコミ4695件)
新車価格:310〜482万円 (中古車:198〜539万円
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