JVCケンウッドは、電気自動車の再生バッテリーを活用したポータブル電源「IPB01K」を、2024年3月下旬に発売すると発表した。
「IPB01K」は、電気自動車に搭載されている高性能なバッテリーを用いたポータブル電源だ。一般的なポータブル電源に比べて放電しにくいことや、寒暖に強く動作温度範囲が広いこと、繰り返し充電しても使える耐久性の高さなどが特徴の製品になる。
「IPB01K」は、電気自動車に使われていた高品質な再生バッテリーを活用することで、寒暖の強さや耐久性の高さ、自己放電の少なさなど、車載バッテリーであった利点を生かした特徴を持つポータブル電源だ
充電池容量は、633Wh(168,800mAh)。出力ポートは、AC出力が2ポート、DC出力が2ポート、USB Type-A出力が2ポート、USB Type-C出力が2ポート、シガーソケット出力が1ポート用意されている。ACの最大出力は、通常で最大600W、電池残量が約80%以上あるときに使える「HIGH-POWER」機能なら、最大900Wの使用が可能になる。ポータブル電源への充電は、付属のACアダプター、およびシガーソケットから行える。
出力ポートは、ACやシガーソケット、USB Type-A、USB Type-Cと、よく利用されるポートがひと通り備わっている
希望小売価格はオープンで、市場推定価格(税込)は170,500円前後。同製品にはメーカーの3年保証が付加されており、新潟県長岡市のJVCケンウッド長岡で生産される。主な仕様やスペックについては、以下のとおりだ。
■ケンウッド ポータブル電源「IPB01K」の主な仕様
充電池タイプ:リチウムイオン充電池(リサイクルバッテリー)
充電池容量:633Wh (42.2Ah/15.0V)/168,800mAh
入力:12〜25V DC 100W
AC出力:【AC×2】100V AC 50/60Hz 合計600W(瞬間最大1200W)
HIGH-POWER時 合計900W
USB出力:【USB Type-C】5V DC 3A
【USB Type-C】5V/9V/15V/20V DC 3A
【USB Type-A×2】5V DC 1.5A
シガーソケット出力:12V DC 最大120W
充電時間:ACアダプター使用時 約9.5時間/シガーアダプター使用時 約14時間
充電温度範囲:0〜45度
動作温度範囲:-20〜60度(ただし、バッテリーの温度が60度を超えた場合は停止)
外形寸法:370(幅)×205(高さ)×282(奥行)mm(ハンドル収納時)
重量:14.4kg
サイクル寿命:約2,000回
以下からは、「IPB01K」の特徴や魅力についてお伝えしたい。
「IPB01K」は自己放電が少なく、フル充電後に1年間放置しても、バッテリー残量は約84%残っているという。メーカー調査で、一般的なポータブル電源と「IPB01K」の自己放電の割合を比較したところ、フル充電してから半年経過後には一般的なポータブル電源のバッテリー残量は約50%まで減っていたが、「IPB01K」は約92%残っていたとのこと。
ひんぱんに充電せずに済む「IPB01K」なら、たとえば災害向けの非常用電源として、フル充電したあとには家や物置、倉庫などに保管しておけば、充電が減っているかをたびたび気にする必要もなく安心できる。
災害などに備えて、ポータブル電源の購入を検討されている方もおられるのでは。「IPB01K」なら、ほかのポータブル電源に比べて放電が少ないので、充電残量を気にしたりたびたび充電したりする回数が少なくなるので便利だ
「IPB01K」の大きな特徴のひとつが、車載用バッテリーを用いていることから、温度に対して高い耐久性を持ち合わせていることだ。気温が、-20〜60度の範囲内であれば使用できる。
この温度は、-20度は冬の寒冷地の車室内を、60度は夏の車室内(直射日光が当たらない場所)を想定して開発されているとのこと。そのため、たとえばクルマを使ったオートキャンプなどの際にも活躍しそうだ。
「IPB01K」は、車載を前提に作られたバッテリーを搭載しているので暑さや寒さに強く、冬場や夏場の車内で使用できるのも大きなメリットだ
「IPB01K」は繰り返しの充放電に強く、約2,000回もの充放電が可能となっている。そのため、バッテリーの劣化などを気にすることなく、長期間での使用が可能だ。たとえば、クルマで出かけた先の仕事場などでも、毎日気にせずに使うことができて便利だ。
約2,000回の充放電が可能な「IPB01K」なら、バッテリーの劣化を気にせず毎日手軽に使うのもよさそうだ
「IPB01K」に、別売オプションの「ポータブルソーラーパネル」(JVC BH-SP100A-H、JVC BH-SP68A-H)を組み合わせれば、コンセントが使えないような状況下でも太陽光を利用して「IPB01K」へ充電できる。
「ポータブルソーラーパネル」を使えば、コンセントのない屋外でのイベントや庭のDIY、キャンプなどでさらに安心してポータブル電源を活用できる
さらに、「ポータブルソーラーパネル」にはUSB Type-A、USB Type-Cの出力ポートが備えられているので、スマホやUSB機器などへの充電もできるようになっている。
同製品の発売を記念して、ケンウッドの公式オンラインストア「JVCケンウッドストア」では、ポータブル電源「IPB01K」と、前述のポータブルソーラーパネル「BH-SP100A-H」をセットにした予約キャンペーンが開始されている。
詳細については、以下のURLからご確認頂ければ幸いだ。
https://online-store.jvckenwood.com/c/portable-power-supply/ipb01k-set