2018年5月5日、NHK「BSプレミアム」において、「機動戦士ガンダム」の放送40年目を記念したテレビ特番「発表!全ガンダム大投票」が放映された。
「発表!全ガンダム大投票」は、同局が事前に構築したデータベースを基に、視聴者投票によって決まった人気ランキングを発表。投票総数は174万票を超えたという。
本稿では、投票が行われた「アニメ作品」「モビルスーツ[メカ]」「キャラクター」「ガンダムソングス」の4部門の中から、「モビルスーツ[メカ]」に注目。今買えるガンプラを交えて、同部門の投票結果トップ20を下位から紹介していく。
公式ウェブサイトに掲載されている投票者の属性内訳。意外にも20代の割合が一番多い
【中間発表の結果はこちら!】
【本日放映】NHK特番「発表!全ガンダム大投票」をガンプラで予習!
「機動戦士ガンダム」(1位※)より
パイロット:ランバ・ラル
※「アニメ作品」部門での順位。以下同
「HGUC 1/144 グフ」
「グフ」は、1979年に放映がスタートしたテレビアニメ第1作目「機動戦士ガンダム」に登場する、軍事勢力「ジオン公国軍」の陸戦型モビルスーツ。「YMS-07A-0 プロトタイプグフ 機動実証機」と「YMS-07B-0 プロトタイプグフ 戦術実証機」で得られたデータが反映されている。プロトタイプグフのテストパイロットだったと言われるランバ・ラル大尉の愛機として知られ、複数回交戦したガンダムにもダメージを与えるなどの戦果をあげている。
「機動戦士ガンダム」(1位)より
パイロット:ジオン軍の兵士
「RG 1/144 量産型ザク」
「ザクII」は、テレビアニメ「機動戦士ガンダム」が初出の量産型モビルスーツ。劇中では、序盤こそ圧倒的な力を見せるも、中盤では本機をはるかに上回る性能を持つ「ガンダム」の“やられ役”となり、終盤では「地球連邦軍」のモビルスーツ隊によって次々に撃破された。
「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」(6位)より
パイロット:三日月・オーガス
「HG 1/144 ガンダムバルバトスルプスレクス」
2015年から第1期、2016年から第2期が放映されたテレビアニメ「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」に登場する主役機。同機は、モビルアーマー「ハシュマル」との戦闘で大破した「ガンダム・バルバトスルスプ」を、近接戦闘に特化した機体構成に改修したバージョンとなる。腕部は「ガンダム・バルバトスルスプ」よりも大型化され、さらに装備の一部には撃破した「ハシュマル」の残骸パーツも活用されている。
「機動戦士ガンダム00(ダブルオー)」(4位)より
パイロット:刹那・F・セイエイ
「RG 1/144 GN-0000+GNR-010 ダブルオーライザー」
「ダブルオーライザー」は、2008年から放映されたテレビアニメ「機動戦士ガンダム00」(2ndシーズン)の主役機「ダブルオーガンダム」とその支援機「オーライザー」がドッキングした状態。安定化システムを追加搭載したことで、2基のGNドライヴを同調させてGN粒子の高純度化を促す「ツインドライヴシステム」を完全稼動できるようになった。
「機動戦士Zガンダム」(2位)より
パイロット:カミーユ・ビダンほか
「HGUC 1/144ガンダムMk-II(エゥーゴ仕様)」
「ガンダムMk-II」は、1985年から放映されたテレビアニメ「機動戦士Zガンダム」に登場した、「エゥーゴ(反地球連邦組織)」のモビルスーツ。「地球連邦軍」の特殊部隊「ティターンズ」で運用されていた3機の「RX-178 ガンダムMk-II」を奪取した「エゥーゴ」は、そのうちの1機を戦力として実戦配備。残りの2機のうち、1機は「アナハイム・エレクトロニクス社」での技術検証用に使用し、もう1機は実戦配備された機体へのパーツ供給用として解体された。
「機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争」(11位)より
パイロット:ミハイル・カミンスキー
「HGUC 1/144 MS-18E ケンプファー」
「ケンプファー」は、「ジオン公国軍」が「一年戦争」時に、強襲用として開発した機体。高い推進力を持ち、多数の重火器を搭載したまま、有重力下でも飛行できる。 新型ガンダムの「ガンダムNT-1」奪取のために出撃し、「地球連邦軍」の防衛隊に対して善戦した。
「機動戦士ガンダム 第08MS小隊」(第12位)より
パイロット:ノリス・パッカード
「HGUC 1/144 MS-07B3 グフ・カスタム」
「グフ・カスタム」は、1996〜1999年にかけて製作されたOVA「機動戦士ガンダム 第08MS小隊」に登場する、「グフ(MS-07B)」の仕様変更機体。「グフ」が汎用性に欠けていたため、射撃武装を着脱式にして中近距離射撃能力を向上させたモデルとなる。
「機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY」(10位)より
パイロット:コウ・ウラキ
異色の食玩「機動戦士ガンダムユニバーサルユニット ガンダム試作3号機 デンドロビウム【PB限定】」
1991〜1992年にかけて発売されたOVA「機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY」に登場したモビルスーツ。「地球連邦軍」と「アナハイム・エレクトロニクス社」の開発計画により産み出された。「ステイメン」と名づけられたモビルスーツ「GP03S」を収容し、上記写真のフル装備形態は「デンドロビウム」と呼ばれる。戦艦並みの火力でジオン軍の残党勢力「デラーズ・フリート」に斬り込み、戦力を分断した究極の機動兵器。
「機動戦士ガンダムUC」(7位)より
パイロット:バナージ・リンクス
「RG 1/144 ユニコーンガンダム」
「機動戦士ガンダムUC」は、2007〜2009年までマンガ雑誌「ガンダムエース」にて連載されていた小説。これを基に、OVA(2010〜2014年)やテレビアニメ(2016年)も製作された。同作の主役機「ユニコーンガンダム」は、敵の「ニュータイプ」などの存在に反応して機体の真の能力を発揮する「NT-D(ニュータイプ・デストロイヤー)システム」を起動させることができ、それにより変身した姿が「デストロイモード」となる。
「機動戦士ガンダム」(1位)より
パイロット:シャア・アズナブル
写真は、「機動戦士ガンダム THE ORIGIN」に登場する機体のキット「HG 1/144 シャア専用ザクII(オリジン)」
「MS-06 ザクU」は、「ジオン公国軍」の主力兵器。その中でシャアが登場するS型は、各スラスターの出力リミッターを解除することで、「MS-06 ザクU」の性能限界を引き出すことに成功した機体だ。パーソナルカラーの「赤」に染まったS型は、戦場に赤い光の軌跡を残して駆け抜けていく。その姿が、シャアが「赤い彗星」と呼ばれているゆえん。
「機動戦士ガンダム」(1位)より
パイロット:アムロ・レイ
中間発表:第10位[→]
「HGUC 1/144 RX-78-2 ガンダム」
「ガンダム」は、1979年に放映がスタートしたテレビアニメ第1作目「機動戦士ガンダム」の劇中で、主人公のアムロ・レイが搭乗したモビルスーツ。その高い戦果から、敵軍からは「連邦の白い悪魔」と恐れられた機体である。ほかの「ガンダム」と区別するため、「初代」「ナナハチ」「ナナジュウハチ」とも呼ばれる。ちなみに、ガンプラの製品名に入っている型式番号「RX-78-2」は、劇中には出てこない。
「機動戦士ガンダムF91」(18位)より
パイロット:シーブック・アノー
中間発表:第6位[↓]
2018年5月に発売予定の「MG 1/100 ガンダムF91 Ver.2.0」
「ガンダムF91」は、1991年3月に公開された劇場版映画「機動戦士ガンダムF91」において、主人公のシーブック・アノーが搭乗するモビルスーツ。地球連邦に属する海軍戦略研究所「サナリィ」により、小型モビルスーツ開発計画「フォーミュラ計画」に基づいて開発された。パイロットの思考を操縦にダイレクトに反映させる新世代型「バイオ・コンピュータ」を搭載。
「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」(5位)より
パイロット:シャア・アズナブル
中間発表:第8位[→]
「RG 1/144 サザビー」は2018年8月に発売
「サザビー」の初出は、1988年公開の劇場版映画「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」。軍事勢力のひとつ「新生ネオ・ジオン」の総帥であったシャア・アズナブルの専用モビルスーツだ。特殊能力者「ニュータイプ」用に開発され、その性能の高さから歴代の「ガンダム」作品に登場するジオン系モビルスーツの集大成とされている。劇中終盤では、アムロ・レイが搭乗する「νガンダム」と死闘を繰り広げる。
「機動戦士Zガンダム」(2位)より
パイロット:ハマーン・カーン
中間発表:第7位[→]
「HGUC 1/144 キュベレイ」
「キュベレイ」は、「機動戦士Zガンダム」に登場したモビルスーツで、軍事勢力のひとつ「アクシズ」(のちのネオ・ジオン)の指導者ハマーン・カーンの専用機。「ニュータイプ」用の試作機で、「機動戦士ガンダム」に登場するジオン公国軍の大型モビルアーマー「エルメス」をモビルスーツサイズに小型化させるというコンセプトで開発された。劇中終盤で、主人公のカミーユ・ビダンが所属する「エゥーゴ」や、その敵対組織である地球連邦軍特殊部隊「ティターンズ」と戦う。
「機動戦士Zガンダム」(2位)より
パイロット:クワトロ・バジーナ
中間発表:第9位[↑]
「HGUC 1/144 百式」
「百式」は、1985年から放映された「機動戦士Zガンダム」に登場した、「エゥーゴ(反地球連邦組織)」のモビルスーツ。軍産複合企業「アナハイム・エレクトロニクス社」が開発を手がけた。全身に施された金色の特殊塗装と、肩に描かれた「百」のマーキングが特徴的で、「機動戦士Zガンダム」の劇中では、クワトロ・バジーナの偽名で「エゥーゴ」に参加していた元ジオン公国軍大佐、シャア・アズナブルが搭乗していた。
「機動戦士ガンダムSEED」(3位)より
パイロット:キラ・ヤマト
中間発表:第5位[→]
「HGCE 1/144 フリーダムガンダム」
「フリーダムガンダム」は、2002年に放映されたテレビアニメ「機動戦士ガンダムSEED」において、劇中後半に登場した新主役機。新世代コロニー「プラント」の武装組織「ザフト」が開発した試作モビルスーツで、マルチロックオンシステムを採用することで、同時期に運用されていた「ザフト」や「地球軍」製のモビルスーツをはるかに凌駕する攻防力を備える。「機動戦士ガンダムSEED」のヒロインであるラクス・クラインによって、主人公のキラ・ヤマトの手に渡り、戦乱の終盤で多大な戦果をあげる。
「新機動戦記ガンダムW Endless Waltz」(24位)より
パイロット:ヒイロ・ユイ
中間発表:第4位[→]
「RG 1/144 XXXG-00W0 ウイングガンダムゼロ EW」
「ウイングガンダムゼロ(EW版)」は、OVA「新機動戦記ガンダムW Endless Waltz」で、主人公ヒイロ・ユイが搭乗した機体。天使をほうふつとさせる4枚の翼や、甲冑的な意匠を取り入れた本体部、そしてキャラクター性が重視されたスマートなデザインを採用している。なお、劇中のデザインは、1/100スケールのガンプラシリーズ「マスターグレード」の「Ver.Ka」でもおなじみのメカデザイナー、カトキハジメ氏が手がけた。
「機動戦士ガンダムSEED DESTINY」(14位)より
パイロット:
中間発表:第3位[→]
「HGCE 1/144 ストライクフリーダムガンダム」
「ストライクフリーダムガンダム」は、「機動戦士ガンダムSEED」の続編として、2004年から放映されたテレビアニメ「機動戦士ガンダムSEED DESTINY」に登場する主役機。「プラント」の政治派閥「クライン派」により、主人公キラ・ヤマトの搭乗を前提として開発された。C.E.73(劇中の年代)で運用されていたモビルスーツの中で、トップクラスの戦闘力を誇る。
「機動戦士Zガンダム」(2位)より
パイロット:カミーユ・ビダン
中間発表:第2位[→]
「HGUC 1/144 ゼータガンダム」
「Zガンダム」は、1985年から放映された「機動戦士Zガンダム」において、主人公カミーユ・ビダンが搭乗する機体。「エゥーゴ」と「アナハイム・エレクトロニクス社」によるモビルスーツ開発計画「Z計画」にて作られた可変モビルスーツで、大気圏突入能力を発揮する飛行形態「ウェイブライダー」に変形できる。その完成度の高さから、グリプス戦役期における「最高傑作機」とも評される。
「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」(5位)より
パイロット:アムロ・レイ
中間発表:第1位[→]
「魂ネイション2017」で発表された、新コンセプトのロボットシリーズ「解体匠機」第1弾の「νガンダム」
「νガンダム」は、1988年3月に公開された劇場版映画「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」に登場したモビルスーツ。劇中の軍事勢力のひとつ「地球連邦軍」の試作機で、主人公のアムロ・レイが設計した。白と黒を基調としたカラーリングで、背中の左側に6基の遠隔操作式ビーム砲台「フィン・ファンネル」を装備する。劇中では、アムロが「リ・ガズィ」に次いで搭乗し、ライバルである「ネオ・ジオン」総帥シャア・アズナブルが搭乗する「サザビー」と激突する。
4月に公表された「中間発表」の人気トップ5は変わらず、「νガンダム」が1位に輝いた。
なお、2018年5月7日時点で、同機のガンプラ関連製品として「バンダイホビーサイト」に掲載されているのは、「MG 1/100 RX-93 νガンダムVer.ka チタニウムフィニッシュ」と「BB戦士 νガンダム」のみ。次世代スタンダードを創出するためのプロジェクト「GUNPLA EVOLUTION PROJECT」などで、最新技術を詰め込んだ「νガンダム」のガンプラも見てみたいところだ。