ポッチの「エンジョイ! ガンプラLIFE」

「ジム祭り」だ! HG最新作を含む9体の「ジム・バリエーション」を徹底比較

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こんにちは、ガンプラマニアのポッチです! 「ポッチのガンプラ+」というブログで、日々ガンプラレビューを更新しています。

今回は、「機動戦士ガンダム MSD(Mobile Suit Discovery)」シリーズ(※)より発売された、2種類の武装バリエーションが再現できる「HG 1/144 ジム(ショルダー・キャノン装備/ミサイルポッド装備)」をレビューしつつ、同モデルを含む過去に発売されたさまざま「ジム・バリエーション」を比較して、その違いを明らかにします。

あなたにとって理想のジムは、一体どのジムでしょうか……。

※:「機動戦士ガンダム THE ORIGIN」「機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島」の世界観の中で展開されるMS開発秘話を描きつつも、これまで明かされなかったMSを中心としたメカニカルの考証企画

今回比較するジムは、この9体。いくつかは一般販売されていますが、半分以上は「プレミアム・バンダイ」限定品です

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新作「HG 1/144 ジム」はおなじみの「赤&ライトグレー」が基調!

まずは、2023年11月18日に発売された「HG 1/144 ジム(ショルダー・キャノン装備/ミサイルポッド装備)」(以下、「新作ジム」)の特徴をザッと見てみましょう。

商品名に入っているとおり、「ショルダー・キャノン」と「ミサイルポッド」2種の武装が同梱されており、成形色はおなじみの「赤」と「ライトグレー」のカラーリングで再現。武装は選択式というわけではなく、差し替えることでいつでも装備を切り替えられます。

ボックスは標準的な「HG」サイズ。「MSD」シリーズということで、先述の「機動戦士ガンダム THE ORIGIN」「機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島」に準拠したデザインで再現されています。関節ランナーは、近年の「KPS」(やわらかプラ)素材を使ったポリキャップレス構造ではなく、ポリキャップを組み込む従来タイプのガンプラ構造です

ボックスは標準的な「HG」サイズ。「MSD」シリーズということで、先述の「機動戦士ガンダム THE ORIGIN」「機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島」に準拠したデザインで再現されています。関節ランナーは、近年の「KPS」(やわらかプラ)素材を使ったポリキャップレス構造ではなく、ポリキャップを組み込む従来タイプのガンプラ構造です

こちらは「ショルダー・キャノン装備」を再現したジム。バックパック左側の「ショルダー・キャノン」は前方へ可動します。右側のビーム・サーベルは着脱式で、手に持たせることも可能

こちらは「ショルダー・キャノン装備」を再現したジム。バックパック左側の「ショルダー・キャノン」は前方へ可動します。右側のビーム・サーベルは着脱式で、手に持たせることも可能

手に持たせる武器としては、「ビーム・スプレーガン」「ハイパー・バズーカ」「シールド」といったスタンダードなものが付属します

手に持たせる武器としては、「ビーム・スプレーガン」「ハイパー・バズーカ」「シールド」といったスタンダードなものが付属します

こちらは「ミサイルポッド装備」。バックパック左右と腰部両側面にミサイルポッドを取り付ければ、切り替え完了です

こちらは「ミサイルポッド装備」。バックパック左右と腰部両側面にミサイルポッドを取り付ければ、切り替え完了です

「MSD」シリーズということもあり、1/144スケールのガンプラの中でも屈指の可動域を誇ります

「MSD」シリーズということもあり、1/144スケールのガンプラの中でも屈指の可動域を誇ります

以上、簡単に「新作ジム」を紹介しましたが、「2種の武装に切り替え可能」なだけではなく、ジムらしい「赤とライトグレーの成形色」「可動域が近年のほかの『HG』と比べてもかなり広い」のが特徴です。

ただ弱点もあり、新規造形の「ミサイルポッド」のミサイル部(赤い部分)は、すべてシールで色を補います。可能なら部分塗装推奨ポイントなので、これから購入予定の人は別途で赤の塗料を用意しておいたほうがベターです。

ここからが本題! 今まで発売された「MSD」シリーズの「ジム」と徹底比較!

これまで、さまざま「ジム・バリエーション」が発売されていますが、今回比較するのは以下の9キットです。

・「HG 1/144 ジム(ショルダー・キャノン装備/ミサイルポッド装備)」
・「HG 1/144 ジム(モロッコ戦線仕様)」
・「HG 1/144 ジム(スレッガー搭乗機)」
・「HG 1/144 ジム・スナイパーカスタム」
・「HG 1/144 ジム・ガードカスタム」
・「HG 1/144 ジム・インターセプトカスタム」
・「HG 1/144 ジム・ナイトシーカー」
・「HG 1/144 ジム・キャノン(空間突撃仕様)」
・「HG 1/144 ジム・キャノン(ロケット・バズーカ装備)」

「スナイパーカスタム」「ガードカスタム」「インターセプトカスタム」の3体は武装が追加されたものも発売されていますが、本体はほぼ同じ形状なので、この9体を比較すれば歴代ジムの違いが比較できると思います。それではさっそく、比較画像をどうぞ!

9モデルの頭部を比較。頭部にはさまざまな色のクリアパーツが採用されており、それぞれ内部のモールドも細かく造形されています。「スナイパーカスタム」を始め、アンテナが搭載されたタイプも。なかには、バイザーを上下可動できるモデルも存在します

9モデルの頭部を比較。頭部にはさまざまな色のクリアパーツが採用されており、それぞれ内部のモールドも細かく造形されています。「スナイパーカスタム」を始め、アンテナが搭載されたタイプも。なかには、バイザーを上下可動できるモデルも存在します

基本的に、「新作ジム」「モロッコ戦線仕様」「スレッガー搭乗機」は同じ形状で、“ファースト版”とも呼ばれる昔のジムとは違い、「口にガンダムのような突起が付いている」のが特徴です。バイザーを上げ下げできるタイプも存在。「ナイトシーカー」は「高々度からの降下による敵基地への奇襲を目的としたジム」であることから特殊デザインで再現されており、その右側頭部には通信機器のセンサーポッドが搭載されています。

胴体・腰部を比較。「新作ジム」「モロッコ戦線仕様」「スレッガー搭乗機」の腰部は共通で、“ファースト版ジム”ではのっぺりとしていた装甲形状が「ガンダムのようなV字デザイン」に変化しています。「スナイパーカスタム」「ガードカスタム」「インターセプトカスタム」は共通点が多いですが、それぞれ成形色が大きく異なります

胴体・腰部を比較。「新作ジム」「モロッコ戦線仕様」「スレッガー搭乗機」の腰部は共通で、“ファースト版ジム”ではのっぺりとしていた装甲形状が「ガンダムのようなV字デザイン」に変化しています。「スナイパーカスタム」「ガードカスタム」「インターセプトカスタム」は共通点が多いですが、それぞれ成形色が大きく異なります

一見、色以外同じように見える「新作ジム」と「スレッガー搭乗機」ですが、よくみると「胸部のモールド」「肩部先端のグレーパーツ」の形状が異なります。こういう細かなところを変えているあたりから、強いコダワリを感じますね!

一見、色以外同じように見える「新作ジム」と「スレッガー搭乗機」ですが、よくみると「胸部のモールド」「肩部先端のグレーパーツ」の形状が異なります。こういう細かなところを変えているあたりから、強いコダワリを感じますね!

腕部を比較。こちらも「新作ジム」「モロッコ戦線仕様」「スレッガー搭乗機」が共通しており、ほかのジムにはない「前腕部ガトリングガン」を搭載しています。また、「ガードカスタム」のみ、ボックスタイプの「ビーム・ダガー」発生器を装備しているのも特徴です

腕部を比較。こちらも「新作ジム」「モロッコ戦線仕様」「スレッガー搭乗機」が共通しており、ほかのジムにはない「前腕部ガトリングガン」を搭載しています。また、「ガードカスタム」のみ、ボックスタイプの「ビーム・ダガー」発生器を装備しているのも特徴です

脚部を比較。「スナイパーカスタム」以降はそれぞれ独特な形です。今回比較してみて初めて気づきましたが、「インターセプトカスタム」「空間突撃仕様」「ロケット・バズーカ装備」の脚部デザインが共通しています

脚部を比較。「スナイパーカスタム」以降はそれぞれ独特な形です。今回比較してみて初めて気づきましたが、「インターセプトカスタム」「空間突撃仕様」「ロケット・バズーカ装備」の脚部デザインが共通しています

ふくらはぎを比較。「スナイパーカスタム」「インターセプトカスタム」「空間突撃仕様」「ロケット・バズーカ装備」4モデルは、「バーニア」が2基搭載されています。また、「スナイパーカスタム」は脚部側面に「ビーム・スプレーガン」をマウントできます

ふくらはぎを比較。「スナイパーカスタム」「インターセプトカスタム」「空間突撃仕様」「ロケット・バズーカ装備」4モデルは、「バーニア」が2基搭載されています。また、「スナイパーカスタム」は脚部側面に「ビーム・スプレーガン」をマウントできます

バックパックを比較。「スナイパーカスタム」「ナイトシーカー」は独特な形状、「空間突撃仕様」「ロケット・バズーカ装備」はその名のとおり、「キャノン(360mmロケット砲)」を右側に装備しています

バックパックを比較。「スナイパーカスタム」「ナイトシーカー」は独特な形状、「空間突撃仕様」「ロケット・バズーカ装備」はその名のとおり、「キャノン(360mmロケット砲)」を右側に装備しています

標準的なシールドが付属するのは、「新作ジム」「モロッコ戦線仕様」「スレッガー搭乗機」の3体。上部に切り欠きが存在する「MSD」独自のデザインです

標準的なシールドが付属するのは、「新作ジム」「モロッコ戦線仕様」「スレッガー搭乗機」の3体。上部に切り欠きが存在する「MSD」独自のデザインです

「スナイパーカスタム」はカラーリング含め独特の装甲形状を採用しており、頭部の開閉式増加装甲バイザーが下ろせます。また、「R-4ビーム・ライフル」という特殊ライフルを装備

「スナイパーカスタム」はカラーリング含め独特の装甲形状を採用しており、頭部の開閉式増加装甲バイザーが下ろせます。また、「R-4ビーム・ライフル」という特殊ライフルを装備

「ガードカスタム」には、大型の専用シールド「ガーディアン・シールド」が付属

「ガードカスタム」には、大型の専用シールド「ガーディアン・シールド」が付属

「インターセプトカスタム」はパープル系の特殊な成形色を採用しているほか、頭部に通信機器が搭載されたデザイン。設定的には、艦隊護衛任務におけるインターセプト(中間迎撃)を主とする機体です

「インターセプトカスタム」はパープル系の特殊な成形色を採用しているほか、頭部に通信機器が搭載されたデザイン。設定的には、艦隊護衛任務におけるインターセプト(中間迎撃)を主とする機体です

「ナイトシーカー」の特徴は、バックパックに搭載された「スラスター」6基と「プロペラント」。頭部と武装も特殊なので、今回比較したジムの中で最も特殊な形状と言っても過言ではありません

「ナイトシーカー」の特徴は、バックパックに搭載された「スラスター」6基と「プロペラント」。頭部と武装も特殊なので、今回比較したジムの中で最も特殊な形状と言っても過言ではありません

「空間突撃仕様」と「ロケット・バズーカ装備」は共通点が多め。それぞれ「レッド」「ブルー」を基調とした成形色で再現されていますが、違いは「ロケット・バズーカ装備」にのみ「バルザック式380mmロケットバズーカ」と「追加ハンドパーツ」が付属。付属パーツ数の多さで選ぶなら、「ロケット・バズーカ装備」がおすすめです

「空間突撃仕様」と「ロケット・バズーカ装備」は共通点が多め。それぞれ「レッド」「ブルー」を基調とした成形色で再現されていますが、違いは「ロケット・バズーカ装備」にのみ「バルザック式380mmロケットバズーカ」と「追加ハンドパーツ」が付属。付属パーツ数の多さで選ぶなら、「ロケット・バズーカ装備」がおすすめです

9モデルの各パーツを比較していきましたが、簡単にまとめると「成形色」「装甲」「バックパック」「武装類」が大きく異なるようです。

一般販売されているモデルは3種類のみ

一般販売されているモデルは3種類のみ

ここで注意してほしい点をあげると、一般販売されているのは「新作ジム」「ガードカスタム」「インターセプトカスタム」の3キットのみという点。ほかはすべて、「プレミアム・バンダイ」限定品となるため、入手したい場合は常日頃再販タイミングをチェックする必要がありそうです。

「ファースト版」と「MSD版」のジムはデザインが結構異なる!

ついでに、「新作ジム」とファースト版のジム(以下、「ファースト版」)を比較してみます。

「新作ジム」はあくまで「MSD版」として再現されているのが特徴。そもそも「MSD」とは「機動戦士ガンダム THE ORIGIN」と「機動戦士ガンダム ククルス・ドアンの島」の世界観の中で展開される、MSを中心としたメカニカル考証企画です。「ファースト」、つまり「機動戦士ガンダム」の世界線とは異なる設定で展開されているため、ジムのデザインも大きく異なるというわけです。

「HGUC 1/144 ジム」(左)と「新作ジム」(右)を比較

「HGUC 1/144 ジム」(左)と「新作ジム」(右)を比較

「MSD」ではない「HG」シリーズは、「HG UNIVERSAL CENTURY(HGUC)」シリーズで発売。なじみ深い量産型ジムは、2001年に「HGUC 1/144 ジム」としてリリースされています。意外なことに、「HGUC」の最新フォーマット版は発売されていません。

後ろ姿を比較

後ろ姿を比較

「頭部(口)」「肩部」「腰部」「シールド」が大きく異なります。パッと見るだけで、“別物”だということがわかるほど

「頭部(口)」「肩部」「腰部」「シールド」が大きく異なります。パッと見るだけで、“別物”だということがわかるほど

「新作ジム」は、「口に突起が付いている」「肩の色がライトグレー」「腰部がガンダム風のV字が付いたデザインに」「シールド形状が違う」など、「ファースト版」と大きく異なります。まさに、「現代風デザインでリファインされたジム」といった印象を受けました。心なしか、「ファースト版」からは感じられた“ジムの「やられ役」感”がなくなった気さえします。

あなたはどの「ジム」がお好み!?

あなたはどの「ジム」がお好み!?

【まとめ】難点は入手しづらい点! だがどの「ジム」も個性的

いかがでしたでしょうか。

やはり難点は、一般で入手できるのが「新作ジム」「ガードカスタム」「インターセプトカスタム」の3体のみという点。ただ、成形色を始め、機体形状や武装など、どのジムも個性的に再現されているのではないでしょうか。

揃えて並べると壮観なので、ぜひあなたの「ジム・コレクション」を増やしてください。私は、今後も続くであろう「ジム・バリエーション」をこれからも追っていきます!

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ポッチ
Writer
ポッチ
ガンプラレビューサイト「ポッチのガンプラ+」の管理人でガンダムマニア。都内で出版・コンサル系の会社を経営しております。ガンプラを愛し、ガンプラを組むのが生きがい。特に新旧キットの比較レビューが好きで、ガンプラの進化を研究しています。
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牧野裕幸(編集部)
Editor
牧野裕幸(編集部)
アイテム情報誌「GetNavi」や映像エンタメ情報誌「DVD&Blu-rayでーた」(当時)の編集者を経て「価格.comマガジン」へ。スティック&ロボット掃除機、コーヒーメーカー、扇風機、電動歯ブラシ、電気ケトルなどの白物家電のほか、AV機器や加熱式タバコを担当しています。LOVE, LINKIN PARK.
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