こんにちは、ガンプラマニアのポッチです! 「ポッチのガンプラ+」というブログで、日々ガンプラレビューを更新しています。
今回は2024年1月26日に公開された劇場版「機動戦士ガンダムSEED FREEDOM」に登場する新たなるジャスティス「イモータルジャスティスガンダム」を、過去に発売された1/144スケールの“ジャスティス系”と比較し、どこが変化しているのかを徹底解説します!
比較するのはこの3体。「RG 1/144 ジャスティスガンダム」(左/以下、「初代ジャスティス」)、新作の「HGCE 1/144 イモータルジャスティスガンダム」(中央/以下、「イモータル」)「HGCE 1/144 インフィニットジャスティスガンダム」(右/以下、「インフィニット」)です。ちなみに、左の「初代ジャスティス」だけ塗装後の状態
注:劇場版映画「機動戦士ガンダムSEED FREEDOM」については詳しく触れていませんが、一部ネタバレだと感じられる部分を含みますので、作品を未鑑賞の方はお気をつけください
「HGCE 1/144 イモータルジャスティスガンダム」。劇場公開日と同じ2024年1月26日に発売されました。価格は2,640円(税込)
まず設定をおさらいすると、「イモータルジャスティスガンダム」とは、「インフィニットジャスティスガンダム」の運用データとオーブの可変技術を使用して設計されたモビルスーツ。「ライジングフリーダムガンダム」と共通のフレームが採用された“兄弟機”に当たり、同日発売されたガンプラ「HGCE 1/144 ライジングフリーダムガンダム」と共通のフレーム、共通のライフル、似たようなMA形態への変形機能が備わっているのが特徴です。
ちなみに、劇中のことにはあまり触れないようにしますが、「イモータルジャスティスガンダム」のパイロットが意外な人物だったのもサプライズでした……!
左から「RG 1/144 ジャスティスガンダム」「HGCE 1/144 インフィニットジャスティスガンダム」、そして新作の「HGCE 1/144 イモータルジャスティスガンダム」。以下の写真の並び順も同じです
今回は上の写真の3体を比較します。
「初代ジャスティス」は2003年にHG版も発売されていますが、最近のフォーマット「HG COSMIC ERA(HGCE)」版ではなく、古い「HG GUNDAM SEED版」のみ発売されています。そのため、今回は2012年に発売された「RG 1/144 ジャスティスガンダム」をチョイスしました。
「インフィニット」は最新フォーマット版の「HGCE」版が2020年に発売されているので、HGCE版を使用します。
後ろ姿を比較。背部ユニットが大幅に変化しています。「初代ジャスティス」はサブフライトユニット「ファトゥム-00」を、「インフィニット」は発展型「ファトゥム-01」を装備。「イモータル」は、「DF2Mk3 スカイダート リフターシステム」という高推力・運動性が向上したユニットを装備しています
頭部は似ていますが、「イモータル」はフェイスマスクがライトグレー1色に変更されており、トサカ部のデザインも変化しています
胴体を比較。成形色レッドの色合いが変化しており、「初代ジャスティス」はホワイト、「インフィニット」はグリーン、「イモータル」はブルーのラインが入っています
肩部を比較。「初代ジャスティス」のみ「バッセル・ビームブーメラン」が搭載されていて、引き抜いて手に持たせられます
腰部左右には武器をマウント。「初代ジャスティス」は「ラケルタビームサーベル」を、「インフィニット」は「シュペールラケルタビームサーベル」を装備。「イモータル」のみ一般的なサーベルではなく、「ヴィーゼルナーゲル ビームブーメラン」というブーメランをマウントしています
「イモータル」は従来風のサーベルは付属せず、近接武器が「ヴィーゼルナーゲル ビームブーメラン」のみなのが面白いです
こう見比べてみると「初代ジャスティス」はほか2体と大きく異なるデザインで、「インフィニット」「イモータル」と進化するにつれ、シャープでシンプルなデザインに推移していった印象を受けます。
「初代ジャスティス」はRGシリーズで発売されていますが、発売年が2012年ということで、HGCE版の2体と比べてしまうと、やはり可動面で劣ります。
「インフィニット」「イモータル」の2体には股関節の可動域拡大ギミックが導入されていて、SEED作品のモビルスーツらしい派手なアクションが再現できます。
「インフィニット」の股関節アクションがこちら。腰部リアアーマー(後ろ側のパーツ)を開き、股関節を引き出してロックできます
股関節を大きく開いたまま固定できるので、足回りの可動域が抜群に広い! 「インフィニット」の特徴的な「蹴りシーン」がキレイに再現できるので、ハッタリの効いたポージングが可能です
「イモータル」の場合、両脚の股関節の接続軸が個別で下にスライド可動します。このように根本部分を下げられるので、柔軟な動きをつけられます
「インフィニット」とは異なるギミックですが、こちらも派手なポーズ付けが可能!
次は武器を比較。
「インフィニット」「イモータル」には共通点がありつつ、加えて「イモータル」には「フラッシュエッジ4シールドブーメラン」という「ライジングフリーダムガンダム」が装備しているものに近いシールドが同梱します。
「インフィニット」と「イモータル」は、膝から爪先部にかけてビーム刃を展開できます。「インフィニット」では「グリフォン ビームブレイド」という名称でしたが、「イモータル」では「カルキトラ ビーム重斬脚」に名称が変化。「インフィニット」からの流用はないので、ビーム刃も新規形状です。「初代ジャスティス」には、このビームギミックは搭載されていません
「インフィニット」の蹴りシーンを再現!
発展機らしい共通点ですね
ライフルを比較。「ジャスティス」は「ルプスビームライフル」(上)を、「インフィニット」は「高エネルギービームライフル」(中央)を装備。「イモータル」は、「ライジングフリーダム」と同型の「高エネルギービームライフル」(下)を装備しています
イモータルジャスティス、「高エネルギービームライフル」で攻撃!
シールドも別形状で、「初代ジャスティス」は「対ビームシールド」を、「インフィニット」は「ビームキャリーシールド」を装備しています。「ビームキャリーシールド」はギミックが多彩で、上側のパーツを外して「シャイニングエッジ ビームブーメラン」として持たせたり、シールド表面の「グラップルスティンガー」を外して展開したりできます。「イモータル」のシールドは、投擲武装としても使用可能な大型シールド「フラッシュエッジ4シールドブーメラン」が付属
「イモータル」のシールドは、先端部にビーム刃を取り付け、単体で展示できます
「シールドブーメラン」を射出!
そして、今回筆者が比較していて特に感じたのが、背部ユニットの違いです。デザインはもちろん、ギミックも大幅に変更されています。
「初代ジャスティス」は、サブフライトユニットの「ファトゥム-00」を装備。これを取り外して、写真のように上に「初代ジャスティス」を乗せられます
「インフィニット」の「ファトゥム-01」は、「ファトゥム-00」よりも武装面の強化が図られており、ウイング先端にビーム刃を取り付けて「グリフォン2ビームブレイド」を展開できます
分離させ、グリップを持たせてぶらさがることも可能
いっぽう、「イモータル」の「スカイダート リフターシステム」はシンプルなデザインに落ち着いていますが、MA形態に変形できるのが最大の特徴です
こちらがMA形態。一部パーツを差し替える必要がありますが、簡単に切り替えられます
下部には「高エネルギービームライフル」と「フラッシュエッジ4シールドブーメラン」を取り付けます。専用のジョイントパーツが同梱するので、MA形態でもスタンドに対応
武器はもちろん、特に背部ユニットのギミックが大幅に変更されていました
これからどの「ジャスティスガンダム」を買おうか迷われている方向けに、“ジャスティス系”の1/144スケールキットについて補足や注意ポイントを解説します。
同日発売の「HGCE 1/144 ライジングフリーダムガンダム」と比較。今回の「イモータル」とはフレームとライフルが共通で、MA形態への変形ギミックもほぼ同じです。シールの量は「イモータル」のほうが少ないので、色分けについては「イモータル」の勝利といったところ
「インフィニット」については注意が必要! 「インフィニット」のHG版は2種類発売されていて、2003年に発売された「HG GUNDAM SEED」版と2020年に発売された「HG COSMIC ERA」版が存在します
アップで比較。最新版の「インフィニット」が欲しい場合は、間違って古い方を購入しないように、「HG COSMIC ERA」表記のものを選びましょう!
あなたはどの「ジャスティス」が好みでしたか?
新作「HGCE 1/144 イモータルジャスティスガンダム」については、同じ日に発売された「HGCE 1/144 ライジングフリーダムガンダム」よりシールの量が少ないので、普段塗装をしない方にはうれしい内容に仕上がっています。MA形態への変形はもちろん、可動域が広くてとても組みやすかったので、ガンプラ初心者にもおすすめです!
「RG 1/144 ジャスティスガンダム」は作りが古く、RGシリーズとはいえ「10年以上前に発売されたガンプラ」のため、関節がフニャついて自立が少し難しかったり、HGCEシリーズで実装されている股関節の可動ギミックがなかったりする点は少し気になりました。とはいえHGCEよりもパーツ数が多く、リアリスティックデカールも付属するので、立ち姿自体はかっこいい印象です。
「HGCE 1/144 インフィニットジャスティス」に関しては、色分けよし、高可動、ギミックが多いという、最新ガンプラと言われても違和感のないクオリティーで立体化されているので、今でもおすすめです!
ただ、2024年6月、劇場版「機動戦士ガンダムSEED FREEDOM」シリーズから「HGCE 1/144 インフィニットジャスティスガンダム弐式」も発売されるので、劇場仕様の「弐式」が欲しい場合はそちらが発売されるまで待つのもあり!