2016年12月7日、ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)がスマートデバイス市場に向けて新たなサービスを展開することを目的に設立したフォワードワークスが、コンテンツ発表会「ForwardWorks Beginning」を開催。2017年以降に配信を予定しているスマホ向けゲームアプリや、ソニーが開発中の新プラットフォーム「Project FIELD」へのコンテンツ提供などを発表した。ここでは、発表会で明らかになった新情報をまとめてレポートする。
フォワードワークスが12月7日に開催したコンテンツ発表会「ForwardWorks Beginning」
2017年春に配信を予定しているゴルフゲームアプリ「みんゴル」
トップバッターで紹介されたのは、国民的ゴルフゲーム「みんなのGOLF」のIPを使ったゴルフゲームアプリ「みんゴル」だ。今回、スマホ向けアプリとして新たに開発するにあたり、誰でも簡単に軽快ショットを打てること、いつでもどこでも楽しめることの2つに重きをおいて開発したということだ。事実、「みんゴル」では@タップ、Aひっぱる、Bはなすの3ステップで軽快ショットが打てるように操作体系を見直している。このほかにも、世界中のさまざまなコースを遊べたり、キャラクターのカスタマイズ機能を搭載することなども明らかになった。なお、開発はドリコムが担当し、ゲーム監修は「みんなのGOLF」チームが担当する。2017年春にiOS/Android向けに配信予定だ。
2017年夏に配信を予定しているアクションパズルゲームアプリ「勇者のくせにこなまいきだDASH!」
「勇者のくせにこなまいきだDASH!」は、破壊神となってダンジョンにやってくる勇者達を倒す「勇者のくせになまいきだ」シリーズのIPを使ったスマホ向けアプリだ。今回の作品では、タッチトスライドでブロックを3つ以上揃え、勇者達に魔物をぶつけて倒すというアクションパズルになっている。開発はSIEのジャパンスタジオが担当で、2017年夏にiOS/Android向けに配信予定。
発表会では、プレイステーションの懐かしの名作をスマートフォンでよみがえらせるという「リブートプロジェクト」も発表され、第1弾として「アーク ザ ラッド(仮)」と「ワイルドアームズ(仮)」の2タイトルが発表された。
プレイステーションの懐かしの名作をスマートフォンでよみがえらせる「リブートプロジェクト」。第1弾は、「アーク ザ ラッド(仮)」と「ワイルドアームズ(仮)」だ
「アーク ザ ラッド(仮)」は、「アーク ザ ラッド」の物語の続きを描く完全新作になる予定。開発にあたりオリジナルスタッフを再集結したということだ。今回の発表会では、ロゴと2種類のビジュアルの公開のみだったが、今から出来上がりが非常に楽しみだ。
今年シリーズ20周年を迎える「ワイルドアームズ」のリブートとして発表された「ワイルドアームズ(仮)」。こちらは歴代キャラクターたちが登場する完全新作になる予定とのこと。こちらも、初代「ワイルドアームズ」でトータルデザインやシナリオを担当した金子彰史氏が監修を務めるということで、かなり期待できそうだ。なお、現時点で「リブートプロジェクト」の2タイトルについては、配信時期、対応OSともに未定となっている。続報に期待したい。
このほか、「どこでもいっしょ」「パラッパラッパー」「ぼくのなつやすみ」といったプレイステーションを代表する名作タイトルのIPを活用したアプリを開発中であることも発表された。ゲームジャンルや配信時期等の詳細は発表されなかったが、「いずれもユーザーからの要望が非常に多かったタイトルで鋭意開発中。楽しみにしていただきたい」(フォワードワークス川口智基氏)とのことなので、後日発表される詳細情報にも要注目だ。
「どこでもいっしょ」「パラッパラッパー」「ぼくのなつやすみ」といったプレイステーションを代表するキャラクター達が活躍する作品もスマホ向けアプリとして展開予定とのこと
SIEのIPを使ったコンテンツ以外の作品としては、日本一ソフトウェアと共同開発で、「魔界戦記ディスガイア」シリーズと「夜廻(よまわり)」を使ったタイトルを開発中であることが明らかにされた。また、タイトルの詳細については触れられなかったが、スクウェア・エニックスと共同開発中であることも発表された。いずれも、フォワードワークスがパブリッシャーを担当するという。
日本一ソフトウェアとは、「魔界戦記ディスガイア」シリーズと「夜廻(よまわり)」を使ったタイトルを共同開発中
さらに発表会では、フォワードワークスみずから手掛ける新規IPタイトルの詳細も明らかになった。第1弾タイトルとして発表されたのは、「ソラとウミのアイダ」。尾道宇宙漁師育成センター女子部第一期候補生に選ばれた6人の少女たちを描いた作品で、原作・総監督は、「サクラ大戦」シリーズなどでおなじみの広井王子氏が務めるという。現在鋭意開発中で、「暖かくなったころにお試し版を出せるかも」(広井王子氏談)とのことだ。
発表会の最後には、ソニーと共同でカードゲームの新しいプラットフォーム「Project FIELD(プロジェクト フィールド)」を展開することが発表された。
ソニーと共同で展開を進めるカードゲームの新しいプラットフォーム「Project FIELD(プロジェクト フィールド)」
「Project FIELD」は、ソニーが開発中のスマートデバイスと連携する専用パッドを中心に、ICチップ内蔵のカード、スマートデバイス上で動くゲームアプリの3つの要素で構成されている。専用パッドにICチップ内蔵のカードをのせ、カードの種類や位置、向き、動きを読み取り、スマートデバイス上で動くゲームアプリに内容をリアルタイムに反映することで、これまでアーケードゲーム機でしか体験できなかったリッチなトレーディングカードゲームをより身近に体験できるようにするという。
なお、今後の展開については、専用パッドなどのハードウェアはソニーが、アプリなどのコンテンツについてはフォワードワークスが担当するとのこと。第1弾としては、レベルファイブ・バンダイと協力し、「妖怪ウォッチ」を使ったタイトルを提供する予定とのことだ。スマートデバイスを使った新世代の妖怪バトルに今後も目が離せそうにない。
みんゴル
©Sony Interactive Entertainment Inc. ©ForwardWorks Corporation
Developed by Drecom Co., Ltd.
勇者のくせにこなまいきだDASH!
©Sony Interactive Entertainment Inc. ©ForwardWorks Corporation
アーク ザ ラッド(仮)
©Sony Interactive Entertainment Inc. ©ForwardWorks Corporation
ワイルドアームズ(仮)
©Sony Interactive Entertainment Inc. ©ForwardWorks Corporation
魔界戦記ディスガイア(仮)
©Nippon Ichi Software, Inc
夜廻
©Nippon Ichi Software, Inc
ソラとウミのアイダ
©ForwardWorks Corporation