パラマウントベッドは、人それぞれに最適な睡眠を提供する新ブランド「Active Sleep(アクティブ スリープ)」を設立した。
第1弾として、スマホ操作で角度を変えられるベッド「Active Sleep BED(アクティブスリープ ベッド)」をはじめ、スマホ操作で硬さを変えられるマットレス「Active Sleep MATTRESS(アクティブスリープ マットレス)」、睡眠の状態を測定するボード「Active Sleep ANALYZER(アクティブスリープ アナライザー)」の3つの新製品を、2019年6月1日に発売する。
ベッド、マットレス(別売)、カバーで構成された「アクティブスリープ ベッド」。カバーは全6色で展開される
硬さが変えられる「アクティブスリープ マットレス」
日々の眠りを分析する高性能センサー「アクティブスリープ アナライザー」は、マットレスの下に敷いて使用。医療現場で培われたテクノロジーを搭載しており、心拍、呼吸、体動などからユーザーをモニタリングして眠りを採点する
介護ベッドの印象が強い同社だが、今回新ブランドから発売される製品は介護用ではなく、誰でも使えるベッドやマットレスだ。
「アクティブスリープ ベッド」は、「入眠時」「熟睡時」「起床時」それぞれの睡眠状態に合わせて角度が自動で変化するベッド。なお、自動運転には別売の「アクティブスリープ アナライザー」をマットレスとフレームの間に挟む必要がある。
入眠時のポジション。病院などで患者に行う「ファウラー位(仰向けで寝て上半身を30°ほど起こす)」という姿勢をヒントに設定されており、呼吸しやすく、入眠をサポートする
入眠時に角度をつけて眠った場合、本体はユーザーが眠ったことを感知すると、自動でゆっくりとフラットな状態に戻る。その速度は1分に1°ずつと、ユーザーの睡眠を妨げない。もし、フラットへ移行する動作の合間でユーザーの体動が起きた際はベッドを止めるなど、ユーザーとベッドの状態を常に見ながらベッドを制御するという。
熟睡するために必要な、自然な寝返りが打てるよう、睡眠中はフラットの状態を維持
そして、事前にスマホで設定した起床時刻に近づくと、ユーザーの眠りが浅くなった状態を感知して自動で10°背を上げ、心地よい目覚めを促す。
「アクティブスリープ ベッド」は、スマホのアプリで自由に操作することも可能。リラックスしたいときや、腰をラクな状態にしたいとき、あるいはむくんだ足をラクにしたときなど、その日の体調に合わせたポジションを用意している。
わかりやすいUIにデザインされた専用アプリを使えば、ベッドの上で寝たまま好きな角度に変えられる
「リラックス」ポジション。宇宙飛行士が無重力空間で全身の力を抜くと形成される自然な姿勢「中立姿勢」をヒントにしている。身体にかかる重力が変わり、水平に寝るよりも全身がラクに感じられる
「足楽」ポジション。足全体を20°上向きに上げた姿勢だ。むくみの原因となる下半身に溜まった体液を、上半身に流れやすくする
「腰楽」ポジション。平らな場所に仰向けに寝る姿勢は、足を伸ばすことで骨盤が引っ張られてしまう。そこで、背や膝に当たる部分の角度を少し上げると、骨盤にかかる力がゆるみ、腰がラクになる
介護ベッドを手がける同社らしく、「食事」ポジションも用意。日本人はベッドの上で食事する習慣はないが、この機能により生活習慣も変わりそうだ
「アクティブスリープ マットレス」は、ユーザーの身体を支える6つの部位ごとに、硬さを自在に変えられるマットレス。合計23本の「エアセル」を内蔵しており、それぞれに空気を送り込むことで、10段階で硬くしたり、やわらかくしたりできる。
ウレタン素材の間に23本の「エアセル」が挟まっており、「エアセル」内の空気を「ポンプ」で出し入れすることで、硬さが変えられる
身体の部位ごとに硬さを調節できるため、たとえば横向きの姿勢が好きな人は、肩の部分だけやわらかくして肩の出っぱりを吸収することで、心地よく眠れる。なお、本製品は実に100万通りの寝心地を実現しているという
「アクティブスリープ マットレス」のコントローラー。ちなみに、睡眠センサー「アクティブスリープ アナライザー」と組み合わせれば、「アクティブスリープ ベッド」と同じスマホのアプリでも操作可能だ
新ブランド「アクティブ スリープ」の製品の価格は以下の通り。
価格はすべて税別価格。赤字はフルセット
購入にはいくつかのセットがラインアップされている。
「アクティブスリープ ベッド」は、フレームのみの販売なので、使用には何かしらのマットレスが必要となる。同製品の対応マットレスとしては、シンプルモデル「スマートスリープ ベーシック」かウォーターマットレス「スマートスリープ アクア」、そして硬さをスマホで変えられる「アクティブスリープ マットレス」の3種類を用意。さらに、「アクティブスリープ ベッド」をスマホで操作したり、睡眠状態を管理したりする場合は、「アクティブスリープ アナライザー」が必要だ。
角度が自由自在に変えられる「アクティブスリープ ベッド」と、硬さを変えられる「アクティブスリープ マットレス」と、睡眠センサー「アクティブスリープ アナライザー」のフルセットの場合、シングルが43万円、セミダブルが54万円となる。
「Active Sleep」ブランド製品は、3月19日より同社ショールーム「パラマウントベッド 眠りギャラリー TOKYO」にて体験できるので、興味がある人はチェックしておきたい。
なお、スマホの操作アプリを使用する場合、「アクティブスリープ アナライザー」およびWi-Fiネットワーク、iOSかAndroidスマホが必要。Wi-Fiルーターがない場合、別売の手元スイッチを用意すれば、ベッドの基本操作は行える。
もうひとつ、「アクティブスリープ アナライザー」は一部の一般的なマットレスでも使用できる。しかし、2人以上で寝たり、ペットと一緒に寝た場合は測定できない恐れがあるので注意が必要だ。
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