ジダラキング

見た目はちょっとアレだけど……「背負える日傘」が猛暑も快適にしてくれそう!

「2024年の夏は猛暑確定」とのことなんですが、ここしばらく毎年そう言ってない!? という疑惑は晴れません。それ絶対昨年も聞いたわ!

実際に昨年の暑さも壮絶なものでして、アラフィフおじさんである「自堕落王(ジダラキング)」も凶悪な日差しに耐えかねて、ついに日傘デビューを果たしました。

太陽がギラギラと照りつける撮影当日は、日傘レビュー日和。日差しが本気でエグいため、今回ほとんどの写真が露出オーバーです

太陽がギラギラと照りつける撮影当日は、日傘レビュー日和。日差しが本気でエグいため、今回ほとんどの写真が露出オーバーです

「日傘は女性が使うものでしょ」という謎の固定概念にとらわれていたためにデビューが遅れてしまったんですが、いやー、使ってみると本当に快適。端的に体感温度が5〜10度ぐらい下がりますし、何より皮膚に感じる“ギラッ…!”という太陽の照りつけを完全にシャットアウトできると、歩いていても身体の負担が少なく、疲れにくいです。日傘、性別とか関係なく使うべし。

ただ、傘の構造上、差している間はどうしたって片手を取られてしまうのが面倒くさい。これ、何とかならないですかねー。

熱中症対策として、日傘はハンズフリーがいい!

……そんなの傘だから仕方ないよね、というのはごもっとも。なんだけど、暑いさなかだから水分補給は欠かせないし、身体を冷やすためにはアイスも食べたい。で、そのうえで日傘を差そうとすると、もうこの時点で手が3本必要になってくるじゃないですか。となるとサイボーグ化必須案件ということで、もしかして猛暑日の日傘は現行人類にはまだ早すぎたソリューションってことなんでしょうか?

日傘を差しながらアイスを食べつつ、ペットボトルのフタを開けようとしている図。明らかに手が足りていません

日傘を差しながらアイスを食べつつ、ペットボトルのフタを開けようとしている図。明らかに手が足りていません

「東京2020 夏季オリンピック」のときに小池百合子都知事(当時)がPRしていた、帽子みたいな「頭にかぶる日傘」という手もありますが、あれ、風にあおられるとすぐズレるし、首が絞まっちゃうという大きな弱点があります。それでも両手が空くのはやっぱりメリットがデカいので、そういう方向性で日傘のほうが気をきかせて進化してくれないものでしょうか。

でもハンズフリー日傘なら、アイスと水の両手持ちが余裕なんですよ。快適

でもハンズフリー日傘なら、アイスと水の両手持ちが余裕なんですよ。快適

ということで見つけたのが、サンコー「ハンズフリー背負える日傘」です。ポイントは、「かぶる」ではなくて「背負える」という部分。そう、かぶる日傘は頭と首の少ない面積で支えるので不安定ですが、リュックのように背負える日傘ならば背中が使えるので、支持面積は一気に大きくなります。急な強風にあおられたとしても、首がダメージ受けて大変、みたいな危険性も少なそう。そして何よりハンズフリー!

 「水のペットボトル」「アイス」「日傘」からなる熱中症対策の“聖なる三角形”が破綻なく成立しました。うれしい!

「水のペットボトル」「アイス」「日傘」からなる熱中症対策の“聖なる三角形”が破綻なく成立しました。うれしい!

サンコー「ハンズフリー背負える日傘」はどうやって装着する?

多少の風では小揺るぎもしない安定感は、背負いタイプならではと言えるでしょう。傘部分は極太のABS樹脂フレームで背面につながっているので、風圧を背中全体で分散して受け止められます。普通の日傘のようにハンドルを握った手だけで風圧を支えるのと比べたら、どれだけラクかは想像してもらえるのではないでしょうか。

サンコー「ハンズフリー背負える日傘」。名前のとおり、リュックのように背負って使います

サンコー「ハンズフリー背負える日傘」。名前のとおり、リュックのように背負って使います

ベビーカーの幌のような日傘部分は、左右に張り出した太い樹脂フレームで支えられています。かなり堅牢で、壊れそうな感じはほぼなし

ベビーカーの幌のような日傘部分は、左右に張り出した太い樹脂フレームで支えられています。かなり堅牢で、壊れそうな感じはほぼなし

背負うときはまずリュックのように肩紐へ腕を通し、腰のベルトバックルをはめて固定します。安定性アップのため、チェストストラップも胸の前で固定。そうしたら、傘部分を後ろから前へと展開します。要の部分に指を掛けるハンドルが付いているので、これをつかんでひねるように回すとやりやすいでしょう(慣れないとちょっと重いですが)。

このハンドルをつかんで下に回すと、折りたたまれていた傘が展開します

このハンドルをつかんで下に回すと、折りたたまれていた傘が展開します

ちょっと握力が必要なので、場合によっては傘を展開してから背負ったほうがラクかも

ちょっと握力が必要なので、場合によっては傘を展開してから背負ったほうがラクかも

最後に傘を張るためのベルトを固定。装着完了まで2〜3分ほどかかりましたが、慣れればもうちょい短縮できるかな……

最後に傘を張るためのベルトを固定。装着完了まで2〜3分ほどかかりましたが、慣れればもうちょい短縮できるかな……

最後に傘の前から垂れているベルトを胸元のバックルにパチンと挿し込んで、ほどよく傘が張るようにテンションを調整します。これをしておかないと、強風にあおられたときに傘が勝手にたたまれちゃうので要注意。

ともあれ、これで完成です……。うーん、正直、装着までの手順が多いため、ちょっと面倒くさくは感じてしまいました。ただ、傘をハンズフリーで安定して装着するためにはこれぐらいの固定が必要になる、ということなので、そこはトレードオフなのかも。

日傘がハンズフリーなことで助かる人は多いはず?

日傘としての性能は、UVカット率99.9%・UPF(紫外線保護指数)50+。これは、太陽光の下で皮膚が赤くなり始めるまでの時間を50倍以上遅らせるという数値で、評価上の最高数値です。ちなみにUVカット率というのは日本独自の規格で、紫外線遮蔽に関する世界基準はUPFのほう。ともあれ、これだけの性能があれば、まず日傘としてのクオリティーは十分でしょう。

外気温は33度ですが、日傘の中は27度。確実に涼しいです

外気温は33度ですが、日傘の中は27度。確実に涼しいです

画面の反射が抑制できるので、昼間の屋外でもスマホ画面が見やすいのもありがたい

画面の反射が抑制できるので、昼間の屋外でもスマホ画面が見やすいのもありがたい

直射日光バリバリの場所でハンディファンを使ってもムワッとした熱風が来るだけですが、日陰であればそれなりに涼しい風が届きます。つまり日傘とハンディファンはかなりの良コンボ。せっかく今は手が空いていることですし、強めのファンを手持ちで使ってみるのもおすすめです。

日陰の涼しい空気が送られてくるので、日傘+ハンディファンはおすすめ

日陰の涼しい空気が送られてくるので、日傘+ハンディファンはおすすめ

個人的にこの「ハンズフリー背負える日傘」が特に優秀だと感じたポイントが、傘を背負ったままで、さらにリュックが背負えるということ。傘を支えるフレームが肩から浮いているので、リュックの肩紐を肩に通すじゃまにならないんです。この構造はすごくよくできている! せっかく日傘の手持ちから解放されたんだから、カバンに片手を持っていかれるのはもったいないですし。

よく見ると、フレームが肩から浮いています。これならもしかして……!?

よく見ると、フレームが肩から浮いています。これならもしかして……!?

何の工夫もなく、スルッとリュックが背負えました。徹底的なハンズフリー思想!

何の工夫もなく、スルッとリュックが背負えました。徹底的なハンズフリー思想!

ハンズフリー日傘で助かるシチュエーションとしては、たとえば農作業とは相性がよさそう。農作業用の日除け帽子は頭からすっぽりかぶるタイプが多いですが、どうしても頭が蒸れてしまいがち。特に遮光性が高いものはその分だけ通気性が悪くなってしまい、脱いだときには「シャンプーした?」ぐらい、髪が汗でぐしょ濡れになっていることも。

対してこちらは、頭と傘に十分なスペースがあるため、蒸れはまったく気になりません。また、ベビーカーを押す親御さんにも便利かもしれません。

妻が管理している家庭菜園の水やり中。蒸れる農作業用の帽子より確実に快適です

妻が管理している家庭菜園の水やり中。蒸れる農作業用の帽子より確実に快適です

傘をたたむときは、左右の水色のボタンをグイッと押し込むことでロック解除。スルスルと簡単にたためます

傘をたたむときは、左右の水色のボタンをグイッと押し込むことでロック解除。スルスルと簡単にたためます

あとはもう、この見た目が結構ハードな装備を身につけて街歩きできる度胸がある? ない?
というところでしょう。正直言うと、「日傘を差す」ということだけにしては、さすがに装備が物々しいと言うか、ちょい大げさと言うか……。ついでにフレームの分だけ肩幅が広くなるので、たとえ傘をたたんだとしても、背負ったままで公共交通機関に乗るのは難しそう。しかしそこさえクリアする自信があるなら、快適に暑さをしのげるのは間違いありません。2024年の猛暑はぜひ、ハンズフリーで乗り越えましょう!

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きだてたく
Writer
きだてたく
最新の機能派文房具から雑貨・ファンシー系のオモシロ文房具まで、何でも徹底的に使い込んでレビューする文房具ライター。雑誌・WEBで文房具の最新情報や使いこなし記事を執筆するほか、文房具の楽しさを伝えるトークライブやワークショップなども全国各地で精力的に行う。最近は掃除機業界にも進出中!
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金原望弥(編集部)
Editor
金原望弥(編集部)
大学卒業後、出版社にて月刊誌の編集に従事。その後、カカクコムに入社し、ファッションメディア「TASCLAP」を経て、「価格.comマガジン」へ。腕時計やアウトドアを担当するZ世代エディターです。
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