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東京メトロやJR西日本など、鉄道会社が続々サービス開始

PASMOなど、交通系ICカードで乗れば貯まる! 「乗車ポイント」のお得な貯め方を解説

電車に乗るだけでポイントが貯まる「乗車ポイント」というサービスをご存じでしょうか?
今、このサービスを導入する鉄道会社が全国で増えています。乗車ポイントは、PASMOなどの交通系ICカードを利用してポイントを貯めるサービスのほか、ICカード機能搭載のクレジットカードを使って貯めるものもあります。

このサービスの魅力は、一度簡単な登録手続きを済ませてしまえば、乗車するだけでポイントが少しずつ貯まっていく点にあります。自分がよく使う路線のサービスを選ぶのが一番の大事な点で、外回りの営業マンや休日に電車でよく移動する、という人は利用を検討する価値は大いにあるでしょう。
今回はそんな乗車ポイントの始め方や貯め方を紹介します。
(本記事内の価格表記は基本的に税込です)
関連記事:「乗ると貯まる鉄道版マイル! JR東日本『乗車ポイント』のお得な乗り方研究」

乗車ポイントは、定期券区間外で利用したときに貯まる

乗車ポイントのサービスは全国各地で実施されていますが、共通するのは、交通系ICカード(ICカード機能搭載のクレジットカードも含む)を使い、定期券の区間外で乗車したときにポイントが貯まっていく点です。
それでは、乗車ポイントの代表的なサービスを6つピックアップし、それぞれの貯め方などを紹介します。

1.東京メトロ「メトポ」

東京メトロは2018年3月から、PASMO定期券やPASMOを利用して、同社の路線に乗車すると「メトポ」というポイントが貯まるサービスを始めました。入会費、年会費は無料です。サービスを開始する手順は、以下の2つのステップを踏めば完了です。

(1)仮登録:東京メトロのHPで名前や住所、電話番号などを入力
(2)本登録:PASMOを持参し、東京メトロの各駅に設置された多機能券売機で本登録。この際、仮登録で発行された「お客様番号」と「駅パスワード」が必要になります。
本登録が完了すれば、登録したPASMOで乗車するたびにポイントが貯まっていきます。

登録したPASMOで乗車すれば、平日1日3P、土日祝日は1日7P獲得

続いては、ポイントの貯まり方を紹介します。メトポのポイント付与のルールは以下の3通りです。
(1)デイリーポイント:平日に乗車すると1日あたり3P付与
(2)ホリデーポイント:土日祝日に乗車すると1日あたり7P付与
(3)ボーナスポイント:1か月に10回乗車するごとに、10P付与

冒頭で紹介したとおり、定期券区間内は対象になりません。また1日に複数回乗車しても、(1)と(2)のポイントが付与されるのは1回のみ。ただし(3)については、乗った回数だけ計算の対象になります。

たとえば、都内の営業マンが平日の計15日間に1日2回(計30回)、土日祝日の計5日間に1日2回(計10回)東京メトロの路線を利用した場合、1か月間にもらえるポイントは以下のとおりです。
デイリーポイント:45P(3P×15日間)
ホリデーポイント:35P(7P×5日間)
ボーナスポイント:40P(計40回乗車で計算)
合計:120P
これを1年間続けた場合、貯まるポイントは1,440Pになります。

貯めたポイントは10P=10円でPASMOにチャージできる

貯めたポイントは多機能券売機で「10P=10円」でPASMOにチャージでき、電子マネーとして使うことができます。4月1日から翌年3月末までに獲得したポイントの有効期限は、獲得した翌年度の3月末日までになります。

東西線をオフピークに利用すると、ボーナスポイントも

さらに東京メトロは現在、ラッシュ緩和を目的として、平日限定で下記のプロジェクトも実施しています。
東西線オフピークプロジェクト(2020年3月31日終了予定)
東西線の指定する駅の改札から、午前5時40分〜7時30分、8時40分〜10時30分に入場するなどした場合、10P〜25P付与
※ポイント付与は1日1回のみ

このプロジェクトは公式サイトでのエントリーが必要になります。また、通常のメトポのサービスは定期券区間内は対象外でしたが、こちらはPASMO定期券の利用者も対象になります。非常にポイントが貯まりやすいキャンペーンなので、通勤などで東西線を使っている人はエントリーしてみましょう。
参考:東京メトロ「メトポ」

2.東京都交通局「ToKoPo」

東京都交通局は、東京メトロより早い2011年から、乗車ポイント「ToKoPo」のサービスを始めています。「ToKoPo」は東京都交通局が運営する以下の交通機関を利用するとポイントが貯まる仕組みになっています。
・都営地下鉄4線(大江戸線、浅草線、三田線、新宿線)
・都電荒川線
・日暮里・舎人ライナー
・都営バス

サービスを始めるには、WEBで申し込みをした後、郵送で送られてくる会員カードとPASMOを都営地下鉄の各駅に設置されたポイントチャージ機で登録する必要があります。

PASMOを使い都営地下鉄などに乗車。平日1回2P、土日祝日1日あたり「+2P」

「ToKoPo」のポイント付与のルールは以下の3種類です。
(1)基本ポイント:平日に都営地下鉄、日暮里・舎人ライナーへの1回の乗車につき2P、都電荒川線は1P付与。都営バスは付かない。
(2)土休日ボーナスポイント:土日祝日に都営地下鉄、日暮里・舎人ライナーに乗車すると基本ポイントに加え、1日につき2P付与。都電荒川線と都営バスは付かない。
(3)乗り継ぎボーナスポイント:4つの交通事業者のうち、2つ以上に乗り継ぎした場合、1日2P付与

メトポとの違いは1日1回という上限がなく、基本ポイントが乗るたびに付与される点です。貯めたポイントは「10P=10円」で、PASMOにチャージできます。ポイントの有効期限は、獲得した翌年度の3月末日までになります。1枚のPASMOで「メトポ」と併用して貯めることもできるので、都営の交通機関を使う機会がありそうなら、「ToKoPo」に登録しておくとよいでしょう。
参考HP:東京都交通局「ToKoPo」

3.東急電鉄「乗ってタッチTOKYU POINT」

東急電鉄は、東急線や東急バスを利用すると「TOKYU POINT」が貯まる「乗ってタッチTOKYU POINT」というサービスを実施しています。このサービスを使うにはまず、東急線各駅の券売機で、持っているPASMOやSuicaを登録。そのPASMOで東急線や東急バスに乗った後、東急百貨店などに設置された専用端末にタッチすると、「TOKYU POINT」を1日10P貯めることができます。こちらも定期券の区間内は対象外になります。

東急線や東急バスに乗車後、専用端末にタッチすると1日10P獲得

東急電鉄のグループ会社、東急カードが発行しているクレジットカードなら、定期券の購入でも「TOKYU POINT」を貯められます。たとえば、PASMO機能が付いている「TOKYU CARD ClubQ JMB PASMO」(年会費1,100円、初年度無料)なら、「1か月」「3か月」「6か月」の定期券を購入すると購入額の1%分が付与されます。

そして、東急電鉄は全国でも珍しい有効期限が1年間の「いちねん定期」(東急線の駅を発着駅とすることが条件)を発売していますが、こちらでは3%に大幅にアップします。たとえば、東急東横線における横浜から渋谷までの「いちねん定期」の料金は107,030円。このカードで支払えば、一挙に3,210Pを獲得することができます。オートチャージの機能も付いており、200円ごとに2P(2円相当)貯まります。

貯めた「TOKYU POINT」は「10P=10円」でPASMOにチャージできます。東急百貨店をはじめとした、東急グループの各店で優遇を受けられるのも、東急線沿線に住んでいる方には魅力になるでしょう。
参考HP:東急電鉄「電車・バスで貯める」

TOKYU CARD ClubQ JMB PASMO
発行元/東急カード
国際ブランド/Visa、Mastercard
年会費/1,100円(初年度無料)
ポイント/東急線の利用につき1日10Pなど

4.JR西日本「ICOCAポイント」

JR西日本は、同社発行のICカード「ICOCA」を利用してポイントが貯まる乗車ポイントのサービスを2018年10月から始めました。「ICOCAポイント」を貯めるには、「ICOCA」をJR西日本管内の駅に設置された自動券売機で登録する必要があります。
「ICOCAポイント」の獲得パターンは以下の2つに分かれます。

平日の午前10時〜午後5時などに、対象区間を4回以上利用で運賃の最大50%分のポイント獲得

(1)時間帯指定ポイント
京阪神地区の一部が対象で、平日の午前10時〜午後5時、もしくは土日祝日の終日に対象エリアの改札を入場、あるいは出場することが条件になります。34の対象区間(グループ)が設定されていますが、同じ区間を4回以上利用すると、4回目以降は毎回30%、もしくは50%のポイントが還元されます。還元率は区間ごとに決められています。

たとえば、「京都〜大阪」の片道運賃は570円で、ポイント還元率は50%に設定されています。この区間を1か月に5回乗った場合、4回目と5回目に285Pずつ、計570ポイント獲得できる計算になります。

同一の運賃区間を11回目以降の利用1回ごとに、運賃の10%分ポイント獲得

(2)利用回数ポイント
こちらはICOCAが使えるエリア全体が対象になります。1か月間の同一運賃区間で、11回目以降の利用1回ごとに、運賃の10%のポイントが貯まります。たとえば、「大阪〜京橋」と「大阪〜西九条」は運賃が160円と同じなので、この両区間を6回ずつ乗車した場合、11回目と12回目に16Pずつ、計32P貯まる計算になります。

上記2つのサービスともに、定期券の区間内はポイント付与の対象外です。仕組みは複雑ですが、特に時間帯指定ポイントは、運賃の最大50%のポイントを貯めることができ、使い方によっては非常にお得なサービスです。貯めたポイントは、ICOCAにチャージして、運賃や買い物などに利用できます。
参考HP:JR西日本「ICOCAポイントを貯める!」

交通系クレジットカードで貯められる乗車ポイント

これまで、交通系ICカードの利用で貯まる「乗車ポイント」のサービスを中心に紹介してきました。続いては交通系ICカード機能が搭載されたクレジットカードを使って貯められる「乗車ポイント」のサービスを紹介します。

5.東京メトロ「メトロポイント」

東京メトロは上で紹介した、「メトポ」とは別に「メトロポイント」という乗車ポイントのサービスを導入しています。メトポはPASMOのみで貯められましたが、メトロポイントを貯めるにはクレジットカードが必要で、そのひとつがPASMO機能が付いた「To Me CARD Prime PASMO」になります。このカードは東京メトロと提携して、三菱UFJニコスまたはJCBが発行しているカードで、年会費は2,200円(初年度無料)です。

名称が似ており少し複雑ですが、「メトロポイント」と「メトポ」は別のサービスで、登録さえすれば、このカード1枚で「メトロポイント」と「メトポ」という2つの乗車ポイントを貯めることができます。メトロポイントもメトポ同様、「10P=10円」でPASMOにチャージできます。ただ合算はできず、チャージも別々に行う必要があります。

「To Me CARD Prime PASMO」利用で、1乗車ごとに平日は10P、土日祝日は20P獲得

「To Me CARD Prime PASMO」では、東京メトロを利用すると以下のようにメトロポイントが付与されます。
平日:1乗車ごとに10P
土日祝日:1乗車ごとに20P
(いずれも定期券の区間は対象外)
1日の上限がなく1回の乗車ごとにポイントが付与されるので、効率よく貯めることができます。

たとえば平日の計15日間に1日2回(計30回)、土日祝日の計5日間に1日2回(計10回)利用すると、メトロポイントが、
平日:10P×30回=300P
土日祝日:20P×10回=200P
1か月間の合計で500P、年間で6,000P貯まる計算になります。

さらに搭載したPASMOで支払えば、東京メトロ駅構内の対象店舗で、メトロポイントが200円ごとに1P、自動販売機で100円ごとに1P貯まります。オートチャージの際には、カード会社発行のポイント(1P=5円相当)が1000円ごとに1P(5円分)貯まります。定期券購入の際には1,000円ごとに、メトロポイント5Pとカード会社発行のポイント1P貯まります。

To Me CARD Prime PASMO
発行元/三菱UFJニコス、ジェーシービー
国際ブランド/Visa、Mastercard、JCB
年会費/2,200円(初年度無料、年間50万円以上の利用で翌年度無料)
ポイント/1乗車につき平日10P、土日祝日20Pなど

6.小田急電鉄「小田急乗車ポイント」

小田急電鉄の「小田急乗車ポイント」は、PASMO機能が付いたクレジットカード「OPクレジット」で貯めることができます(オートチャージの設定が必要)。小田急電鉄が発行しており、年会費は550円(初年度無料)です。前年度に1度でも利用すれば、年会費無料となります。

「OPクレジット」利用で、1か月の運賃合計額の最大7%分のポイント獲得

このカードを利用して、小田急線に乗ると、月間の乗車金額に応じて、最大7%の小田急乗車ポイントを貯めることができます。

乗車ポイントの算出方法は以下のとおりです。
「1か月の対象運賃総額」×「ポイント付与率」
1か月の対象運賃総額には、定期券の区間は含まれません。ポイント付与率は、定期券の対象区間外の1か月の運賃合計額に応じて、以下のとおりに決まります。

1,360円〜:1%
5,000円〜:2%
10,000円〜:3%
15,000円〜:5%
20,000円〜:7%

たとえば1か月間で、定期券区間外で10,000円分乗車した場合、ポイント付与率は3%になるので、10,000円×3%=300P、20,000円ならポイント付与率は7%になり、20,000円×7%=1,400P貯まる計算になります。貯まった小田急乗車ポイントは自動的に小田急ポイントに変換され、カードに貯まっていきます。

このほか、PASMOへのオートチャージで小田急ポイントが1,000円ごとに5P貯まるほか、小田急線駅構内の対象店舗でPASMOを使えば、毎月の購入金額の1%分が貯まります。貯めた小田急ポイントは、小田急百貨店をはじめとした小田急ポイントサービスの加盟店やロマンスカーの特急券購入時に「1P=1円」で利用できます。ただし、PASMOにはチャージできない点はデメリットと言えるでしょう。

OPクレジット
発行元/小田急電鉄
国際ブランド/Visa、Mastercard、JCB
年会費/550円(初年度無料、年間1回の利用で翌年度無料)
ポイント/1か月の運賃合計額の1〜7%

「乗車ポイント」を導入している主な鉄道会社

ICカードによる「乗車ポイント」のサービスを実施している、全国の主な鉄道事業者は以下のとおりです。皆さんが普段利用している交通機関で実施していないか、確認するとよいでしょう。ここでは6つのサービスを紹介しましたが、札幌市営地下鉄のSAPICAでは運賃の10%が還元されるなど、ポイントの貯まり方はさまざまですので、その点もよくチェックしておきましょう。

【北海道】
対象の交通機関:札幌市営地下鉄、札幌市電 必要なICカード:SAPICA
【東北】
対象の交通機関:仙台市地下鉄 必要なICカード:icsca
【関東】
対象の交通機関:東京メトロ 必要なICカード:PASMO
対象の交通機関:都営地下鉄、都電荒川線、日暮里・舎人ライナー、都営バス 必要なICカード:PASMO
【中部】
対象の交通機関:名古屋鉄道、名古屋市営地下鉄 必要なICカード:manaca
【関西】
対象の交通機関:JR西日本 必要なICカード:ICOCA
対象の交通機関:阪急電鉄、阪神電車など 必要なICカード:PiTaPa
【九州】
対象の交通機関:JR九州 必要なICカード:SUGOCA
対象の交通機関:西日本鉄道 必要なICカード:nimoca
対象の交通機関:福岡市地下鉄 必要なICカード:はやかけん

まとめ

私の周りでは、在宅やサテライトオフィスで仕事をする人が増え、週に5日、毎日必ず同じ場所に、同じルートで通勤する、という人が減りつつあるように感じます。乗車ポイントのサービスは、定期券の区間内で乗車してもポイントが付与されません。しかし、上記のような働き方が一層浸透していけば「定期券を購入せず、乗車ポイントを獲得したほうがメリットが大きい」という状態が生まれるかもしれません。
そういった意味で、今後、働く場所の柔軟性が増していくほどに「乗車ポイント」の注目度も高まっていくのではないかと感じています。

菊地崇仁

菊地崇仁

北海道札幌市出身。98年に法政大学工学部を卒業後、日本電信電話株式会社(現NTT東日本)に入社。02年に退社後、友人と起業したシステム設計・開発・運用会社を経て、06年にポイント交換案内サービス「ポイ探」の開発に携わり、11年3月代表取締役に就任。以後、ポイント、クレジットカード、マイレージに関する豊富な知識を生かし、テレビや雑誌等でも活躍中。

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