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気になる登録方法やスケジュール、対象の決済サービスは?

誰もが対象! マイナンバーカードで25%、最大5,000円還元の「マイナポイント」を徹底解説

オンラインでの確定申告の手続きや、身分証明書として利用できるマイナンバーカード。存在は知ってはいるけど、持っていない、という人も多いかもしれません。それもそのはず。2016年に交付がスタートしましたが、発行された枚数は1965万枚(2020年2月25日時点)。国内の全住民で割った取得率は約15%で、6人に1人程度しか持っていない計算になります。

こうした中、普及を進めようと総務省がキャッシュレス決済事業者と連携し、マイナンバーカード保有者を対象にポイント還元を行います。「マイナポイント事業」と呼ばれるもので、2020年9月から2021年3月末までの7か月限定で実施されます。還元率は25%、20,000円分の買い物での利用・チャージに対し1人あたり5,000ポイント(5,000円相当)が付与されます。所得や年齢などの制限もなく、誰もが対象となる事業ですが、その概要と、ポイントをもらうために今から準備するべきことを総務省の担当者に取材し、まとめました。

25%、1人あたり最大5,000ポイントが還元される「マイナポイント事業」

25%、1人あたり最大5,000ポイントが還元される「マイナポイント事業」

【1】マイナンバー記載のICチップ付き「マイナンバーカード」の取得が条件

まずは、マイナンバーカードの基本的な情報をおさらいしておきましょう。
行政の効率化を目的に、2016年から始まったのがマイナンバー制度です。同制度では、子どもからお年寄りまで、日本に住民票を持つ1人ひとりに12桁の個人番号(マイナンバー)が割り当てられ、税や社会保険などにひも付けられています。現在、任意ではありますが、銀行口座とのひも付けも進められています(証券口座とのひも付けは義務化)。

このマイナンバーに加え、氏名や住所、生年月日、顔写真が記載されたICチップ付きカードが、マイナンバーカードです。ICチップ内には、利用者が本人であることを証明する発行番号が保持されています。マイナンバーは日本に住民票を持つ人なら、必ず割り当てられますが、マイナンバーカードの取得は任意です。このカードを使って、税金の電子申告「e-Tax」を利用できたり、自治体によってはコンビニのマルチコピー機から、住民票などの公的証明書の発行ができたりします。2021年には、健康保険証としての利用もできるようになる予定です。

「マイナンバーカード」は自治体で申請。取得までに1か月程度

マイナンバーカードの申請方法は以下のとおりです。「5」で設定する暗証番号はマイナポイント利用に当たって必要になるので、忘れないようにしましょう。

1.マイナンバーの通知カードとともに送られてきた(マイナンバーカードの)交付申請書を用意
※交付申請書を紛失してしまった場合、住んでいる市区町村の窓口で本人確認書類を持参すれば再発行可能
2.交付申請書に記載のQRコードなどを使い、「スマートフォン」「パソコン」「郵便」「指定の証明書写真機」のうちのいずれかの方法で申請
3.申請から1か月後、市区町村から「交付通知書」が届く
4.交付通知書と本人確認書類を持参し、市区町村の窓口で受け取り
5.受け取りの際に4桁の暗証番号を設定
参考:「マイナンバーカード総合サイト」

マイナンバーカードは申請後、1か月程度で、住んでいる自治体で受け取ることができる

マイナンバーカードは申請後、1か月程度で、住んでいる自治体で受け取ることができる

【2】「マイナポイント事業」はマイナンバーカードの普及と、消費下支えが目的

それでは、本題の「マイナポイント事業」について、同事業を担当する総務省 マイナポイント施策推進室の理事官、東宣行さんへの取材をもとに、概要と準備するべき点を説明していきます。

国はポイント還元の原資として、2000億円を用意

「マイナポイント事業」は前述のとおりマイナンバーカードの普及とともに、東京五輪・パラリンピック後の消費下支えなどを目的に実施される事業です。大まかな流れは、
(1)マイナンバーカード保有者が、事業に登録されたキャッシュレス決済サービスをひとつ選択
(2)選んだ決済サービスを使って買い物、あるいはチャージ
(3)買い物、チャージ利用の2か月以内に25%、最大5,000ポイント(5,000円相当)が還元
※20,000円利用が上限

というものになります。予算規模は約2500億円。このうち、ポイント還元の原資として2000億円が用意されています。

「マイナポイント事業」は総務省がキャッシュレス決済事業者と連携し、実施する

「マイナポイント事業」は総務省がキャッシュレス決済事業者と連携し、実施する

国から直接ではなく、各決済事業者からそれぞれのサービスのポイントが付与

事業の仕組みを図にしたのが以下のものになります。

図を見てわかるとおり、ポイントは国から直接付与されるのではなく、決済事業者から付与される形になります。筆者も誤解していましたが、「マイナポイント」という名称のポイントが付与されるのではなく、PayPayなら「PayPayボーナス」、楽天ペイなら「楽天スーパーポイント」などと、付与されるのはあくまで自分が選択した決済事業者のポイント(残高)になります。買い物、チャージの際に決済事業者が独自の還元策を行っていれば、二重でポイントを獲得することも可能です。

【3】「マイナポイント」利用に当たり、必要な4つのステップ

「マイナポイント事業」利用に当たって、必要なステップは以下のとおりです。
【1】現在、実施可能:マイナンバーカードを取得
【2】現在、実施可能:マイキーIDを設定(発行)
【3】2020年7月1日〜2021年3月末:マイナポイント事業への申し込み(キャッシュレス決済サービスをひとつ選択)
【4】2020年9月1日〜2021年3月末:選択したキャッシュレス決済で買い物、チャージ
※利用の際、マイナンバーカードを持参したり、利用したりすることはない

現在できるのは【1】と【2】になり、【1】についてはすでに説明しました。【2】で出てくるマイキーIDは、各個人のマイナンバーカードに対応して発行されるもので、こちらも1人ひとり独自のIDが付与されます。マイキーIDの発行もマイナンバーカードが手元にあれば、以下のとおり、手軽に行うことができます。

1.「マイナポイント」アプリをインストール(Androidの場合、「JPKI利用者ソフト」もインストール)
2.マイナンバーカード発行時に設定した暗証番号を入力
3.マイナンバーカードをスマホでスキャン

申し込みが完了すれば、あとはチャージ、決済するだけでOK

パソコンでも同様にマイキーIDの発行が可能ですが、ICカードリーダーライターが必要になるので、スマホのほうが手軽に発行できるでしょう。このほか、マイキーID発行の専用端末を用意している市区町村であれば、窓口での発行も可能です。(端末設置の自治体は下記のサイト参照)
参考:「マイキーID設定支援実施自治体」

【3】のマイナポイント事業への申し込みは2020年7月以降のステップになりますが、このときに、自分のマイキーIDと希望する決済サービスひとつをひも付けます。これが完了すれば、あとはこの決済サービスを利用、もしくはチャージすれば、利用額の25%分(最大5,000P)が自動的に還元されることになります。

マイキーIDは、「マイナポイント」アプリ上で発行する

マイキーIDは、「マイナポイント」アプリ上で発行する

【4】対象のキャッシュレス決済サービスは?

どのキャッシュレス決済サービスが還元の対象になるのか、というのも気になるポイントです。QRコード決済、電子マネー、クレジットカードなどが対象となりますが、総務省が決済事業者の財務状況やサービスのセキュリティなどを審査し、要件を満たした決済サービスが登録されます。

決済サービスの登録の募集は、2020年3月末まで。2020年2月19日時点では、以下の事業者(サービス)の登録が発表されていますが、今後、さらに増えることが予想されます。担当者の東さんによると、現在は、QRコード決済や電子マネーなど前払い式の決済サービスがほとんどですが、クレジットカード会社からの申請も出されていると言います。

〈マイナポイント事業に登録されたキャッシュレス決済サービス〉※2020年2月19日時点、マイナポイント公式サイトから抜粋

【5】「マイナポイント」利用に当たり、覚えておきたい4つのポイント

事業を担当する総務省の東さんが「シンプルな制度設計を心がけた」と話すとおり、さほど複雑なことはありませんが、利用に当たり覚えておきたいポイント、注意点をまとめました。

ポイント1:予算の上限に達すれば、募集締め切りの可能性も

ポイント還元の原資として、国は2000億円の予算を用意しています。これを1人あたりの還元の上限である5000ポイント(5,000円相当)で割ると4000万。つまり、国は最大で4000万人の利用を想定していることになります。言い換えると、マイキーIDの発行数が4000万に達した(予算の上限に達した)段階で締め切る可能性があるといい、そのことは公式サイトにも明記されています。

ちなみに、2020年2月25日時点のマイキーIDの発行者数は14万人。4000万人との差は大きくありますが、「2020年1月下旬の時点では、1万2,000人程度の登録だったので、かなりの勢いで登録者数が増加している」(東さん)とのことで、ポイントを利用したい方は早めに手続きを行ったほうがよいでしょう。

ポイント2:所得制限や年齢制限はなし。ただしひとつの決済サービスで、ひも付けられるマイキーIDはひとつだけ

マイナンバーカードとマイキーIDは、子どもからお年寄りまで、日本に住民票のある人なら誰でも発行できます。そこで、気になるのは、今回の「マイナポイント事業」の対象者に何らかの制限を設けるかどうか、という点。これに対して、東さんは「所得や年齢などの制限は一切設ける予定はありません」と明言しました。

つまり、両親と子ども2人の4人家族の場合、1世帯で最大20,000ポイント(20,000円相当)の還元を受けられることになります。ただ気をつけたいのは、ひとつの決済サービスでひも付けられるマイキーIDはひとつのみ、という点です。たとえば、今回の事業の登録決済サービスである「Suica」には、1枚1枚に17桁のID番号が割り振られています。「JE305 0000 0000 0000」というID番号のSuicaにひも付けられるマイキーIDはひとつのみで、このSuicaに家族4人分のマイキーIDをひも付けることはできません。家族4人それぞれが、ひも付けるための決済サービスを準備する必要があります。

決済サービスへのチャージ、あるいは、買い物などでの利用が還元の対象になる

決済サービスへのチャージ、あるいは、買い物などでの利用が還元の対象になる

ポイント3:決済サービスごとに、還元の対象となる利用法が「買い物での支払い」か「チャージ」か定められる

今回の事業で還元の対象になるのが、「買い物での支払い」か「決済サービスへのチャージ」であることは説明しましたが、ひとつのサービスについて、還元対象になる利用方法はどちらかひとつになる予定です。

たとえば、
「決済サービスA」→買い物での支払いに利用したときにポイント還元
「決済サービスB」→チャージしたときにポイント還元
という条件が設定されていた場合、「決済サービスA」にチャージしても、あるいは「決済サービスB」で買い物をしてもポイント還元の対象とはなりません。

決済サービスごとに、どちらの利用が還元の対象になるかは、決済サービスを選択する2020年7月までには、公式サイトなどで公表されます。自分がどういったケースで使うのかをある程度想定して、選択したほうがよいでしょう。

ポイント4:「ポイント付与は2か月以内」「有効期限は3か月間」は担保

今回のマイナポイント事業で付与されるポイントは、登録した決済事業者のポイントであることを説明しました。ポイント付与のタイミングと、ポイントの有効期限については各事業者が任意で決めることになります。ただ、「ポイント付与は遅くとも利用後2か月以内」「有効期限は少なくとも3か月間」を保証することは決済サービス登録に際しての条件になるので、これは担保されることになります。付与されたポイントは、各決済事業者の加盟店で利用できます。

【6】まとめ:利用するなら、マイナンバーカードの早めの申請を

以上、総務省がキャッシュレス決済事業者と連携し、利用額の25%(5,000ポイント)を還元する「マイナポイント事業」の概要を説明しました。

同事業への参加にはマイナンバーカードの取得が必要になります。取得には1か月程度とされていますが、2020年9月に事業が始まると混み合い、さらに時間がかかることも予想されます。募集締め切りの可能性もあるので、マイナポイントの利用を考えている方は、早めの申請をしておいたほうが安心でしょう。

現在実施中の「キャッシュレス・ポイント還元事業」との混同に注意

自分のマイキーIDをひも付ける決済サービスをひとつ選択する必要がありますが、一度ひも付けると原則、変更はできないので、どのサービスが自分にとって利用しやすいのかを考慮して選択したほうがよいでしょう。なお、今回のマイナポイント事業は、経済産業省が主導して実施中の「キャッシュレス・ポイント還元事業」(2020年6月末まで)とは別の事業です。当然、対象となる決済サービスも異なってくるので、混同しないようにしましょう。

参考:「マイナポイント事業」公式サイト

価格.comマネー編集部

価格.comマネー編集部

投資・資産運用・保険・クレジットカード・ローン・節約に至るまで、マネーに関する情報を毎日収集。「知らないで損するなんてもったいない」をモットーに、読者のためになる記事を制作します!

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