三井住友カードを利用すると貯まる「Vポイント」は、主要コンビニや飲食店での大型ポイント還元や、2024年春に控える「Tポイント」との統合などから、今、最も勢いがあるポイントと言えるかもしれません。
とはいえ、既存の4大メジャーポイント(楽天、Ponta、d、PayPay)と比べると知名度はまだまだ。「興味はあるけどよく知らない」という人も多いと思います。そこでこの記事では、実際に三井住友カードを使っている筆者が、「Vポイント」のおトクな貯め方(8項目)や、便利な使い方(5項目)を紹介します。
「三井住友カード ゴールド(NL)」(右)と、本記事でも紹介する「Vポイント」をリアル店舗などの支払いに使える決済アプリ「Vポイント」(左)
まずは「Vポイント」の定義から。三井住友銀行の公式サイトによると、「Vポイント」は「SMBC(三井住友)グループ共通のポイント」と定義付けされています。
画像は三井住友銀行公式サイトより
皆さんご存じのとおり、SMBCグループは、「三井住友銀行」「SMBC信託銀行」「三井住友カード」「SMBC日興証券」などを擁する複合金融グループです。VポイントはSMBCグループ内の三井住友カードや三井住友銀行で貯まるほか、消費者向けローンの「プロミス」を手がける「SMBCコンシューマーファイナンス」でも貯まるようになるなど(後述)、SMBCグループ共通のポイントとしての存在感が高まっています。ポイントの管理・運営は、三井住友カードが担っています。
複合金融グループのSMBCグループ。「Vポイント」はグループ内の「三井住友カード」が管理、運営しています。画像はSMBCグループ公式サイトより
読者の中には、かつて、三井住友カードと三井住友銀行で「Vポイント」とは違うポイントが貯まっていたことを覚えている人がいるかもしれません。
■三井住友カードの「ワールドプレゼント」
まず三井住友カードですが、かつては「ワールドプレゼント」というポイントプログラムを採用していました。「ワールドプレゼント」は、1ポイント=5円相当の価値があり、カード利用額1,000円に対して1ポイント貯まる仕組み。つまり還元率は「0.5%」でした。
しかし、1,000円未満ではポイントが貯まらない点や、「1ポイント=5円相当」という景品交換時のわかりにくさなどから、ポイントとしての使いにくさを指摘する声も一部にはありました。
■三井住友銀行の「SMBCポイント」
三井住友銀行には、「SMBCポイントパック」というユーザー向けの優遇サービスがあります(2023年11月で新規受付停止・「貯め方8」で詳述)。現在は、一定の条件をクリアすることで、同行を利用する際の各種手数料が無料になったり、「Vポイント」が貯まったりするサービスになっていますが、以前は違う仕組みでした。
三井住友銀行の公式サイトによると(※)、同行はまず2002年に、SMBCポイントパックの前身となる「ワンズプラス(One’s plus)」というユーザー向けの優遇サービスを導入。当初は顧客との継続的な関係性構築を目的に、住宅ローンや預金残高に応じたポイント付与が行われていました。
その後、2008年に「SMBCポイントパック」にリニューアルされ、徐々に「銀行での取引に応じてポイントを付与」する仕組みに変更。2018年以降は、インターネットバンキングへのログインなどのデジタルでの取引で「SMBCポイント」が貯まる仕組みになります。貯まったSMBCポイントは、同行での振込手数料に充てたり、景品に交換したりできる仕組みでした。
※出典:「ポイントサービスの取り組み」(三井住友銀行)
https://www.smbc.co.jp/kojin/special/inside/vpoint/
このように、同じグループでありながら、クレジットカードと銀行で別々のポイントが貯まる状態が続いていたわけですが、2020年6月、グループ共通のポイントサービスである「Vポイント」にリニューアルされ、2つのポイントが統合されることになりました。これにより、三井住友カード、そして三井住友銀行で貯めたポイントを合算できるようになり、また、ポイントの使い道も、「買いものの支払いに使える」など昨今のトレンドを意識した形に進化しています。
そして2024年春、「Vポイント」は、ポイントサービスの老舗である「Tポイント」と統合されます。新名称は「青と黄色のVポイント」(2023年12月時点)となり、名称は「Vポイント」、ブランドカラーは「Tポイント」を引き継ぐことになります。
この統合には、これまで「Vポイント」の課題として指摘されていた知名度の面でメリットがありそうです。2023年6月に合併後の新名称が発表された際には、SNSのトレンドワードの上位に一時「Vポイント」があがるなど、すでに一定の効果が出ているようにも思えます。
※「Vポイント」と「Tポイント」の合併については、当メディアの下記の記事でも詳しく紹介しています。
ここからは「Vポイント」の貯め方・使い方をご紹介します。
※本記事で紹介する方法は2023年12月時点の情報です。2024年春の「Tポイント」との統合によって、全国の「Tポイント」提携先でも貯めたり、使えたりするようになるとアナウンスされていますが、詳細がわかり次第本記事にも追記予定です。
「Vポイント」獲得の核となるのが、三井住友カードの利用です。三井住友カードのほとんどのカードで、200円の利用ごとに1ポイント貯まり、ポイント還元率は「0.5%」となります。一部、「三井住友カード プラチナプリファード」のように、年会費が高めに設定されている代わりに、基本の還元率が「1%」と高めに設定されているカードもあります。
「ワールドプレゼント」も基本の還元率は同じく「0.5%」でしたが、1,000円の利用で1ポイント(=5円相当)貯まる仕組みだったので、貯めやすさはアップしたと言えます。
三井住友カードの基本のポイント還元率は「0.5%」(一部例外あり)。写真は「三井住友カード ゴールド(NL)
三井住友カードのラインアップの中には、対象のコンビニ・飲食店で、タッチ決済で支払うとポイント還元率が上がるものがあります。リアルカードに付帯したタッチ決済機能で支払うと「5%還元」、カードをスマホに設定し、スマホのタッチ決済機能で支払うと「7%還元」です(いずれも通常分0.5%還元を含む)。
本サービスの対象カードには、「三井住友カード(NL)」「Oliveフレキシブルペイ」など、三井住友カードの主だった券種が含まれています。
また、対象のコンビニ・飲食店は下記のとおりです。以前は、コンビニやマクドナルドに限られていましたが、対象チェーンは増加傾向にあります。
「最大7%還元」対象のコンビニ・飲食店
セイコーマート、セブン-イレブン、ポプラ、ミニストップ、ローソン、マクドナルド、モスバーガー、サイゼリヤ、ガスト、バーミヤン、しゃぶ葉、ジョナサン、夢庵、そのほかすかいらーくグループ飲食店、すき家、はま寿司、ココス、ドトールコーヒーショップ、エクセルシオール カフェ、かっぱ寿司
対象店でタッチ決済を利用すると「最大7%還元」とかなりおトクになります(画像は三井住友カード公式サイトより)
街で利用する店舗をあらかじめ3つまで選んで登録しておき、その店舗で三井住友カードで支払うと、通常分の「0.5%」の還元に「0.5%」が上乗せされる特典もあります(一部のカードは対象外)。
対象店舗は「デイリーヤマザキ」などのコンビニや、「ライフ」「ヤオコー」などのスーパー、「マツモトキヨシ」「ココカラファイン」などのドラッグストアなど幅広い業種の約50店舗から選ぶことができます(2023年12月時点。商業施設内など一部対象外店舗もあります)。
よく行く店舗が対象店の中にある場合は、忘れずに登録しておきましょう。画像は三井住友カード公式サイトより
2021年6月に始まったのが、SBI証券で三井住友カードを使って投資信託を積み立てられる「三井住友カード つみたて投資」というサービスです。このサービスでは、毎月の積立額に応じて「Vポイント」が貯まります(一部カードは対象外)。
基本の還元率は「0.5%」ですが、「つみたて投資ポイントアップ」の対象カードの場合は還元率が上がり、ゴールドカードでは「1%還元」、プラチナカードでは「2%還元」、ポイント特化型のプラチナカードである「三井住友カード プラチナプリファード」と「Oliveフレキシブルペイプラチナプリファード」の場合は「5%還元」になります。なお、本サービスは、2024年1月から始まる「新NISA」の「つみたて投資枠」でも活用できます。
このサービスを利用するには、三井住友カードに加えてSBI証券の口座が必要です。三井住友カードとSBI証券の口座を同時に申し込むことも可能で、三井住友カードでのクレジットカード発行時、あるいは、SBI証券の口座開設時のいずれかで入力した情報を、他方の申し込みにも連携できます(※)。
※SBI証券口座の開設申込画面から申し込めるのは、三井住友カード(NL)、三井住友カード ゴールド(NL)、三井住友カード プラチナプリファードの3券種。
三井住友カードは、ネット証券最大手のSBI証券との関係性を強めています
特定のリアル店舗でもらえるポイントが増える「ココイコ!」というサービスもあります(一部店舗は、特典がキャッシュバックとなる)。事前にココイコ!のサイトから好きな店舗を選んでエントリー。エントリー期間は30日間有効で、その間にエントリーした店舗で三井住友カードを使って買い物をすると、通常よりも多くポイントがもらえます。
エントリーできるのは、「紀伊國屋書店」「ブックファースト」などの書店(いずれも+0.5%還元)、「タカシマヤ」「東武百貨店」などの百貨店・ショッピングモール(いずれも+1%還元)、「ビックカメラ・ソフマップ」「ジョーシン」などの家電量販店(いずれも+0.5%還元)をはじめ、スーパー、ファッション、インテリアなど幅広い業種がそろっています(2023年12月時点)。対象店舗は入れ替わることがあるようなので、定期的にアプリやサイトをチェックするといいでしょう。
「ココイコ!」の対象店舗や公式サイトで確認できます。画像は三井住友カードのスマホ版公式サイト
2021年12月に始まったユニークなサービスが「家族ポイント」です。これは、三井住友カードの本会員同士が「家族としてつながる(登録する)」ことで、対象店でのポイント還元率が上乗せされるサービスです。
このサービスに登録できるのは、本人と2親等内の人で最大9人(本人含め合計10人)まで。家族の中で誰かひとりが「代表者」となり、登録したいほかの家族を招待する仕組みで、生計が異なる家族でも登録できます。「家族ポイントに登録した人数×1%」分の「Vポイント」が上乗せされて付与されます。ただし、上乗せされるポイント還元率は最大で「+5%」まで。つまり、6人以上登録しても「+5%」以上にはならないのでご注意ください。
本サービスの対象店は、「貯め方2」で紹介した「対象のコンビニ・飲食店でのタッチ決済支払いで『最大7%還元』」と同じです。家族ポイントを利用する際、この「対象のコンビニ・飲食店でのタッチ決済支払いで『最大7%還元』」の対象カードを登録すると、両方のポイント還元が受けられ、計算上は「計12%還元」が可能となります。加盟店は限られているものの、うまく使うとかなりおトクなサービスといえます。
三井住友カード「家族ポイント」のポイント獲得イメージ。画像は三井住友カードのプレスリリースより
学生の人なら、2022年2月に始まった「学生ポイント」というサービスも見逃せません。これは、「サブスク」「携帯料金」「QRコード決済」という、若年層のユーザーが多いサービスに三井住友カードを使うと、通常より多い「Vポイント」が還元されるというもの。
たとえば、サブスクの場合、対象サービスは「Amazonオーディブル」「Amazonプライム」「DAZN」「dアニメストア」「Leminoプレミアム」「Hulu」「U-NEXT」「LINE MUSIC」となり、これらのサービスの支払いに対象の三井住友カードを使うと、通常のポイントに加えて、200円につき「+9.5%」分のVポイントが還元されます。
携帯料金の場合は「+1.5%」(対象サービスは「au」「povo」「UQ mobile」「docomo」「ahamo」「SoftBank」「LINEMO」「Y!mobile」「LINEモバイル」「y.u mobile」)。QRコード決済(対象サービスは「LINE PAY」)の場合は「+2.5%」となります。
学生ポイントの対象者は、対象カードを本会員として保有し、職業を「学生」と申告している人です。エントリーなどは不要で、対象サービスを利用している場合、自動で学生ポイントの対象になります。対象期間は、卒業予定年の12月末日までです。ただし、カードを家族会員として保有している場合や、「その他ご職業(副業)」で「学生」と申告している人は対象外となります。
「学生ポイント」は学生の人が対象のサービスで三井住友カードを利用するとポイント還元率がアップするサービス。画像は三井住友カード公式サイトより
なお、学生以外の人にもサブスクなど定期的な支払いを対象とした抽選のチャンスがあります。こちらは対象のサブスクや公共料金などの支払いに三井住友カードを使うと、「定期払いの利用件数」に応じて抽選券がもらえ、毎月最大10,000円分の「Vポイントギフト」が当たる抽選に参加できるというもの。
定期払いチャンスもエントリーなどは不要で、対象サービスへの支払いがあれば自動で抽選券付与の対象となります。学生ポイントと比べると、確実におトクになるわけではありませんが、下記のとおり対象となるサービスの数が多いので、該当する人は多いはずです。抽選だけでも参加しておいて損はないかもしれません。
定期払いチャンスの対象サービス(抜粋)
動画:Apple TV+、U-NEXT、Hulu、dアニメストア、DAZNなど
音楽:Apple Music、LINE MUSIC
携帯電話:NTTドコモ、au、LINEモバイル、SoftBankなど
新聞:日本経済新聞、毎日新聞デジタル、東京新聞など
そのほか、電気、ガス、水道など
※2023年12月時点
三井住友銀行の取引でも「Vポイント」が貯まります。同行で「Vポイント」を貯めるには、以前は、三井住友銀行の口座を持ち、同行の優待サービスである「SMBCポイントパック」と契することが条件でした。しかし、「SMBCポイントパック」は2023年11月に新規受付を停止。これに変わり、SMBCグループが提供する「Olive」という金融サービスを利用していることが、「三井住友銀行で『Vポイント』を貯める」条件になりました(※)。
※既に「SMBCポイントパック」に契約している人は引き続き銀行での各種取引で「Vポイント」が貯まります。
「Olive」は、三井住友銀行のキャッシュカード(銀行口座)、三井住友カードのクレジットカード、デビットカード、ポイント払いの4機能が集約された金融サービスです。「Olive」と契約すると自動でこれらのサービスが使えるようになるわけですが、「Olive」で作った銀行口座の場合、下記の各種取引で「Vポイント」が貯まります。
(スペックボックス)
三井住友銀行でVポイントが貯まる取引の例
・給与・年金受け取り口座として使用……毎月200ポイント
・1万円以上の預かり残高……毎月100ポイント
・SMBCダイレクトにログイン……ログイン1回につき5ポイント(月1回まで)
・投資信託の購入・自動積立……10,000円につき15ポイント
・外貨預金の預け入れ・自動積立……10,000円につき15ポイント
出典:https://www.smbc.co.jp/kojin/sougou/point-pack/howto/
※「Olive」については、当メディアの下記の記事でも詳しく紹介しています。
2022年2月より、SMBCグループのSMBCコンシューマーファイナンスが「Vポイント」を導入しました。同社は、消費者向けローンの「プロミス」を運営する企業です。プロミスアプリで会員サービスにログインすると「10ポイント」獲得(月1回まで)、また、プロミスのローンの返済で、利息分200円の支払いにつき1ポイントが貯まります(遅延利息は対象外)。
貯まった「Vポイント」は、「Vポイントアプリ」を使って1ポイント=1円で買い物に使えるほか、景品や他社ポイントに交換できます(後述)。また、プロミスで貯めた「Vポイント」を、三井住友カードや三井住友銀行で貯めた「Vポイント」と合算することもできます。
続いて、「Vポイント」の使い方です。大きく分けて5つの使い方があります。
昨年2021年2月、三井住友カードからスマホ用の決済アプリ「Vポイント」がリリースされました。これにより、保有しているVポイントを「Vポイントアプリの残高」にチャージすることで、「1ポイント=1円」で買い物に使えるようになっています。
買い物に利用できる場所は、クレジットカードの国際ブランドである「Visa」の加盟店と、電子マネー「iD」の加盟店で、いずれもリアル店舗においてスマホのタッチ決済で支払えます。また、Visaに加盟するネットショッピングでも使うことができます。「Vポイント」アプリの残高は、クレジットカードや銀行口座からチャージすることもできるので、「欲しい物があってもポイントが足りない」という場合でも困りません。
今のところ、通信系のスマホ決済(QRコード決済)にあるような、決済に対するポイント付与こそありませんが、Visa、iDという幅広い加盟店で気軽に支払いに使える点はメリットです。余談ですが、三井住友カードユーザーの筆者も、コンビニなどでちょっとした買い物をする際はこの方法で支払う機会が増えています。
三井住友グループのスマホ決済アプリとも言えるのが「Vポイント」アプリ。これを使うことでVポイントを1ポイント=1円単位で支払いに使うことができます。
これも昨年2021年3月に登場した比較的新しい使い方で、「1ポイント=1円」で三井住友カードの支払いに充当できるというもの。正確には、それまで存在していた「iDバリュー」(1ポイント=1円でiDの利用金額に充当)と、「キャッシュバック」(5ポイント3円で三井住友カードの支払いに充当)という2つの旧サービスが統合したもので、旧サービスと差別化するために「<新>キャッシュバック」という名称が採用されています。
<新>キャッシュバックを利用するには、保有している「Vポイント」をVpassアプリ上で<新>キャッシュバック用の「残高」に交換する必要があります。たとえば、当月25日にこの交換を行うと、翌月3日頃に残高への交換が終了。その月の支払いに自動的に充てられます。その際、カードの支払額が残高に満たない場合は、翌月に持ち越しされます。残高の有効期限は3か月です。
2021年3月に登場した<新>キャッシュバック。従来の2つのサービスの「いいとこ取り」をしたような印象を受けます。画像は三井住友カードの公式サイトより
2022年5月に始まったのが、「Vポイント」を「1ポイント=1円」でSBI証券での投資信託の買付代金として利用できる「Vポイント投資」というサービスです。ポイントは1ポイントから使え、現金との併用も可能です。
「Vポイント投資」は、「Vポイント」が貯まる三井住友カードを持っていることが前提条件で、かつ、下記のどちらかに該当する人が対象となります。
・三井住友カードのサイトや「Vpassアプリ」経由でSBI証券の証券口座を開設した人
・SBI証券の証券口座を持っている人で、「三井住友カード仲介口座」(「Vポイントが貯まる・使えるコース」)への変更手続きを行った人
これに加えて、「SBI証券Vポイントサービス」に登録することで、「Vポイント投資」が利用できます。
なお、「Vポイント投資」は投資信託のスポット購入にのみ使え、投資信託の積み立てには使えない点には注意が必要です。もし、投資信託の積み立てに「Vポイント」を使いたい人は、「貯め方の5」で紹介した「三井住友カード つみたて投資」を活用して三井住友カードで投資信託の積み立てを行いつつ、その利用代金を、「使い方の2」の「<新>キャッシュバック」で充当することで、実質的に「『Vポイント』で投資信託の積み立て」が可能です。
ユーザーからの要望が強かったという「Vポイント投資」が2022年5月にスタート
「Vポイント」は、「SMBCダイレクト」や「三井住友銀行アプリ(SMBCダイレクトの一部機能が利用できるアプリ)」で振り込む際の手数料の支払いに使うこともできます。1ポイント=1円で、振込手数料からの「3割引」「5割引」「全額割引」のいずれかが選択できます。
SMBCダイレクトおよび三井住友銀行アプリでの振込手数料
・三井住友銀行宛て……無料
・他行宛て(3万円未満)……165円
・他行宛て(3万円以上)……330円
最後が「交換」です。まず景品への交換ですが、専用窓口への電話や、専用サイト「Vpass」
上で行います。景品への交換に必要なポイントが不足している場合はクレジットカードでの決済も利用可能です。景品は毎年4月にリニューアルされます。
また、ギフト券や他社のポイントへの交換も可能です。ただし、三井住友カードの公式サイトには、他社ポイントへの交換レートは1ポイント=1円よりも低くなる旨の記載があるのでご注意ください。
Vポイントから交換できるポイント例(2023年12月時点)
・Amazonギフト券、Google Playギフトコード、Apple Gift Card
・楽天ポイント、dポイントなど(いずれも1Vポイント=0.8楽天ポイント)
・ANAマイレージ(1ポイント=0.5マイル)
※上記はいずれも500ポイント以上500ポイント単位より交換可能。
※カッコ内は交換レート。交換レートは公開されているもののみ記載。
三井住友銀行の公式サイトには、「Vポイント」の開発にあたり、他社のメジャーなポイントサービスの採用を検討したことや、その検討の結果、「SMBCグループならではの強みを活用」するためにグループ独自のポイント開発に舵を切ったとの記載があります(※)。
既にお伝えしたとおり、「Vポイント」は2024年4月に「Tポイント」と統合します。これにより、会員規模は単純計算で約1億4,600万人となり、会員数1億人超とされる「楽天ポイント」や「Pontaポイント」に匹敵する規模のポイントサービスが登場することになります(Tポイント1億2,600万人、Vポイント2,000万人の合算。2023年6月時点)。もちろん、アクティブに利用しているユーザーに限ればこの数はもっと絞られるでしょう。しかし、それを考慮しても、既存の4つのメジャーポイントに比肩する存在となる可能性は高いと考えられます。
昨今は、「ネット経済圏」「ポイント経済圏」などと称されるように、ポイントを核にして自社のサービスにユーザーを取り込む動きが活発です。ここ数年、貯めやすさ、使いやすさを断続的に改善してきた「Vポイント」。「Tポイント」との統合の先に、独自の経済圏確立となるのか? 今後もその動向は要注目と言えるでしょう。
※出典:「ポイントサービスの取り組み」(三井住友銀行)
https://www.smbc.co.jp/kojin/special/inside/vpoint/