東京都の「もっと!暮らしを応援TOKYO元気キャンペーン」が2024年12月11日から実施中です。こちらのキャンペーンでは、都内の対象店舗で指定のQRコード決済で買い物をすると10%分のポイントを還元するというもの。対象となるQRコード決済は、PayPay、楽天ペイ、au PAY、d払いの4サービスです。
期間は12月27日(金)までの予定でしたが、ポイント還元額が予算額に達する見込みとなったために、12月24日(火)午後11時59分に早期終了することが発表されています。
還元の上限は1サービスにつき3,000円相当(ポイント)と定められていますが、4つのサービスそれぞれで還元を受けられるため、最大12,000円相当のポイント還元を受けることが可能です。また、東京都民でなくても参加可能となっています。
東京都のこのキャンペーンは2024年3月にも実施され、参加した方もいらっしゃることと思いますが、あらためて利用にあたって覚えておきたい8つのチェックポイントをまとめました。
対象のコード決済で10%還元となる「もっと!暮らしを応援TOKYO元気キャンペーン」は、2024年12月11日からスタートしましたが、12月24日に早期終了となることが発表されています(画像は公式サイトより)
これまでも、全国各地の市区町村では地元事業者の支援を主な目的として、QRコード決済サービスと連携したキャンペーンが行われてきました(現在も実施されています)。
そんな中、「TOKYO元気キャンペーン」がひときわ話題になっているのは、ほかの自治体が行うものと異なり、対象店舗(後述します)が都内全域にわたり、還元を受けられるチャンスが多い点に理由がありそうです。
それでは、こうしたキャンペーンに初めて参加するという方向けに、押さえておきたいチェックポイントをまとめておきます。
参考HP:「もっと!暮らしを応援TOKYO元気キャンペーン」公式サイト
東京都のポイント還元キャンペーンの対象となる4つの決済サービス
各地の市区町村が決済サービスと連携して行っている還元キャンペーンは、地元の中小事業者の支援という側面が強く、大手やチェーン店舗の利用は対象外としているのが一般的です。
いっぽう、今回の東京都のキャンペーンは、公式サイトで「既に対象のQRコード決済を導入済の事業者は、原則、自動的にキャンペーンの対象となります」と明記、対象店からの除外を希望する場合のみ店側から事務局に連絡する仕組みとなっています。
このことから、基本的には大手やチェーン店舗も対象とする形になる見込みです。対象店舗は決まり次第、各QRコード決済のアプリなどで表示されるとのことです。
ただ、対象店舗であっても、ネット販売などのリアル店舗以外での決済はキャンペーンの対象外。また、国や自治体が運営する施設や医療機関、銀行などでの利用のほか、たばこや公共料金・税金の支払い、自動販売機の利用なども還元の対象外です。
2024年3月に実施したキャンペーンでは、筆者が都内の大手ドラッグストアで買い物をしたら10%分のポイントを獲得できました(写真左)。PayPayには、付与上限額までの残額を知らせるページもありました(写真右)
キャッシュレス決済と絡めた公的キャンペーンというと、国のマイナポイント還元事業を思い浮かべる方もいらっしゃることと思いますが、マイナンバーカードの登録が必要だった同事業と比べて、東京都のキャンペーンでポイント還元を受ける方法はいたってシンプル。
対象のQRコード決済サービスのアプリを事前にダウンロードしておき、決済できるようにしておけばOK(すでに利用している方は事前の準備は不用です)。
エントリー手続きなども不要で、12月11日以降に対象店舗で利用すると、後日、10%分のポイントが自動的にアプリ上で還元される仕組みです(還元されたポイントは買い物に利用できます)。
4つの決済サービスのダウンロード方法などは下記の各サービス公式サイトでご確認ください。
「PayPayを始めよう!」
「楽天ペイアプリのはじめかた」
「au PAY利用開始手順のご案内」
「d払いはじめてガイド」
なお、4つの決済サービスは、「PayPay=ソフトバンク」、「楽天ペイ=楽天モバイル」、「au PAY=au」、「d払い=NTTドコモ」といった形で携帯キャリアとの結びつきが強くありますが、どの携帯キャリアを使用していても関係なく、これらの決済サービスを使うことができます。
今回のキャンペーンは東京都が主催し、都の予算で行っていますが、都民以外でも参加可能となっています。近隣県に住んでいて、都内に通勤・通学をしている方も少なくないと思いますが、都内の対象店舗で指定の決済サービスを使えば還元を受けられます。
QRコード決済では、自身のスマホ上でバーコードを提示するか(写真上)、レジにあるQRコードを読み取るか(写真下)、いずれかの方法で決済を完了させます
今回のキャンペーンは10%還元で、1サービスあたりのポイント還元の上限は3,000円相当。つまり、期間中3万円を超える金額を決済しても、還元されるのは3,000ポイントで頭打ちとなります。特に家電などの高額な商品の購入を考えている場合、この点を留意しておいたほうがよいでしょう。
キャンペーンは12月27日(金)までの予定でしたが、ポイント還元額が予算額に達する見込みとなったために、12月24日(火)午後11時59分に早期終了することが発表されています。
各QRコード決済サービスは、登録した銀行口座から「残高」にチャージ、あるいは、クレジットカードをひもづけるなどしたうえで買い物に使いますが、決済サービスごとに還元の対象外となる支払い方法がある点も要注意です。
たとえば、PayPayでは、他社のクレジットカードを登録し、そこから支払うことができますが(2025年1月に廃止予定)、この支払い方法は還元の対象外。ほかのサービスでも、対象外の支払い方法があり、キャンペーンの公式サイトで詳しく説明しているのでチェックしておくとよいでしょう。
参考HP:「もっと!暮らしを応援TOKYO元気キャンペーン」利用者向けページ
なお、各QRコード決済では、
「PayPay→PayPayカード」
「楽天ペイ→楽天カード」
「au PAY→au PAYカード」
「d払い→dカード」
といった組み合わせで、系列のクレジットカードから残高にチャージしたり、支払い元に設定したりすることで、ポイント上乗せなどの特典を用意している場合があります。この機会にこうしたカードへの入会を検討するのもアリかもしれません。
いっぽう、クレジットカードや銀行口座の登録を考えていない場合、セブン銀行ATMで各QRコード決済の残高に、現金でチャージすることができるので(PayPayとau PAYはローソン銀行ATMでも可能)、こうした方法でキャンペーンに参加することもできます。
利用後、ポイントが還元されるタイミングも気になるところですが、これも各決済サービスで異なり、下記の予定となっています。
PayPay:支払いの翌日から起算して30日後に「PayPayポイント」を還元予定
au PAY:2025年1月末頃までに「au PAY残高」に還元予定
楽天ペイ: 2025年2月28日までに「楽天ポイント(通常ポイント)」を還元予定
d払い:2025年1月末頃より順次「dポイント(期間・用途限定)」を還元予定
いずれのサービスでも還元分のポイントはアプリ上で確認することができ、還元後は買い物で使うことができます。
ここまでは、東京都が主催する「TOKYO元気キャンペーン」について説明してきましたが、ユーザー拡大を見込めるこの機会に、決済サービス独自でクーポンの発行や特典を用意する動きも出てきています。
PayPayは期間中、「TOKYO元気キャンペーン」対象店舗となる予定の「ロフト」や「Zoff」などで買い物をすると、5〜10%分のポイントを上乗せで付与するクーポンを発行することを発表しています。
このクーポンを使えば、東京都からのポイントとは別に、上乗せで還元を受けられるといいます。
参考HP:「PayPayからのお知らせ」
以上、東京都が2024年12月11日から実施中の「もっと!暮らしを応援TOKYO元気キャンペーン」について紹介してきました(12月24日に早期終了となることが発表済みです)。
このキャンペーンの利点は、「指定の決済サービスを対象店舗で利用」というシンプルな動きをするだけで、10%のポイント還元を受けられる点にあります。都民、そして都内に行く機会の多い方にとって利用しやすい内容になっています。
筆者の場合、最初は普段メインで使っているPayPayから始め、上限の3,000ポイントの還元を受けた後は、サブで持っている楽天ペイの利用に移行しようと考えています。
このように、複数の決済サービスで上限のポイント獲得を狙っている方もいらっしゃると思いますが、慣れないサービスを使う場合、チャージや支払い方法などを事前に確認しておいたほうが、スムーズかもしれません。