2017年夏のスマートフォン新モデルの先駆けとして、ソフトバンクから4機種のスマートフォンが5月11日に発表された。この中から、ソニーモバイルのXperiaシリーズの最新モデル「Xperia XZs」を取り上げ、従来モデルとの違いや進化点などをまとめて紹介しよう。
他の通信キャリアに先駆けてソフトバンクから登場した「Xperia XZs」は、外見やCPUなど前機種「Xperia XZ」と共通する部分が多いものの、カメラやバッテリーの周辺などが強化された
ソフトバンクの2017年夏のスマートフォン新モデルは、「Xperia XZs」(ソニー)、「AQUOS R」と「AQUOS ea」(シャープ)、「DIGNO G」(京セラ)の4機種。今回取り上げるXperia XZsは、2016年秋冬モデルとして登場した「Xperia XZ」の後継モデルで、1080×1920のフルHD表示に対応する約5.2インチの液晶ディスプレイ「X Reality for mobile」を搭載し、ボディサイズは、約72(幅)×146(高さ)×8.1(厚さ)mm、重量約161gと、Xperia XZから変わりはない。ボディ裏面の素材も、神戸製鋼製のアルミ合金「ALKALEIDO」が継続して使われるなど、デザインの変更もほとんどない。
処理性能面でも、Xperia XZと同じクアッドコアCPU「Snapdragon 820 MSM8996(2.2GHz×2+1.6GHz×2)」を搭載し、ストレージも容量32GBから変更はないが、RAMの容量が3GBから4GBに増量されている。プリインストールされるOSは、Android 7.1だ。
このように、Xperia XZsは基本的にはXperia XZのマイナーチェンジモデルと言ってもよい製品だが、カメラおよびバッテリー制御の2点が強化されている。
カラーバリエーションは左から、アイスブルー、ブラック、ウォームシルバー、シトラスの4色だ
底面にUSB Type-Cポート(USB 2.0)を搭載
側面の指紋認証センサー一体型の電源ボタンもXperia XZから継続されている
Xperia XZsのメインカメラは、新開発の「Motion Eyeメモリ積層型センサー」を採用している。これは、撮影したデータを一次保存するキャッシュメモリーをイメージセンサーと一体化させることで、従来比で5倍の高速データ転送を実現したのが大きな特徴。これにより、通常の32倍となる秒間960コマ(解像度は1280×720)のスーパースロー動画の撮影が行えるほか、被写体の動きを感知して、シャッター操作より先に静止画撮影を自動で開始する「先読み撮影」機能が利用できる。高速で動く被写体を撮影する場合に生じるゆがみも抑えられている。
また、画素数が約2,300万から約1,920万に抑えられたため、イメージセンサー上の1画素あたりのサイズが約19%大きくなり、集光率がアップした。加えて、センサーが受信したアナログ信号をデジタル信号に変換する作業を多重化させることで、ADノイズを最大50%低減させており、暗所での撮影にもさらに強くなった。
メインカメラはわずかだが、レンズ部分がふくらんでいる
先読み撮影機能は4コマの撮影を行う。決定的瞬間を逃さずに撮影できそうだ
Xperia XZsに搭載されるバッテリーは、容量2,900mAhで、Xperia XZから変更はない。だが、待ち受け時間をより長くする「STAMINAモード」および、充電中にバッテリーにかかる負荷を軽減する「いたわり充電」が強化されている。本機の「STAMINAモード」は、利用者の日々の使用習慣を学習することでバッテリー切れの時間を予測し、いつもよりバッテリーの使用が多いときにユーザーに通知する機能を新たに搭載。「いたわり充電」も、アラームの設定時間を参照する機能を追加しており、従来よりも適切な時間に充電を完了させられるようになった。
Xperia XZsは、5月下旬以降の発売を予定しているが、5月12日より予約の受け付けを開始する。なお、発売日の前日までにXperia XZsを予約し、6月25日までに購入したユーザー全員に「Xperia カバーストア」で利用できる5,000円分のショッピングポイントを進呈するキャンペーンが実施される。