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驚きの名刺サイズケータイ「カードケータイ KY-01L」タッチレポ

NTTドコモが2018年10月17日に発表したカード型の携帯電話「カードケータイ KY-01L」。厚さがわずか約5.3mm、重量が約47gと、その名の通り、カードサイズの驚くほど薄く軽いケータイに仕上がっている。その魅力をフォトレポートでお届けしよう。

画面サイズ(解像度):約2.8インチ(480×600、電子ペーパー)
サイズ(幅×高さ×厚さ):約55×91×5.3mm
重量:約47g
防水/防塵:○(IPX2、防滴)/―
CPU:非公開
RAM容量:非公開
ストレージ容量:非公開
増設用メモリーカードスロット:非搭載
FeliCa:非搭載
ワンセグ/フルセグチューナー:非搭載/非搭載
カメラ:非搭載
バッテリー容量:380mAh
USBポート:micro USB

スマホ時代の音声通話のあり方を考えたケータイ

NTTドコモが発表した今冬の新製品の中でも、「カードケータイ KY-01L」は特に異彩を放つ存在だ。特徴的な薄型ボディはカード型のリモコンのよう、電子ペーパーをディスプレイに採用している点もユニーク。機能面では、VoLTE対応の音声通話、SMSの送受信、Webページの表示、テザリング、Bluetoothに対応するが、カメラ、FeliCa、NFC、GPSなど省略されており、かなりシンプルである。なお、本機と同時にeSIM技術を使ったスマホの子機「ワンナンバーフォン ON 01」も発表された。いずれも薄型ボディで、音声通話を中心にしたシンプルな機能という点で共通する部分も多いが、これらの製品は、あまり使い勝手がいいとは言えないスマートフォンの音声通話に対するひとつの提案という側面を持つ。

本機のボディサイズは約55(幅)×91(高さ)×5.3(厚さ)mmで、重量は約47g。カードというには厚いが、これならポケットはもちろん財布の中にも入れられそうだ。ストラップホールもあるので、ストラップをつけて首からぶら下げてもよいだろう。なお、IPX2等級の防滴に対応しており、雨が当たる程度であれば問題なく使うことができる。

このボディには容量380mAhのバッテリーが内蔵される。連続待ち受け時間は約100時間(LTE・3Gともに)、連続通話時間は約110分(LTE)/約160分(3G)。フル充電で4日程度はバッテリーが持つ計算だ。テザリング機能を備えており、通信速度最大100MbpsのモバイルWi-Fiルーターとしても利用可能だ。

端末の製造は京セラが受け持つ。京セラはKDDIの大株主でもあるので、NTTドコモに端末を供給した実績が少ない。本機は、1998年に登場した「DataScope for DoCoMo」以来、実に20年ぶりのNTTドコモの京セラ製端末という点でも注目を集めている。

ボディ下側面には、microUSBポートが備わる。USB Type-Cを採用するには厚みが足らなかった

ボディ下側面には、microUSBポートが備わる。USB Type-Cを採用するには厚みが足らなかった

側面にはストラップホールとボリュームボタンが備わる

側面にはストラップホールとボリュームボタンが備わる

上面に配置されるのは電源ボタンだ

上面に配置されるのは電源ボタンだ

背面にはドコモのロゴがあるだけ。カメラがないのでとてもシンプル

背面にはドコモのロゴがあるだけ。カメラがないのでとてもシンプル

ディスプレイに採用される電子ペーパーは約2.8インチのサイズで、480×600表示に対応する。電子ペーパーはパネル自体が発光しない反射光を採用したデバイスで、紙に近い見え方となるが、暗い場所では見えにくくなるなど、液晶や有機ELとは特性がかなり異なる。

設定画面を見ると、Androidをベースにしているようだが、アプリの追加は行えない。Webページも表示できるが、画面のスクロールや画像の表示が苦手な電子ペーパーなので、あくまで補助的な使い方にとどまる。また、本機とWi-Fiタブレットの組み合わせなら、音声通話とテザリングを補えるが、本機のバッテリー容量でどれだけテザリングが使えるのかが焦点になるだろう。この点は、実機で検証を試みたい。

設定画面はAndroid OSときわめてよく似ており、ベースにしていることがわかる

設定画面はAndroid OSときわめてよく似ており、ベースにしていることがわかる

ホーム画面。電話、連絡先、メッセージ(SMS)、カレンダー、時計、電卓、ウェブ、メモ帳、設定の計9個のアイコンが並ぶ

Webページの閲覧も可能。電子ペーパーなので、液晶のような高速描き換えはできず、映像には不向きだが、明るい場所なら、紙と同じ反射光利用デバイスなので文字は見やすい

バックライトがないので、暗い場所での操作は厳しそうだ

バックライトがないので、暗い場所での操作は厳しそうだ

気になる価格だが、ドコモオンラインショップにおける端末価格は31,752円。ただし、合計21,384円の月々サポートを適用すれば、実質負担金は10,368円に抑えられる。さらに、24回の分割払いにすれば、月額わずか432円となる(いずれも税込み)。

薄さや軽さを実現するために、性能や機能を絞り込んだ本機は、スマホやタブレットといったスマートデバイスのほかにもう1台持つことを考えた、音声通話中心に使うことを前提にした製品と言えよう。復活するauのデザインケータイ「INFOBAR xv」とともに、この秋は、久々にケータイが面白くなりそうだ。

田中 巧(編集部)

田中 巧(編集部)

FBの友人は4人のヒキコモリ系デジモノライター。バーチャルの特技は誤変換を多用したクソレス、リアルの特技は終電の乗り遅れでタイミングと頻度の両面で達人級。

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