米アップルは2018年10月30日(現地時間)、ニューヨークで新製品発表会を開催し、タブレット端末「iPad Pro」の新モデルを11月7日に発売すると発表した。「iPhone XS」などと同様、ホームボタンをなくしたほか、ロック解除には顔認証機能の「Face ID」を採用する。11型モデルと12.9型モデルの2タイプをラインアップ。アップルオンラインストアでの価格は11型モデルが89,800円(税別)から、12.9型モデルが111,800円(税別)から。
今回発表された新型iPad Proは、「変えてないのは名前だけ」というコピーの通り、前モデルからがらりと変わっている。まず、ホームボタンを廃止してベゼルを狭くすることで、11型モデルは従来の10.5型モデルとほぼ同じサイズを実現。12.9型モデルは、画面サイズこそ変わっていないが大幅にサイズダウンを図った。ホームボタンを廃止したことで、使い勝手は「iPhone X」以降のiPhoneに近いものになっていると予想される。
各モデルのサイズは、11型モデルが178.5(幅)×247.6(奥行)×5.9(厚さ)mm、重量がWi-Fiモデルが468g/Wi-Fi + Cellularモデルが468g。12.9型モデルが214.9(幅)×280.6(奥行)×5.9(厚さ)mm、重量がWi-Fiモデルが631g/Wi-Fi + Cellularモデルが633g。
ホームボタンはなく、上下左右のベゼルが細くなった
厚さは11型モデル、12.9型モデルともに5.9mm
ディスプレイは、先日発売された「iPhone XR」と同じ「Liquid Retinaディスプレイ」。解像度は11型モデルが2388×1668/264ppi、12.9型モデルが2732×2048/264ppi。最大120Hzのリフレッシュレートを実現する「ProMotionテクノロジー」、広色域のP3、環境光に応じて色みを調整する「True Toneディスプレイ」などを備える。
本体上部に埋め込まれたFace IDは、縦向きでも横向きでも利用可能。ロック解除だけではなく、アプリケーションへのログイン、「Apple Pay」を使った支払いの認証にも使える。
外部インターフェイスは、Lightningコネクターではなく、USB-Cに変更され、iPhoneなどほかの機器への給電ができるようになったほか、5Kディスプレイへの映像出力に対応した。
以前から噂されていた通り、外部インターフェイスにUSB-Cポートを採用。ほかのモデルがどうなるのか気になるところだ
別売の「Apple Pencil」も第2世代に一新された。本体に磁石で固定すると充電される仕組みとなり、充電しやすくなったほか、ダブルタップでツールの切り替えが可能となった。たとえば、筆から消しゴムへ切り替える際に、Apple Pencilをダブルタップするだけで済む。
第2世代のApple Pencilのアップルオンラインストア価格は14,500円(税別)。
iPad Proに磁石で固定すると充電されるようになったApple Pencil
カバー兼キーボードの「Smart Keyboard Folio」もラインアップする。2つの角度を使い分けられるスタンドとしても使える。iPad Proとは「Smart Connector」で接続するので、充電やペアリングといった作業は必要ない。
アップルオンラインストア価格は11型モデル用が19,800円(税別)、12.9型モデル用が22,800円(税別)。
Smart Keyboard Folio
CPUには「A12X Bionic」を搭載。毎秒5兆の演算処理が行える機械学習用のNeural Engineも備える高性能なCPUだ。グラフィックスが従来より2倍速くなっており、ゲームや拡張現実(AR)をより快適に楽しめるようになっている。
ストレージ容量は11型モデル/12.9型モデルともに64GB/256GB/512GB/1TB。カラーはシルバーとスペースグレイの2色を用意する。
メインカメラは1200万画素/F1.8。写真のスマートHDRに対応し、4K動画(60fps)の撮影も可能。インカメラの「TrueDepthカメラ」では、背景をぼかした人物写真を撮影できる「ポートレートモード」を利用できる。
バッテリー駆動時間はWi-Fiでのインターネット利用、ビデオ再生、オーディオ再生で最大10時間。
グラフィックス性能が2倍アップし、ゲームなどがより快適に楽しめるようになった
インカメラはTrueDepthカメラとなり、ポートレートモードでの撮影が可能となった