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性能アップで価格はダウン! 33,800円から買えるゲーム向けVRヘッドセット「Oculus Quest 2」

Facebookの最新VRヘッドセット「Oculus Quest 2」

Facebookの最新VRヘッドセット「Oculus Quest 2」

PCとのケーブル接続なし、外部センサーも不要でリッチなVRコンテンツを楽しめる、FacebookのオールインワンVRヘッドセット「Oculus Quest」に、待望の新モデルが登場だ。

新製品の「Oculus Quest 2」は、「Oculus Quest」の手軽に使えるスタンドアローン型のゲーム用VRヘッドセットというコンセプトを受け継ぎつつ、さらなる小型・軽量化と大幅なスペック強化を実施。価格も「Oculus Quest」からさらにお安くなり、33,800円(64GB/税別)から購入できるようになった。発売予定は10月13日だ。

今回、発売前の「Oculus Quest 2」をいち早く触れることができたので、実機の写真やディスプレイのキャプチャー画像などを交えながら、新モデルのハンズオンレポートをお届けしよう。

細かなデザイン変更でさらに使いやすく。スペック強化で中身は大幅進化

「Oculus Quest 2」のVRヘッドセット本体とコントローラー

「Oculus Quest 2」のVRヘッドセット本体とコントローラー

「Oculus Quest」の登場から約1年5か月ぶりに発売されるFacebookの最新VRヘッドセット「Oculus Quest 2」。パッと見た印象は、カラーが変わったこと以外は「Oculus Quest」に近いデザインとなっているが、細かい部分がかなりアップデートされている。

まずはVRヘッドセット本体。全体的に小型化され、重量が「Oculus Quest」から10%以上軽量化されている。また、固定用のストラップがT字のシンプルなデザインとなり、素材もやわらかいものへと変更され、「Oculus Quest」よりも簡単に装着と調節ができるようになった点も見逃せないポイントだろう。

VRヘッドセット本体の正面。四隅に設けられているカメラを使ってインサイドアウト方式のトラッキングを実現している

VRヘッドセット本体を真横から見るとこんな感じ

VRヘッドセット本体を真横から見るとこんな感じ

重量は実測で503g。カタログスペックと同じだ

重量は実測で503g。カタログスペックと同じだ

T字のシンプルなデザインとなったストラップ

T字のシンプルなデザインとなったストラップ

背面のパーツを動かすだけで固定具合を簡単に調節できるようになった

背面のパーツを動かすだけで固定具合を簡単に調節できるようになった

電源ボタンはVRヘッドセット右側面に、ボリューム調整は右底面に、USB Type-Cポートとヘッドホン・イヤホン接続用の3.5mmジャックは左側面に用意されている。「Oculus Quest」では、IPD(瞳孔間距離)の調整用スライダーが用意されていたが、「Oculus Quest 2」ではスライダーが省かれ、代わりにヘッドセットレンズを直接操作して3段階(58/63/68mm)で調整する形に変更されている。ちなみに、「Oculus Quest」でも用意されていた眼鏡スペーサーのギミックは「Oculus Quest 2」でも健在だ。

電源ボタンは右側面に配置。横に設けられているのは、充電状態などを確認できるLEDインジケーターだ

電源ボタンは右側面に配置。横に設けられているのは、充電状態などを確認できるLEDインジケーターだ

内蔵スピーカーのボリューム調節ボタンはヘッドセット底面側に用意

内蔵スピーカーのボリューム調節ボタンはヘッドセット底面側に用意

充電や本体でキャプチャーした写真や動画の転送などに使うUSB Type-Cや、外部ヘッドホン・イヤホン接続用の3.5mmジャックは左側面に用意

IPD(瞳孔間距離)の調整はスライダー方式から、接眼レンズを直接動かす形に変更。調整範囲は58/63/68mmの3段階だ

「Oculus Quest 2」のパッケージには眼鏡スペーサーも付属

「Oculus Quest 2」のパッケージには眼鏡スペーサーも付属

眼鏡スペーサーは、VRヘッドセット本体にあらかじめ取り付けられている接顔パーツを外し、VRヘッドセット本体と接顔パーツの間に取り付ける形だ

コントローラーは「Oculus Quest」に非常に近いデザインだが、リング内側のボタン側面に親指を置けるエリアを用意。コントローラーを剣や銃に見立ててしっかりとグリップしたいときに、誤ってボタンを押してしまうというトラブルが起きにくくなっている。バッテリーは単3電池1本だが、従来よりも4倍長持ちになっているのもポイントだという。

付属のコントローラー

付属のコントローラー

グリップボタンの位置などは同じ

グリップボタンの位置などは同じ

リング内側のボタンレイアウト。ボタンの脇にスペースが設けられていることがわかる

リング内側のボタンレイアウト。ボタンの脇にスペースが設けられていることがわかる

このスペースに親指を置くことで、グリップ時のボタン誤操作を回避できる

このスペースに親指を置くことで、グリップ時のボタン誤操作を回避できる

コントローラーの電源は単3乾電池1本

コントローラーの電源は単3乾電池1本

このように、見た目や装着感、操作性に関する細かなアップデートが施された「Oculus Quest 2」だが、最大の進化点はやはりハードウェアスペックの強化だろう。

単体で動作するスタンドアローン型のVRヘッドセットにとって、高性能な処理能力を誇るSoCの採用は、リッチなVRコンテンツを実現する上でもっとも重要な要素だ。「Oculus Quest」も、クアルコム「Snapdragon 835」&4GB RAMという当時最先端のパーツを採用し、なかなかのハイスペックを誇っていたが、今回登場した「Oculus Quest 2」では、クアルコムのxReality向け最新SoC「Snapdragon XR2」と、「Oculus Quest」の1.5倍となる6GBの大容量RAMを搭載し、さらに高い処理能力を獲得しているのだ。

そして、この高い処理能力を生かして実現したのが、ディスプレイの高解像度化だ。「Oculus Quest 2」のディスプレイパネルは、「Oculus Quest」で採用された有機ELではなく液晶(高速スイッチLCD)となったものの、ピクセル解像度はディスプレイあたり1832×1920と、「Oculus Quest」から50%以上も増加している。

「Oculus Quest 2」と「Oculus Quest」のスペック比較

「Oculus Quest 2」と「Oculus Quest」のスペック比較

PCレスで使えるスタンドアローン型のVRヘッドセットでこの解像度を実現できたことだけでも「Oculus Quest 2」のすごさがわかると思うが、さらに「Oculus Quest 2」では、将来的にリフレッシュレートを「Oculus Quest」と同じ72Hzから、90Hzに引き上げることも予定しているという。

最新SoCと大容量RAMのメリットを生かし、ディスプレイパネルのピクセル解像度を1.5倍以上に大きく引き上げた

実際に装着して高解像度ディスプレイの実力を体験してみたが、UIのテキスト部分などを細部まで目を凝らして見ない限り、粒子感がほとんど感じられないのが好印象だった。VRコンテンツにとって、粒子感は没入感が削がれる要因のひとつなので、それが大きく低減されている点だけでも「Oculus Quest 2」の導入価値はありそう。今後、90Hz対応になれば、アクションゲームなどの視点移動の激しいVRゲームコンテンツで起きやすいVR酔いの低減も期待できそうだ。

VRリズムゲーム「Beat Saber」のプレイシーン。同タイトルはさまざまなVRヘッドセット向けに配信されており、筆者も「PlayStaion VR」用をプレイしたことがあるが、画素感や表示のなめらかさは「Oculus Quest 2」に軍配が上がる

また、これだけのパフォーマンスアップを図りつつ、バッテリー駆動時間は「Oculus Quest」と同じ2〜3時間となっている点もうれしいポイントだ。今回はコントローラーを激しく動かすアクションゲームやフィットネスゲームなどの処理の重いゲームアプリを中心に体験したのだが、途中の休憩時間を除いたフル充電からバッテリー残量ゼロになるまでの時間が約1時間50分と、おおよそカタログスペック通りの駆動時間が確保できていた。数年前までは、同程度のグラフィッククオリティを有するVRゲームをゲーミングPCを背負いながら体験していたので、その時の状況を考えると、グラフィック性能とバッテリー性能の向上はかなりの進化と言えそうだ。

せっかくなので、ケーブルレスという特徴を生かした比較的動きの激しいタイトルを中心にプレイ

せっかくなので、ケーブルレスという特徴を生かした比較的動きの激しいタイトルを中心にプレイ

コロナ禍のなまった体を鍛えるため、かなり激しめなVRボクシングゲーム「Creed: Rise to Glory」をプレイしてみたところ、VRヘッドセット本体のバッテリーは確実に減っているのに対し、コントローラーのバッテリーはなんと100%のまま。コントローラーの電池持ちはかなりよさそうだ

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