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アップル、「M1 Pro/M1 Max」搭載の新「MacBook Pro」発表、14インチと16インチ

アップルは2021年10月18日(現地時間)、オンラインで「Apple Event」を開催し、プロ向けのノートパソコン「MacBook Pro」の新モデルを発表した。自社設計の新しいシステムオンチップ(SoC)「Apple M1 Proチップ」および「Apple M1 Maxチップ」を搭載するのが特徴で、非常にパワフルな性能を実現している。

ラインアップは14インチモデルと16インチモデルの2つ。アップルストア価格は14インチモデルが239,800円(税込)から、16インチモデルが299,800円(税込)から。すでに予約を受け付けており、発売は10月26日を予定している。

新型MacBook Proは14インチモデルと16インチモデルをラインアップする。カラーはシルバーとスペースグレイの2色

新型MacBook Proは14インチモデルと16インチモデルをラインアップする。カラーはシルバーとスペースグレイの2色

メモリーは最大64GB! パワフルな「M1 Pro/M1 Max」

昨年2020年に「Apple M1チップ」というアップル初の自社設計SoCを投入して1年。いよいよM1アーキテクチャにプロ向けの高性能なSoCが登場した。それがApple M1 ProチップとApple M1 Maxチップだ。Apple M1チップより多くのCPUコアとGPUコアを搭載し、ユニファイドメモリーも最大64GBまで増えている。

Apple M1 Proチップ

Apple M1 Proチップ

Apple M1 Maxチップ

Apple M1 Maxチップ

M1チップファミリーの主な仕様
Apple M1チップ:8コアCPU、最大8コアGPU、16コアのNeural Engine、8GBユニファイドメモリー
Apple M1 Proチップ:最大10コアCPU、最大16コアGPU、16コアのNeural Engine、最大32GBのユニファイドメモリー
Apple M1 Maxチップ:10コアCPU、最大32コアのGPU、16コアのNeural Engine、最大64GBのユニファイドメモリー

Apple M1 ProチップとApple M1 Maxチップは、Apple M1チップと同じく、CPUとGPUがひとつのユニファイドメモリーのプールを共有することで、インターフェイス上でデータを繰り返しコピーする必要がなく、より高速に、効率的にデータを処理できる。メモリー帯域幅はApple M1 Proチップが最大200GB/s、Apple M1 Maxチップが400GB/s。CPUは最大8つの高性能コアと2つの高効率コアから構成され、高い処理性能とすぐれた電力効率を実現。1ワット当たりのパフォーマンスはほかの追随を許さないレベルだという。ディスクリートGPUを搭載したWindowsノートパソコンより70%少ない消費電力でピークパフォーマンスを発揮するとしている。

そのほか、H.264、HEVC、ProResコーデックに対応する専用のエンコードとデコード用メディアエンジンを搭載。4台の外部ディスプレイに対応し、「Final Cut Pro」では最大7ストリームの8K ProResビデオ再生ができるという。冷却用のファンは内蔵しているが、日常的な作業ではファンは回転することはないとのこと。SSDも1世代前のモデルと比べて2倍スピードアップした転送速度が最大7.4GB/sの高速SSDを備える。

4台の外部ディスプレイ出力に対応

4台の外部ディスプレイ出力に対応

すぐれた電力効率のApple M1 ProチップとApple M1 Maxチップにより、バッテリー駆動時間は、14インチモデルが最大17時間のビデオ再生/最大11時間のワイヤレスネットサーフィンを、16インチモデルが最大21時間のビデオ再生/最大14時間のワイヤレスネットサーフィンをそれぞれ実現している。

「ProMotion」対応の「Liquid Retina XDRディスプレイ」を搭載

ディスプレイは1万個のミニLEDを搭載する「Liquid Retina XDRディスプレイ」。最大輝度が1600ニトで、コントラスト比は100万:1という非常に高性能なディスプレイだ。映画やゲームなどHDRコンテンツを鮮やかな色と光で映し出す。

また、リフレッシュレートが動的に変化する「ProMotion」をMacとして初めて採用。最大120Hzで、滑らかな映像を再現できるほか、コンテンツに合わせてリフレッシュレートが自動調整されることで、消費電力を減らす効果もある。動画編集時は固定リフレッシュレートが選べる。

14インチモデルの画面サイズは14.2インチで、解像度が3024×1964・254ppi。16インチモデルの画面サイズは16.2インチで、解像度が3456×2234・254ppi。

14インチモデル。重量は1.6kg

14インチモデル。重量は1.6kg

16インチモデル。重量はM1 Proモデルが2.1kg、M1 Maxモデルが2.2kg

16インチモデル。重量はM1 Proモデルが2.1kg、M1 Maxモデルが2.2kg

FaceTimeカメラはノッチに! 3マイク/6スピーカーを搭載

FaceTimeカメラは、「1080p FaceTime HDカメラ」に進化。解像度が2倍の1080pに向上し、より明るいレンズを搭載することで、高画質なビデオ通話が可能となっている。iPhoneのFace IDと同じノッチ(切り欠き)のようなスタイルだが、「macOS」の上部のバーと一体になるように設計されている。ダークモードにすれば、より目立たないようだ。

サウンド面では3つのマイクを搭載。ノイズフロアを最大60%低減できるほか、指向性ビームフォーミングでユーザーの声をクリアに届けられるという。スピーカーは4つのフォースキャンセリングウーハーと2つのツイーターから構成される6スピーカーサウンドシステム。空間オーディオもサポートしており、Liquid Retina XDRディスプレイと組み合わせて、映画館のような体験が味わえるという。

新キーボードは、フルハイトのファンクションキー列を搭載

新MacBook Proはキーボードも一新される。プロがよく利用するファンクションキーは、「Touch Bar」ではなくフルハイト(通常サイズ)の物理キーを搭載。メカニカルキーで感触のよさをアピールしていたが、ファンクションキー以外もメカニカルキーかどうかは追って確認したい。

キーボードも一新。Touch Barは搭載されなかった

キーボードも一新。Touch Barは搭載されなかった

ファンクションキーには、SpotlightやSiri、音声入力、おやすみモードなど新しいキーボードショートカットが加わっている。「Touch ID」には触覚リングというものが新たに搭載され、簡単かつ安全にロックを解除できるという。

SDメモリーカードスロットとMagSafeが復活、HDMI出力も

外部インターフェイスはプロ向けに、SDXC対応のSDメモリーカードスロットが復活。HDMI出力も搭載されている。Thunderbolt 4は左側面に2ポート、右側面に1ポート備わっており、データ転送や映像出力、充電などが可能。また、Thunderbolt 4よりも取り外しが簡単な「MagSafe」が「MageSafe 3」として復活している。

SDメモリーカードスロットが復活! HDMI出力も備える

SDメモリーカードスロットが復活! HDMI出力も備える

磁石を使ったMagSafeも復活。ケーブルはiMacのケーブルのようなファブリックで覆われている

磁石を使ったMagSafeも復活。ケーブルはiMacのケーブルのようなファブリックで覆われている

100%再生アルミニウムボディで環境に配慮している

100%再生アルミニウムボディで環境に配慮している

三浦善弘(編集部)

三浦善弘(編集部)

ガジェットとインターネットが好きでこの世界に入り、はやいもので20年。特技は言い間違いで、歯ブラシをお風呂、運動会を学芸会、スプーンを箸と言ってしまいます。お風呂とサウナが好きです!

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