米アップルは2021年9月7日(現地時間)、「Far out.」(日本名:超えよう)と題したイベントを開催し、腕時計型デバイス「Apple Watch」の新モデルとして、「Apple Watch Ultra」「Apple Watch Series 8」「Apple Watch SE」(第2世代)の3モデルを発表した。
「Apple Watch Ultra」
「Apple Watch Ultra」は、耐久レースや探検、冒険など過酷な環境下での利用を想定したタフネス仕様のApple Watch。49mmのチタニウムケースと平らなサファイア前面クリスタルを採用し、Apple Watch史上最も大きく明るいディスプレイを搭載する。輝度は最大2000ニトで、従来のApple Watchより2倍明るいという。バッテリー駆動時間も最大36時間と、Apple Watch史上最長で、低電力設定にすると最大60時間まで伸ばせるという。これも過酷な環境下での長時間利用を想定したものだ。
ハードウェア面では、視認性の高いインターナショナルオレンジのアクションボタンを搭載。ワークアウトやコンパスウェイポイントなどさまざまな機能に素早くアクセスできるようにカスタマイズできるという。内蔵マイクは3つで、クリアな音声で通話などが可能。
さまざまな機能をに素早くアクセスできるアクションボタン
「Digital Crown」には視認性を高めるオレンジ色のラインが入っている
また、L1と最新の衆はであるL5の両方を統合したという高精度2周波GPSと新しい測位アルゴリズムにより、正確に位置情報を取得できるという。
タフネス仕様としては、−20℃から55℃の過酷な温度下での動作を実現。米軍調達基準であるMIL-STD 810Hの関連項目の規格にも準拠。「Digital Crown」を回してインターフェイスを赤くして、暗闇での視認性を高める「ウェイファインダー」も搭載する。
「ウェイファインダー」
バンドは、耐久レースのアスリートやランナーのためにデザインされた「トレイルループバンド」、冒険家向けにデザインされた「アルパインループバンド」、ダイビングやウォータースポーツ向けの「オーシャンバンド」を用意する。
左から「トレイルループ」「アルパインループ」「オーシャンバンド」
アップルストア価格は124,800円(税込)から。9月8日より予約を受け付ける。発売は9月23日。
「Apple Watch Series 8」
「Apple Watch Series 8」には新たに皮膚温センサーが搭載されたほか、最大36時間動作する「低電力モード」を備えた。ケースサイズは45mmと41mmの2種類で、ケースの素材もアルミニウムとステンレスの2種類を用意する。カラーはアルミニウムがミッドナイト、スターライト、シルバー、(PRODUCT)REDの4色。ステンレスがゴールド、グラファイト、シルバーの3色。
「低電力モード」はペアリングしているiPhoneが近くにある状態で利用可能。常時表示ディスプレイやワークアウトの自動開始、心臓の健康の通知といった一部センサーや機能を一時的に停止または制限することで、長時間の利用を実現している。「watchOS 9」との組み合わせにより、Cellularモデルは国際ローミングにも対応する。「watchOS 9」には、新しいワークアウトアプリケーションやスイミングステージ、服薬など新たな機能が追加される予定だ。
皮膚温センサーは、女性の月経周期を理解するために役立つという。手首で測定した皮膚温データを周期記録アプリで記録し、そのデータを使い過去にさかのぼり排卵のタイミングを推定してくれる。
皮膚温センサーは周期記録アプリと連携し、過去にさかのぼり排卵のタイミングを推定する
「iPhone 14」と同様、衝突事故検出も搭載。3軸ジャイロスコープや高重力加速度センサー、マイク、気圧計、GPSを活用し、自動車に乗っている時に衝突事故に遭った場合、緊急通報サービスに自動で知らせたり、緊急連絡先に連絡できる。転倒検出や緊急SOSなども引き続き備える。
衝突事故検出機能
アップルストア価格は59,800円(税込)から。9月8日より予約を受け付ける。発売は9月16日。
「Apple Watch SE」(第2世代)
「Apple Watch」の入門機種である「Apple Watch SE」には第2世代モデルが登場。「Apple Watch Series 8」と同じ「S8 SiPデュアルコアプロセッサ」を搭載し、前世代モデルより20%高速になっている。衝突事故検出や国際ローミングもサポートする。
ケースサイズは44mmと40mmで、デザインは前世代モデルと変わらない。
アップルストア価格は37,800円(税込)から。9月8日より予約を受け付ける。発売は9月16日。