大型ディスプレイを搭載した「Xiaomi Pad 6S Pro 12.4」。本体サイズは約278.7(幅)×6.26(高さ)×191.58(奥行き) mmだ
2024年5月9日、Xiaomi(シャオミ)は、スマートフォン、タブレット、チューナーレススマートテレビの新製品を発表。いずれも、高水準なスペックながら、想定される価格を大幅に下回るプライスを実現しており、シャオミならではの高コスパなラインアップとなった。スマートフォンに関しては、下記リンクの記事からチェックしてほしい。こちらでは、タブレットを軸に解説する。
「Xiaomi Pad 6S Pro 12.4」のメインビジュアルは、ボディの大きさに加えて、薄さも強調したグラフィック。OSは、Android 14(Xiaomi HyperOS)を搭載している
今回発表された「Xiaomi Pad 6S Pro 12.4」は、シャオミのタブレットとしては、過去最大サイズとなる約12.4インチのディスプレイを採用し、3k解像度(3048×2032)の高精細な視聴体験が楽しめる。
SoCには、2023年発売のハイエンドスマートフォンで採用されていた「Snapdragon 8 Gen 2」を搭載しており、一世代前とはいえ快適な操作性、安定したパフォーマンスを発揮してくれるだろう。また、10000mAhの大型バッテリーを搭載したことで、最大22日間のスタンバイを実現。急速充電にも対応しており、約35分間で100%の充電が可能となっている。
Androidタブレットとしては貴重な大型ディスプレイと、2023年のフラッグシップスマートフォン並みの高パフォーマンスSoCを搭載しながらも、市場想定価格は8GB/256GBモデルが69,800円(税込)、12GB/512GBモデルが84,800円(税込)と驚きのプライスを実現した。
スペックに違いはあるが、サイズの近いタブレット端末では、発売間近のアップル「iPad Air 13インチ」がアップルストア価格 128,800円〜(税込)、2023年9月発売のサムスン「Galaxy Tab S9+」12.4インチモデルが162,600円(税込。2024年5月10日時点の価格.com最安価格)であることを考えると、破格ともいえる安さであるのがわかるだろう。
4Kクラスの映像をチェックしてみたところ、ディスプレイが大きいので迫力満点。コントラストのはっきりとした鮮やかな映像が楽しめる
「Xiaomi Pad 6S Pro 12.4」最大の魅力は、12.4インチの大型ディスプレイを採用した点だろう。3Kという高い画質は、大画面の迫力を最大限に生かせるだろう。なお、最大輝度は900nitとなっている。
映像の滑らかさを示すリフレッシュレートは30〜144Hzの7段階可変リフレッシュレートとなっている。Web閲覧や絵を描くとき、映像鑑賞時など、さまざまな用途でスムーズな画面表示が楽しめるはずだ。
実際にYouTubeで動画を視聴したり、ペンを使用してイラストを描いたり、スワイプ操作を行ったりしてみたが、残像を感じることもなく、滑らかな操作、視聴が可能だった。
重量は約590g。手で持ちあげてみると、サイズが大きいだけあって、ずっしりと重たい印象。バッグに入れて持ち歩くよりも、リビングに設置して家族みんなで使う。そんなホームデバイスとして活躍してくれそうだ
左は、編集人生の長い先輩がペンを駆使して描いたシュールなイラスト。このイラストをベースにものの数秒でAIが生成したのが、右の愛らしいクマである
「Xiaomi Pad 6S Pro12.4」に搭載された面白い機能のひとつが 「AI アート」である。昨今よく話題にあがるテキスト情報からAIが自動でイラストを描き起こす機能とは異なり、ペンで書いたラフ画を基に、AIがイラストを仕上げてくれるというものだ。
手順としては、描いたイラストをペンで囲み、「AIアート」を起動させる。テキストでイラストの補足情報を加え仕様書を作成。数秒待つと、イラストの候補が4枚ほど提示されるので選択、イラストが完成する。仕上がりは上記画像のとおり、イラストレーターが描いたようなクオリティの高いイラストができあがるのだ。
こちらが仕様書。右上のテキスト枠に「クマ」と入力してイラストを生成した。文字入力も、ペンで直接書き込むと、自動でテキストに起こしてくれるので簡単。しっかり書き込んで細かい注文を付けることも可能だ
何度かトライしてみたなかで、こちらの意図しない要素に仕上がるパターンもあった。こちらは「家と太陽」を描いたつもりで、テキストでの補足情報として「いえ」と記載してみた
その結果がこちら。家の脇に大きな花が咲いた創造性豊かなイラストに仕上がった。原因が元のイラストの出来栄えにあるのは一目瞭然だが、AIならではの想像力を感じる作品だ。仕様書にあるパーセント表示の「AI関与」度数を調整することで、この創造性を調整できるとのこと
イラストを描く際に使用したのは、別売りの「Xiaomi フォーカスペン」。イラストを描く際の認識もスムーズで、遅延を感じることはなかった
「Xiaomi Pad 6S Pro 12.4」の発売に合わせて、以下の純正アクセサリーも登場する。
・「Xiaomi フォーカスペン」14,800円(税込)
・「Xiaomi Pad 6S Pro タッチパッドキーボード」16,800円(税込)
・「Xiaomi Pad 6S Pro カバー」4,980円(税込)
タブレット本体と一緒に、ペンとタッチパッドキーボードを購入しても10万円ちょっとで済むのは、かなり経済的だろう。
「Android TV 11」を搭載しており、映画やドラマ、スポーツに音楽とさまざまなコンテンツが視聴できる。また、「Googleアシスタント」を使用した、声によるコントロールも可能だ
86インチの超大型フルスクリーンディスプレイを搭載したチューナーレススマートテレビ「Xiaomi TV Max 86”」も発売。4K Ultra HD(3840×2160)の解像度に対応し、自宅でも映画館気分で映像を満喫できる。120Hzの高リフレッシュレートなうえ、「Dolby Vision IQ」対応なので、「Dolby Vision HDR」のビビッドな映像を、室内の環境に左右されずに表示することが可能だ。
「Xiaomi TV Max 86”」の本体サイズは、約1,924(幅)×1,182(高さ)×441(奥行き)mm(スタンドを含む)
ちなみに、86インチと聞いても、あまりピンとこないかもしれないですが、上の写真ぐらいでかい。気になるお値段は、市場想定価格199,900円(税込)。こちらもかなりの破格。大きなリビングをお持ちの人は検討してみてはいかがだろうか。