最近話題の「Apple Watch」。話題の製品だけに発売初日に購入した人も多いですよね。でも、なぜか「買ったよ!」と報告してくれるのは男性ばかり。どうも筆者のまわりでは女性の購入者が少ないようです。
筆者はApple Watchを装着して1週間ちょっと経過しましたが、頻繁に聞かれるのが「Apple Watchって何ができるの?」という質問。“名前は知っていて、面白そうで便利そうだけど、どのように使用するのかわからない(だから購入しない)”という人が多いみたいです。筆者が実際に使用して感じたのは、“これはむしろ女性が喜ぶガジェットなのでは?”ということ。どこがどう女性に向いているのか。そのあたりを中心にレポートします!
Apple Watchにはさまざまなバリエーションがありますが、筆者が購入したのはSPORTの38mmタイプ。もう少し大き目の42mmタイプもあります
Apple Watchは名前の通り、普段は腕時計として使用できます。画面は液晶で、アナログ時計、デジタル時計、デザイン時計、イラスト時計など、気分やTPOに合わせて盤面デザインを変更できるのが便利。最初から選べるデザインのなかには、ミッキーマウスが数字を指差す可愛らしいものも。普段はシンプルなアナログデザイン。週末は個性的なデザイン……と、使い分けが可能です。
Apple Watch Sport 38mmのケースのサイズは、38.6(縦)×33.3(幅)×10.5(奥行)mm。重量は25gとかなり軽量。リストバンドはホワイトスポーツバンドを選択
ケース裏は、心拍数を記録する赤外線と可視光線LEDを配置。また、リストバンドのロックを外すボタンも裏側に用意されています
操作は本体横のデジタルクラウン(竜頭)とサイドボタン、そしてタッチパネル式の画面で行います
38mmケースは比較的手首が細い(手首周り約14cm)筆者の腕に装着しても違和感なし。「ガジェットを装着しています!」と主張しないデザインと大きさはうれしいですね
今回選択したスポーツバンドはシリコン製。手首のバンドはS/Mサイズ(130-180mm)とM/Lサイズ(150-200mm)から選択可能。普段、時計のバンドを短く調整してもらうことの多い筆者でもピッタリ装着できた。装着方法は、ピンを穴にはめ込み、余ったベルト端をベルト内に収納するだけ。一般的なベルトより装着しやすく、ベルト端がプラプラ余らないのも便利!
充電はマグネット式の「充電サークル」を、Apple Watch裏面にパチンとくっつけるだけと、ビックリするほど簡単。iPhomeの“プラグを差し込む”作業が面倒に感じてしまったくらい
普段は省電力化のために真黒なスリープ画面だが、時計を見るために少し腕をひねると自動的に時計画面が点灯。タイムラグにバラツキはあるものの、角度を変えてからだいたい0.2秒くらいで点灯しました
ポップなミッキーの時計から、シンプルなアナログ時計、見るたびに異なる動植物が表示される「モーション」など、気分やファッションに合った盤面デザインをチョイス。時計画面を強く押すと、サッと気に入ったデザインに切り替えられるようになっています
盤面には天気予報や予定表、消費カロリー、株価情報やバッテリー残量などを自由に表示させることもできて便利。これはスマートウォッチならではの機能
また、専用工具がなくても簡単にバンド交換ができるのも大きな魅力。ケース裏のリリースボタンを押して、バンドをスライドさせればスルッとバンドが外れます。盤面デザインに合わせてスポーツタイプバンドやメタルバンドに変更するのも苦ではありません。ですが、現在は、一番安いシリコン製のスポーツバンドで5,800円、ステンレスのリンクブレスレットに至っては54,800円と比較的高価(2015年5月現在)。しかし、現在の過熱具合を考えると、今後サードパーティーからさまざまなバンドが発売されそう。柄ものやキャラクターもののバンドなども安価に発売されるかもしれませんね。
ケース裏にあるリリースボタンを押し、バンドをスライドさせるだけでバンドが外せます。専用器具が必要ないので、毎朝気分に合わせてバンドを交換してもよさそう。ただし、現在のところバンドが少々高額なので、筆者はまだ替え用バンドを購入していません
もちろん、Apple Watchはただの時計ではありません。時計以外の重要な機能が、iPhone(iPhone5以降のバージョン)をより便利に活用できる機能です。Apple WatchとiPhoneは常にリンクしており、iPhoneの情報をApple Watchで受け取ったり、Apple WatchでiPhoneを操作することができます。つまり、スマホを利用するのに、いちいちスマホをカバンから出す必要がないのです。
一番わかりやすいのは、メッセージ機能。Apple Watchは、iPhoneに送られたメールや、Facebook、LINE、Twitterなどのメッセージを受信することができます。友人との会話中にメールなどの着信音が鳴る……。そんな経験は誰もがしていると思いますが、Apple Watchがあれば話を中断する必要がありません。さりげなく腕を見れば、メッセージの送信元とメッセージ内容がわかるので、緊急で返信する必要のないメールやメッセージは、話が終わってからゆっくりと返せばよいのです。ちなみにApple Watchにはキーボードがないので、返信は基本的にiPhoneで行うことになります。ただし、メールなどは短い定型文章や、音声による文章作成での返信が可能です。
人との会話中にメール着信やLINEが。そんなときも、慌てずにApple Watchでさりげなく内容を確認。急いで返信する必要のないものは、会話の後で……
親しい相手への返信は、Apple Watchに登録した定型文で返信するという手もアリ。また、音声入力での返信も可能。音声認識率は高くかなり使える機能でもありますが、人の多い場所での声入力は少々恥ずかしいかも……
メールの返信や電話、地図確認作業などの途中でシームレスにiPhoneに切り替える「Handoff」も便利。話中などに、iPhoneのロック画面左下にアイコンが表示されるので、これを上にスワイプすれればOK
メールだけでなく、iPhoneにかかってきた電話をApple Watchで受信・応答できる機能もあります。手首のApple Watchだけで電話の応答ができるため、車や自転車の運転中でも電話を受けることができるのは便利です。さらに、筆者は整理整頓が苦手なので、「電話が鳴っているのにiPhoneがどこにあるかわからない!」とカバンをゴソゴソ漁ることが多かったのですが、Apple Watchを使用中はこんな失敗もありません。
そして、この機能こそが“男性よりも女性のほうがApple Watchが必要なのでは?”と筆者が思った理由です。なぜなら女性の場合、服にポケットがないことも多く、多くの人はカバンやポーチでスマホを持ち歩いているからです。そのため、会社や家で少し席を外す際には、いちいちスマホを手に取って移動する必要があります。しかし、Apple Watchがあればスマホが手元になくてもメールやメッセージ、電話が受信できるのです。たとえば、トイレに行ったり、洗濯物を干すといった場合に、邪魔になるスマホを持ち歩く必要がありません。ちなみに、iPhoneとApple Watchの接続はbluetoothで行い、有効範囲はだいたい30m程度。障害物があると、有効範囲は狭くなりますが、木造一軒建ての我が家では、家中どこででも接続できました。
運転中に電話がかかってきても、Apple Watchならば慌てず応答できます。ハンドルと顔の位置が近いので、応答性もなかなか快適
急な電話が来た時など、物が多くなりがちな女性用バッグからスマホを探し出すのに時間がかかってしまうことも……
家事をしているときなど、両手がふさがっている時もApple Watchがあれば「スマホを取り出す」「スマホで作業する」面倒な手間が必要ない