ムワッと湿度が高すぎる雨期のシーズンは、ただ呼吸しているだけでも疲れるんですよね。加えて寒暖差も激しいもんだから、全身がずっとダルいままだし。結果として、朝起きてから寝るまでの間に1度もスッキリすることがありません。とにかくずっと“じんわりとした不快感”に包まれている感じ。もうほんとつらい。いい歳した大人だって、漠然とした体調不良で「つらいよう」って泣いちゃうぐらいは十分にありえますよ。そもそもメンタルもやられ気味ですしね。
ハンズフリーでボディケアができちゃう、最新の“肩乗りマッサージャー”を紹介!
なので、そういうときはいち早く身体はほぐされるべきなんです。マッサージによる血流改善は疲労感を軽減してくれるし、そうなるとメンタルも上向きになるはず。時間があればじっくり専門家の施術を受けるのがベストですが、時間がない場合は、隙間時間にサッとほぐしてくれるマッサージ機の導入がおすすめ。今回は、狭い部屋でもマッサージチェアに近い本格的なボディケアが受けられる、最新の“肩乗りマッサージャー”を紹介しましょう。
というか、僕こと自堕落王(ジダラキング)は梅雨時に限らず年中ずっと漠然とした体調不良を抱えているため、いろいろとマッサージ機にお世話になりがちです。で、あれこれ試したうえで得た結論のひとつが「マッサージ機を使うのは疲れる」ということ。たとえばここ数年で人気となったマッサージガン。確かにダルい場所に当てるとめちゃくちゃ気持ちいいんですが、背中や腰などにセルフで当てようとすると変な体勢になるし、手も疲れます。ほぐされた結果として別の場所が疲労するのでは意味がありません。
手で押さえなくてもいい肩乗りマッサージャー、アテックス「TOR ネックマッサージャー ハンズフリー」
そこで最近ちょっと気になっていたのが、最新の“肩乗りマッサージャー”、アテックス「TOR ネックマッサージャー ハンズフリー」です。本体を首から肩へ背負うように乗せることで、ハンズフリーにマッサージを受けられるというんですから、そりゃ、試してみたいでしょう。
上下に分割されたマッサージ部で、首から肩にかけて「もみ」「つかみ」でほぐしてくれます
バッテリーは連続使用で約1時間。給電はUSB Type-C ケーブルで行います
まず装着するには、本体裏から生えた突起の大きいほう(もみ玉)が上になるようにして、肩に乗せます。このとき、もみ玉は首を挟み、下のアームは肩こう骨の上を押すような位置に来る感じ。次に本体のベルトを脇の下から通して背中へ回し、先端のバックルをカチャッとはめて装着します。ベルトの長さはアジャスターで調整できますが、ベルト自体がゴムなので、さほど神経質に長さを決める必要はなさそう。
装着したところ。妖怪的な何かが首にしがみついているようなビジュアルが、ちょっと面白い
バックルは背中ではめるため、肩がこりすぎて可動域が狭まっている人にはつらいかも
あとは本体右ベルトの電源ボタンを押せばマッサージがスタート。シリコン製のもみ玉が上下左右に動いて首回りをもみつつ、アームが肩口をギュッと挟んだり、押し上げたりするようにして僧帽筋をほぐします。特にこのアームが、めちゃくちゃいい仕事をしてくれます。なんせ当たっているのが「あー、肩こったなー」というときに自然と指でグリグリともんでしまう、あのあたり(肩こりのひどい人ならわかるはず)ですから。そこをアームともみ玉でつまむようにギューッ、グイーッと刺激してくれたら、そんなの効くに決まっているでしょう。うひー、気持ちいいわー。
頭板状筋など首回りの筋肉をもみ玉がグイグイともんでくれます。当たりはソフトだけどパワーは強め
もみ玉と下のアームが僧帽筋をギューッとつまんで刺激。これが効く!
ボタンが3つ並ぶうち、電源ボタンは表面がへこんでいるので、手触りで判断できます
ちなみに電源ボタンを1度押すと、もみの速度や回転方向が自動的に替わる「緩急モード」。もう1度押すと一定の速度で同じ方向にもみ続ける「ふつうモード」に切り替わります。基本的には「緩急モード」で問題なさそうですが、たまに疲労感が強いときは「ふつうモード」にすると、一定範囲のこりを執拗に追い続けてくれるのが頼もしい感じ。真ん中のボタンは回転切り替え、上側のボタンがヒーターのオン/オフを司ります。今の季節はさすがに不要だと思いますが、冬場は本体全面で温めてくれるヒーターが効きそう。
ありがたいのは、やはりハンズフリーというところ。背負った状態で固定しているので、マッサージを受けながらでもPC作業や家事ができてしまうわけです。「疲れが溜まっているけど、でも忙しいし……」という場合でも、躊躇なく肩に乗せて電源オンできるのは、助かるはず。ベルト型のネックマッサージャーはほかにもありますが、それらは常に手でベルトを引っ張って固定する必要があったため、使い勝手は正直別物。ハンズフリーは絶対的正義です。
ベルトを手で引っ張って肩に固定する場合。自分で力加減を調整しやすいですが、とはいえ手がふさがるのはちょっと面倒くさい
対してハンズフリーなら、仕事中でも「ダルいなー」と思ったら即マッサージが可能。これは本気で助かります!
手を使わずに首・肩をほぐしてもらっている感じは、マッサージチェアに近い感覚で、気分的にも“ご奉仕されている感”がいっぱい。普通のマッサージ機と比べても、よりリラックスしやすい印象でした。それでいて、チェアのように設置場所をとることもないのは、大きなメリットと言えるでしょう。
首・肩だけでなく、ふくらはぎや腰に当ててもよし
……などなど基本的に「最高じゃん」と言いたい優秀さなんですが、ひとつだけ気になった部分があります。左右のもみ玉の幅が調整できないの、ちょっと問題かも? というのも、うちの妻が使ったところ、もみ玉の間に首がすっぽりとはまってしまいまして。これだと、もみ玉が動くたびに首の側面にある頸動脈をギューと圧迫することになるわけです。ベルトでうまく位置調整ができれば問題はなさそうですが、とはいえ首が細めの人はちょっと注意したほうがよさそう。逆に首が太すぎる人だと、そもそももみ玉に収まらない可能性もあるかも。
装着位置を調整し損ねると、首の細い人はちょっと苦しい思いをするかも。要注意
マッサージ部のカバーは汚れたら外して洗濯もOK。肌に触れるものだけに、洗えるのはうれしい
とはいえ、ハンズフリーで首・肩をまとめてほぐしてくれるという快適さはほかになく、選ぶ価値は非常に高いと思います。個人的には、ここ数年でもトップクラスにお気に入りのマッサージ機かも。少なくとも2024年の梅雨時は仕事や家事をしながらの「ながらマッサージ」で乗り切りたい所存です。というか、実はこの原稿も肩にのっけつつ書いていました。気持ちいいわー!