Beijing Roborock TechnologyとSB C&Sが展開する家庭用掃除機ブランド、ロボロックは、2024年12月16日にロボット掃除機のハイエンドモデル「Roborock Qrevo Curv(キューレボ カーブ)」を発売しました。
日本国内では、ヤマダデンキの実店舗(一部除く)とECサイトのヤマダウェブコムでの限定販売で、メーカー希望小売価格は241,780円(税込)。
とんでもない“清掃力”を備えたハイエンドロボット掃除機「Roborock Qrevo Curv」。本体サイズは352(幅)×347(奥行)×103(高さ)mmで、「4Way全自動ドックQ3」のサイズは450(幅)×450(奥行)×450(高さ)mm
本モデルは、ロボロック史上最強の吸引力や分割型デュアルブラシによる毛がらみゼロ化、伸縮サイドブラシ+伸縮モップでの高い室内カバー率に加え、最大で2層4cmの段差踏破の実現など、高い清掃性能が注目されています。ここでは、その高機能ぶりを確認していきましょう。
まず驚かされたのは、現時点で業界最強クラスとなる18,500Paの吸引力。
2024年8月に発売されたロボロックの現行フラグシップ機「S8 MaxV Ultra」の吸引力が1万Paだったことを考えると、その性能の伸びはまさに驚愕というほかにありません。もちろん、ロボット掃除機の性能は吸引力だけに表れるものではないですが、それにしてもこのパワーは圧倒的と言えるでしょう。ちなみに、カーペットの毛の除去率は99.5%だとか。
従来モデルの吸引力が8,000〜10,000Paということを考えると、一気にパワーアップしすぎでは!? とすら思えます
部屋の四隅を検知すると、本体からニュッと伸びて汚れをかき出す伸縮サイドブラシも「S8 MaxV Ultra」から継承。サイドブラシは弧状の非対称デザインを採用しており、遠心力を利用し、長い頭髪やペットの毛もからませることなく、スムーズに吸引します。これにより、四隅のカバー率は100%に。
ユニークな左右非対称のサイドモップ
本体では近づけない壁際も、サイドブラシの回転軸をニュッと伸ばしてゴミを掃き取ります
また、同じく伸縮する回転モップは、なんと壁際0mmまで密着して拭き上げられるようになりました。
一定の圧力をもって最大200回転/分の高速回転をする水拭きモップも、壁際に来るとニュッと伸びて隅々まで拭き上げます
メインブラシは、中央で分断された独自のデュアルタイプを採用。ここにからみついた頭髪はブラシの回転によって中央に送られ、そのままスルッと吸引されるという仕組みです。
これまでは、クシ刃などでブラシにからみついた毛をカットして吸引するのが“毛がらみ解消方法”として一般的でしたが、場合によってはブラシに負荷がかかる可能性も。その点、本モデルのデュアルブラシはそういったトラブルの心配がなく、システムとしてスマートだと感じられました。もちろん、毛のからまり除去率は100%だとか。
こちらもユニークな、分割型デュアルブラシ。真ん中にすき間が作られています
掃除中、ブラシにからみついた毛は、その回転力で中央に送り出されてブラシから外れ、そのまま吸引されます。掃除後に切ったりほぐしたりの作業は必要なし
そして、本モデルの特徴の中でなによりスゴいのが、3つのタイヤを個別にリフトアップすることで、最大で2層4cm(1層は最大3cm)の段差を超える踏破性能でしょう。
従来モデルでは、乗り越えられる段差は2cmが限界でしたが、古民家などの非バリアフリー住宅ではそれ以上に高い敷居もあり、これがロボット掃除機を導入する障壁になっていたケースもありました。その点を考えると、この乗り越え力は特に注目すべき機能と言えそうです。
犬や猫などを室内飼いしていると、抜け毛やトイレ砂の清掃にロボット掃除機は重宝します。しかし、ペットにとって、ロボット掃除機はゴーゴーと騒音をまき散らして近づいてくる“脅威”にほかなりません。そこでうれしいのが、ペットの接近を検知すると、即座にメインブラシを停止させて、驚かせないようにする機能。気配りが行き届いています。
また、外出先からリモート操作で本体を動かし、搭載カメラでペットの様子を確認できるほか、内蔵マイクで双方向通話も可能です。
清掃中にペットを検知したら、驚かさないようにブラシを止めて静音清掃に
いっぽう、本モデルの「4Way全自動ドックQ3」は、一見するとペットハウスのように見えるなだらかなカーブデザインが特徴。本体の帰着に合わせてゴミ収集やモップ洗浄・乾燥、始動時の給水を全自動で行います。そのなかでも注目の新機能が、最高75度の温水によるモップ洗浄です。これは一般的な食洗機のすすぎ湯に近い高温で、モップに付着した油汚れを短時間で素早く洗い流し、99.99%の細菌を除去できます。
ユーザーの手間を大幅に省いてくれる「4Way全自動ドックQ3」
ドックのサイズを低くコンパクトにするためなのか、浄水・汚水タンクの下に搭載されているゴミ収集パックが背面に搭載されているという、ちょっと変わった配置を採用
モップは75度の高温水で洗浄。細菌を除去し、油汚れもしっかりと落としてくれます
また、ドックのモップ洗浄ベースには「自己駆動型洗浄モジュール」を搭載。従来モデルでは手洗いをしなくてはならなかった場所もメンテナンスフリーになりました。洗浄ベースは汚れが残りやすく、ユーザーのこまめな手洗いが必須なパーツだっただけに、この自動洗浄は目立ちにくくも、かなり手間が省けるありがたい機能と言えるでしょう。
「Roborock Qrevo Curv」は同社のハイエンドモデルということで、機能は文句のないレベルで充実していました。なによりこの清掃能力の高さは、すでにロボット掃除機を使っている人たちの買い替えに大きな影響を及ぼしそうです。今お使いの機種に、「拭き残しが気になる」「ゴミが吸い切れてない」「ロボット掃除機自体のメンテナンスが大変」といった不満があるなら、要チェックです!